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2006年 02月 28日

タージマハル(2)…カリグラフィーと大理石

 タージマハルカリグラフィーはすべてクルアーンの章句である。ふつう、場所にあわせてそれぞれの章の一部、時には1節の一部をデザイン化することが多いが、ここのカリグラフィーは1つの章を1つの場所にきっちりとおさめるように作っている場所が何箇所もあるという。
タージマハル(2)…カリグラフィーと大理石_c0067690_10294370.jpg
 
↑外側と内側にカリグラフィーの枠がある。きっちりとおさめるには相当のデザイン力がなければならない。
 
これらのみごとなカリグラフィーを書いた書家はアマーナト・ハーンである。この書家の本名はアブドゥル・ハックといい、ペルシアのシラーズからインドにやってきて4代皇帝ジャハンギールに仕えた。5代皇帝シャー・ジャハーンは1632年にみごとな書をかく彼にアマーナト・ハーンの名を与えた。(「タージマハル」岩波書店発行 より引用)
 イスラームの世界で,は、書家はカリグラフィーを書くことで神の言葉を再現していくという崇高なる仕事をするため、たいへん尊敬されている。このタージマハル建設・装飾にあたった当時の最高の知恵と技術をもった多くの人々のうち、タージマハルに署名を残すことを許されたのはこのアマーナト・ハーンただ一人だったようだ。彼の署名は南のイーワーンの文字群の最後のほうに記されている。

 
タージマハル(2)…カリグラフィーと大理石_c0067690_183004.jpg

       ↑内側の枠
 タージマハルで使われている大理石はマクラーナ大理石といわれている。ジョドプールのマクラーナ村の石切り場から切り出された乳白色の石で、そのため、ただの無味乾燥な白ではなく光のあたり具合で変化していく乳白色なのである。白大理石にくっきりと黒い文字が浮かび上がる。
タージマハル(2)…カリグラフィーと大理石_c0067690_1826129.jpg

 ところで、この文字の黒は何でできているのか。これはもちろん黒大理石を白大理石に象嵌しているのだ。優美な曲線でできているこのたくさんの文字をこれだけ美しく象嵌している建築を見たことがない。
 シャー・ジャハーンは自らの廟はヤムナー川をはさんだ向かいに黒大理石で建てるつもりだったと伝えられるが、その黒大理石はすでにここで使っていたのだ。

 シャー・ジャハーンは自分の黒大理石の廟のカリグラフィーに白大理石で象嵌して対比させるつもりだったのではないだろうか・・・・
  

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by miriyun | 2006-02-28 18:05 | イスラームの工芸 | Comments(0)


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