2011年 11月 19日
1.エピソード*振付師 バレエやダンス、そしてフィギュアスケートも振付師の存在がますます大きくなってきている。 初めて見始めたころのフィギュアスケートは、ところどころでシングル・ダブル・トリプルのジャンプを跳び、スピンをする。2回転半やトリプルをすればそれだけでかてる時代であった。またジャンプとジャンプの間は曲に合わせて滑り、かまえて、構えてジャンプへとやり、転ぶのはもうほとんど当たり前、転ばなかったらそれでほぼメダル。転んでも笑顔なら最高!・・・それがフィギュアの世界だった。 ところが、キャンデロロが三銃士のダルタニアンに扮し、フェンシングをステップで見事にあらわし観客をに引き込んだりすると、フィギュアって映画のワンシーンのようなことができるんだと驚き魅入られたものだった。 それとともに、音楽性や表現が重視され、現在はコリオグラファー&コーチの存在が大きくクローズアップされている。それぞれの選手の特長や技術力をとらえて、その人物に合う振付をする。その結果、選手がメダリストに名を連ねれば振付師の名も知られてくる。 ●最近活躍している振付師と曲 ・タチアナ・タラソワ・・・真央ちゃんに「モスクワの鐘」を振付けたメダリスト輩出の世界ナンバーワン ・ローリー・ニコル・・・ライサチェックの「火の鳥」や浅田真央の「愛の夢」 ・デイヴィッド・ウィルソン・・・ジョニー・ウィアーのオリンピックSP/FP, キムの007など ・ニコライ・モロゾフ・・・ヤグディンの「グラディエーター」、高橋の「ヒップホップ版白鳥の湖」「オペラ座の怪人」他多数。(音楽・衣装・振付・選手の管理・心理面の持ち上げまですべてをつぎこんだコーチをして、選手の力を出させるニコライ・モロゾフ。彼は、高橋大輔に自信をつけ、試合までの心身のコントロールや見せ方を教えてきた。) ・パスカーレ・カメレンゴ・・アイスダンスの振り付けが多かったが高橋の「道」の振り付けから一気に名が知れた。 ・宮本賢二・・・フレンズアイスショーなどの振り付けでおなじみだが、なんといっても高橋のSP、「eye」は名プログラムとして世界に知られた。 ~~~~ ところで、今期の作品SPはディヴィッド・ウィルソンに振付けてもらうためにカナダに赴いた。その時、「やっと来てくれたね、でもショートなんだ」・・・と。 歓迎するやら残念がるやらといったところだろう。つまり、やはり2007・2008年に活躍し、そして2010年に復活した彼を名のある振付師たちは見つめているということなのだろう。こうして、これまでにない雰囲気で振付けてもらったのがIn the Garden of Soulである。 フリー(FP)はだれがやるのだろうと思われたが、道・ブエノスアイレスの四季に続いて3年目にあたるパスカーレ・カメレンゴ氏である。 カメレンゴ氏は「3年続けて、大輔のフリーを振付けることになり嬉しい」と言っている。なお、コーチは歌子先生で別にいるが、カメレンゴ氏もできる限りきていて、高橋に声援を送り祝福している。 カメレンゴ氏が提案して残った3曲の中から絞り切れなかった高橋がカメレンゴさんに決めてもらったのが、「Blues for Klook」なわけで、それに決まったとき、高橋は焦ったようだが、決めてもらった以上やると決めて取り組んできたものだ。避けてきたジャンルだけにまだまだといいつつ、今大会に向けて合わせてきた。 高橋自身が、カメレンゴさんのスケートと40代の色気にはかなわないと言っている。だれのところに行っても、そういう気持ちがあるから伸びるのだろう。 カメレンゴさんの方も、自分が振付けたわけではないSPのときも演技の終わって、キス・アンドクライに行く途中で拍手をして讃えている姿が見えた。暖かく、またユーモアのあるおしゃれな人物である。 なお、ネット上でカメさんという名がみえたら、これはスケートファンが親しみを込めてカメレンゴさんを呼んでいるものである。 2.各国版 NHK杯 翻訳付き動画 以下、動画up主さまと翻訳者さまに感謝しつつ・・・、 ◆ ドイツ語版 出たばかり 携帯・スマホなどで上が見えない場合リンクから→ドイツ語版 質実剛健なドイツらしい解説者のたとえが出てくるので、聞いてみて! ≪追記≫*ワンポイント*ニコニコ動画の見方~~~~~~~~~~~~ ◆ アメリカNBC 今朝出たばかり・・・画質最高、きれい!!音もいい!見損なった人必見 いいものはいいと言い切る外国解説気持ちがいい話しっぷり! こういう外国版で世界の見つめる高橋像が、いかなるものか知らされる。 ≪解説者の言葉より≫ 音楽とスケートの結婚て知りたい?! これがそうさ!! いくらスケートがうまい人でもこの「Blues for Klook」となると、 表現するのが極めて難しい曲だ。 しかし、彼は滑りこなてみせした。 すごいよ冒頭の4Fこそ失敗したものの、ただちに立て直して3Aを決めた。 さいごまで音楽のキャラクターをすべりこなした。 見事としか言いようがない。 最初の転倒を見ている人に忘れさせてくれるスケーターってそんなにいるものではない。 ◆アメリカ ユニバーサル・スポーツ 今朝出たばかり 上が見えない方はリンクから→ユニバーサル・スポーツによるFP] もう絶賛!! カメさん、ありがとう! 3.