写真でイスラーム  

mphot.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2014年 11月 29日

NHK杯雑感&村上大介(1)

1.NHK杯雑感 
 若干の注目度の違いはあっても、6分間練習の時の選手紹介では、TV局はそれぞれの選手を紹介するものだと思っていたし、これまではそうしていた。

 今回のメンバー、日本から愛され、日本を愛してくれているジェレミー・アボットがきてくれていて、年齢と共に深まったいぶし銀のような滑りを見せてくれている。ロス・マイナー君もNHK杯4回目か?日本を意識してGPシリーズの中から選んできてくれているのだろう。ロシアのヴォロノフももう日本は何回目だろう。こうした選手は外国勢でも日本にはそれぞれファンがいて、いい演技には惜しみない応援がある。すでにGPシリーズで優勝している無良君がいる。

 さて、6分間練習。
 第2グループには力をつけてきて雰囲気もあるヴォロノフ・心に沁みる演技のジェレミー、すでにGPシリーズで優勝していて力強い高いジャンプの無良くんがいながらこれらの選手をほとんど映し出さなかった。

 TVでの放映時間や解説を外国選手より自国の選手の方を少し長めにしたりするのはどの国もそこそこあるかもしれない。けれども、公共放送はそれなりの矜持があるから、羽目をはずすほどに大きな差をつけることなどないものと思っていた。  
 だが、思いっきりはずした。
6分間練習、日本人のスケートカナダ優勝者である無良くんを含めてはずした。 驚いた!
この世界、信じられないようなことがたくさん起きてきたけれど、
  民放はともかくNHK杯は落ち着いて聞ける放送だと思っていた。ここまでは・・・。

* メディアはスポーツを淡々と流してほしい。よいものは黙っていても観客が勝手に感じとる。
素晴らしいものだけをピックアップしたかったらあとで特集を組めばいい。

* 日本のスケート協会やメディアが思っている以上に、今の観客は素晴らしいものを素晴らしいと感じとる感性を持っていると思う。選手の技術も毎年向上し続けているが、この10年ほどかけて、観客も見る技術と感性を養ってきたと思う。
 また世界から賞賛された日本の観客はまれに見るほどフィギュアスケートを知り、選手の出身国にかかわらず、素晴らしい演技をたたえてきた。だから選手たちは目を潤ませて、日本で選手生活の最後を飾れてよかったといい、日本で世界選手権をやるなら、もう一度やってみようかともいうほどだった。
 以前はアクセルとかトゥーループとかジャンプ解説だけしていればよかった解説が最近はもう少し詳しい解説を望んでいるので、織田君たちがモホークからのジャンプなどと言っていることが新鮮でまたそのくらいの解説を求めるようにもなってきている。
 今季のNHK杯だって、観客の応援は、知名度がまだ低い選手でもいい演技にはスタオベし、美しいトレースを描くジェレミーにはそれだけでため息が聞こえそうに反応する。涙ぐみそうなジェレミーを見て、海外選手にも熱い応援を送っている観客をわたしは誇らしく思う。

 そういう高い感性と見る目を持った観客をメディアは少々見損なっているのではないのだろうか。

( メロンが美味しいから好きな人もいる。バナナのカーブの滑らかさに惚れる人もいれば、チェリーの可愛さが好きな人もいる。リンゴのしゃきしゃき感が好きな人もみかんの炬燵に似合う感が好きな人もいる。
 いろんなのがそれぞれ好きなのであって、3つも4つも好きな人も全部好きな人もいる。それをメディアがこれを選んだから見なさいという観客の感性無視の押し付けのような見せ方をしたら、観客はこの後どうなるのだろう。)


 人は見たり聞いたりすることから自分だけの感性を養う。だから、自分が選ぶことを誇りにしている。自分で選んだから高いチケット代も本代も宿泊費も新幹線代もだしていくのだ。
 自分が自分の基準で選んだ道だから大変な思いをしていても満足なんだ。
 

 今のフィギュアスケート隆盛に至るまでにはずっと自分の目を信じて応援し続けた人がいる。無名であろうとノービスであろうとジュニアであろうと海外の若者であろうと、これぞという人には応援し続けたくなる魅力がある。
 メディアに選んでもらわなくたって、日本の観客はそれぞれの魅力を見分ける力を持っている。
余計なお世話はしないで素直に見せてほしいものだ。 


