2010年 12月 07日
ネパールから望むチョモランマ、国民幸福度を経済成長よりも重視したブータン、そしてインカ帝国のマチュピチュの遺跡、地勢も人々も、もちろん歴史も気になっている。 だが、行ったことはないし、今後も行かないと思う。・・・・ その理由は、高度。 ~~~~~~~~~~~~~~ 何も恐れを知らないころ、八丈島に渡る船が外海にでて大揺れに揺れたときにさとった。 船酔いに弱いんだ。三半規管に来た~!ヽ(;▽;)ノ お酒は最初気持ちわるくても、コンパで慣らしていけばだんだん飲めるようになるのだろうと、先輩に勧められるままに飲んでみた‼ 真夏なのにブルブル震えて帰りの電車でヨレヨレ(; ̄O ̄) 楽観的なものでそれでもまだ試していた。やっぱりヨレヨレ~。 ずっとあとになってわかった。アルコールアレルギーだったヽ(;▽;)ノ それも手術するときの検査で、看護士さんに「あなたお酒飲めないでしょう」と言われて初めて知った。自分のベッドの頭のところに一文字が20cm角もの大きさでアルコール禁止というパネルをくくりつけられた。知らない人がみたら絶対アルコール依存症だと思われるにちがいない。 全く飲めないのに、皮肉だ。 ~~~~~~~~~~~~~ そんなこんなで、あまり楽観視することがなくなった。TVでみたアンデス山脈での酸素吸入の様子をみるととても自分が高山に強いとは思えなくなった。 ↑ サナアの街並 その点、イスラーム圏で一般的に行くところはさほど高いところはない。 イエメンのシュワイブ山は3660mと富士山(3776m)に近い山であるが、その山への途中にある緩やかな峰にあたる所にあるサナアの標高は2300mだ。山の頂上ではないし、相方の実家近くにその位の高度のところはあった。サナアの建築をみるのに階段で7階までいくときもゆっくり登るように注意して大丈夫だったのですっかり安心した。 ところがだ。 翌朝、めざめがすっきりしない。気持ちが悪くて洗面所に駆け込む。トイレで吐き出したらスッキリして昼間は元気だった。 寝つきが良く朝もゆっくり惰眠をむさぼる相方は気づきもしなかったが、実はサナアに泊まった二日目も全く同じ症状だった 。朝の嘔吐だけであとは影響は全く無いのでこれが高山病なのか、それにしても2300mでとは弱すぎて人にも言えない。 だが、最近わかったことがある。サナアは2300mだが、例えば、アラビア半島の中では緑があるようにみえるサナアも、日本の中央アルプスの中腹や周辺の高原に比べると日本よりずっと緑が少ない。そのため、酸素量は低地の75パーセント、気圧は0.9気圧となり、日本の3000m級の山に匹敵するという。 これでは普段、標高10mくらいで暮らしているものにとっては高山病にもなるというものだ。 気圧が低くなると、酸素の血中濃度が低下する。睡眠中は呼吸が遅くなるので症状を悪化させるという。 昼間はなんとも無いように感じていて、朝に具合が悪かったわけがそれで納得できた。 このあと他の地域をぐるっと巡ってサナアにまた戻って来てもう一度宿泊したときは、この症状は出なかった。アラビア半島南部の山地をうねるように旅をして身体が順応できたのだ。 人間の順応性は大したものだと思う反面、これ以上高いところへは挑戦できないでいる。 ⇒ ⇒応援クリックお願いします。 #
by miriyun
| 2010-12-07 07:40
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2010年 12月 04日
大雨が降った。叩きつけるような激しい雨、増水した川。 危ないな、と思いつつ川の濁流を見た。 しばらくすると小ぶりになって空が明るくなりだした。 虹の出現 前回虹について書いた時に見方を確認しておいた。 雨が降り水蒸気が浮いたときに太陽があるのと反対側に虹はできる。 ということは朝なので太陽は東南東、ならば虹は西南西のはず。 その西南西を中心とした虹の弧が出現した。 雨の中、虹が出現する。 しかも二重の虹だ! 反射の条件に沿って、色は内虹の紫・青・みどりから始まるのに副虹は赤から始まる。 ↑ (クリックすると拡大してみることができます) しばらくたって全体像が見えるところまで移動した。そのときまでに空は青空部分がぐんぐん増えてきて副虹は極めて薄くなったが、副虹があるものと思ってみれば薄い色だが見ることができる。 久しぶりに「Over the Rainbow」が思い出される。 Somewhere over the Rainbow~♪とジュディ・ガーランドが『オズの魔法使い』でゆったりと虹の彼方を謳いあげた曲は、そのときの映像と共にしみこんでいる。(この曲は2001年に全米レコード協会等の主催で投票により選定された「20世紀の名曲」Songs of the Centuryの第1位に選ばれている。) 虹の彼方に 虹の彼方に思いを馳せるけれど見えない。虹にはそんな印象がある。虹はうっすらと色が弱まり見えなくなってくるものかと思っている。 だが、せっかく全体像が見えたのでその虹の両脇まで目で追った 思ったよりもしたまでくっきりと色が見えていた。左端。林の裏からたちあがっているように見える。 虹とはこんなものだろうと思う。 ↑ コンパクトカメラ FinePix F300EXR 15倍ズーム350mm相当で撮影。 右に目をやり、虹の架け橋の根元にいきつく。 山を背に集落群があり、鉄塔がある。 山の背からでているならば、レインボーカラーは山のシルエットの後から立ち上がっているはずだ。 