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2018年 07月 16日

ペトロナスツインタワーの周辺

1.10年ぶりのツインタワー
 クアラルンプールにアラビア書道旅に行ったのが10年前だった。
その時に泊まったツインタワーが見えるホテル。
そこが印象的だったので、今回の旅にもトレーダースホテルに宿泊した。
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KLCC公園という緑濃き公園と池を挟んでツインタワー真正面のホテルである。
ツインタワービューを選べば、部屋の大きな窓からこの姿が見える。
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最上階のクラブラウンジからの見晴らしは更に爽快なほどだ。
朝の刻々と変わる空の色合いを見ながら食事をゆったりととるのが好きだ。
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食事はおいしいし、ツインタワーを見るには最高のロケーションである。
年越しにツインタワーの花火があるそうだが、それを見るとしたらこのホテル以上のところは探すのが難しいかもしれない。


2.10年は何を変えたか

ロケーションは素晴らしいのだが、何か違うような気がしてならなかった。
ツインタワーの印象が薄れたような気がしたのは2回目だからだろうか。

いや、そうではなかった。10年前の写真と比較して、何が違和感のもとなのかかはっきりとした。

①10年前のツインタワーの並び
   雨の日のシルエットだが、それだけにツインタワーの大きさがわかりやすい。
   いや、これは目立つでしょ!
   実際、KLのどこからでもツインタワーはとても目立っていた。
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今のツインタワーの並び
    ツインタワーの左右に大きなビルが!
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とくに右の直方体ビルは少し手前に在ることもあってとても大きく見える。
この高層ビルはフォーシーズンズプレイス、
452mのツインタワーに対してフォーシーズンズは342mになる。
さすがにツインタワーの高さを越してはいないが、
ツインタワーの印象を薄めているのは確かだ。


②モスク周辺
ツインタワーの右には宇宙船のようなドームがついたモスクがある。MASJID ASY-SYAKIRINという。
10年前、このモスクのまわりは公園の延長に在り、周囲は緑がいっぱいだった。
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ツインタワーはこの画像の左側にある。
ぜひこのモスクとツインタワーという絵柄にして撮ってみたいと思わせるものだった。


現在のモスク↓
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モスクは同じ位置に健在だったが周辺が工事中でクレーンがたくさんあり、
以前に緑だったところに巨大なビルの地下部分が造成されているところだった。

③ホテルから見てツインタワーの反対側の様子
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瀟洒な木造の建物や白いビルなど点在するが緑の多い。
遠くには山の連なりがあり、朝もやで遠景がかすむのがまた美しい。
これが首都クアラルンプールの中心地であることに感動していたのが、10年前だ。
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撮影する位置も違うのだろうが、目の前に大きなビルができている。
他にもクレーン車がいっぱいで、10年前に見た建物がどこにあるのかわからなくなっていた。


④ 建設ラッシュの結果、もう見ることが出来ない風景
10年前の写真で、②で紹介したモスクからツインタワーを見るとこんな風になる。
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10年前のモスクとツインタワー。この左には公園、KLタワーまで見通すことが出来た。
現在はツインタワーの手前に建築中のフォーシーズンズなどの高層建築が増え、
もうこのような景色は見れなくなっている。


簡単に言えば、クアラルンプールは建築ラッシュが継続中で建築物でいっぱいになってきている。


日本も含めて大都市の宿命みたいなものだが、
旅人としては少々残念に思ってしまった。
                                      
                                       
                                                    
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by miriyun | 2018-07-16 23:12 | Comments(6)
2018年 06月 14日

ラマダン中の旅は・・・

1.ラマダン中の旅
    
初めてラマダン中に旅をした。湾岸などでは飲食店などが締まることが多くて不便なこともあるようだが、マレーシアは多民族国家で、マレー系、中国系、インド系の人々がバランスを持って暮らしている。

