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2008年 04月 15日
ライオン像は百獣の王として好まれ世界各地でいろんな意味合いを持って使われたが、正倉院御物の中にも見つけ出すことができる。 ![]() 正倉院にはこのような写実的なライオン像も見出すことができる。これは毛彫りと透かし彫りで彫られた銀細工である。金属に彫った線というのは筆で絵を描くのとは異なって、線を生き生きとさせるには余程の技術が必要とされる。ライオン像と唐草紋様が実に見事にデザインされ、彫り込まれている。 全体像は↓ ![]() 銀薫炉。中で香を焚き、その上に衣服をのせて、香を焚きしめるための道具である。内部の火炉には常に水平に保たれるためのしくみが施されている。 唐時代の遺跡から類似の薫炉が出土しているため、中国で作製されたものと考えられている。中央部の線があるところで開ける事ができ、上下をあわせるところに「合」という漢字に見える文字が彫られている。尚更、中国来歴ということがはっきりとする。 しかし、ライオンが生息しない中国・日本からすると紋様そのものは西からの風を強く感ずる。 ![]() ↑曝布彩絵半ぴ(写真3点はいずれも『日本の美術 正倉院 』より引用) 一方、これは、大仰に二足で立ち、まるで見得を切ったかのように草木(ブドウ)をくわえる獅子像は、非写実の世界であり、想像の産物であり、ライオン像からは別格の獅子像になっている。 しかし、実在のライオンを知らない日本ではこちらのほうの獅子像が主流となって、その後の日本ならではの狛犬や獅子像につながっていくのである。
by miriyun
| 2008-04-15 06:01
| 文様の伝播
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Comments(8)
銀細工とは思えない軽やかな自由さがありますね〜!木工かと思いました。唐草との融合の仕方ものびのびしていますね。この時代の日本がどのような生活や政治だったかわかりませんが、工芸などはその時代の空気を反映していると思うと、精神はのびやかだったのでは、と想像が広がります。
一番下のライオンになると、日本的にアレンジされていきますね。こういう変化も興味深いです。日本はいろんなものを取り入れて、「遊んで」きたなあと、、その気持ちが好きです。
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どうでもいい話ですみませんと、はじめに謝っておきます。
1枚目の写真のライオンですが、目はどれなんでしょう?両耳の中央にあるのだろうなとは思いましたが、その下の弧を描いている線がどうしても「目」に見えてしまって、えらく気の良い、無邪気に笑うライオンにしか見えなくなってしまいました。 美術鑑賞の仕方が間違ってますね、私。(笑)
素敵なボール型の香炉、あれはお布団の中に入れて使い、「ある事情により」暴れても不都合のないような作りになっている、と聞いたような気がするのですが本当でしょうか。
お香の香る褥ってロマンチックですよね。
Orientさん、この香炉はライオン像のほかに鳳凰も表されているのですが唐草との連なりがとても自然です。唐はこの時代随一の国際派で進取の気風にあふれていたようです。また、聖武天皇の日本も同じく大陸からの文化に反応して優れた芸術品に対する意識がどんどん高まった時期でもありました。こういったときのものって伸び伸びとした線出あらわされていていいな~っと誰をも思わせるところがありますね。
kiwidinokさん、たしかにいったん細い線のほうを目としてみたら、とてもにこやかなライオンに見えて爆笑ものでした!
だからいろんな目で眺めるとおもしろいですね、ウフフっ、笑えました~♪
luntaさん、いろんな使い方があるという例でしょうか。しかし飾って楽しむほうが大きかったかもしれませんね。
久しぶりのライオンさん、こんばんは。
今日、薬師寺展で駒犬を見てきました。顔が尖っていてライオンと言うよりまさに犬そのものでしたが歌舞伎役者のライオン君のようクルンとした尻尾が印象的でした。一対の獅子像を模したものではないかと書いてあったように思いますがどのような獅子君達だったのか想像がふくらみました。
おぉ、薬師寺展、いかがでしたか?
狛犬もご覧になりましたか。実はライオン紀行の最後は狛犬になる予定です。たくさんの種類があリすぎてまだまとまらないのですが。それに戦時中の供出でかなり古いものは失われています。薬師寺展のは歴史あるものでしょうね。 |
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