2.村上大輔(1) 
 第1グループだった、村上大介(村デーと呼ばれたり、アメリカではダイス(DICE)とよばれたりする)。
2012年のNHK杯にようやくエントリーされて、喜び、全身でその喜びとそれまで培ってきた技を日本で披露しようとしたときに起きた、脱臼。これで泣く泣く棄権した村上大介くん。
 ・・・・その時の無念な表情をおぼえている。

 だから、またNHK杯に戻ってこれてきっといい演技をしてくれると思っていた。

 その村上大介が、2番目の滑走で、3本のジャンプを成功させ、いきおいをたもったまま、最後まで滑りきり、最高の笑顔で観衆に挨拶をした。その時点から、ジェレミーが出てくるまで1位を保っていて、最終的に、無良・アボット・村上ということでSP3位だった。
NHK杯雑感&村上大介(1)_c0067690_942688.jpg

                        ↑ 村上大介をスタオベと日本国旗で讃える観客


 しかし、その村上大介の演技は地上波でとうとう放映されなかったのだ(BSはある)!
2番目の滑走だったので、放映時間に入っていなかったのかもとも思ったが、日本の選手としてSP3位に入ってきたのだから、どこかで再生してもいいはずだが出てこなかった。
 これまた、競技の主催者であり、公共放送でもあるNHKとして問題ありだ。

◆はるばる海を越えたEuroでは放映されている。
 動画主様、お借りします。

村上君の気持ちもすべりにのせたいい演技だった。
4S+2,3A,3F,
実況:「ビューティフォー トリプルアクセル!」
解説:「ストロング・パフォーマンス!」
3Fの後のスピン、そのあとの2:20のあたりで片足での4秒のステップを含めて、スピードが衰えずに力強く演じた。しかも表情がよかった。

◆その頑張りを応援してるよ!


                                                       一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                                               人気ブログランキングへ
                      

by miriyun | 2014-11-29 08:06 | Comments(14)
Commented by miyabiflower at 2014-11-29 21:08
miriyunさん
村上選手、優勝しましたね☆
先ほどテレビを見る前にこちらできのうの動画を見せていただきました。
ありがとうございます。
なめらかでスピードもあって、見ていて気持ちのいい演技だったのですね。
きのう番組の中では演技が放映されなかったので
どうして見られないのかしらと思っていました。
フリーの演技にも惹きこまれました。
これからが楽しみですね。
↓の赤いスーツの大輔さんも、 ありがとうございます。
Commented by futari-to-nihiki at 2014-11-29 23:05
全く同感です。
NHKまでも・・・?!と、
憤りを抑えきれませんでした。
村上選手の滑りと、出で立ち、
大輔さんを彷彿とさせませんか~?
ヘアスタイルも(笑)優勝してくれてとても嬉しいです!
Commented by tsurukame_ko at 2014-11-29 23:16
村上大介選手、優勝を決めて笑顔の表情がとても印象的でした。
特定の選手だけを煽るような報道はいかがなものかとわたしも思います。特定のだれかの優勝を全員が望んでいることを前提としたかのような報道は疑問です。
もっと淡々と、できることならすべての選手の演技を、ただ見せてほしい。
それができないから、皆、会場へと足を運ぶのでしょう。
Commented by saKi at 2014-11-30 14:40 x
今回のグランプリシリーズ全般、あまりにも放送が偏りすぎて
地上波はもう見られないなと思いました。ほとんどの試合を録画してから見ました。
もうスポーツ中継でもなんでもない。
ただ、試合の成り行きを見届けたいだけなのにこれからもずっとフィギュアはイライラしながら見なければならないと思うと辛いです。
ただ、録画時間を間違えいたのに気がついてあわててテレビをつけたとき村上くんがフリーを始めるところだったのでそこからLIVEで一気に表彰式まで見れてよかった(^^)
三人の表彰台の雰囲気がとてもよかった〜
一昨年のNHK杯。目の前で棄権する様子を見てしまったことはショックな出来事でした。
それだけに感動が一気に伝わってきた。この風景。うまく伝えられないのですが自分の気持ちも救われたような気がしました。
Commented by Maria at 2014-11-30 22:34 x
お久しぶりです
大輔さんの発表があってから…フィギュアスケートへの意識がなくなる…と思っていましたら
やはり見てしまいます^^;
このNHK の放映の仕方には呆れました!
大介選手の SP が再生されると思っていたら 何で?!です
その上無良選手などの6分間も本当に偏ったもので-怒
でも結果オーライ!でした
登壇した三選手の柔らかな濁りのない爽やかな笑顔に
ホッとすることが出来ました^^
これがフィギュアスケート選手ですよね
上の記事も読ませて戴きますね
Commented by えるだーおばば at 2014-12-01 16:17 x
こんにちは、miriyunさん。