だから、すっかり飲食店が閉まってしまうようなこともないだろうが、その中で、ムスリムはラマダンを続けるのである意味たいへんかもしれない。

旅の中で、タクシーを何度も使ったが、おおよそ、マレーの人が多い気がした。なぜなら車中にアッラーやムハンマドの名を記したものを下げていたからだ。
イポーでは食事や食べ物販売のところはほぼ中国系だったので、もちろんラマダンであることをうっかり忘れそうになる賑わいだった。
 クアラルンプールも多くの民族がいる上に外国人旅行者がたくさんいるのだから、大きなモールなどではさほど意識することはなかった。
 ただ、ホテルのクラブラウンジは前回訪れたときは、ツインタワーの見える席などとても空きそうにないほど、いつも混みあっていたものだが、今回はかなりすいていて、ツインタワーの目の前のお気に入り席に座ることが出来た。やはりラマダンだからかな~とぼんやり感じていた程度だった。

2.植物園のオープンテラス 
プトラジャヤは車でないと動きにくいと聞いていたので、車を出してくれるツアーを日本から予約していた。

ガイドさんは中国系か、しかし日本語はうまい。ドライバーさんはマレー人でムスリムなので、水も飲まずに頑張っている。
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   ライブキッチンとあるが、ビュッフェのようにいろいろ並ぶのだろうか。

植物園の入り口にオープンフードコートのように食事ができるところが併設されている。
普段なら家族連れやカップルでいっぱいなのだろうが、全く人がおらず休業状態。

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夜はいっぱいになるという。

この先にチケットを見せて植物・フルーツ園に入る。
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植物園の道、人がいっぱいならすみっこにいるであろう猫たちも昼間は自分の庭のようにのんびりと過ごしていた。
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3.プトラジャヤ~湖畔のレストラン   
 昼食は中華海鮮と聞いて、脂っぽい料理が苦手な自分としては、ちょっと苦手意識が顔を曇らせた。できるだけ落ち着いた店でさっぱりしたものであってほしいと願いながらレストランへ。

 湖畔の閑静なお店で、喧騒がない。
ボーイもできるだけ居心地良いように静かに動き、的確にサービスしていく。テーブルセッティングも完璧。とても訓練されている感じ。

そしていよいよ食事がスタート、まずはスープから。
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カニのスープだが、洗練された味。やさしい味だが深みもある。
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チンゲン菜の赤ちゃんのような野菜だが、味付けが絶品!
二人で食べきれるかと思っていたが、きれいに食べつくしてしまった。
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チャーハン
日本人好みの味わい。多すぎて食べきれなかったが。
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トリと野菜の黒酢あえのような。
お肉も野菜も酢の味ですっきりしながらおいしくいただけた。
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デザート。
ライチーとココナツのやさしい甘さが生きている。

全体に油っぽくなく、素材の味を生かしたとても食べやすい食事だった。

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静かに食事する外国人が少しいたが、そのくらいであとは静かなもの。
この席の他に、湖前にオープンテラスになっているテーブルもあるのでかなり席数の多い店なのにである。しかもその味やサービスがよい。
ここは新都プトラジャヤなので、国の中枢を担う人や国家公務員が住む街なので落ち着いているのかもしれない。

こんなにおいしいお店なのに人がいない。
ドライバーさんたちもラマダン中なので、店に近づきもしない。
夜になれば混むのだろうが、昼は本当に空いていて、さすがにラマダンは人が少ないと思った。

イポーではあまり感じなかったラマダンも、ムスリムの多い地域では大いに感じさせられた。
                                                                                                                         
                                       
                                                    
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by miriyun | 2018-06-14 15:14 | マレーシア | Comments(6)
2018年 06月 12日

砂錫とゴム農園…ウォールアート

イポーのウォールアートを見て、え?と思った絵があった。

1.マレーを感ずる~砂錫
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この絵、大きなかごか皿状のものを持って働いている女性だ。
一見、入れ物を洗っているようにも見えなくもないが、自分の第一印象は「砂金採り」だった。

