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2024年 10月 19日

「敬虔な人々の惑星」(The Planet of Pious People)・・・アラビア書道作品 

A Gallery of Arabic Calligraphic Works of Fuad Kouichi Honda
   ≪本田孝一氏Web作品展≫・・・ アラビア書道家・本田孝一氏の作品を紹介する特集

 
「敬虔な人々の惑星」(The Planet of Pious People)・・・アラビア書道作品 _c0067690_02173501.jpg
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Web作品No.56
 「敬虔な人々の惑星」(The Planet of Pious People)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  
・内容:Qur’an
 『コーラン』33章.部族連合の章 35節
・書体:Thulth style スルス書体
・大きさ:縦207cm×横160cm
・材質/技法:(文字)レタリングゾル Lettering Sol
       (彩色)アクリル絵の具 Acrylic Pigments
・制作年:2024年
・撮影: M.Kobayashi
    
                                                                                                                                                                                                      
◆作者コメント:
コーランの33章、35節は面白い表現が含まれている;同じ意味の男性名詞と女性名詞が
対になってたたみかけてくるのである; 

 「ムスリムの男たち・ムスリムの女たち/ 信仰する男たち・信仰する女たち/
献身的な男たち・献身的な女たち/忠誠な男たち・忠誠な女たち/
堅忍な男たち・堅忍な女たち/謙虚な男たち・謙虚な女たち/
施しをする男たち・施しをする女たち/断食をする男たち・断食をする女たち/
貞節な男たち・貞節な女たち/神を多く唱念する男たち・唱念する女たち、
 それらの者たちには神の赦しと大きな報奨が用意されるであろう。」

 この文章を書道で何回も書いているうちに、なぜかいくつかの文字線が伸びてきて、土星の環のような形に浮かび上がってきた。

 私はそれに「敬虔な人々の惑星」という題をつけ、作品にしてみた。

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# by miriyun | 2024-10-19 15:48 | アラビア書道 | Comments(2)
2024年 10月 18日

『Ecliptic Light』(黄道光)・・・アラビア書道作品 

A Gallery of Arabic Calligraphic Works of Fuad Kouichi Honda
   ≪本田孝一氏Web作品展≫・・・ アラビア書道家・本田孝一氏の作品を紹介する特集 

『Ecliptic Light』(黄道光)・・・アラビア書道作品 _c0067690_02173212.jpg

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Web作品No.55
『Ecliptic Light』(黄道光)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  
・内容:Qur’an
『コーラン』女人の章(4章)、174節、175節 
・書体:Thulth style スルス書体(左右対称体)
・大きさ:縦178cm×横238cm
・材質/技法:(文字)レタリングゾル Lettering Sol
       (彩色)アクリル絵の具 Acrylic Pigments
・制作年:2024年
・撮影: M.Kobayashi


◆作者コメント
私が若いころ一時アラビア砂漠で調査の仕事で滞在していた時の話。

ある時砂漠の奥地でキャンプして野宿していた時、夜明け前(午前4時から5時くらいか)まだ夜の闇があたりを覆っている中、
東の地平線にぼおっと白く光る光帯を見つけた。

夜明けの黎明にしてはまだ早い。私は横に寝ていたアラブ人の友達を起こして「あれを見ろ」と促した。
彼は眠そうな目をこすりながら、だが驚いた様子もなく「 فجر كاذب 」(偽りの夜明け)と言ってまた毛布を被って眠り込んでしまった。私はその時はたと思い出した。

子供のころ「天文図鑑」で「黄道光」(太陽の通る道に光る光帯のこと)というものがあるということが書いてあったことを。
これがその「黄道光」なのか。

私は感激して見ていたが「黄道光」はしばらくして消えて、また夜明け前の闇に戻ってしまった。

少しして先ほどのアラブ人が礼拝のために起きてきたので聞いてみた。
何でアラブ人たちはこの現象のことを「偽りの夜明け」と呼んでいるのかと。

彼曰く、これは、何か「本当のこと」に対して、本当のように見えるが実はすぐなくなって消えてしまうようなことを「偽りの夜明け」というのだと。この比喩は文学や詩などでよく使われるらしい。

因みに「本当のこと」は「فجر صادق 」(真実の夜明け)というのだと彼は付け加えた。
私はすでに消えてしまった「偽りの夜明け」がなぜか、いとおしくずっと東の地平線を見つめていた。

 今回作成した作品は、夜明け前の蒼穹にコーランの4章、174節、175節で満たしたいと思ったからである。
 その言葉は「偽りの夜明け」ではなく、「真実の夜明け」であると信じて。

174節、175節は次のように言っている;「人々よ、主からの確証(=真理)はすでにあなた方にもたらされた。神はあなた方に明らかな(=本当の)光を下され
たのである。神を信じ、しっかり神に縋る者は神からの慈悲と恩恵の中に入れられるであろう。そして正しい道もて御許に導かれるであろう。」

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# by miriyun | 2024-10-18 20:39 | アラビア書道 | Comments(0)
2024年 10月 18日

高原の花

季節にあらがって咲く花たち   
 
今年の夏は高原でも暑かったようで、秋が訪れても紅葉は遅め。
昼間はともかく朝夕は普通ならもうなにも咲いていないと思われる寒さになってきている。

そうした中、わずかにでも花に遭遇できないかと歩いてみた。

高原の花_c0067690_21423702.jpg
あたたかければもっとピンクであるはずのハクサンフウロを一輪だけ見つけた。
思ったより紫に近づいていて、最初は何の花だろうと首を傾げた。
岩陰で風に当たらないことといろいろな草の影でやっと咲いた一輪という感じで、その花の脇の蕾は無事咲くことができるのだろうか。



