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2012年 12月 16日
1.シェイリーン・ボーンと高橋大輔 金髪の美しく快活で表現力豊かで愛情深い人、シェイリーン・ボーン。 カナダ出身。元アイスダンス選手。 2003年世界フィギュアスケート選手権アイスダンスチャンピオン、ISUグランプリファイナル優勝2回、パートナーはヴィクター・クラーツ。 2005年にプロシングルアイスダンサーとなり、現在は振付師としても活躍している。 最近ではフレンズオンアイスの振り付けも行ったり、2012年のフレンズでは出産後間もないというのにもう出演して情感あふれる演技をして観衆をうっとりとさせた。帰りにはご主人とベイビーとともに新横浜スケートセンターから帰っていく姿が見られた。 その時の演目は家族への愛に満ちた、優しく美しく透明感のある演技だった。 ![]() バランス感覚に優れ、体幹に粘りもあるからこその美しい姿勢で流れるように滑る。 ![]() この姿勢、見覚えありませんか? (フレンズオンアイス2012から) 高橋選手はもちろん彼女がアイスダンスの素晴らし選手であることを知っていた。また、2005年当時コーチだったモロゾフの夫人であったので当然そこでの接点が氷上であった.。モロゾフの振付指導の一部を担っていたかもしれない。 そして、高橋は幼いころからいいものを見る目、自分に合うものを探る感性は優れていたようだ。 長野オリンピックのアイスダンスに魅せられて、指導する人もいないまま、その振りを覚えて家の近所のスケートリンクで何度も転びながらひたすら真似をしていた大輔少年。 転んでも転んでもできるまで繰り返す姿勢というのはずっと貫かれている。 また、自分に合った、あるいは自分が求める新しい息吹を感じさせてくれそうな振付師を有名・無名にかかわらず求めていく。 結果的にいつも彼が選んだ振付師の振り付けが何とも素晴らしいものになっていくので驚く。 彼が素晴らしい振付師の才能をかぎつける能力があるのか、 彼が演技し、舞うことで、振付師の感覚がとぎすまされるのか・・・。 高橋大輔はオリンピックでブロンズメダル、世界選手権でゴールドメダルをとって, 世界のTAKAHASHIになったとき,振付師はいくらでも選べる状態だった。道に続いてカメレンゴさんの継続は多くが想像したところであろうが、SPはどうするのか? 世界選手権後の5月、高橋選手はつぶやいた。 「彼女にしかない感性がある。一度一緒にできたらいい」と話した。(2010.05.01) 「ニコライのもとの奥さんで、ずっといっしょにスケートしていて彼女が自分のショーのために作っているのとかをまじかで見ていたし、彼女のスケートがもともと好きだった。 彼女は膝とかや足首が柔らかくて、その動きが上手だとおもう。僕は苦手。(僕は)彼女の音のとり方や雰囲気の出し方がとても好きだった。」(2010.07.13 スポーツスピリッツ) 2.シェイリーン*高橋振付2010SP・2012FS こうして出来上がったのが、2010~2011年度のSPマンボメドレーである。 ◆四大陸(台湾) 振付師シェイリーン・ボーン曰く、 曲選びの時にもう、ダイスケがこの曲で踊る姿が目に浮かぶと言っていた。 曲が決まっていざ練習が始まると、転んだ、何度も何度も転んだ。 「ダイスケはできないと言って転んでばかりいたので、難しすぎたかと思ったが、彼はやり遂げた。 ダイスケは特別な選手。 魅力的なメンズスケーターはたくさんいるが、大輔は特別」 という。 そのマンボ・メドレーは2010-2011年度の不調の時もずっと元気のよい音とともに高橋選手の演技として観客を楽しませてくれた。そして驚異的な速さのステップやリズムに慣れさせていった。 このマンボはその後もショウやExで踊られ続け、2012.11.25のNHK杯エキシビションまでずっと続いたのだった。 ◆そして、今年、2012-2013年、プレオリンピック年にあたる年にブルースで大成功をおさめた高橋大輔がSPとFSをどの振付師に依頼するのか巷でささやかれた。 カメレンゴさんはとてもいいが3年続けたので間をあけるのではないかと考えられ、実際その通りだった。 たくさんの有名振付師の名は出たし、もちろんモロゾフもありか?という声もあった。だが、彼はSP阿部奈々美さん、FSシェイリーン・ボーンという発表をしてあっと驚かせたものだ。 そうして、シェイリーンとモロゾフとの間で曲名のやり取りもあったが、そのなかで 他の選手ともぶつからないものとして道化師が選ばれた。 初披露は振付からたった1か月のジャパン・オープン(2012.10月)、ここで素晴らしい道化師が見られここから見た人は、道化師プロのすばらしさを予感した。また、公式戦のグランプリシリーズの中国杯、靴もなじまず調子の良い時にいつもあるオーラが見えない高橋選手の道化師を見た人や各国解説者は、高橋への期待値の高さゆえか、このプロではだめだ、重すぎる、などという声も上がった。 もちろん、JOで見てきた自分は中国杯の不調ぐらいでは道化師への期待が消えるわけがない。いや、ずっと不調でも彼の向上心と挑戦する心を信じていた。 ![]() そしてとうとうGPFでの優勝だ。男子シングルは今年脅威的な進化を示し、かねてから高橋が言っていたように4回転が2度入らなくては勝てないでしょう、オリンピックまでには3回入れてくる選手も出てくるだろうと読んでいたその通りの展開になった。