そこで調べてみた。すると砂金は、実はマレー半島でもずっと昔から砂金は少し採れた。だから砂金の可能性もなくはないが、調べると別にもっと大きな可能性がでてきた。
     
イポーは、ペラ州の州都である。この街も流れているキンタ川の中流は世界有数のスズ(錫)鉱石の産地であった。ズズは二通りの撮り方がある。川底に堆積したスズの砂を水で流しながら拾い上げるのと、山を掘削してその交渉から掘る方法だ。
 マレー半島のスズは高純度で川底にあったので、川底の砂礫をすくって、水中でゆすって軽い砂を流して、比重の重い砂錫(さすず)を残す方法をとった。のちに川底になくなると大型機械で掘削し、現在はすべて露天掘りとなったが、それまではこの砂金を取るのと同じ方法だったのだ。だから、イポーの人たちの生活を表わしたこの絵は砂スズ採りをしている絵であろう。
 女性のもつ大きな入れ物の横に円筒状の入れ物も持っている。おそらくこれで川底を掘り砂をかきいれ、それを広口の皿に移して砂スズをとったのであろう。ちなみに金は金色で、スズは褐色から黒色をしているので、いずれも灰色っぽい他の砂とは区別がつく。
 なお、この絵の奥には川の流れと四角いふるいを扱う人も描かれている。



2.マレーを感ずる~ゴム農園    

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まず、ウォールアートとしてみた。
この家に絡まる植物がまずあり、そのつるや緑濃き葉を農園や山道の雰囲気にそのまま取り込んでいる。
ウォールアートはこういう既存のものを絵の中に取り込んでいるところに作家のセンスが在ると思う。


次にその一部を見ていった。
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これはゴム農園でゴムの木に傷をつけて樹液をとるための仕事をしている様子だ。
ヘッドライトをしているので、そんなに昔の話でもない。ライトが必要ということは夜中に樹木にナイフで傷をつけているか、未明にたまった樹液を採りに行っているのかというところだろう。

この絵とともにえがかれているのは、
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やはりヘッドライトをつけて、荷車を押すこどもたちだ。
今のマレーシアで搾取的な児童労働は聞いていない。
この絵も笑顔なので、家の手伝い的な様子かもしれない。

しかし、ゴムの樹液の採集は
このように夜中から早朝までの間の時間を争う仕事であることを思い出させる。


イポーのウォールアート、
たまたま見た街角のアーティストさんたちが描いた絵が、スズとゴム農園
マレーシアの歴史を振り返らせる絵だった。

                                                                                                                   
                                      

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by miriyun | 2018-06-12 18:32 | Comments(2)
2018年 06月 10日

イポーのウォールアート

1.ウォールアート    

壁に描く絵のことで、アメリカなどで建築物の壁面に絵を描き、何らかのテーマやメッセージ性があったりするものが多い。

 近年、世界ではウォールアート作家も現れている。

例えば、Ernest Zacharevic (アーネスト・ザカレビッチ)リトアニア人
インドネシアでは、きわめて環境問題としてメッセージ性の強い作品をウォールアートにして、BBCにも注目された。現在は世界を股にかけてウォールアートを行っており、マレーシアのジョージタウンやニューヨーク・スイスなど世界各地で活躍している。

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BBCが放送した中にインドネシアのジャングルの炎と樹木の絵がある。その樹木を長い柄の先に筆をつけて描いている様子。
もちろん脚立にのって普通に絵筆やエアスプレーを使ったりして大きな絵を完成させていく。

車のCMでもそのウォールアートは使われている。
https://www.youtube.com/watch?v=cFhzKvyI6vw
↑の動画で20秒からあとにどのように書かれているのかを見ることが出来る。

こんな風に注目されるウォールアートだが、たまたま旅先で目にすることが出来て、一気にテンションが上がった。



2.イポーの街角で、こどもたちが遊ぶ    
 イポーの街で初めてウォールアート群を見ることになった。

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メーン道路から一歩外れた、車の通りも少ないような脇道で
民家の壁を一面に使ったウォールアートがある。
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正面から見ると大きな街と樹木の絵(作者:Eric Lai)
しかし、ただの絵ではない。

右下のところに注目してみよう。
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ガラスブロックを窓にしたり、u字溝用のコンクリとブロックなどが街の一部を表現している。そこにすわれば、この街に溶け込んでしまう。

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こちらは駅近くだが、ホワイトコーヒーをイメージする絵もある。
これはアーネスト氏作らしい。


キンタ川の向こうの新市街のところのウォールアートの中には子供たちもたくさん登場していた。
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道の曲がり角にもまるで道の向こうを覗きこんでいるような子供の姿があった。
本当にそこにいて覗いているようだ。

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シャボン玉遊び

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作者:Eric Lai
大きな壁一面に遊ぶ子供たちの表情がしっかりとえがかれていた。

