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2008年 08月 16日

錦とは・・・

 中国で誕生した絹は漢の時代には錦として織られ、さまざまな紋様と共に発達しながら東西に交易品としてもたらされていく。その中でシルクロード各地、例えばパルミラで錦が発見されたりする。

 ◆錦(にしき)とは
2色以上の色糸で華麗な紋様を表した織物を言う。ぬのをあらわすつくりと金をあらわす偏によって成り立つ漢字である。この二つが同じ価値を持つほどの上質な紋織物(あやおりもの)のことである。

 錦とはどういうものなのか、
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                      ↑古代のやり方で復元された錦を表から見る

錦とは・・・_c0067690_113497.jpg

                                  ↑ 裏から見た錦

 数色の経糸で紋様をあらわしたものを経錦(たてにしき)という。漢の時代にでき、その後唐まで発展し続けた錦の織り方は日本にも伝わった。正倉院に伝来する。正倉院の染織品は「正倉院裂(しょうそういんぎれ)」といい、断片まで入れると数十万点も伝来していた。龍村氏が正倉院裂を復元するようになって錦研究がすすんだ。上に示したのはその龍村工房が織った錦である。表と裏から確認しても複雑でわかりにくいのが織物の世界であるが、表は紋様をあらわし、裏はもんようはくっきりとは浮かび上がらないということがわかる。

 日本で最も多くの色糸を使ったものは7色まで数えられている。最も色数の多いのは、正倉院の琵琶を包んでいた「はなだ地大唐花文錦」といい、9色もの色糸を用いた最高の錦であり、唐から伝わったものであろうといわれている。

 緯錦は2色以上の緯糸によって紋様をつくっていくもので有職裂・名物裂・能衣装などに用いられている。

 これだけの錦を日本が早くから持っていたのは天平の時代の国際化された時代があったればこそだろう。

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by miriyun | 2008-08-16 14:48 | Comments(4)
Commented at 2008-08-17 08:25
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by miriyun at 2008-08-17 23:18
鍵コメさま、それはすごいですね♪
 アジアのしっとりした町や村の雰囲気をたくさんの方に見ていただくいい機会ですね。私も楽しみです。
 また、そこで御紹介いただけるなんてとても嬉しいです。よろしくお願いします。
Commented at 2008-08-18 00:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by miriyun at 2008-08-18 04:08
鍵コメ様、布や織りは難しいですね。普通多くのものは見ればわかるモノです。ところが織りとかは見ても説明を読んでもどこがどう異なるのか見極められないです。伝統工芸の極みだと思いました。まあ、そんなわけでおおよそそのものの輪郭だけを現しているような次第です。


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