写真でイスラーム  

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2007年 04月 16日

お茶とカラギョズ

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 日本・中国でも影絵はあるし、インドネシアのワヤンはガムランの音と共に印象深い。
 トルコではそれに負けないほどに伝統的な影絵劇が盛んで、カラギョズ(黒い瞳の意)が主人公の話が好まれ上演されている。本来カラギョズとはその主人公を言うのだが、あまりにもその劇が上演されたからか、広義には影絵の劇も、それに使われる影絵人形もカラギョズといっているようだ。

 ひげと帽子がトルコらしい。セロファンで透明な部分を出すのだが、ここでは違う。
 人形の材料はラクダの皮で若干の透明感があり、光も通す。
このトルコ帽の人形の場合、両ひざと右手指の部分はひもで結んであり、そこから先はゆらゆら揺れるようになっているので、ひもで吊るして動かすだけでも影絵人形の雰囲気が伝わる。

 さて、ここで右手に持っているものに注目!
お茶とカラギョズ_c0067690_22564210.jpg

 トルコのお茶が2つ運ばれている。そういえばこの人形は左手に布巾を持ち給仕であることを示している。

次にお茶を載せて吊るしているのはなんだろうか。
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 実はこんな形のお盆。三本の曲線のの支柱に支えられている。最初から吊り下げることを想定したつくりになっている。ここにお茶を載せ、揺らしながら歩いても遠心力でぴたりと吸い付き、こぼれたりしない。
 そんな優れものを紹介して普通なら終わるところだが、さらにこのお盆には気に入っているところがある。 
お茶とカラギョズ_c0067690_23293415.jpg

 そう、これは重いものを載せてもびくともしない頑丈さでありながら、いざという時は運びやすく分解できることだ。

それは以前に書見台でも紹介したが、遊牧民ならではの持ち運びを考えた工夫である。(現在のトルコは農業を営む定住生活であるが、遡れば遊牧民としての歴史が長い)
 農耕民族と遊牧をする人々ではこういうところに文化のちがいが見えてくる。

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by miriyun | 2007-04-16 23:11 | トルコ | Comments(2)
Commented by ぺいとん at 2007-04-21 23:13 x
このお盆以前から欲しくて欲しくてたまらなかったのですがちょっとためらっていました。 
でもmiriyun さんのところでも目にしたのも何かの因縁(?)。 
早速購入手続きしました!私が頼んだものは色違いで金色なんですよ。 
先日はファティマをアップされた直後にブレスレッドに出会いこちらも嬉しくなって買ってしまいました。モロッコ製です。 
嬉しい偶然が続きますが次は何かな?楽しみです。
Commented by miriyun at 2007-04-22 00:06
まあ~っ!偶然ですね。
 ぺいとんさんのところも、だんだんイスラーム風が増えてきましたか。
このお盆があるとすっかり気分はイスラームです。
 すてきなティータイムにしても、インテリアにしてもいいものです。


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