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大縄跳びをする子供たち。
屈託のない笑顔が壁いっぱいに広がっていた。                                                                                                            
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by miriyun | 2018-06-10 23:56 | Comments(2)
2018年 06月 08日

スルタン・イドリス・シャーⅡ世モスク&スコール

1.ペラ州の州立モスク

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イポー駅前の広場の向かいには大きな赤茶色の玉ねぎ型の屋根が連なる州立モスクがあるので帰りのマレー鉄道が来るまでの間に行ってみた。
空が異様に青黒いのはスコール雲が山から下りてきたため。

大きなモスクで駐車場も広く整っている。ラマダン期間なのでコーランの斉唱やアザーンも流れてくる。
なかなか伸びのある声での朗唱がかなり長く続いていた。

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塔にはいくつものスピーカーがついており、その声を四方に響かせていた。
塔にはモスクの名前がジャウィ文字で記されている。

マスジド ネガリ ペラクという表記がなされていた。




そして、塀に掲げられたこちらが正式名称のようだ。
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マスジド スルタン イドリス シャー KE Ⅱ世




イポーには、先日紹介した古くからあるモスクをはじめいくつもあるが、イポーの既存のモスクが全てのムスリムを収容するのに十分でなかったためにこのモスクが1968年に設立された。最初州都モスク(Perak)と呼ばれていたが、1984年に前スルタンの跡を継いだスルタン・イドリス・イスカンダー・シャー2世の名で「スルタン・イドリス・シャー2世モスク」と呼ばれるようになった。

まわりを歩くだけでも大きさを感ずるモスクだった。

2.スコールの雲

熱帯のスコールにもだいぶ慣れてきて、そろそろ危ない雲が来たとわかるようになってきた。
州立モスクに行くにもすぐに傘を出せるように準備していった。
そして最初明るかったのがどんどん暗くなっていき、空気が重くなってくる。

これは戻らないとスコールになると判断して早々に戻り始めた。
帰りの壁でも別のモスク表記を見つけるがじっくり見ている間はないと判断。
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この後、急に土埃のにおいが立ち始めた。
大粒の雨が地面を打ち始めたのだ。
戻るイポー駅の方は、
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もうこんなに暗い。
傘を持ってきてよかったと思いながら走る。
頑丈な石づくりの駅舎にたどり着いたころには雷がゴロゴロドッカーンという状態で、雨も激しい降りとなる。
空気があやしいと感じてから土砂降りまで本当にわずかな時間だ。
駅舎の安全なところから庭先を見る。


3分前には庭先だったのに、
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                     ↑暗すぎるので、画像を明るく加工している。
もう雨の激しさに泡立つようなはねが上がり、池のようになっていく。
駅に入りそこなっていたら、この雨に打たれたら、スニーカーもバッグもずぶ濡れになっていたところだ。