ところが、ここの虹の立ち上がりは山並みも家並みも鉄塔をもに虹色に染めて立ち上がっていた。 このあたりから虹は立ち上がっていた。 はじめて、虹の彼方が見えた!? なんだか素敵な日だ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 虹は空中に浮く水蒸気の小さな粒に太陽光が反射したものだ。 このあとも上空には活発ないたずら小僧のような雨雲がいて、ときおりスコールを降らせた。 その雲の切れ目からは上機嫌な真っ青な空が見えている。 そんな不思議な空のもと、明るく空を渡る虹は心を軽やかにしてくれた。 はじめて二重の虹を見たといっている人、 その話をついで三重の虹を見たことがあるという人、 色の濃さに感じ入っている人、 ・・・・・そして見た人は皆明るい顔になり、しばし虹の話が弾む。 自然よ、素敵な朝をありがとう!! #
by miriyun
| 2010-12-04 00:33
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2010年 12月 01日
クルミ入りスジュク バクラヴァなど、トルコのおいしいお菓子は枚挙の暇がないほどだが、これははじめみた! あまりにもナッツをごっそり、 トルコ人すごすぎる!! スジュクというのは肉を詰めてつくるサラミのようなものに使われている言葉だが、 こちらはクルミを芯に果糖(ブドウらしい)固めたもので、案外美味しい。 芯にひもが通してあるものは、軒先に吊るしている。 それが束になって軒下にゴッソリとある風景は、干しトウモロコシや干し柿に例えてみようかと、少ない語彙を頭の中で探ったが、こればかりは例えようがないとあきらめた。 一日一回ポチッと応援よろしお願いします。 #
by miriyun
| 2010-12-01 23:35
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2010年 11月 30日
絵地図は教えてくれる ナスー・アス・シラヒ・アル・アトゥラキの『二つのイラク(アラビアとペルシアのこと)におけるスルタン・スレイマニエ1世遠征戦記』の写本挿絵を見ていた。 これはその一部。イスタンブール旧市街の1537年当時の俯瞰図である。俯瞰とはいえ、地図といってよい正確さであらわしているという。 デルフィのアポロン神殿に建てられていた蛇の柱だが、コンスタンティヌス大帝の命でここに運び込まれた。 その後、十字軍によって乱暴にもちぎられたといわれる。このちぎられた先がどのようなものであったのか、今の私たちは見ることができない。 ⇧地図は「大系世界の美術」学研より一部分を引用 これを先ほどの図で探してみると、ミドリの中で、ヒポドロームにいくつもの柱がたっている。 時代があとなのに何故ここに見えるのかという疑問はある。復元したものを置いていたのか、伝承の通り描いてこの都を華やかに彩ったのか真相は不明ながら、真面目に正確に描いてある地図上に渦巻状の黒い柱のが確かにありその上には蛇の頭がのっているのだった! 3つの蛇頭というデザインを絵が教えてくれたのだ。たかが絵地図といってはいけない。日本の屏風などでも描かれた街の絵にたくさんの情報が眠っている。 ⇒ ⇒応援クリックお願いします。 #
by miriyun
| 2010-11-30 06:27
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2010年 11月 28日
トルコの八百屋で柿を見る 11月末なので、もう大分熟しきっているかのようだが、甘いのが好きなトルコ人はこのくらいのが好きなのだろうか。ペルシアでも熟しきったのが好きだと聞いたことがある。日本人はコリコリした柿派と甘くて柔らかい柿派にはっきりと分かれる。ちなみに私はコリコリ派である。 さて、名前であるがHURMAとある。 ◆何かに似ている。 そういえばペルシア語で خرمالو 「ホォルマ」という言葉があった。 それはただし、ナツメヤシの実のことだった。 確かにデーツは最も似ているものは何かといったら柿に似ている。 未熟だと渋があるし、熟すとあまくて乾燥したら干し柿そっくりだ。 そう思うと、ペルシア語のデーツがトルコで柿をあらわすことがただの偶然ではないような・・・。 トルコ語のこの言葉はどこから来たものなのだろうか。 追記 柿の名の疑問に対してありがたい情報をお寄せいただいたので、ここにまとめる。 トルコ語ではデーツも柿もHurma(フルマ) ペルシャ語ではデーツは خرما Khoruma(ホォルマ)で、柿はKhoruma-luである。 トルコに伝わって一緒になってしまったのだろう。--------atelierciniciniさんより 柿の原産地と伝播 中国の長江流域の地域が原産といわれている柿。「柿」は奈良時代に中国から日本にわたったといわれている。 そして、この柿というものは欧米にはなかったらしい。 実はペリーが日本の柿を持ち帰りそれによって欧米にひろがった、 英語ではpersimmonあるいはKAKIが使われているという。 アラビア語では柿の名は? そのまま「カキ」となっている。 كاكيまたは、تين شتويを使っていて、アラブでもまたカキで通ずるものとわかった。 #
by miriyun
| 2010-11-28 13:53
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