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2013年 03月 09日

花を見て思う、世界の花産業

君の名は?    
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つぼみのあなたはバラかな

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こちらを向いてよ、バラの君、


おやおや、茎にトゲはなし、茎は長くスッと伸びていた。
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君は八重のトルコキキョウ(ユーストマ)だったんだ!
                      元の姿とだいぶ違うね。


◆トルコは花の栽培が盛んなのでてっきりトルコ原産かと思っていたら、そうではなくアメリカ原産の花だった。外国産というのをトルコというような呼名でつけたという説や、またトルコ帽のような形をした花ということが語源という説もあるが明確な答えはない。

 いまやトルコキキョウは世界で一番、日本で生産されていて盛んに世界への出荷されている。比較的、日持ちがして丈夫であり、品種改良が熱心におこなわれた結果、今は紫や白だけでなく色も多彩で、八重咲き種もあり、それぞれ新しい品種には名前も付けられている。
 のトルコキキョウは一見バラの花びらのようなゆったりとした曲線を持っている。


  2.東インド会社から届いた 
 花というとどこをイメージするだろう。やはりオランダだろう。世界の歴史上チューリップを中心として大々的な花卉産業に乗り出したのはオランダだった。
 
 もう20年くらいたってしまったであろうか、それを印象付けることがあった。
 高島屋デパートである時イベントがあって抽選で当選された方に、高島屋のイメージフラワーであるバラが届きますという内容だった。後日当選が知らされ、それからだいぶ経ってから大きな箱が家に届いた。
日本語はなく、全て英語で、読んでみれば発送元は東インド会社とあった。
     
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                      写真はイメージ。その時の薔薇は真紅だった。
 400年前にインドにイギリス・オラン・フランスがこぞって東インド会社を設立した。程度の違いはあるが、インドでの総合商社兼国家の植民地経営の一翼を担うような存在として大きな力を持った
 そう、400年の歴史ある名の会社からバラの花がどっさりと送られてきたのである。バラもすごいがその名前にくぎ付けになった。

 当時インターネットがない時代だったので、調べようもなかった。
だが今調べてみれば各国の東インド会社は、イギリスが完全に植民地支配するに及んで次第に存続意味がなくなり、18~19世紀に解散になっていた。
 ただし、その名は世界に通用する商標扱いで、それを引き継いで使いたいという会社は出てくるもので、イギリスにも紅茶会社で東インド会社があるし、オランダにも花や紅茶を扱う商社が今でもあるようだ。そして、そのオランダのEAST INDIA COMPANYは1983年創業であった。
 だから、その商社化した現代の東インド会社から高島屋が発注したバラが直接届いたということが、今にしてわかった。


3.花卉産業・・・世界と日本
 世界の中でオランダが有名で、花市場のNo.1は、現在もオランダである。
世界の花卉市場(2010)
①オランダの Flora Holland
②ドイツのLandgard 
③中国 昆明
④ドイツ RheinMaas
⑤日本 大田花卉
⑥日本 FAJ
⑦日本 なにわ花市場
⑧ブラジル 
⑨日本 豊明花卉
⑩日本 梅田生花
年間売上はオランダが41億、2位が11億ト世界の花卉産業はオランダ・ドイツがけん引しているのがわかる。3位から10位は一ケタ少なく3億~1億台の売り上げだ。
 但し、日本は世界の10位までに5つ入っている。すると、国別に考えれば、オランダ・ドイツ・日本が世界三大花卉扱い量となる。

これってすごいことだ。日本の得意とする液晶業界だって、車業界だって次々と他国が入り込んできて日本の地位が下がっている中で、花卉産業は何と上昇気流なのだ。

 やはり、新しい品種も、長持ちする花も、あるいは希望のときに合わせて花を咲かせることもみな技術なのだ。その技術が高いため、ここのところ、急成長しているのだ。花卉の輸送というと沖縄の花が運ばれてきて売られているので花も空輸しているのだなと感じてはいたが、それが世界の中でこんなにも活躍しているとは思ってもみなかった。