3.スコール考
 熱帯ではどの時期でもスコールはあるので、それなりに雲と空気と時刻に敏感でなければと思う。
地元の人は雲を敏感に感じているが、生活の中で当たり前に接しているのでジタバタしない。
だが、時間で動きたい旅行者としては、ずぶ濡れの後の冷蔵庫のように冷えるマレー鉄道とかを想像すると、濡れてもすぐに乾くさと気楽にはしていられない。やはりスコールは要注意だ。
 もっとも、最近は日本も亜熱帯化していて、激しい雨が降ることが毎年増えてきた。スコールに近いような気がする。

~~~~~~~~~~~~~~~~
◆わずかな経験しかないが、東南アジア各地のスコールで感じたことを記しておこう。
・周囲に高層ビルが少なく、平原を見わたせるようなアジアの地域では、遠くに在るスコールの雲が見渡せる。今、スコール雲がどこにあり、だんだん近づいてきているなどわかりやすいので、早めに建物の陰に入るように気をつけられる。

・山のジャングルの中ではスコール雲は突然現れるから、事前に分からないことが多い。
自分が遭遇した時は、まずはザワっと音を立てて、山中の木々が一斉にのたうつような風が吹く。そのあとバケツの水をひっくり返すような雨が降る。
~逃げられない、逃げる場所もない・・・。

                                          
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by miriyun | 2018-06-08 16:17 | マレーシア | Comments(6)
2018年 06月 05日

マスジド パンリマ キンタ

Masjid Panglima Kinta

 
 イポーでの移動はすべてタクシーを使った。最初のイメージではそぞろ歩きでもと思っていたのだが、大きな都市であったため車がないと動けないからだ。途中で小さなマスジド(モスク)の塔が見えたので、そこに行きたいと言った。運転席の前にアッラーやムハンマドの名を記したお守りのようなものを飾っていたので、ドライバーさんはムスリムだと思っていた。あまりモスク内部は見せないマレーシアというお国ぶりなので、突然観光地でもないモスクに行くことに対してドライバーがどういう反応をするのか気になっていた。

 すると、それまで仏教寺院ばかり見ていた私たちがモスクに興味を持ったので、ドライバーさんは急に意欲的に話しかけてきて、もっと大きいモスクがあるからそこにいってはどうかと提案してくる。それでは是非ということで、ドライバーさんのなじみのモスクに行ってもらうことにした。


 イポーの校外と市街地の間にキンタ川があり、駅舎と平行に流れている。その郊外側の川のほとりにモスクがあり、マスジド・パンリマ・キンタという。壮大なモスクではないが、白い壁に青の配色で中央ドームに金色と薄い青を使ってあるきれいな建物だ。


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中にも入れると案内してくれたが係員が鍵をかけて留守にしていたので中までは入れず、ドライバーさんはとても残念がっていたが、是非案内したいという意欲はわかった。
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1898年の設立とあるので、イポーの他の建築物よりも早くからできていた歴史のあるモスクということだ。
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アザーン用の拡声器がとうの中ほどに見える。


◆塀の外の看板にwelcome visitorsと外来者を歓迎する言葉があった。
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また、ここのアルファベットで書かれたモスク名の下にジャウィ文字(マレー語を表記するアラビア文字)でもその名が記されていた。
その文字を見るとPを表わすのにファーを使っている。一般にPはファーの上に三つ点だと思うのだが、なぜか、ファ―を使っている。
また、次のGを表わすのにガインの点が3つある文字を使っているがこれはngaと読むジャウィ文字である。一般的なジャウィ文字の読み方からすると、ファンガリマかと思うのだが、パンリマと読んでいるのでやはり読み方は一筋縄ではいかないものだ。




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↑ 墓所

門から、モスクの本体、さらに奥にある墓所や集会室まで白と青でトータルイメージで建築されており、
そのためすっきりとしたたたずまいが好ましかった。

日本のガイドブックには載っておらず、知る人が少ないモスクだが、
わかりやすい位置にあり、魅力のあるモスクだった。

                                                
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by miriyun | 2018-06-05 23:26 | マレーシア | Comments(0)
2018年 05月 31日

怪しさと爽やかさ

1.怪しい岩山
イポーの南側に位置する洞窟寺院。こちらはこの地域で最も新しい仏教寺院としてつくられている。
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外観からして、すでに岩がおかしい。
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この岩肌の地層を見ると、かってこの地にどんな地殻変動のうねりが押し寄せたのだろうかと思わずにはいられない。



2.ケ・ロッ・トン洞窟の石灰岩
さて、洞窟寺院に入るとペラトンとは異なり仏教色はさほど強くない。少々の仏教壁画などかいたとしてもそれを上回る自然の造形で打ち消されてしまいそうなところだ。巨大洞窟の入り口からイワツバメの飛び交う様子、洞窟の天井からつららのように垂れ下がる形の石灰岩の奇異な形に目が惹かれる。
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やや右上に上がるとさらに広い洞窟空間が広がり圧倒される石灰岩造形。

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↑↓唯一の仏教色の像 大きいのだが洞窟が大きいので大きく見えない。
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人がいると、像が大きいことがわかる。

 この洞窟は奥行きは浅くすぐに岩山の向こう側に巨大な空間が突き抜けているので、涼しい風が吹き抜けてくる。イポーに来てから最も涼しさを感じた場所だった。
う~ん、なかなか好きだよこの洞窟!
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ここから、緩やかな階段を下りてこの山の奥にある池と庭園におりて行くことができる。


3.いやしの庭園へ
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階段の上から見下ろす風景は洞窟の奇岩群を見てきた目には別世界だった。
奥に何やら近代建築が見えてしまうがそれをのぞけば、
周りを深い緑の山に囲まれた庭園が美しい広がりを見せていた。
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↑階段の下から洞窟を振りかえる。小さく見えるがこの穴が通ってきた巨大洞窟

ここからはこの別天地の植物たち
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葉の長さ1m50cm 茎は2mもあるかと思われる。
トトロが持つのにぴったりの葉

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ガチョウに気付かず池の脇を通ったら、高い鳴き声が響いて驚いた。
用心深くて見知らぬ動物や人間が近づくと警告の意味で騒ぎ立てるそうだ。
古来から、家禽として食用となるほか、羽毛が布団やダウンジャケット、バトミントンのシャトルになる。
初めてガチョウを近くで見たが、実は身近なところで羽根のお世話になっていたことに気付く。
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さわやかな風に揺れるブーゲンビリア

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色が五色の草はなんというのだろう。

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なぜか、足裏健康法ということか裸足で歩く一直線の遊歩道まで用意されていて、何とも謎の庭園だ。

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池の反対側から洞窟を眺める
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この池のさらに奥にある池は蓮でいっぱいだった。時期が過ぎたのが多かったが花の初めのころはそれこそ極楽のように見えるだろう。

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茎の赤いショウジョウヤシ
洞窟も他の場所よりも観光客も少ない方だったが、庭園まで降りてきてそぞろ歩きする人はさらに少なかった。
緑とそよ風の庭園に在って、午前中の喧騒の街と同じ街にいるとは思えないほどの居心地の良さだった。


4.洞窟内にはえる草
元来た道へと帰る。二つの洞窟を出ようとしたとき、逆光に岩にはりつく草が輝いて見えた。
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美しい洞窟と庭園の思い出の最後を締めくくった葉の色を忘れない。


