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2007年 09月 05日
久しぶりのぺトラ。 ぺトラは2000年前に交易による利益をもって大都市として発展した。大都市として発展するのにどうしても必要なものは水だ。今見ても川はない。過去においても川はない。 そんなところで、ぺトラの人々はどのように工夫して住んでいたのだろうか。 まず、ぺトラの岩山を歩くと水の道が案外簡単に見つかる。 ![]() そして、そのあとをたどっていくと、岩を削った小部屋の中に日のあたらない貯水池が見つかる。 ![]() 左から徐々に低くなっていて、ここを右に向かって流れて、洞窟内の小貯水池におさまる。 近年においてはシークの脇の岩にくっきりと水の道があるのが見出せる。 ![]() ![]() ![]() 以前にはこれほどはっきりしてはいなかった。シークの道の瓦礫を取り除くとともに、風化した水の道を整備したのだろう。こんなに目だっていいのか?と思うほどくっきりとした水の道が続く。 また、近年の発掘では岩の中に水道管も発見されたそうだ。 ![]() ↑TV番組ぺトラから引用 天水は山頂の貯水池にも集められ、洞窟の貯水池にも集められる。 だが、天水を頼りにしただけでは当然水は足りない。ぺトラは最後の100年はローマ帝国の一部として存在したのであり、ローマ人がわずかな水で我慢するわけはない。 では、どこから水を引いたのか。 ぺと羅入り口近くの小さな町はワディムーサーという。ムーサーとはモーゼのアラビア語だが、その町にはムーサーの泉という泉が今も飲用できる水をコンコンと湧き出させている。 そこから、上記のシークの道を通って、奥の街まで水を引いたのだという。 その水を引く距離のイメージを表してみる。 ![]() ↑ Google Earthを引用し、水の道のイメージを加えた地図。 延々と水を引いた都市、ぺトラの街づくりのすごさの一端が見えてくる。こうして引いた水でぺトラ人は生簀まで作り、魚を生きたまま飼い、遠来の客人をもてなしたという。 ぺトラ発掘はまだ、端緒についたばかり、ぺトラ全容の2%しか見えていないにもかかわらず、十分その威容に驚く。 残りの98%の発掘が楽しみだが、私たちの生きている間には完成しない。 ・・・・それもまた、長い歴史を持つところならではのことだ。
by miriyun
| 2007-09-05 22:46
| ヨルダン
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Comments(6)
水の道、すごいですね。地層も好きです♪今も水が流れていたらいいのになぁと勝手に想像してしまいます^^そこは涼しそうです。水は大切ですね。
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壮大なプロジェクトですね。古代の都市はどれもそうですが、ロマンをかき立てられます。交易で栄えたとありますが、ここまでして街を作る、或いは維持するというのは、何か地形上の要所とか、そういう理由があるのでしょうか?
Asukiさん、そうですね、私もここの水が今も流れていたら生きた街になるのかな~って想像していました。
水を引き、水を生かして管理できている時だけ、人の歴史が編あまれているんですね~☆。
pequeさん、アラビア半島の先端の交易の港アデンから現ヨルダンまでの間にワディラムのような山はあるのですがぺトラのように自然の要害、細いシークをやってくる外敵からの攻撃を上から見下ろしながら守ることのできるようなところはほとんどないといっても過言ではありません。自然が作り出したこの地形が都市と交易の安全を約束していたんですね。
ただし、さすがにローマ帝国にはかないませんでしたが・・・。
すみません、勝手にリンクしております。
なんだかとってもきれいになっていて、友だちと思わず口をついて出たのが「ディズニーランドミみたい!」でした。 お水の溜まっているところ、見たかったです。 水が流れているのはきっといいものでしょうねえ。
碧さん、ここに水が通るとき、谷なので結構な音が響くようです。また時に大水のときは濁流となって谷を行く人を巻き込んだというのでこわいものです。ここの清掃、本当に徹底していて石ころも落ちていないことに不自然さを感じてしまいました。歩く道幅は狭かったのですが、自然のままの方が雰囲気はありましたね。
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