写真でイスラーム  

mphot.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2008年 04月 12日

第800話「トゲトゲの話」

 ☆乾燥した土地での水分の蒸発量はすさまじい。 
 人で例えるなら、一日に2リットルもの水を飲んでいようと、普通に屋外を歩いている程度では汗をかかない――と、勘違いしてしまいそうなほど乾燥している。つまり汗はたくさん出ているにもかかわらず、それを実感しないうちに乾いてしまうから、べたべたするという感じは全くないのだ。
第800話「トゲトゲの話」_c0067690_7435728.jpg

 では、植物はどうなのか。普通の広葉樹などは、葉が空気にさらされていれば水分が蒸発して干からびてしまう。したがって、空気に触れる表面積を最も少なくした状態、すなわち
    細く・かたく変身してしまう。
さらに細くなったついでにやっとわずかな水分を得て生きようとしている植物も動物に食べられてはたまらないので防御のために、形を整える。
              それを、私たちは トゲと呼んでいる。

 では、トゲトゲの植物をヨルダンから・・・。
第800話「トゲトゲの話」_c0067690_1752233.jpg◇鉄びしのごとく

 まずはトゲそのものを見てみよう。これが本来ならば葉である.

トゲはよく見ると節々で3本ほどのトゲがあちらこちらの方向に突き出している。どこからさわろうとしてもチクチクしてしかも、すごく固い。やわな動物では近寄れない。

 これを節ごとに切り離し、3~4のトゲの突き出したものに分けたなら忍者だったら鉄びしの変わりにつかえそう・・・。

(注*鉄びしとは、忍者が逃げるときに地面に転がし敵が走れなくするため鉄でつくったトゲトゲのこと。)






◇がくも変形
第800話「トゲトゲの話」_c0067690_110101.jpg

 がくもトゲトゲと四方八方に張り出して花を守る。

 ◆一番痛かった! ・・・・・これは花そのものもトゲだ。
第800話「トゲトゲの話」_c0067690_1711161.jpg

 他の花のようにとげの花だから近寄るなよとばかりに屹立していればもちろん近寄ったりしない。 しかし、この花、低い位置にあり、色も目立たない。他の草と混ざっていることがある。
また、花だけもげて、風で地面をコロコロと転がってくることがある。
 それに気付かずに踏んでしまうとシューズの特に横面からトゲが差し込んでくる。真上から踏んだことはないが、試してみたくもない。弱い材質なら通してしまいそうなトゲトゲ植物の見えざるエースなのだ。
 乾燥地の散策には、トゲ植物にご注意!!

 ◆金色に光る
第800話「トゲトゲの話」_c0067690_1102829.jpg

 早朝にサボテンを見に行った。日かげのトゲは普通のトゲの色だが、
     朝日を横からあびたトゲは見事に金色に輝いた。
 
 おそろしいほどのトゲで自らを守っている。その姿が美しいと感じさせられる朝の光だった。
 
 こうしたサボテンの茎部分にはたくさんの水が保存されていて、雨がなくても少々のことでは枯れたりしない。トゲは痛いが、そのしくみには驚嘆する。そして、そこにはたしかな命がある・・・。

~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆
 ◆第800話となりました。 できっこないと思っていた1001話にいつの間にか近づいてきており、自分で驚いています。皆様の応援のことばと、言わずと伝わってくるあたたかさのおかげです。

 せっかくの800話なのにトゲトゲしたお話で失礼しました。
 
☆ イスラーム地域、とくに中東はこれほど歴史が豊かで、自然が美しく、また温かい人々の住むところでありながら、トゲがいっぱいのイバラの道にあります。なにしろパレスチナ問題と、各国が受け入れている難民の問題・先進国のこの地域に対する資源と利権に関する問題が解決に向かわない限り、好むと好まざるとに関わりなくまだまだ困難がいっぱいなのです。各国はこのトゲを避けて通れないのです。

 しかし、トゲがあるものが危険だからといって、サボテンを毛嫌いしたり、バラはトゲをすべてぬいてそれで初めて花と認めてやろうというのはまちがいです。
 ましてやトゲのあるところだから、すべてが危険でそんなところに行かれない、そんなトゲだらけのところに住んでいる人と付き合えないと思い込んでしまうのは間違っています。

 けれど、よく知らなくてイメージだけでそう思っている人はまだまだ多いのです。

☆ その中で自分らしいことをささやかにやっていこうと思いたって書くことをはじめました。
  せめて、知ってもらうこと、誤解しないでもらうことという小さな目標でイスラームの文化・自然・人々・歴史を語り続けています。怖いなー、と思っていた方が、トゲ以外の美しい花や、茎の中の命の水や、篤い情などに気付いて下さる方が一人でもいてくださるならそれ以上の喜びはありません。
  
 まとまったお話ができないほど、忙しくなってしまっていますが、これからもよろしくお願いいたします。 励ましてくださる方に感謝しつつ、また、初心を忘れることなくすすんでいきたいと思います。   
                                       
                                                    
                                               一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
   



by miriyun | 2008-04-12 11:18 | 自然(砂漠・ラクダ・蜃気楼) | Comments(12)
Commented by ぺいとん at 2008-04-12 20:54
800話おめでとうございます! 
棘は葉が形を変えただけであって本質には変わりがないと思います。 
広くてすべすべしていて手触りがよいからといっても思わぬ毒を持っていたり病気のものも沢山あります。 
棘の数を数えたら夢のような緑が広がりそうです。 