~~~~≪追記≫~~~~
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ご質問があったので、この葉の拡大写真を追記。
葉の中央部分から花の咲く茎がにょっきりと出てきている。
他の葉もみなこの位置からのびて花を咲かしていた。

                                           
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by miriyun | 2018-05-31 20:35 | Comments(6)
2018年 05月 30日

イポーの街とペラ・トン洞窟

1.イポーの街のまわりは山
google earthで確認すると、イポーの街の周囲は山で囲まれていた。
駅前のひらけた感じと巨大建築物によって平坦な土地が続いていると思っていたが、それは街の中であって少し郊外に車を走らせると、周囲はどちらを向いても遠くに山並が見えていた。まるで盆地のように見えるが、日本のもつ元盆地などと大きく異なるのは標高だ。
 ある程度の標高に在る日本の盆地に対して、このあたりは標高が低い。イポーもちょっと内陸の割には標高22mしかない。その周りに山がそそり立つようになっているがさほど高い山ではない。それでも山がかすんでいるときなどは中国の桂林のような水墨画的な山の連なりにも見える。
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 山の標高が高いというわけではないのだが、山の岩肌が見えるところは荒々しく削れ、鋭角の鋭さを出していた。
また、岩山の中には石灰岩による造形変化も激しい山もあり、それらの特徴をとらえた石窟寺院がつくられていたりする。


2.ペラ・トン
イポーから北へ6km、標高122mの石灰岩の丘に気付かれた洞窟寺院。1926年に中国僧による建立ということで、中には仏像などが岩壁一面に描かれていた。
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日本の寺院の落ち着いた雰囲気になれているせいでちょっと驚く壁画の多種多様さだった。とくににお金を口にはさむカエル像は現実的な利益を願う感じがユーモラスでさえあった。
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  そこから巡礼路のように岩山の上の方へと道は伸びていく。暗い道を登っていくと、
上から自然光が漏れるところが現れ、岩山の上へと出られそうだとわかる。
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何度か左右に折れながら、ようやく出たところにまた崖。
崖の一部には、高僧による文字なのか、あるいはアーティストの文字なのかは不明だが、巨大な仏を表わす文字が彫られている。

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この階段をさらに上まで行くと総階段数385段だという。
この丘は平坦なイポーの街の中央部にちょっと丘になったところに作られたので上まで行くと街を見わたせるが、
高さがないのでさほど遠くまでの絶景というわけではなかったのが残念。

