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2007年 01月 07日

アブドゥッラー国王の外交力と覚悟

 ◆この新年に、石油を産しないヨルダンエネルギー資源の問題を解決したとの報道があった。これまでイラクのフセイン政権時代に半分は無償で、提供してもらっていた。だが、アメリカのイラク侵攻でそれが途切れ、やっていかれなくなる。サウジアラビアとクウェートから一時的に援助してもらっていた。
 
 ところが、今回のニュースでは、なんとクウェートから無償で安定供給してもらうこととなったというのだ。
 
 ☆これは、経済的にすごいことだ。
 ☆歴史的にもすごいことだ。

 イラクが湾岸戦争でクウェートに侵攻したとき、ヨルダンはイラク支持派だった。これによりアラブ諸国から、もちろんクウェートから、大きな反発を受けている。
 このとき、湾岸諸国にいた多数のヨルダン人(多くはパレスチナ人)は追い出される。こうしてヨルダンに住むようになった人の中にラニア王妃もいたことは前出の通りだ。

 そのクウェートが、さすがに湾岸から15年を経て軟化してきたのだろうか、ヨルダンの資源問題をい一挙に解決することになったのだ。
 これには当然アブドゥッラー国王の外交力がもの言っているに違いない。はっきり言えば外交力の勝利だ。こと資源問題についてはヨルダン国民は「アブドゥッラー国王万歳~」といっていいだろう。


 ◆王はまた、パレスチナ・イラク・レバノンの3つの中東の危機を訴え続けている。対話を求め、中東ロードマップによらない進行でもよいから何しろ知恵を絞ろうと訴えている。

 フセイン王のあとをついだ若き王はもうフセインの権威に頼らなくてもよい強い意志と行動力を示しつつある。しかし、こちらはそう容易ではない。今、こうしている間にもイスラエル軍はパレスチナ自治区に侵攻しているニュースが入ってきている・・・。
 
 あまりにもむずかしい立場にいるこの小国をどう導くのか?一生涯この国を支えフセインと同じように厳しい道のりを歩んでいく覚悟が、王のまなざしと言葉から感じられる。
 

  ☆~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・☆

◆◇一方、日本の資源問題についての国の積極的な姿勢はいまだよく見えてこない。正月のニュースからもう一つ。
 中国が、ガムシャラにアフリカの石油資源を買い集めている。もちろん、掘削の権利を買う、復興援助する代わりに将来にわたって石油資源を渡すという約束など、形は様々であるが何しろアフリカだけでも十数カ国に手を付けた、中央アジアには当然進出している・・・といったぐあいなのだ。これまでもいくつかの報道や特集で中国の動きが見えてきていたが、そのガムシャラぐあいに唖然としてしまう。

 ふり返って、資源のない国といわれつつ、貿易黒字を保ってきた国である日本は危機的な状況に目覚めていない。国の政治が咳が出たから咳止め、ねつがでたら、解熱剤というような対症療法になってしまっている。小さな批判に振り回されずに、100年とは言わずとも、30年後、50年後の将来さえ危ぶむ問題を考えていく・・・そういう気概を持った政治家だっているはずだが・・・。

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by miriyun | 2007-01-07 14:20 | ヨルダン | Comments(2)
Commented by ぺいとん at 2007-01-08 00:27 x
今さえよければどうでもいい的では本当に困ります。 
現在は未来からの預かりもののはず。ゆっくりでもいいから確実によく効く処方箋を臨みます。 

それにしても、アブドゥラ国王ステキです!!!
Commented by miriyun at 2007-01-08 15:59
未来からの預かり物・・・なるほど、そうですよね。日本という国の底力を信じています。でもそれは技術者であり、経済界の人たちであって、政治家ではないんです。他の国が政治力を目いっぱい使って戦略を立てている今、やはり必要なのが、国として、政府としての「百年の計」だと思うんです。


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