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2007年 04月 19日

エジプトのスフィンクス…ライオン紀行(5)

 ライオンが多数生息したエジプトでは、早くからライオンを描き、そして、いよいよ古王国第三王朝になるとピラミッドの時代がやってくる。
 そして、その頃には、身体はライオンで王の権威と合体させたものとしてスフィンクスがつくられるようになる。
  なお、アラビア語ではアブ・ル・ハウル(畏怖の父)と表現する。
**********أبو الهول**********
エジプトのスフィンクス…ライオン紀行(5)_c0067690_3125761.jpg
 
スフィンクスの像で最大最古のものは全長約730m、高さ20mのギザの大スフィンクスであり、その顔はカフラー王の顔と言われている。
 奥に見えるのがクフ王のピラミッドと称される世界最大のピラミッド。上部のほうにだけ白い化粧版が残っている。本来すべて、スフィンクスのある石灰岩を切り出してピラミッド表面に真っ白な化粧板としていたが、後世において城壁などに使ってしまった。
 ところで、そのギザのスフィンクスは、こうして化粧版をとった山そのものをスフィンクスの身体として刻み、顔部分をつけたものといわれる。

 
エジプトのスフィンクス…ライオン紀行(5)_c0067690_3245573.jpg

  スフィンクスは、ネメスという王ならではの頭巾を付けたファラオ(王)の顔とライオンの体を持つ、神聖な存在である。王者の象徴である顎鬚(あごひげ)をつけ、王または神を守護するシンボルとされている。ライオンそのものはずっと以前からいるので写実的に描くことができる。前足を出して座るこの姿はエジプトではよく使われる。
 ギザのスフィンクスは 長い歴史の中で、あごひげや鼻を壊され、砂に埋もれ、また現在においては、塩害によって崩れていく現象で、とくに顔の侵食が激しいと聞く。

 あごひげがしっかりとついたスフィンクスももちろん残っている。
エジプトのスフィンクス…ライオン紀行(5)_c0067690_3385874.jpg

 これは、1912年にメンフィスで発見された第18王朝のアメンヘテプ2世のスフィンクスである。材質はアラバスター。長さ8m、高さ4.25m。
 このほかにもそのときの王の顔を写したスフィンクスは存在する。

 このように、エジプトに於けるスフィンクスはもともと地平の神としての神性と百獣の王としての力を感じさせるものとしてライオンの姿を使った。そのためスフィンクスはほとんど男の像であり、後に登場してくる女性を模したスフィンクス、翼を持ったスフィンクスとは一線を画すものであった。

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by miriyun | 2007-04-19 03:49 | 文様の伝播 | Comments(0)


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