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2014年 08月 04日
正倉院御物にもあるラピスラズリ*紺玉の帯 ![]() 紺玉帯(こんぎょくのおび)は幅が3.3cmで長さが156cmのベルトである。 材料は牛皮を縫い合わせ、全体を強化するために漆を塗ってある。 ◆ここで、疑問に思ったこと ①このような重い石をつけた帯を使ったのだろうか。 ②バックルが現代のものと同じすぎて、本当に奈良時代にこんなのがあったのだろうか。 調べてみると、この石の形にも決まりがあり、表面には巡方(四角)と円鞆(まるとも)のこの時代の決められた形の石が飾られている。このような衣冠束帯の時に身に着ける石帯は身分役割によって決まっていたようである。 そしてバックルについては、驚くことにこの時代の石帯の標準だった!! 更にありえないだろうとおもっていた金属製バックルが当時からあって、しかも今と同じだった!! (ただ、後の世になるとバックルでなく紐に変化していったようである。) ![]() 渋川市の行幸田寺後遺跡より銙帯の模式図を引用させていただいた。 石帯に使われる石は様々で、行幸田寺後遺跡で発掘されて巡方は暗緑色の石だった。石は身分によって厳しく指定されていたという。タイマイ・メノウ・サイカク(実際は牛の角が代用される)や和歌山の白い石などが使われた。 さて、この正倉院の紺玉の飾りはアフガニスタンからはるばるシルクロードを通ってたどり着いたラピスラズリの原石なのである。もちろん、当時たいへん希少価値のある石で、一般の貴族に手が届くものではなかった。そして、ラピスラズリの裏側には同じ形の銀の座金や鋲が打たれている。バックルも銀製で金鍍金が施してある。 よほどの地位にある天皇や貴族でないと持てないものであったし、正倉院の見事な細工の螺鈿の箱におさめられていたということから、聖武天皇が帯びていたということも十分考えられる石帯である。 ◆ラピスラズリは方ソーダ石グループの鉱物である青金石(ラジュライトLazurite)を主成分としている(極めて似た言葉にLazuliteラズーライト(天藍石)というのがあり、同じ青い石で、しかも英語名がLとRが異なるだけなので、混乱しやすいが青金石が主成分というのが正しい)。 青金石の他には、同グループの方ソーダ石・藍方石・黝方石など複数の鉱物が加わった石で、深い青色から藍色の宝石として中央アジアでも中国でも、そして日本でも珍重されてきた。 日本では、ラピスラズリは瑠璃と呼ばれている。ガラス器で瑠璃杯というのがあるが、それはラピスラズリのような色を求めての名なのだ。 また、仏教では七宝(金・銀・瑠璃・玻璃・しゃこ・珊瑚・瑪瑙)のひとつとされた。
by miriyun
| 2014-08-04 07:10
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Comments(4)
お久しぶりです。
ラピスラズリはオランダの画家のレンブラントが絵の顔料として使っていたことや日本画の絵具で「青金石」という名前で用いられていることから興味深く呼んでおりましたが、日本と中近東の絆をつないでいたことを知り、いい意味での驚きと同時にこれからも日本と中近東の国々が何らかの形でつながることがあれば、と思いました。
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興味がラピスラズリから紺玉の帯に移ってしまいました。
現在のベルトと全く同じって。。。そこに驚きです。
shintaromaedaさん、いい石であるとともにいい顔料であったため、
思わぬところで印象的な使われ方に感銘を受けることがありますね。
ソーニャさん、ベルトの長すぎるところは後ろの帯にはさんだということですが、結びひもとばかり思い込んでいたのでバックルに驚きでした。
後世になって後付したのかとも思いましたが、 他にも例があるのでほんとに作っていたのかと感嘆しました。 |
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