 日本人ならではの研究心と丁寧さで、世界から絶賛されるモノづくりができているということを、この業界でも知ることができてとても嬉しかった。

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by miriyun | 2013-03-09 10:18 | Comments(10)
Commented by ぺいとん at 2013-03-09 23:23 x
八重咲きの花は華やかで、例えまだ風が冷たくても爛漫という言葉が過ります。 
日本で改良された品種は、やたら大きくギトギトしておらず、どこかに控えめなところがあって好きです♡
Commented by Lunta at 2013-03-10 11:52 x
東インド会社から届いたバラの花束、って興奮しちゃいますね。
でもそこに気がつくのはmiriyunさんだからこそ。
花のビジネスってイメージとは裏腹にシビアそうで面白そうですよね
Commented by 谷間のゆり at 2013-03-10 22:38 x
トルコキキョウは蕾の時の花弁の巻いている様子が、トルコ帽に似ているからと聞いた事がありますが、トルコ帽はターバンの様ではないですよね。キキョウとついたのは、紫色だったからとのことです。
アメリカ人の先生が原産地はアメリカなのに、花は日本の方が美しいと言っていました。
妹がトルコキキョウの栽培者から聞いたところによると、棄てた株から、違った花が咲いたのを見つけたのがヒントで、改良に努力したらしいです。
其の方から箱一杯一本ずつ違った咲き形のトルコキキョウが妹のところに届いた事があります。
Commented by miriyun at 2013-03-11 01:29
ぺいとんさん、改良種は色や形や花びらの重なりなど様々で
他の国でも評判がいいようです。
とくに八重はかなわずつくってみたくなるようで、品種は様々に展開しています。
Commented by miriyun at 2013-03-11 01:39
Luntaさん、箱の文字に最初はまさか東インドと目をうたがいました。
花卉産業がオランダの発展以来、
大きな産業になっていたことにも驚かされています。



Commented by 霧のまち at 2013-03-11 09:24 x
先日 テレビでコロンビアでも花の産業が盛んだと言っていました。 日本の生花産業も素晴らしいものがありますね~。
ご紹介のトルコキキョウ、実はうちの近辺にも大きな温室を持った農家がたくさん生産していますよ。
色形も本当に様々で 新色もいっぱいあります。 流通に乗らない短めの花はとても安く買えますので 嬉しいです。
Commented by petapeta_adeliae at 2013-03-12 22:59
花は改良されて原形から随分と違うモノになったモノも
少なくありませんよね。
3枚目なんてカーネーションみたいだし、
薔薇においては250種ぐらいあります。

中学生の誕生日に帰宅したら同級生から桔梗が届いて
いました。それを見た母が「桔梗って仏壇でしょ」に
複雑な気持ちになったことがあります。(笑)
Commented by miriyun at 2013-03-14 20:20
谷間のゆりさん、トルコ帽は横からみると台形のが有名ですが、スルタンの帽子は巻いた時のひだが美しく、そういえば花の蕾がほころびかける時のようでもあります。
ですから思わずばるほどとおもってしまいました。原産地のアメリカの方がそう言ってくださるなんてすごいことですね。嬉しくなりました!
Commented by miriyun at 2013-03-14 20:27
霧の街さん、近くに温室があるなんて素敵ですね。調べたらトルコキキョウはたくさんの品種が開発されているようでどういう意味でも温室から出荷される花が楽しみですね!
Commented by miriyun at 2013-03-14 20:42
ソーニャさん、バラは多いとは思っていましたが、250種ですか。
それだけ魅力的な花なので品種改良の甲斐があったのでしょう。
そう考えると、トルコキキョウはバラのような香りはないものの、多彩な色と姿をもち、トゲのない素直に伸びた茎とカラチが良い葉、そして花のもちがいいということがかき産業的にヒットのはなだったのでしょう。


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