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2012年 08月 16日
もとは山小屋だった 山の頂上で星や雲を見るよ~と言って、腰の重い家族とようやく行った山の上のホテル。 もともと山小屋だったということで、のちに建て直したという。 しかし、娘は霧の中から玄関や建物が表れてきて、やはり山小屋だと思ったそうだ。 だからあまり食事は期待していなさそう。そう、これまで10ドルのテント泊からその土地の五つ星まで、私の選択の幅や何を基準にして決めているかを薄々感じているので、まあ星でも見れればいいかというのりでついてきている。ただし、1泊しか同意しなかった。 だが、送迎車のドライバーさんの話や、ホテルの人の出迎えがさっと大勢出てきたところなど見ても、これは普通の山小屋風ホテルとは違うと感じられた。 部屋は満室だ。 食事もこれでは期待できないかもしれない。冷えた料理がまとめて並ぶか、待たされたりするのではないかと思ったりする。しかし、山の中なんだから仕方がない。何でも受け入れるという気もちでいた。 実は、山の中で何も買えない場所というのは、自分だけならともかく子どもを連れているとすごく不安になる。そう、実は私は心配性なのだ。HPで調べて食事も大丈夫と見極めて予約してきたというのに、松本駅で、食事が足りなくておなかがすいた~、コンビニないのと言い出すのではないかという不安が首をもたげた。 そのため串団子といくつかのペストリーを購入してひそかに持ってきている。これで、少々食事の不足や食べられないものがあっても何とか納まると踏んだのだ。 夕食の時間もチェックインをしてから落ち着いて説明を受けてから選択することができる。そして時間通りに食事処に行く。 アレルギーや苦手なものがないかということも事前に聞いてくれた。 実は我が家にはよほど食べやすいものでないとたべない偏食の連れ合いや偏食娘がいる。 とくに魚嫌いには困っていたので、今回もどうかなと危ぶんでいたのだ。 食前酒:山葡萄酒 ![]() 前菜:左上から時計回りに・・ いも茎の握り寿司 いも茎とも思えぬ食べやすさで酢飯がまたおいしくできている ジャガイモのさくらんぼ 何とも優しくふっくらした味だろう。それ以上表現のしようがない。 鮮やかな赤は食紅とかの人工物ではなくて、赤シソかブドウか何なのか忘れてしまったが、自然の食材で色を付けていた。 旬菜と海老のアスピック 季節野菜のゼリー寄せだが丁寧に作っているのがわかる その上に根曲り竹の山椒味噌焼き タケノコの味を引き立てる味噌焼き ![]() 前菜:湯葉とジュンサイのカクテル ツルッとのどごしよく前菜にぴったり、そしておしゃれ え~!前菜だけで驚く家族。 よし、これで今回の旅に苦情は出ないだろう・・・・とまずは安心。 ![]() 小付 左:「大根の実」の胡麻和え まず、大根の花は見たことがあっても実を見たことがないので、珍しくまたおいしくいただいた。う~ん、わかってきた。素材の味をすごく大事にしているから味付けが絶対に素材を殺していない。 右:高原の牛乳豆腐 これもやさしいお味 スルスルいっちゃう ![]() 温物:里芋饅頭の穴子蒸し 白いのはほっこりねっとりの里芋の周りは南瓜あん、上に柔らかく蒸しあがった穴子がのっている。カボチャあんの味に感心。 ![]() 左:冷物 炙り信州サーモンと旬野菜 実は何でも食べる私だがサーモンはにおいが苦手。炙りサーモンにも期待していなかった。残さずにきれいに食べる習慣なので、仕方なしに食べてみたら・・・、こんなにおいしいサーモンを食べたことがないと思った。もちろん魚の臭みなんか感じない。サーモンが苦手なのにうっとりしている自分・・・ 右:焼物 岩魚の塩焼き もう、焼き方最高。これこそ絶品! もちろん内臓は抜いてあり、肴が苦手な子でも尾びれの塩がまっ白についている部分を除いてきれいに骨ごと食べられた。 ![]() 左:強肴 信州牛と地野菜の石焼き 肉や野菜を焼くのも石焼きでそこには一切の油を使わない。 全体を見回しても余分な脂が使われているものは何もなかった。これは次の日の朝もそうで やたらと油を使うことのないヘルシーな料理がとても嬉しい。 できるだけ地元産の旬のものを使うのがコンセプトだ。 右:口休め 山芋ソーメン オレンジの上にあるのは山芋をそうめん状にしたもので清流の中の渦のようになっているたれにつけていただく。 ![]() 洋皿:カジキマグロのポアレ プロヴァンスソース ![]() お食事:信州ハーブ鶏のそぼろ御飯 味噌汁 香物 ![]() デザート:ココナツアイスとパッションフルーツのゼリー・・・この名前はきちんと覚えていなくて正しいかわからない。 