写真でイスラーム  

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2005年 12月 15日

イエメンの人々・・・ジャンビーアを持つ古武士

 イエメンの男性はジャンビーアというJ字型のナイフをジャンビーアベルトで腰に下げる。このジャンビーアをさげた年配の男性は日本で言うなら古武士の風貌で立派な顔立ちをしている。

服装はシャツにティハマ織りの腰巻布、又は白のトゥーブにジャケットをきちんと着ることが多い。この三人の人物は左からクーフィーヤ(マシャッダ)が黒の千鳥格子・白・赤の千鳥格子とそれぞれ異なる上、巻き方も好みで皆違う。
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  接してみるとユーモアがあり、ジャンビーアダンスが好きで人あたりのいい人々だ。
子どもはもちろん大人も素直に喜び・生活や日々の話を楽しむ素朴なよさがいい。
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↑ ジャンビーアは中には数百万円もするような価値のあるものもあるという。ジャンビーアを抜いて見せてくれた。現在は危険を避けるため法律で刃をひくことが義務づけられている。したがって果物を切るのもスパッというわけにはいかない。それでも持っていることがだいじなのだ。
  
 老いも若きも、ジャンビーアを下げた姿は自慢らしく背筋をしゃんとさせて写真に納まる。近づいてみると日本人とちょうど同じかやや低いくらいの背丈なのだが、落ち着いてゆったりしているせいか大きく見える。


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# by miriyun | 2005-12-15 21:43 | イエメン | Comments(2)
2005年 12月 14日

イエメン・・・ワジに舞うもの

 イエメンのハダラマウト地方のワジ話題をもう一つ。  この白くてひろーい平地はワジである。奥に見える」村はアル・ハジャレイン村という。
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この広大なワジに時に降水があるときには濁流となって、石も土も運んでくる。
このワジに何かが舞っている。

 この村のあるテーブルマウンテンからみおろせば対岸のテーブルマウンテンとにはさまれたワジが白くみえる。
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 ワジは水の通り道だから、植物は育つ。白いワジに木々が散在する。
そこに"あるもの"が水とともにやってきて、この木にひっかかる。
"あるもの"とは↓の写真の黒や青のものだ。
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こんな状態の木々が延々とワジの中に続く。
 
 ワジそのものは広大で自然の雄大さを見せつけながら、それとは似ても似つかないビニール袋・・・近年、イエメンでも物を売り買いるのにビニール袋が多用されてきている。
 
 イエメンの多くのものは自然のものが多いから、これまでとくにゴミを意識しなくても自然界へ戻っていった。 しかし、近年使い始めたビニールは自然分解することなく、風に舞い、水に漂う。
 
 イエメンの人々は自然界に戻れないものがあることを初めて知ったにちがいない。

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# by miriyun | 2005-12-14 23:53 | イエメン | Comments(2)
2005年 12月 13日

イエメン・・・山地の干物&『ハダラマウトのいす』

 ハダラマウトとは、イエメンの東側でテーブルマウンテンとワジが延々と連なる地方だ。イエメンは想像以上に山が多い国だ。山岳地帯ばかりで、坂の上り下りなしには生活できそうにない。 
 そんな場所でも、昔からの物流の道は商人たちによって盛んに使われ、山とはいえ、海のものもアフリカやインドの製品も行き来している。
 
 そのなかで、魚は干物としてたくさん売られており、こんな山岳地帯を越えた土地によく流通しているものだと感心してしまう。

 ↓山岳地帯の干物屋さん
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 ☆ そして、この写真には珍しいものが写っている。
             ↓     
 ☆ この干物屋さんの足をご覧あれ!
   足を組んだ上からカフィーヤ(アラブの格子模様の布)でしばり、
力を抜いても この姿勢がゆがまないようになっている。
             ↓
     *これが『 ハダラマウトのいす とあだ名される習慣である。

 偶然、先日かの有名な野町和嘉氏の写真で似たような写真を見た。世界的なカメラマンと類似の写真を撮っていたということが、妙にうれしいのであった。

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# by miriyun | 2005-12-13 17:33 | イエメン | Comments(6)
2005年 12月 12日

自然派イエメン・・・ミシュワークとは

クイズ・・・これは何だろう?
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 イエメンだけのものではないが、他よりはイエメンで見つけやすいもので、スークや道端でずらりと並べて売っている。
 イエメンの旅ではこういう自然派のものを求めていたのでさっそく購入する。10本を100イエメンリアルで購入した。(まとめ買いをしたので11本にしてくれた)
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 すると、ナイフを持っていた売り手の青年は、
① 先端をまず切り落とす。
② 次に周りを2cmほど皮をむく。11本全部むいてわたしてくれる。
これを横から見ると次のようになる。
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≪答え≫・・・実はこれはミシュワークといい、植物の歯ブラシだ。皮をむいてくれた方を水につけてやや柔らかくしてからしごくといくつにも先端が分かれてくる。このブラシ状になったところで歯を磨くのである。
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 ただし、これは「枝」 ではない!!