エピソード・高橋演技と解説者 これまで、たくさんの各国版を見てきたが、高橋のこうした演技のときに共通することがわかってきた。 最初のうちジャンプ解説などを話していた解説者が 、プログラム冒頭のふたつほどのジャンプを終えたころから、黙り込んでしまうのだ。 まるで字幕は下に出てくるのだが、解説が黙り込んでしまうので、まるで翻訳版でないかのように下に字幕がない時間がほとんどだったりする。演技が終わる直前まで黙り込んで、終わると猛烈にしゃべりだす。 点数が出るまでのつなぎ的でなく、解説者の感性で感じたものを一気にしゃべりだすのだ。 最後は点数を見て、やっぱりとなるのだが、トップになる、大いなる点が出るはずなどズバッと言ってそれがまた的確なので、きいていてほんとにおもしろいのだ。 ちょっとエキサイトだが、それもいいなあと思っているこの頃である。 ◆追記*トマシュ・ベルネル選手談 お客さんを楽しませないスケートはフィギュアでないと思う。 だから、僕が尊敬しているのは高橋大輔選手だ。 でもだからといって、僕もまだまだこれからなので いつか彼をう~んといわせる演技をしたい。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ふ~!フィギュア堪能。 モノではなくて人物で、日本が世界に誇れる人がいるのってすごくうれしい! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2012四大陸選手権記事と動画はこちら src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js">
by miriyun
| 2011-11-19 09:51
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Comments(4)
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なな
at 2011-11-19 19:21
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今回も待っていました!
各国のV紹介いただきありがとうございます 朝からずっと見てます~!
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miriyun at 2011-11-20 08:38
ななさん、ずっとみてしまう・・・そうなんです~。
じつは見れば見るほど、見どころが増えてしまうのです。一つの作品を各国のスケート専門家が同解説するのかそれを比較して各国解説の鋭さやユーモア・はては人柄まで想像しながら動画を楽しむのって新しい分野だと思いました。 高橋選手の技術と感性に対してどれほど期待と評価があるか、すごくわかりますよね。
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えrだーおばば
at 2011-11-22 01:02
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こんばんわ、おばばです。
有難う、miriyunさん。 諸外国の解説の翻訳、嬉しいです。 にこにこ動画で観られなかった分、miriyunさんが書き起こしてくださってよく、わかりました。 これは大きい画面にならないんですね? 翻訳の字が小さく、老眼鏡で見ても判りずらい箇所がありましたので、、、。 ごめんなさいね、文句を言ってる訳ではありません、大輔君のスケートへの賛辞が、もう嬉しくて、へばりついて読んでます。 イタリアの女性の方が彼はもう、異星人だと表現してましたが、正に其の通りですね。 おばばも、昔はジャンプとジャンプのつなぎに助走してるとしか思えなかった滑りが、彼によって、そうではなく一つの流れの中にジャンプがあり、ステップの美しさがあることを教えられました。これは、モロゾフ氏のコーチングの賜物でしょうねえ。 彼の持てる才能を開花させた、振り付けの良さだと思ってます。 現在の成熟した、上手い表現力のブルース、感動しますが、5年前のラフマニノフのピアノコンチェルト{アメリカ杯}やチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲{カナダ杯}の振り付けも大好きで、yuチューブでよく観ます。
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miriyun at 2011-11-23 10:06
えるだーおばばさま、今、この大会の動画はニコニコ動画の方が多いです。ここの画面では小さいので、大きくする方法もこの記事の最初の動画のところに追記しておきますね。
大ちゃんのラフマニノフもまた見てみました。こんなに若いときでさえ、表現がすごかったです。それが、いろいろなコーチにつき、モロゾフ氏にであい、多彩な表現を迷いなくできるようにしてもらい、更にカメレンゴさんの振り付けに出会い、進化していますね。いま、ステップの合間まで指先から首も目線もすべてが曲想を演じていることに驚異と感動を覚えています。 |
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