どのようなことも知らなければ怖いもの避けたいもの以外の何物でもないと思うのです。 
今、多くの方々がイスラームやアラブを身近に感じようとしていることは否めない事実です。同じアジアに生まれ生きているもの同士、その距離の近さに驚くのはもうすぐなのではないでしょうか?
Commented by Azuki at 2008-04-13 00:40
*☆800話おめでとうございます☆*
1001話まで、素敵です~応援しております~♪
初めの棘のお話からなんだか人と似ているなぁって思っていたらそういうお話になりやっぱりそうだな~って(何言ってるかわかんないですよね;;;)思いました^^;
ここでは普段知ることのできないことを知ることができるので楽しみに見ています。
棘があったってあると知れば棘をよけることもできるし、棘により私たちも外敵から守られることだってあるかもしれません。
お互いが理解しあえると良いですよね♪
Commented by kiwidinok at 2008-04-13 13:27
こんなに長い間、内容のしっかりした記事を書き続けていらっしゃることに感心するとともに、私たちが理解するのに充分な質・量の写真を載せてくださり、またその背景をいつも深く掘り下げて説明してくださっていることに、ただただ感謝するばかりです。
価値のある800話達成、本当におめでとうございます。
これからも、親しみのある文章で、不思議の国々を紹介し続けてくださいね。楽しみにしております。
Commented by miriyun at 2008-04-13 23:46
ぺいとんさん、いつも応援ありがとうございます。
 トゲも葉に戻ればたしかに赤茶色の大地はかなり緑になっていきそうです。すこしづつですが、相手国での交流、文化を通して互いに理解しあえる土壌ができてきました。
 ただ、全くそういうことに接する機会のない人場合はまだまだと感じています。ほんとは機会さえあれば、理解しあうのは簡単なことなんだと思います。
Commented by miriyun at 2008-04-14 00:10
Azukiさん 植物と人、今回ややこしい書き方をしてしまいわかりにくかったですよね。本来別の話なんですが、たとえとして後半でも使ってしまったために複雑になり、すいません。
 これからもイランのことなどたくさん教えていただきながら、地道に続けていこうと思っています。
 これからもどうぞよろしくお願いします。
Commented by Azuki at 2008-04-14 23:32
わわわわ~そういう意味ではないです~すみません!!自分の考えを言葉にしていただいて嬉しいといいたいのがうまくいえなかっただけです><私のほうがたくさん教えられてます。これからもどうぞよろしくお願いします。
Commented by yokocan21 at 2008-04-15 05:00
800話ですかぁ、凄いです!この充実した内容で、これだけ書き綴ってこられたmiriyunさんのパワー、伝えたいという気持ちがそうさせるのでしょうか。
こちらトルコでも、トゲトゲのお花はよく見かけます。初めてみたときは、センセーショナルでした。乾燥地帯で上手く生きてゆくための知恵なんですね。
バラは棘があるから美しい、とか言いますよね。棘があるからと毛嫌いせずに、敢えて知ってみることが、返ってそこからまた別の世界が広がっていく、ということの素晴らしさ。一人でも多くの方に、このイスラム世界の素敵さを知ってもらいたいですね!
Commented by miriyun at 2008-04-15 06:10
kiwidinokさん、いや~、しっかりしているかどうかは疑問なんです~。不足なところがたくさんあると思うんですが、自分なりの意欲と意義だけは持ち続けてやってきたということでお許しいただこうかなと思っています。
 このように応援していただけることばが、一番の原動力です。ありがとうございます。
Commented by miriyun at 2008-04-15 06:13
Azukiさん、こちらこそどうぞヨロシクお願いします。後低ナイなことばまでいただいてありがとうございます。
Commented by miriyun at 2008-04-15 06:31
yokocanさん、”あえて知ってみるとそこから別の世界が広がっていく”・・・そうんです!そこのところを伝えたいんです~!
 知ってみたら、かわります。こんなところがあったんだ、こんな人たちがいるんだと知るだけで、どんなに自分の世界が大きく開けることか!
 続けることに意義を感じて頑張っていきますので、よろしくお願いします。
Commented by JOE at 2008-04-18 17:53
写真でイスラーム.
Ro-majiutidewa Komentowo uketukerarenaito iwaretanode Taitoru Haishakusimasita.
Imada Pc ga naorazu Tumano Pc yori.
Mizunosukunai Tiikidewa Hyoumenga katakunaru Keikouniarundeshouka.
Watasino Kaminokemo Katakunarimasita.
harinezumimo Motowa Tadano Nezumideattatoka.
Togenoaru Shokubutuwa Kotiranimo Ooidesuyo.
Harinezumi JOE Yori
Commented by miriyun at 2008-04-19 09:46
ジョーさん、PC不調なのにご訪問ありがとうございます。私も旅のなかで日本語環境のないところでは、ローマ字打ちしますが大変ですよね。
 ハリネズミももとはねずみだった・・・環境に合わせて、動物も植物も人間も変化するものなのでしょうか。自然の力、すごいですね。


<< 正倉院御物の中のライオン…ライ...      ブーゲンビリヤ >>