カンボジアの国境地帯の山頂から見えるような大平原を想像してはいけない。

こういう大きな洞窟は、昔の洞窟とは道具が違うとはいえ、
つくる人の情熱があってこそということを感じてきた。

   
                                                       
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by miriyun | 2018-05-30 23:57 | マレーシア | Comments(2)
2018年 05月 29日

イポー駅

1.イポーという街
マレー鉄道に乗ってヤシの木茂る地方に行くつもりでいたが、目的にしたイポーの街は想像より大きかった。
 かっては世界一のスズの生産を誇っていたペラ州。
ペラとは銀という意味で、すずが銀色をしていることから、銀色をしたすずの産地というような意味でペラというそうだ。


そのペラ州の州都イポーはクアラルンプールとペナンを結ぶ交通の要衝として発展。
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 イポー駅の駅舎は1917年に建築された。
マレー鉄道随一の美しい駅と言われ、
ムーア式とゴシック様式を併せ持つコロニアル風の白亜の駅舎だ。
2008年に複線電化プロジェクトでホーム上部など駅構内を全面改装したが、
駅舎そのものはそのまま残したので、すでに築100年を超える。
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              ブーゲンビリヤが南国の証し。

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広場にはマレーシア国旗と各州の州旗が掲げられていた。
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駅舎は横幅がかなりあり、州旗が掲げられた広場まで下がるとようやく全容を見わたせるようになっていた。足元の星型象嵌の中心で見るとバランスが良い。
マレーシア第3の街ということで広場を挟んで駅舎の反対側には裁判所、州のモスクが中心部に集まり、白を基調とした堂々たる建築が調和している。

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              プルメリアも様々な色が咲いている。

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駅前の広場は近年整備したということで花が飢えられた美しい広場になっていた。


2.食のイポー?
 今回の旅は事前の下調べないまま娘についてきたので、イポーでも娘主導で後をついていく。
 中華系のお店がぎっしりと固まったいるところだったので、中華街と言っていいのだろう。猛暑の中、汗だくになって周り、店も冷房があるようなところではなく専ら扇風機。

①ケダイ・コピ・センのエッグタルト・ココナツタルト
30年前にイポーに移り住んだ店主が試行錯誤を繰り返しつくりだしたというエッグタルト。パイ生地を重ねてサクサク感を出した上に中に入れるクリームは鮮度の良い卵で程よい甘さにというのがうたい文句で、週末の葉1000個が午前中に売り切れてしまうということなので、一番にここを訪れたのだが、すでにエッグタルトは売り切れていた。
 そのため、代わりにココナツタルトを購入したのだが、そのココナツタルトのあまりにもサクサクした感じと、甘すぎないほどよい味で一気に色めきたった。
 ココナツタルトはあまりにもおいしくてすぐに食べてしまい写真なし。

エッグタルトは、他の店で買ってみたが、サクサク感はやはり本来のお店のがよさそうだ。
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② もやしと鳥料理?
イポーのもやしは日本のと違うというのはわかった。
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もやしがむっちりと太くて短い。甘味が感じられ食感がいい。鶏肉の方はチキンの骨付き肉なのだが骨と皮の間に肉が薄くて食べにくいことこの上ない。オイルの強いこの食べにくいチキンが何故人気があるのかわからなかった。
店内では大型液晶で映像も流してものすごく賑やか。それにオープンタイプだから暑い。早々に引き揚げて、街を散策。

③豆腐のデザート
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これも、昔風のオープンなお店。ブラックシュガー味。
恐る恐る食べてみたら温かい豆腐に黒砂糖味はほっとするやさしい味だった。疲れが取れる。


④中華街で、唯一涼しげに見えたのはこれ、
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マレー半島の産物ポメロ。ザボンのようにずしりと重い柑橘系。直径20cm、重さは1kg以上ありそう。値段は30リンギット(1000円くらい)なので、気軽に味見もできず、色を楽しんだのみだった。旅行者向けに切ったのがあれば購入したかったが・・。

一番熱い時刻を迎え、何しろ落ち着けるところへと向かうため、中華街を後にした。
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ホワイトコーヒーのお店ということなのだが・・・

