写真でイスラーム  

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2012年 07月 25日

シリアの壁画で見るハンマーム・・・風呂の話(6)

1.アルジェリアのハンマーム     
シリアの壁画で見るハンマーム・・・風呂の話(6)_c0067690_9312515.jpg

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                                            ↑ 小さい画像2枚は、BS6をそのまま撮影したもの

ハンマームの中の写真はないから何かないかなと思っているとき、たまたま見たBSでアルジェリアのガルダイアが出てきた。砂漠大好きなので見ているうちにあかすりでごしごしこすりあっている和気藹々とした叔父さんたちが出てきた。
 これだと思ったのだが、一瞬であかすりの風景は消えてしまったが、雰囲気だけはわかった。
 

2.ダマスカスの壁画に見る  
シリアの壁画で見るハンマーム・・・風呂の話(6)_c0067690_9311845.jpg

さて、あかすりだが、それは男性用のハンマームでは男性のあかすり専門のあかすり師(日本でいうところの三助)がいて、女性用には女性のあかすり師がいるものだ。また、時代や地域によって一定ではないが、腰布を巻きつけていることが多い。歴史上は全くまかなかった時期もあるようだが、現在はまかずに入ることはないので、日本の銭湯とは異なるので注意が必要だ。

 このセルセラハンマームの看板にローマンバスとあり、明らかにローマ式公衆浴場と考えて使っていることがわかる。イスラームでは正統カリフ時代に入浴しはじめているので、アラブ人による公衆浴場ハンマームとしての発展はダマスカスに始まるのではないだろうか。
 
シリアの壁画で見るハンマーム・・・風呂の話(6)_c0067690_931680.jpg

 このハンマームの外には看板の他にハンマームであることを示す壁画がある。
それを見ると、あかすり師が手にあかすりグローブを使ってあかすりをしている姿が描かれている。

 脇にはハンマームですっかりあかをおとしたあと、シーシャ(水タバコ)を吸ってくつろぐ人が描かれている。
また、たっぷりと砂糖を入れたカフア(コーヒー)やシャーイ(茶)を飲みながら他の客との会話を楽しんだ。近所の人同士の社交場でもあったのだ。

 ここは、ウマイヤド・モスクにほど近い路地にあるハンマームだった。



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by miriyun | 2012-07-25 01:04 | Comments(10)
Commented by Lunta at 2012-07-25 10:59 x
アルジェリアのお風呂の情景は日本の銭湯や温泉とまったく一緒ですね。
イスラム圏の人たちには日本の温泉も受けるかも。
ムスリムが温泉好きになったら日本人のムスリム観も変わったりして。
そう考えると楽しいですね。
加賀屋あたり、アラブの大金持ちをターゲットにすればいいのに。
Commented by orientlibrary at 2012-07-25 11:18 x
アルジェリア=お風呂そのものに入っている図って、ほとんど見ることがないので、貴重ですね!同じなんですね。
そして空間がタイルできれい!^^!
ダマスカスは、イスラム都市の魅力にあふれた街ですよね、、、いい方向に向かいますように。祈るばかりです。市民が仕事を終えてのお風呂や水たばこの夕暮れを楽しめる日が、どうぞまたきますように。
Commented by petapeta_adeliae at 2012-07-26 12:47
コンヤの三助さんは白い木綿の腰巻きをしていました。
そして手にはサメの肌で出来た垢すり。痛がらせることを
喜んでいるようで、我慢していたらドンドンと力を入れられ、
その後4日は湯船にはいれませんでした。

湯船のオジサンらは腰巻きして入っていたのかしら?
Commented by miriyun at 2012-07-27 00:38
Luntaさん、ハンマーム=銭湯、温泉=温水プールみたいな感覚が多いですね。
お風呂好きなところは日本とイスラム圏、互いに理解しやすいところだと思います。
いろいろな交流の参考になればいいですね~!
加賀屋にアラブ人、いいかも・・・。
Commented by miriyun at 2012-07-27 00:41
orientさん、私もこの時TV画面に飛び込みたいくらいこの円形のタイル文様が素晴らしいなと思いました。
ローマの古典的な枠に駒窯イスラーム文様が描き出されていたような感じでした。
シリアについては日々、人々の無事を祈っています。が、解決の方向性が見えませんね。
Commented by miriyun at 2012-07-27 02:38
ソーニャさん、おかげさまで、様子がよくわかりました。
垢すりはサメの肌だったのですね。話しから想像してみました。
痛そうです!!
アルジェリアでも手にはめていましたし、ダマスカスは壁画の通りです。
Commented by Hiroe at 2012-07-28 01:47 x
オスマン帝国の時代から垢すりがあったのですね。
サメの肌から作られた垢すりですか~・・・
体中はもちろんの事、心の中の垢まで落ちそうです←心に垢があるのは私だけかもしれませんが笑
当時の人ってとてもきれい好きだったんですね。

テルマエ・ロマエの時代の事を考えると、中世ヨーロッパって生活の質が退化したようにすら思えてきました・・・
Commented by miriyun at 2012-07-28 13:58
Hiroeさん、ローマ時代の生活を楽しむこととそれのための技術は、
中世ヨーロッパには追い切れなかったようです。
」やはりある程度の豊かさと平和とがないと求められないのかもしれません。
Commented by at 2012-08-02 22:44 x
お風呂話で、暑さを飛ばしています(笑)
アルジェリアのお風呂、びっくりデス。
この壁が見に行きたいですねえ。
Commented by miriyun at 2012-08-02 22:51
碧さん、暑いところほど、お風呂の快適さがわかりますよね。
風呂でゆったりしたときの緊張感がなくなった状態は日本も古代ローマもイスラームでも同じなんだろうなと想像しています。
ガルダイアのタイルのあるハンマーム、私も気になりました。


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