高原の花_c0067690_21304828.jpg
こちらはほぼ葉も縮み上がっている。
高原の花_c0067690_21321306.jpg
花はドライフラワーに近づいてカサカサした感じのヤマハハコ
乾燥した感じの花だからこそ、冷たい風にも耐えているのかもしれない。

高原の花_c0067690_21323691.jpg
暖かい日差しが当たるがやはり岩陰で横に倒れて
ひっそりと隠れるように咲くノコンギク

植物たちには厳しい冬がすぐそばまで来ている。


                                                                                                                                                                                                        
                                       
                                                    
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# by miriyun | 2024-10-18 14:29 | 日本 | Comments(0)
2024年 10月 10日

アルアル作品展に本田孝一氏新作2点

1.会場の100点ほどの作品群    

 今年のアルアル作品展、もうずいぶんと回数を重ねてきたので会場準備も速やかでいい感じに並べられている。アラビア書道だけでも100点というのはとても見ごたえがあるし何よりも1点1点が個性豊かで表現方法が様々であり見ごたえがある。
 ご来場の方もじっくりと鑑賞してくださっている。
そして、更にはペルシア・モンゴル文字・ハングルの書道も並び、その歴史から各国の書の書き方や額装・軸装まで楽しむことができる。



2.本田孝一氏の新作2点
    
その100点の作品群の奥に・・・アラビア書道家、本田孝一氏の新作が並ぶ。 
アルアル作品展に本田孝一氏新作2点_c0067690_08031244.jpg
 この2作品が部屋の角に直角に並べられることで、異質で力に満ちた空間となっていた。  




アルアル作品展に本田孝一氏新作2点_c0067690_01030416.jpg
「敬虔な人々の惑星」(The Planet of Pious People)


 ここにあらわされる文のそれぞれの末尾に
ت (ター)が繰り返し出てくるが、その文字を長く伸ばす書法がある。それにしたがって、まるで土星の輪のように球体に巡らせた作品であり、その幾重にもめぐるラインに力があり、空間を根こそぎつかむようなパワーがあたりを支配する。
 深みのある緑には色を合わせるのは難しいのだが、背景の空間にほのかに入る暖色系の色味がなんとも魅力的で、力強いのに穏やかという相反する空間に引き付けられる。




アルアル作品展に本田孝一氏新作2点_c0067690_11073793.jpg
『Ecliptic Light』(黄道光)


こちらは、光を意識した作品。
中心には天空からの光が宿り、また作品下部には虹色のような暖色を含む色が出現している。

◆公式解説はこちら⇒『Ecliptic Light』(黄道光)



                                                                                                                                                                                                           
                                       
                                                    
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# by miriyun | 2024-10-10 22:49 | アラビア書道 | Comments(0)
2024年 09月 18日

スイカの砂栽培記録その3

1.スイカのその後    

家庭菜園としてのたった一株のスイカを砂栽培したが、その時の気づきを残しておこう。

①砂栽培
酷暑に負けない程度に水やりしたのだが、砂を30cmほど入れた筒状にしての栽培だったので、あという間に水はしみ込み根腐れというスイカの最大の危険を回避できた。
 スイカの砂栽培記録その3_c0067690_20564931.jpg

②人工授粉
人工授粉も試みたが、スイカの雄花の小さいこと。雄蕊の先に花粉がはっきり見えるわけでもなく一応、雄花を摘み取り雌花に合わせてみるが、ほんとにこれで受粉できているのか極めて心もとない。
ズッキーニのように巨大な花だと受粉というのは確かに花粉をびっしり雌しべにつけたというのが目にも見えるのだが。スイカは見えない。
それでも3~4日で急に雌しべの果房が膨らみ始めるのを見て、人工授粉と虫の働きとどちらが功を奏したのかわからないままに実がなり始める。
 スイカの砂栽培記録その3_c0067690_20483060.jpg
スイカの果房はびっしりと白い産毛に守られている。成長とともに毛がなくなってくる。


③自然の摂理
空中栽培では最初2つほど実がなり順調に熟すまで成長。実がほどほど大きくなると花は一切咲かなくなった。

それで終わりかと思ったら二つ目を収穫したころに急にまた黄色の花が咲き始め次の実がなり始めた。
更に3つ目を収穫のころにまた花が咲き始め、4つ目の実がなった。
 スイカの砂栽培記録その3_c0067690_20501067.jpg
元肥少な目、追肥も1回だけという条件の中で、植物としてはたくさん実らせずに確実に実らせる範囲で花を咲かせているようで、植物の自然の摂理を感じさせられた。


 

2.スイカの根はどこまで    



スイカの栽培が終わった。地上部をバッサリ切ったが、根っこはどうなっているのか気になった。
筒状に囲っていた袋を取り除く。
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上2/3は砂で、その下1/3は培養土が見えるが、地下にもその筒状部分は続いている。さらに下は元肥少なめの畑の土。色がはっきりと異なるのでわかりやすい。

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途中まで掘ったところで記念撮影。モデルがポーズをとっているよう。
 スイカの砂栽培記録その3_c0067690_20591057.jpg
スコップで堀り、根の全体像をみたいと頑張った。ところが一番白くて太い根が途中で切れてしまった。それでもさすがスイカ。
直根は深く、堀りおこせた部分だけでも74cmほどになっていた。
まくわうりやミニメロンは横に浅く根が広がるが、スイカはほんとに深く地中を目指すことが分かった。

・・・さすがは砂漠の出身と納得した。

                                                                                                                                                                                                           
                                       
                                                    
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# by miriyun | 2024-09-18 21:06 | Comments(0)