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2016年 06月 17日

ウチワサボテンの実

1.刺座とトゲ
ウチワサボテンの柔らかい葉や固いトゲを生やし成長点でもある刺座は、白い綿毛のようなモヤモヤがあるのでわずかに白い。
茎であるうちわ部分に刺座があり、そこから生える棘の長さやまわりの短いトゲの量には差がある。
我が家のはトゲの数は少ない。

では、地中海周辺ではどうか。
ウチワサボテンの実_c0067690_722118.jpg

トルコのアナトリア南西部レトーンでみかけたサボテンやオリーブ、ザクロはともに手入れはされず、
放置された状態なので、いずれも状態は良くなかった。とくに、サボテンは傷つき茎が折れ、サボテンの大事なトゲが抜け落ち、散々な状態だった。
ウチワサボテンの実_c0067690_722633.jpg

トゲもなく、ふつうはきりっと上に向くはずのうちわのような茎はだらりと垂れさがっている。
それでも実を僅かにつけていた。

トゲの無い状態のサボテンは哀れだ・・・。


ウチワサボテンの実_c0067690_723067.jpg

チュニジアの南部のそこここに見えるウチワサボテンは生育条件がピタリとはまっているようで、どこのも勢いのある成長ぶりを見せていた。
ウチワサボテンの実_c0067690_723424.jpg

上の2枚の写真では、刺座から2本のトゲと3本のトゲが生えている様子が窺える。
最初は株や品種が異なるからだろうと思っていたが、じっとみると同じうちわ型の茎から生えている。
概ね、うちわの輪かくにそっている刺座からは3本のトゲが生え、平たい部分の刺座からは2本のトゲが生えていた。これは天敵から身を守るための必然から危険の多い上部にトゲが増えたのだろうか。



2.店に並ぶティーン・シャウキ 
ところで、ウチワサボテンの実は食べられる。
アラビア語ではティーン・シャウキ(トゲのあるいちじくという意味)。
フルーツとして、道端で食べるし、スークやバザールで山積みで売られている。ベイルートなどの都市部では、スーパーマーケットでパッキングされ1個売りもされている。
ウチワサボテンの実_c0067690_72139.jpg

こちらはアラブ式にきれいに並べて売られていた。

これらの実にも刺座がプツプツ見える。

これが要注意!!

刺座には、芒刺という目に見えにくい小さなトゲがあり、この実にもトゲがある。
地元の人が素手で触っていても私たちは触ってはいけない。頑丈な鍋つかみのような手袋でもなければ触りたくない。なぜなら、初めて1個だけ購入して触ったときに、いつまでもチクチク痛い思いをしたからだ。目には見えないので、トゲを取ることもできなかった。
 でも地元のこれを食べなれている人は素手でこれを持ってナイフで両端を切り、皮をするりと剥いて食べている。

 食べるとさっぱり甘くて確かにフルーツだが、実もサボテンであることを忘れてはいけない。


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by miriyun | 2016-06-17 07:03 | Comments(2)
Commented by radakku914 at 2016-06-18 19:16
サボテンの実は市場にたくさん並んでいますね~。 私もあちこちで見かけました。
おっしゃるように目に見えない小さいトゲがあるようですね。 私も痛い目に遭ったことが
あるのを思い出しました。スペインの地中海沿岸のアリカンテでしたか・・・野生にたくさんの
実が付いていて 一個失敬しました。 特別に美味しいものではなかったです。(笑)
日本では実はならないですね~。見た事がないです。    (霧のまち でした)
Commented by miriyun at 2016-06-19 18:43
霧のまちさん、他のフルーツと比べると、確かに味がうすいですね~。でも、水分不足な時はこれさえも貴重な補給源になるし、甘さは活力になるので、食べられると知っておくことは大事なことだとおもいました。
大事に育てても日本では無理なんですね。そういえば日本でバナナも花までは咲いても、実になるのは植物園だけですね。


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