よくぞ書いて下さいました。
おばばだけでは無かったんですね、この思いは。
もう、受信料凍結したいぐらいです。
金メダルを取った選手への愛が強すぎて、うんざり。彼の演技の時は鬱陶しい気持ちで観る気になれませんでしたよ。
大輔二世、字は違うけど本当にびっくりしました。彼の人柄がでていますね、気取らず、誠実な感じがしました。
動画、見せていただきます、アリガトウ。

Commented by miriyun at 2014-12-03 04:16
miyabiflowerさん、見ていて気持ちの良い演技、そうなんです。とても良い演技があってもテーマ優先のメディアは日本人の優れた演技を視聴者に提示しようとしなかったわけです。
 フリーも笑顔が爽やかな村上君でしたね。 メディアは視聴者の観点なんて何も考えていないのかと今回はがっかりしたものです。
Commented by miriyun at 2014-12-03 04:19
futari-to-nihikiさん、村上デーの髪型見て、同感です。
刈り上げて、上はパーマで、ロクサーヌだから尚更なのですが
、演技の中で表情があるところも含めて大ちゃんを髣髴とさせるところがありましたね。
Commented by miriyun at 2014-12-03 04:24
tsurukame_koさん、以前のフィギュアはもっと安心してみることが出来る実況でしたよね。NHKなのに今回のようにあおらなければならないのは何故なのでしょう。
 出来ることならすべての選手をみせてほしい
・・・これが本当のスケートファンの思いだと思います。
観戦しながら自分なりにどれが素敵な演技であるかは自分で判断するのであって、
メディアがあまりにも意図的にするのは醜いものです。
 
Commented by miriyun at 2014-12-03 04:30
saKiさん、地上波のあおり映像の激しさに
メディアは変質してしまったのかと本当にがっかりしてしまいました。
なんだか、変な空気がフィギュア界を包んでいるような感じです。
でも、結果的には村上君の笑顔で完璧な演技にすくわれました。ヴォロノフと無良君との三人の笑顔のおかげでさわやかが出てよかったです。
Commented by miriyun at 2014-12-03 04:34
Mariaさん、三人の笑顔が暗雲を払しょくしてくれましたね。
ある程度いい感じに終えることが出来たのは、
NHKが無視したのに、表彰台に上った三人のおかげというのは、NHKにとっては何とも皮肉なことでした。
Commented by miriyun at 2014-12-03 04:38
えるだーおばばさま、こういう公平でない扱いは、優遇されている選手にとってもいいことではありません。フィギュアスケートというとても美しい競技が、最近見るのがつらくなってきています。
 でも、ノービスもジュニアも、次々に伸びてくる選手たちがいます。
彼らのためにもあおりのない気持ちよく見られる
競技に戻してほしいものだと思い、あえて書いています。
Commented by 村上大ちゃん at 2014-12-04 13:00 x
何としてでも、若いエースが出場してもらわないといけない
事情があり、実況も苦労していた様子でしたね
無良選手よりも上の得点 NHK杯最上級のおもてなしでした。
ついでに「流行語大賞」ゆづ!ゆづ!って場違いなコメントをしていた中年女性を放送していたのには、ダメよダメダメって突っ込みを入れてました。
ど~んだけ 愚かなのかしら~
Commented by miriyun at 2014-12-07 13:02
村上大ちゃんさん、ようこそ!
今回の主役は、期待の段階でスケアメ優勝の無良くん、そして、途中から暗雲を払しょくする爽やかな笑顔の村上君の活躍。
 これで村上君の脱臼からの無念の棄権からの復活村上、新星村上、3M時代と言う言葉を
フィギュアファンであるならばすぐに思い浮かんだのではないでしょうか。
視聴者にフィギュアはだから面白いと思わせる素材がそろっていたのに、
最初のテーマ押しがあるために最後まで素直な作りにできなかったですね。


<< ダイス(2)&大輔      コウテイダリア(1) >>