最後さわやか、おなかいっぱいだけれどこのデザートでのココナツの味のしっかりとしたアイスとさっぱり感の強いパッションフルーツの味を交互に楽しみながら食事を終えた。 熱い料理はお皿から熱く、冷たい料理はよく冷えた皿でなんていうのは都市部のホテルや料亭では当たり前でも、山の上のホテルでここまできちんとしてしている。満室だろうと何だろうと手を抜いた物はまったく出していなかった。 食事を終えて マナーとセンス・ユーモアのある人たちがサービスする。堅苦しさのない話しかけ、しかしマナーを心得つつ、こちらの家族間の話をじゃませず、肝心なところでは説明を入れたりお茶を気遣ってくれたりする。 こんな山奥でなんてスマートで温かみのあるサービスなんだろう。 そしてなんという料理だろう。 昔の山小屋だったらカップラーメンに握り飯でも上等だ。 旅館やホテルとなっても岩魚にハムにキャベツが出てもこんな山の頂上なんだから仕方がないと自分を納得させることもできる。 それなのに、ここまでコーディネイトした、しかも地元産を使う、旬の野菜を使うというコンセプトがしっかりした料理にただただ感心した。 HPには、地元の産物の旬の物を使った和食とあるが、それどころではない。 確かに和食であるが枠にはめない創作料理といってよい。それも形だけ飾った懐石料理のようなものでなく、ほんとに素材の味をそれぞれに大事にした料理だった。 ドライバーさんがおやつなんて食べない方がいいですよと言っていたのがよくわかった。ほんとに繊細なお料理ばかりで量も多くないように見えたが、品数も多くおなかがいっぱい。 家族は誰もが充足感たっぷりで、この後楽しみにしていた星を見るツアーが雨のためなくなってしまったのだが、食事だけでもう充分満足感を得てしまった。 ・・・・私の買ってきたパンも団子もとうとうこのホテルにいる間に食べられることはなかった。 ↑ 一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります ![]() 人気ブログランキングへ
by miriyun
| 2012-08-16 13:16
| 食べ物・飲み物
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Comments(8)
私も、写真を見ただけでノックアウトです。
山道を食材を運ぶもの大変だろうに、でも天然の冷蔵庫もあるのかな。 お子さんたち、良い経験をなさいましたね。 空には無かったけど食卓に星三つですね。
0
なんて素敵なおもてなし。
ぜんぶおいしそうで、miriyunさんの文章を読んでいると、たべてみたくて堪らなくなっちゃいました。ああ 岩魚だけでも、かぷりと頂きたいです。うう 雨は残念だったけれど、とても素敵な旅だったのですね。
山頂にあるホテルとあったので、まさかここまでのお料理が
出てくるなんて想像を遥かに越していました。 miriyunさんが分けて書いたのがよくわかりました。^^ 添加物もなく、自然のモノだけを使っているのであれば 視覚、味覚と美味しさも倍増ですね。
yumiyaneさん、山の頂上でこれだけのお料理が出るところは
そうそうないのではないのでしょうか。 ホテルの送迎車は行き来しているので、食材もまとめてあげているのでしょう。 このホテルは宅急便の車も許可されていないので、ふもとからホテルの車があげています。 しかし、雪に深くおおわれるときも営業しているわけで、 新鮮な食材を確保し続けるのは大変だろうなと思いました。
美ヶ原は一寸残念な理由で行きそこなった場所で、憧れだけが残っていましたが、行って見たくなりました。
tsurukame_koさん、実は星と景色だけを求めていったのですが、
山の上で素晴らしいお食事で、とくに岩魚はこれを食べにもう一回行くと思ったほどでした。 360度見渡すことのできるのが特色なのですが、天候が外れてもがっかりさせないというのがすごいです。
ソーニャさんのように食に通じているわけではないので、これがどのくらいの物というのはわかりません。
でも地元の旬の物を山の清涼な空気の中で頂くのはとてもおいしものでした。 お客を喜ばせようとするもてなしの気持ちが 、旬のおいしさをより一層高めていたように感じていました。
谷間のゆりさん、
美ヶ原の頂上は思った以上に美しいところでした。 行く機会がありましたらここいいですよ。 癒しは砂漠が最高と思っていましたが、ここならフーフーと山を登らないで 頂上からの光景が見られます。 人にも安心しておすすめできるところでした。天候次第という点はありますが・・。 |
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