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カヤトーストとランチ
カヤトーストはココナツ中心のクリームを挟んだサンドイッチでおいしかった。
ランチはかなり微妙なお味。
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左:ホワイトコーヒー、なんとミルク入りのコーヒーのことか、豆からして違うのかと思ったが、味も普通のコーヒーだった。
右:ライムジュース。氷がたっぷりと入ってきりっとして実に生き返る。コーヒーの10倍もおいしかった。(あくまでも個人的感想)

こぎれいで、涼しくて静かで落ち着ける店だったので、ここで疲れをいやし後半の動きに備えたのだった。

                                                
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by miriyun | 2018-05-29 04:55 | マレーシア | Comments(4)
2018年 05月 28日

アブラヤシ農園をゆくマレー鉄道

1.緑の中を進むマレー鉄道(KTM)
 最高時速140kmと言われる特急、セントラル駅から数か所とまりながら、新幹線のようにとがった頭を持つ黄色と青をアクセントカラーにした6両の列車は全速で進む。座席はすわり心地もよく赤を基調としたシートもきれいで清潔。そして冷房は聴きすぎるほど聞いている。各座席は少しだがリクライニングになり、食堂車もついている。冷房は例によって効きすぎている。
 空港とを結ぶラインもこのラインもいわゆるチケットが絶えはなくて予約書類についたQRコードを改札で読みとるタイプだった。
2時間半ほど、北へ向かってひた走る間、ところどころ民家が見えながら、やはり一番多いのはひたすら緑。列車から見えるものを切り取ってみた。

2.車窓より
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この葉に見覚えがある。
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 木の幹にまとめて実るパパイヤ。
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鉄道沿いの学校。ボールなどの活動中
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学校の壁に描かれた壁画、もちろん高速で走る列車から読み取れたわけではなくカメラを通してわかったことだが、陸上ハードルを跳ぶ、走り、球技など生徒の活動を生き生きと描かれていた。

 
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          こうした貨車が長く連なって走っていく。
マレー鉄道にはすずの鉱石や石炭運びに重要な運搬手段としての歴史がある事を思い出す。        
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                        ガスとセメント用か・・。

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山の表土は緑で覆い尽くされて見えないが、崖が削れているとそこは赤い。ラテライトだとしたら養分は少なく一部の草木を覗いて農業はしにくい土だ。
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Gurdwara Sahib Rawang
この写真は全体の左から3分の1程度。中央にもっと大きなドームがある。
マレーシアはマレー人が圧倒的に多いが、多民族国家で中国・インド系など様々な民族が住む国でもある。
したがって、宗教も多彩であり、シーク教徒も10万人を数える。

シーク教徒が多い地域の中の1つであるグルドワラにあるシーク教寺院が美しい。
シーク教徒の寺院がたくさんあり、美しく飾られている様子を見ると、それぞれの地域で肉食で体格もよいシーク教徒がそれぞれの土地でしっかりと根付き、繁栄しているのであろう。
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山や丘があり、スコールがある。当然、川は鉄道沿いにも多く見受けられる。水量が多くほとんど茶色く濁っている。
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    イスラームのモスク。写ってはいないが尖塔が1本のモスクだった。名はわからないが、マレーシアのモスクは立派な構えの建築が多い。


◆しかし、なんといってもこのマレー鉄道で、ずっと果てしなく見えたもの・・・
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アブラヤシの木
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その樹木の並びようが見えるところを目を凝らして探した。

一定の間隔で縦横に並んで植えられていることがわかる。
自然のヤシ山ではなくて、油脂を実から取ることを目的としたアブラヤシ農園として植林しているのだ。
アブラヤシの実は鶏卵くらいの大きさでその果肉と趣旨から油脂を採取する。

油脂が取れる植物は数々あれどアブラヤシほど単に面積当たり得られる油脂の量は植物の中で屈指で、1haあたり平均2.8トンの油脂が採れる。これは大豆の7倍と言われる。 
油脂はパーム油と言われ、私たちの生活の中でも調理油、加工食品、洗剤やせっけんの材料としても使われている。
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絵のようなアブラヤシの丘
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それは線路ふちから丘の上まで、そして背後の山のてっぺんまでも続く
アブラヤシ農園の圧倒的な連なりだった。

   これは現在のプランテーションであり、
インドネシアとマレーシアはこのアブラヤシの断トツの産出国として名を連ねている。                                                            
                                             
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by miriyun | 2018-05-28 07:15 | マレーシア