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2008年 03月 30日

『朝の星雲』 Blue Clouds of the Morning…アラビア書道

A Gallery of Arabic Calligraphic Works of Fuad Kouichi Honda
   ≪本田孝一氏Web作品展≫・・・ アラビア書道家・本田孝一氏の作品を紹介する特集
    
『朝の星雲』 Blue Clouds of the Morning…アラビア書道_c0067690_12304698.jpg

Web作品No.13 
作品   『朝の星雲』
      Blue Clouds of the Morning

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・内容:『コーラン』 「ギリシャ人の章」48節~50節
 Holy Qur'an,Surah ar-Rum(The Romans) 48-50

 この章句は「神は雲を吹き上げ、風を送るお方。御心のままに天に雲を広げ、散らし給う」ではじまる。

・書体:ファーリシィー体(ナスタアリーク体)
・大きさ:縦110cm×横80cm 
・制作年:2002年
・材質/技法:(文字)レタリングゾル、(彩色)アクリル絵具
・所蔵:アジア文明博物館/シンガポール(Asian Civilizations Museum,Singapore)
・撮影:小松義夫

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 『朝の星雲』について

 『朝の星雲』の文字はナスタアリーク体であるだけに、たおやかにしなりながら、リズミカルに太く細く、時には髪の毛筋よりも細く・・・・変化し続ける。

 デザイン的特徴は、昨日から話題としているサバーフン・ヌールをそのまま視覚化したような朝の光である。 光のイメージのラインとそのラインと共にグラデーションとなった空間に清々しい空気が流れる。

48節の続きを見てみると・・・
・・・それから御心のままに天にそれを広げ,粉微塵にそれを打ち砕かれる。するとあなたは,その間から出て来る雨滴を見る。かれは,そのしもベの中,御心に適う者にそれを降らせられる。見るがいい。かれらの喜ぶ様子を。・・・と続く。(日本ムスリム情報事務所聖クルアーン30ビザンチン章より引用)

 *この作品は、作品『夜の星雲』のバリエーションであり、同じ章句を夜のイメージと朝のイメージとで書き分けたものである。アラビアの一日は日没に始まる。したがってこの作品も並べるとしたならば、夜の星雲・朝の星雲となる。
 ただし、『夜の星雲』は先月来アジア文明博物館の所蔵となったので、シンガポールでご覧いただきたい。

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by miriyun | 2008-03-30 12:34 | Fuad Kouichi Honda | Comments(2)
Commented by ぺいとん at 2008-03-31 17:26 x
雨が降りはじめて嬉しくなって文字が歌っているように見えるのです。  
あ、本当に雨が降っている節なんですね。
でも、いつも音符に見えるって想像力が乏しいです・・・
Commented by miriyun at 2008-04-01 02:25
やはりぺいとんさんのように意味を見て鑑賞されると深いですよね。人々が喜ぶ雨、そしてあらわされたのはその雨を運ぶ雲だったのですね~。そこでクルアーンの引用とリンクを追記しました。
 ありがとうございました。


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