         ―――― これはなんと『根』 なのだ。

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 この木はアカシアの木だ。アカシアは300種類もあるといわれているが、そのうち砂漠地帯に生育するアカシアをスワークという。その根(roots)を採取して使いやすい大きさに切って歯ブラシとして使う。 
 
 スワークを使って作ったものなのでミシュワークという。

使い終わって廃棄しても、決してゴミ問題にならない。環境破壊につながらない。
家を含めてそういうものがこの国にはたくさんある。

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# by miriyun | 2005-12-12 00:05 | イエメン | Comments(6)
2005年 12月 11日

イエメン家のつくり・・・自然のクーラー

 イエメンでは家は日干しレンガでできている。11月19日記載(日干しレンガの作り方)のように完全に手作りだ。このぶあつい日干しレンガで造ると家は夏の暑さを10度以上しのぐことができる。

 これだけでなく、乾燥地の知恵が他にも見られる。
それが下の写真だ。日干しレンガとしっくいでできた窓際に、素焼きのつぼを鎖をつけてつるす。つぼにはもちろん水を入れる。
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1.つぼの中の水は素焼きのつぼからしみ出してその後乾く。
   「乾く」・・・つまり『気化』することになる。
2.そのとき奪われた気化熱の作用でその周辺の空気が冷える。
3.そこへ窓からの風が入り、冷たくなった風は室内へ入り込む。

  (もちろん、寒い冬には黒く見える観音開きの木の扉を閉めるようになっている。)

 気化熱を利用した自然のクーラー・・・自然を生かす知恵は見事なものだった。


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# by miriyun | 2005-12-11 13:54 | イエメン | Comments(7)
2005年 12月 10日

シリアで驚く!・・・バラダ川の現状

 乾燥地帯は思っている以上に農業の上で豊かである。シリアは小麦・綿花・オリーブなどの畑が延々と続く。豊かな収穫・味のしっかりした野菜。ただし、それは水が得られたらという条件付である。前出のダマスカス郊外の村でも水利権のない村は苦しいと書いたが、歴史をさかのぼっても、水利権については常に問題になっていた。

 ダマスカスはどうか。アンチ・レバノン山脈の緩やかな斜面に立地する。その斜面のナバア・バラダおよびアイン・フィージーという泉からはじまるバラダ川がダマスカス市民のいのちの水であり、グーダと呼ばれるダマスカス周辺部のオアシスの灌漑用水にもなっている。ダマスカスでは冬の降水量は40㎜以上だが、それに山からの水が加わる。そういうわけでローマ時代から農業地帯として名高かったのだ。

 カシオン山からのダマスカスの様子を見てこれだけの人々を生かすだけのすごいオアシスだと感心していた。また、それを維持しているバラダ川というものに自分のイメージがつくられていたにちがいない。

 ダマスカスのメディナ(旧市街)をスーク・ハミーディーヤのある西から東に向かって歩くとウマイヤドモスクがある。また、平行して”まっすぐな道”から」シャルキ門に至る道を歩く――これが一般的な観光ルートだ。しかし、わたしは、ウマイヤドモスクから北に向かい、アマーラ門を出てバラダ川への道をたどってみた。
 
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これが、バラダか?・・・絶句

 たしかに、さすが大オアシスを形成しているバラダ川・・・夏なのに水がかれていないのは砂漠地方とは違う。が、この川の汚れようは何なのだろう。いや、汚しているわけでなくても、流れでなくなった時点で、日本の川とて汚れてよどんでいってしまう。
 夏でほとんど雨のない時期なので仕方のないことかとかんがえるようにしたが、まるで自分の町の現状を知ったようにショックだった。

 人口に対しての水の不足というものは恒常的な問題になっているのだろう。効果的な解決方法はあるのだろうか?
 最近になって、シリアJICAの広報誌を読んだら、やはりバラダ川と灌漑問題は大きな問題であって、日本からの支援で何らかの活動が行われていることを知って少しほっとした。


