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2006年 12月 30日

モスクの絢爛たる大理石象嵌

 ダマスカスのウマイヤドモスクにはこれまで紹介したように・ステンドグラス・ガラスモザイクなどこれはと思う工芸があるが、他にも素晴らしい大理石象嵌や貝象嵌と寄木・レリーフがある。
 
 まず、大理石象嵌とはどういうものか。
1.壁・その他の象嵌
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壁のわずかなところにもきっちりと作っている。
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アラベスクは複雑になっていく。
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ミンバル(説教壇)の入口の柱部分に白大理石・黒大理石にグリーンの大理石でくっきりと象嵌。

3.脇ミフラーブ
 このモスクは規模が大きく、しかも横に長いバシリカ建築である。後にキリスト教教会で多用されたため、キリスト教伝来かと思ってしまいやすいが、実はローマ建築に由来する。中央回廊と両袖の長い回廊で、列柱によって支えられる。
 その長辺の中央にミフラーブがあるが、もちろん中央部が全く見えないほど、左右は離れている。何しろ広いのだ。
 したがってミフラーブの左右にそれぞれキブラをあらわす聖龕がうがたれている。キブラをあらわしていればそれをミフラーブという。このモスクは3つのミフラーブを持っているということだ。中央部の装飾豊かなものに対して、仮に脇ミフラーブと呼ぶこととする。
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 ↑脇とはいえ、他のモスクなら十分中央に置かれそうな立派な象嵌細工である。それに遠くから見ても実にさわやかな感じのするミフラーブだ。

4.中央のミフラーブ
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 中央のミフラーブはもっとも装飾象嵌が細かくなされ、上のこの部分にはムカルナスにレリーフもあわせた手のこんだものだ。中にはローマの遺跡のあったところだけに、その影響もありイオニア式柱頭を持つ小さな白大理石の柱がミフラーブの装飾に組み込まれている。
        ↓(拡大してみよう)
モスクの絢爛たる大理石象嵌_c0067690_1058082.jpg
  
 そこにクルアーンの文字と文様からなる装飾が石・貝などによって多彩な展開を見せながら続いていく。s白く光っているのは貝であり、要所は大理石だが、その他の材料についてはあまりそばによって触るわけにもいかないので、多様な材料としておこう。
 もとよりダマスカスは貝や木など様々な材料を使った象嵌でも名を馳せているところであり、職人が多い。 そういった歴史と職人の意気込みを感じさせられる場所である。
 
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by miriyun | 2006-12-30 11:45 | シリア | Comments(2)
Commented by ぺいとん at 2006-12-30 12:18
先日の東京ジャーミーでも、その細工の美しさや素晴らしさに心を奪われてきました。 
モスクが宇宙だとしたら近づくことによって見えてくる銀河系、太陽系、一つ一つのちいさな星を見るような気がしました。 
いつかお書きになっておられましたが、新しい年は総ての地域でこれらの伝統を保護し受け継ぐことのできる平和な世界になって欲しいです。 

しっかり近づいてアップで撮ってきた写真は撮影者の腕が悪くても素がよすぎるため綺麗です。
Commented by miriyun at 2006-12-31 09:38
世界の建築の中でも、中が簡素で居心地のいい空間です。それでいて近づいてみると、細かな手作業が、アートがたくさん見ることができ、しかも統一感があるから美しいのでしょうね。東京ジャーミーはほんとに日本にこんなに美しいものがあるんだという感じですよね。


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