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2022年 04月 11日

高台寺(2)寧々の寺

1.寧々と<観月台ー開山堂ー臥龍廊ー霊屋>

高台寺は豊臣秀吉の妻が晩年を過ごした寺である。

豊臣秀吉の妻「寧々(ねね)」(1548~1624)は、正室、北政所(きたのまんどころ)と呼ばれ、秀吉亡き後は落飾して仏門に入り後陽成天皇から高台院という号を賜られた。この寺は慶長11年(1606)太閤秀吉の菩提を弔うために、寧々が建立した寺で、豊臣家の名残りが感じられる寺院である。


激動の時代に生きた寧々(北政所)は、その人柄を慕う多くの人々に囲まれながら、当地で高台院さまとして後半生をおくった。

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上の図で下から観月台ー開山堂ー臥龍廊ー霊屋(おたまや)と連なる部分が見える。

高台寺は広大な敷地を持って隆盛を極めたが、江戸時代の度重なる火災などで焼失したり、廃仏毀釈で寺領を狭められたりしている。しかし池の水に守られたのかこの絵図の一帯は創建当時からの建造物が残っている。
表門・観月台・開山堂・霊屋、そして山の上にある茶室、時雨亭・笠亭は創建時からの建造物であり、国の重要文化財となっている。秀吉の城、伏見城からの移築物が多く、寧々が秀吉を偲んでいたことがうかがえる。

 
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手前の庭園に張り出した屋根付き廊下の中ほどにある屋根が高くなっているのは観月台で月を眺め、開山堂で秀吉の菩提を弔って生活していたという。
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廊下は東西に連なり右が南側なので、観月台で右側の池と庭園越しに月を眺めていたのだろう。
観月台の屋根は景色の中に溶け込みながら印象的な落ち着いた赤褐色になっているそうだ。
周りの池を含む庭園は小堀遠州が手掛けている。



この開山堂の裏山の上に霊屋(みたまや)に向けて山を竜が上るかのような臥龍廊が設けられ、この屋根付きの階段廊下で霊屋に行くことができるようにしつらえられている。

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ここから上るようになっている。

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外から見ると竜の背中が山に向かってうねっているようで臥龍廊と呼ぶ。

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その昇る廊下の両脇にも池が見えシャクナゲの花が目を楽しませる。

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ここは通れないので、今度は霊屋のほうから回って見下ろしてみた。

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↑霊屋の門の屋根

霊屋の地下には寧々こと高台院が葬られている。
霊屋には高台寺蒔絵と呼ばれる見事な蒔絵が見られるがここだけは霊屋なので撮影禁止。
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↑ 参拝チケットとともにいただいたしおりより

霊屋の中は写真撮影不可であるが、
内部は菩薩像を安置し、向かって右には豊臣秀吉の坐像、左には北政所の片膝立の木像がそれぞれ安置され、心通わせた夫婦の面影を伝えている(茶々をはじめ側室がいっぱいいたことはしばし忘れて、寧々の人生に思いを寄せた)。
厨子の扉には秋草、松竹など、須弥壇には楽器などの蒔絵(まきえ)が施されている。

なお、1624に亡くなった北政所は自身の像の約2メートル下に葬られている。




2.茶室    
これよりさらに上にいくと、
やはり伏見城から移築したという利休好みの茶室がある。
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笠亭


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時雨亭(しぐれてい)
伏見城から移築し、高台院が愛用した茶室。珍しい二階建てで、下に待合。二階部分に小上りがあってそこでお茶をする。押し窓を大きく明け放すと、当時は大阪城まで見えたという。

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高台寺の後藤典生・執事長は、
「大坂城が落城した夜、北政所は燃え上がる炎が大坂の夜空を赤く染める様子を
時雨亭から見つめていたと寺に伝わっている」と話す。
(日本経済新聞より引用)
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晩年の高台院が豊臣家の存続だけを願っていたであろうに、豊臣秀頼の住む大阪城のその滅亡を大阪の空に見たのは言葉にならない無念さであっただろう・・・。


 だが、人々に慕われるようなお人柄であったことはこの寺のやわらかな優美さとなって雰囲気が残されており、私が好きな寺の一つとなった。


                                                                                                                                                                                                           
                                       
                                                    
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by miriyun | 2022-04-11 13:12 | 日本 | Comments(2)
Commented by hinagesik at 2022-04-20 15:57
かなりご無沙汰のままでしたが、システムが変わって??か
私の忘れか、メールを送ることができなくておりました。
今日はどうにか、つながりそうで、浮き浮きしながら、文字を打っております。もう、50年ほど前、桜の頃の京都に行き、生涯の好い思い出をつくりましたが、その事を思い出しながら、繰り返し拝見いたしました。
Commented by miriyun at 2022-04-22 01:50
谷間のゆりさん、
京都の桜、私は今回初めてでした。
いい季節に訪れたことがなかったので、ようやく念願がかなったところです。ソメイヨシノもありますが風情のあるしだれ桜が多いとも思いました。


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