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# by miriyun | 2005-12-10 03:35 | シリア | Comments(0)
2005年 12月 09日

大シリア(シリア・ヨルダン・パレスチナ・レバノン)・・・・・・ワラカイナブとは

ワラクイナブとはどういう意味か。
 アラビア語でワラカは葉っぱのことをいう。
イナブとはブドウのことである。
『ブドウの葉っぱ』という意味のこの料理は、文字のごとくブドウの葉でご飯と肉・レーズン・木の実などを包んで蒸したものをいう。このように巻き込んで蒸したり煮込んだりするものをマハシーというので、正確には、マハシーワラクァイナブという。
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 これをトルコ語ではドルマといって、トルコの定番の料理だ。味わいがあるが、どちらかというと大人向けの味だ。

☆ブドウの葉を使うなんていうのは、それこそ中庭にぶどう棚があるような暮らしだからこその料理だろう。
 どこの国も、民族もそれぞれ目の前にあるものを上手に利用して料理するものだ。
 

# by miriyun | 2005-12-09 13:46 | 食べ物・飲み物 | Comments(0)
2005年 12月 08日

大シリア(シリア・レバノン・パレスチナ地方)料理・・・ホンモスとは?

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↑ホンモス
 ホブズといったら必ずホンモスだ。

 ヒヨコマメをゆでて、気長にすりつぶして、そこにレモン果汁・ゴマペースト・塩・などを入れてクリーミーな白いディップが出来上がる。これがホンモスでその上に必ずオリーブオイルをたっぷりとかけてだされる。

 これをつけてホブズを食べると、すっかりアラブの味が忘れられなくなる。肉料理とかはいろいろな国にそれぞれあるし、すごく印象にのこるというわけではないが、 このホンモスやババガヌージュ(ナスをすりつぶして、ゴマとともにペースト状にしたもの)は印象に残る。他の地域にないからか、ホブズでさっぱり食べるのに適しているせいだろうか。

 
 
 

# by miriyun | 2005-12-08 11:58 | 食べ物・飲み物 | Comments(4)
2005年 12月 07日

アラブのパン・・・ホブズの焼き方&ホブズの焼き釜

 アラブのパンをホブズという。
大きさも厚みも様々であるが、総じて小麦の原産地だけにホブズはおいしい。
レストランやホブズ屋は大きな釜の内側に張りつけ、短時間でさっと焼く。
 
 では、一般の家ではどうやって焼くのか? 
ずっと以前にアラビアのロレンスについての記述の中で、鍋を普通に焚き火にのせてはいけない。こうやってつかうんだと鉄鍋をひっくり返しに火にかける・・・と書かれているのを見てどんな鍋をどうやっておくのだろうと不思議に思ったものだった。

 アラビアでは、一般に次のようにホブズをつくる。)(写真はレバノンで撮影したもの)
①小麦粉に水と塩でこね、小さい円に整形する。
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②まわし、飛ばしながらぐんぐん延ばしていく。
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③ 充分大きな円形になったら、ホブズ専用クッションのような台にのせる。
 
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④ 鉄鍋をひっくり返した形の釜。
 釜の内側の火でアツアツに熱した鉄鍋の上に、クッションごと押し付けてホブズの生地を釜に乗せる。
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 そのままプレーンなホブズを焼く。床に座り込んでじっくりと腰をすえて充分足りるだけのホブズを焼いていく。 

 または、上の写真のようにバジルソースやザータル(ザータルというハーブにゴマ・塩・レモングラス)とオリーブオイルを塗る。
 
↓トマト味で仕上げた場合
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 ところで、ホブズの焼き釜・・・実物を見て、ようやくむかし見た本を納得できたのだった。
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12月10日・・・コメントしていただいたことについて、追記

写真を見つけた!大きすぎて扇形というか十~十二等分ぐらいしていそうなホブズ。
これは、民家のではなく、レバノンの中級ホテルの小さなレストランでだされた。
    ↓
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ナイフが22~23㎝、大皿の大きさとも比べるとホブズは35㎝前後、すると切る前の直径は70㎝ぐらいということになる。民家でも、前述の鉄鍋風の釜でこの大きさを作れそうだ。

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# by miriyun | 2005-12-07 23:30 | 食べ物・飲み物 | Comments(4)