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2012年 04月 18日

ヒエログリフのM・・・砂漠のフクロウ(3)

ヒエログリフのあらわすもの 
 アラビア書道に嵌るまえ、、古代文字が好きだった。
とくにヒエログリフの絵文字から発達した文字群に惹かれていた。
 ヒエログリフの価値は、もちろんその文字が表す歴史であり、真実が数千年の時を超えて伝えられるということだ。

 また、ヒエログリフには古代エジプトの時代の身近であったものの形が単純化されて使われている。
だから、ヒエログリフの中の絵文字は多くが実在の物を模している。

ヒエログリフのM   

前回のテーマの砂漠にいたフクロウについて、森でなく砂漠にいるということに驚いたという声を何人かの方からいただいた。
 ヨーロッパでも日本でも、フクロウ=森の中イメージがやはり強かったのだ。自分でもそう思っていた。だが、砂漠にフクロウがいた証拠ははるかに昔からあったのだ。

 ヒエログリフでたびたび目にするのが、Aの音をあらわすハゲワシの絵。
Uの音をあらわすウズラの絵もよく目にする。
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ヒエログリフの「M」の実例
ヒエログリフのM・・・砂漠のフクロウ(3)_c0067690_337661.jpg

デンデラのハトホル神殿。ここの壁画にはクレオパトラとシーザー(カエサル)との間の息子カエサリオンが描かれているので、どこの旅行案内書にも載っている有名なものだ。
 そしてここのカエサリオン、正式名はプトレマイオス(プトレメス)の名が右側に載っている。
ヒエログリフのM・・・砂漠のフクロウ(3)_c0067690_337869.jpg

彩色したところにプトレメスと書いてあるが、そのMのところに描かれているのがフクロウだった。(M
の音を表すのは他にも図形のようなのがあり、文字のバランスから図形の方を使っている表記も多い。)
ここでは縦書きで入れるにはフクロウの方がデザイン的に優れていると判断したのだろう。


 そして、
ヒエログリフのM・・・砂漠のフクロウ(3)_c0067690_247341.jpg

これが、Mの音を表すフクロウの絵文字。
  ほとんどのエジプト絵画が横向きの動物や人間・神としてえがかれる。それなのにフクロウは身体の向きは横向きだが顔は正面を見いている。鷹やハゲワシが横向きであるのにたいして、フクロウは頭に正面向きの顔として単純化されていて、「M」という文字は他の鳥文字に比べても判別しやすい文字である。

ヒエログリフのM・・・砂漠のフクロウ(3)_c0067690_2471791.jpg

これがフクロウであり、先日の写真と並べると首を動かしてすぐに正面から見据えるフクロウの様子をよくあらわしている。


◆これはどういうことなのか、砂漠の地域には昔からフクロウが生息していたことをあらわしているのだ。そして、フクロウの首は姿勢を変えることなくぐるりとよく動く特徴がある。
 メソポタミアのような粘土板ではなく、パピルスに葦ペンを持っていた古代エジプト人の描く文字は実に物の特徴をとらえてそれでいて単純な書きやすいラインでできていた。それとともに彼らの目はその時そこにあったものをじっと見つめ形を残していったのである。

                                                   
                                       
                                                    
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by miriyun | 2012-04-18 03:57 | Comments(12)
Commented by ジョー at 2012-04-18 07:40 x
以前のフクロウの説明がここで活きてきますね。
フクロウを横から描いた方が、怠け癖のある私にとっては簡単ではないのかとも思えますが、それでは何の絵なのか特徴が伝わりづらいですよね。
Commented by chai at 2012-04-18 20:50 x
この記事を読むとやはり、梟は昔から砂漠にいたのですね。ヒエログリフは面白いですね。今時の絵文字の元祖ですね(?)。
Commented by petapeta_adeliae at 2012-04-18 23:13
デンデラのハトホル神殿の実物を見てました。
その上、パビルスのお土産に自分の名前を入れてもらって
おり、名前の最後にフクロウが描かれていました。
それもチェストの上に置かれていつも見ていたのに。。。(恥)
Commented by Lunta at 2012-04-18 23:35 x
最近読んだ「暗号解読」という本に古代文字の解読に関する1章があって、もちろんヒエログリフも登場します。これが表音文字であると最初に気が付いたのは有名なシャンポリオンではなかったらしいですが、これだけ具象的な絵をただの音だとはなかなか思えないですよね。
古代文字を解読してしまう人たちってすごい。
Commented by tsurukame_ko at 2012-04-20 00:03
なるほど、なるほど(☆ФωФ)ノ勉強になるなぁ。
世界史大好きでした。
ここで生きたお勉強をさせていただいてます☆
いつか本物を見に、エジプトに行ってみたいなぁ。
Commented by なな at 2012-04-20 20:05 x
ああ!これフクロウだったんですね!
刺したいなーと思っていたフクロウにそっくり!でびっくり!です
Commented by miriyun at 2012-04-21 14:33
ジョーさん、フクロウだけなぜ正面向きの顔なのかと思いましたが、砂漠で出会ったフクロウは体が横を向いていても顔はしっかりとこちらに正面に向けてこちらとの距離感を探っていました。エジプト人はよく見ていますね。
Commented by miriyun at 2012-04-21 14:35
chaiさん、フクロウが砂漠で生きていくのは大変かとも思いましたが、
夜になると小動物が砂の中からみな表れてきて活動するので夜行性のフクロウは食べるものに不自由しそうにないと分かってきました。
Commented by miriyun at 2012-04-21 14:37
ソーニャさん、ハトホル神殿いかれたのですね。エジプト文字面白いですよね。
今見るとありえない写真の撮り方をしていたのでエジプトの写真は
あまりいいものがないのですが、かろうじて文字が読み取れました。
Commented by miriyun at 2012-04-21 14:40
Luntaさん、絵文字を見たら表意文字で、表音文字とは考えにくいですよね。そこがこの文字研究のネックだったようですね。
ほんとに解けないパズルにも夢中になれるような人でないとできないことですよね。
Commented by miriyun at 2012-04-21 14:41
tsurukame_koさん、エジプトの絵文字は単純明瞭な線になるようにデザイン化するのが上手でした。
今書いても書きやすく美しいので、
洗練された古代文化だったのだとわかります。
Commented by miriyun at 2012-04-21 14:45
ななさん、フクロウはすごく可愛いキャラクターなのですが、結構な猛禽類で、しかもハヤブサなどよりずっと大きいです。
砂漠の小動物にとっては要注意の肉食系と言えます。


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