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2006年 02月 01日

ラクダ第10話・・・らくだとベドウィン

 ラクダ好きの筆者は、仕事に追われ心が癒しをもとめはじめると、砂漠やらくだのことを書きたくなる。気まぐれに書いているうちに今日は第10話だと気づいた。 
 今日は、『らくだとベドウィン』・・・実際に見たり、ベドウィンに聞いたりしたことを記録しよう。

 ベドウィンラクダをどのように扱うのか?まず、オス・メス一緒にキャラバンを組むとオスが落ち着かず仕事にならないので、オスだけ率いていく。
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 通常ベドウィンは手綱を引くが、実は口笛のような音だけでラクダを自在に動かすことができる。前に進めという音を吹き鳴らすとラクダは自ら行きなれた道を選んで進む。砂丘はラクダにとってもたいへんな障害であるので、段差の少ない低いところを狙って歩く。当然一直線にすすむなんていうことはなく、砂丘の間を縫って進むのである。
 
 ゆっくりとした歩調なのでさほど進んでないように思えるが、ラクダは着実に進む。いつのまにやら、地平線上にオアシスの姿は見えなくなる。

、野営地にたどり着いても、ラクダに水はない。しかし、ベドウィンがラクダを大切にしないというわけではない。ラクダが食べることのできるラクダ草(植物名不明なため、そう呼ぶことにした)はたくさん生えているが、ベドウィンは人間の食料よりたくさんのラクダ食糧(穀物も混ぜた草)も運んでいた。
 ラクダが役割を果たすとすぐに鞍をすべてはずして自由に動けるようにしてやる。ただし、前足の二本を一定の幅のロープを結んでおく。遠くまで逃げてしまわないようにだという。
ラクダ第10話・・・らくだとベドウィン_c0067690_12322199.jpg

↑ ロープで前足を結ぶ  
 夜中、何も見えない暗さの中であっても、ベドウィンは何か察知すると、突然口笛のような音で何か指示する。すると、ラクダが座るような音がしたり、返事のような鳴き声がしたりする。不思議な情景である。

 ペットのように名前をよんだりしないが、きっちり、その存在を常に五感でもって意識している。そんなベドウィンとラクダの関係をまのあたりにして、遊牧という言葉について考え直した。
 
ラクダ第10話・・・らくだとベドウィン_c0067690_1234163.jpg

                            ↑ 朝日の中で、ゆったり座っているらくだ
 
 人間では考えられないことだが、翌日も水を飲めないまま平然とラクダは歩く。歩きながら草を食べることもあるが、たいてい飼い主に声をかけられるとやめる。そして、休憩のときにゴゴゴッという音をたてて反芻して、前に食べたラクダ草を口内に戻し、ちょっとした石臼のような大きく見事な臼歯で枝を噛み潰す。
 
 ラクダは旅を終えると50~100リットルの水をまとめて飲むという。50リットルなら10分ぐらいで飲み干し、元気のなかったこぶや身体が数時間で見る見る回復してくるのだ。

☆ まだまだ書き尽くしてはいないので、これからもラクダにお付き合いを・・・

                                       
                                                    
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by miriyun | 2006-02-01 11:00 | 自然(砂漠・ラクダ・蜃気楼) | Comments(0)


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