それでも後半の演技がよれよれになるようなことは高橋らしい一つの作品づくりにならないことになってしまう。 そんなことは自分自身が認められない。だから早くから膝を深く折り曲げて勢いをつけて高く飛ぶジャンプを省エネジャンプに変える努力をし続けてきた。 この人のほんとにすごいところは、こうした見えないところでのできるまでやるという凄みなのかと思うようになった。先を見る目というかその時の選択の確かさと、同じ場所にとどまらないというところが、並外れている。 FSは3位だったが、まだ伸びようのある3位だった。そして、ようやくカナダの解説者も高橋のFSの振付師がシェイリーンであると自慢し始めた。 シェイリーンが振り付け、高橋大輔が演ずる『道化師』がここへきて世界に認められてきたのだった。 3.多様なシェイリーンの振り付け 大ちゃんの振り付けは誰だろうと思って書きはじめるまではふりつけがだれかなどとは思わなかったものだが、こうして振付を気にするようになると、結構見たことがあるものだと気付く。 まずは荒川静香のプログラムで、オペラ蝶々夫人の曲にのせて青い布づかいも動きも美しくて印象に残ったプログラム・・・これがシェイリーン振付だった。 ◆It's a beautiful day 2007 お借りします ◆鈴木明子バンクーバーのフリーに使ったウエストサイドストーリー。ジャンプ路ステップを小気味よく成功させて、ラブリラブリージョブと解説者が讃えたプログラムと演技だった。 2010年冬季オリンピックFS ◆FOIのマンボコラボ 振付師シェイリーン・ボーンと高橋のマンボ 感性が一致しているのが、超難しいのにぴたりと合ってしかも楽しそうなことからもわかる。 もともとシングルの選手がやる技ではない。アイスダンスの達人がやるようなことを彼ならやれるのではと始めたものだ。 4.スケートは魂 「限界を作りたくない。…私は音楽を感じながら、何にでも挑戦していける。」(シェイリーン) カートブラウニングは、言う。 「シェイリーンは毎日違うことに挑戦している」 このことばが、シェイリーンの日常の挑戦を裏付ける。 スケートは”魂” シェイリーンは言う。 スケートは魂 感情をが込められてこそ・・・・という。 ◆振付師シェイリーンはweb上で語っていた。 "Congrats to Daisuke Takahashi for being the first Japanese man to win the GPF. So proud to have choreographed his long program. :)" ダイスケのグランプリファイナル優勝におめでとう! 彼のロングプログラムを振り付けたことを誇りに思う。 (意訳^ - ^) シェイリーンも見てくれていた。 高橋大輔によって魂が込められた『道化師』を! ◆そして、更に感情が、 いや、激情が込められるはずの世界選手権では 高橋大輔の道化師がどうなっていくのか見守ってくれていることだろう。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ≪追記≫ 2012.12.23の高橋の道化師(全日本FS)への賛辞に、シェイリーンのfacebook上でのお返事 Thanks All..... I love sharing the ice with Daisuke, and always look forward to creating for him. みなさん、ありがとう 私はダイスケ と氷を 共有する のが好きです。 そして、いつも彼 のために つくり たい(振付をしたい)と思い ます。
by miriyun
| 2012-12-16 18:26
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Comments(6)
シェーリーン・ポーンっの存在知りませんでした。
ツボに入りました。 ハングリーより充実した生活から生まれる優美さに強く惹かれる 傾向にあるようです。シェーリー・ポーンが付けた振り付けも いいけど、彼女の自作自演で拝ませて欲しいかも。
0
ソーニャさん、ちょっと深く知ってみるとこんな人がいたんだと驚くことが多いですね。
充実した生活と家族愛から彼女の演技は素晴らしく美しかったです。 また振付りつけセンスも素晴らしいので、もっともっとと見てみたくなります。
高橋さんはretireしたら、自身のスケ-トには重きを置かず、ショウスケ-ターになる気はなくて、コ-チか教えることのどちらかをしたいと言っています。teachingというのは教師でしょうか。もったいないですね。
じんじさん、ファンとしては引退しても見える場にいてほしいと願ってしまいます。
実際のところ、そうでないと見に行かれません。
ファンさんへ
大輔さんは、有名になった振付師に頼むのではなくて、感性の合う何か新しいことをさせてくれる振付師に頼んでいますね。難しいものこそ自分を向上させてくれるということで、難しい、できないと言いながら目は生き生きと輝いていくような人です。シェイリーンさんは快活で創造的な振付け師であり、実演者です。今年もデニステンの突然の訃報に対する悲憤を表わした演技は何とも美しくも感情を揺さぶるものでした。 |
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