写真でイスラーム  

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2006年 04月 17日

ムカルナス(1)…ジャディ・ムリク廟

 イスラームの土地を見ているうちに、鉢の巣状の構造物ムカルナスを知った。そして、思いの他たくさんの使われている様子を見ることになったのだ。

 *ムカルナスは、鍾乳石飾り、あるいは蜂の巣天井という異名を持つ。(英語名:スタラクタイト)

 例えば、サマルカンドのシャヒ・ジンダ(شاه زنده)廟群の中で、初めて構造物としてのムカルナスを見る。
  それはジャディ・ムリク廟。(現地ではこう聞いたが、本によってはシャーディ・ムルク・アガー廟)1372年、シャーヒ・ジンダの現存している中の最古の廟だ。建物本体は方柱形。壁面は釉薬をつけたテラコッタ。ティムールの姉が娘のために建立したといわれる。
 。
ムカルナス(1)…ジャディ・ムリク廟_c0067690_2211710.jpg

↑四角の部屋から八角形になるため、構造上必要になったムカルナス。たった4段でムカルナスだが、そのカーブはまだ躍動的にはならす、極めて平面的で、何しろ八角形にするために埋めたという感じだ。
                         ↓↓
ムカルナス(1)…ジャディ・ムリク廟_c0067690_2221756.jpg

↑こうしてできた八角形から円形の天井を立ち上げる。

☆これに対して、最近の建築に於けるムカルナス。東京ジャーミーにもムカルナスを見出すことができる。すっきりと白でまとめ他との調和を大事にしている。
ムカルナス(1)…ジャディ・ムリク廟_c0067690_143916.jpg



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by miriyun | 2006-04-17 00:26 | 中央アジア | Comments(6)
Commented at 2006-04-22 15:00
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by miriyun at 2006-04-22 15:47
 ek-japaniさん、まずは感謝!شاه زنده・・・・原語を書いてくださったのでよくわかりました。さっそく本文を直しました。頭の中でこうだと思っていた言葉でどんどんかいているものでなんら疑問も持たずにいました。字を見ればなるほど、伸ばすわけがないとアラビア語初心者の自分でもわかります。
 すいませんどころか、語学が強いかたがいらしてよかったです。ご迷惑でしょうが頼りにさせてくだいね。
 
 ムカルナス…いや~っ、こんなのでも楽しんでいただけてよかったです。
Commented by orientlibrary at 2006-04-23 19:16
タイルに引き続き、ムカルナスシリーズ、圧巻&感動です。
こんなに細部を拡大して見られるなんて、、、イスラム建築やタイルの本でもここまでクローズアップしているものを、あまり見たことがないように思います。
時代を追って紹介してくださっているのもわかりやすいです。イスファハーンのモスクは、まさにムカルナスの頂点であり、美の極致とも言えますよね。ペルシア工芸の奥行きと匠の世界に目がくらみます。これはもう工芸品であり、工芸品のために建築があるという感じですね。
今回、とくに私が惹かれたのは、やはり上のような初期のものです。工法としては発展途上なんですが、素朴な味わいがあっていいですね!シャーイ・ジンダをここまで細部に見ていなかったので、とても勉強になりました。次回行ったら、しっかり見てこようと思います。いろいろなことに気づかせて頂いて、ありがとうございました。メルシー!
Commented by miriyun at 2006-04-23 22:35
ジャディ・ムリク廟も壁といい、天井といい、もようやタイルは面白いものがたくさんあるみたいなのです。でも、この頃は説明もあまり聞かず、ボーっとしていますのでよくわからないんです。天井の丸の中は何を表すのか特に疑問が残っています。イスラームらしさとはまた一味違うようなかんじがしませんか?
Commented by orientlibrary at 2006-04-25 00:23
天井のデザイン、どのあたりから来たものなんでしょうね?? 中国、ペルシア、モンゴル、トルコ、、、いずれでもない感じで、なんか正教系の気配を感じたり?? でも、まさか、、 これはチェックですね。いつか、わかったらお知らせします〜。(^_-)-☆
Commented by miriyun at 2006-04-25 05:54
いろいろな地方で出会う様々な文様・・・民族や宗教・国の興亡とに影響されながら伝わっていく模様。そういったものはたとえ判然としなくても関連とか伝播の様子を感じ取れるとわくわくしますね。
 よろしくお願いしま~す!


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