2011年 06月 14日
空からみるUAEの大動脈、シェイク・ザーイド・ロード この延々と続く高速道路はドバイの大動脈シェイクザーイドロードである。1971年ー1980年につくられたアブダビ・ドバイ、そしてラアスアルハイマまで各首長国の海岸線をペルシア湾に沿って結ぶUAEきっての高速道路である。 その名はUAE建国の父である故大統領、シェイク・ザーイド・ビン・スルターン・アール・ナヒヤーンにちなむ。アブダビのシェイク・ザーイド・モスクをつくり、そこの廟に眠っている方の名である。。 右端のやや高い位置にあるのはメトロのラインであり、屋根がふたつみえるのがメトロ駅だ。 片道6車線!! これにぐうっと近づいてみる。 片道6車線、上下線で12車線の大動脈である。 これほど車線があると、渋滞のときでなければあまり車間距離が狭まることなくゆとりで走ることができる。 だから、ここを一般車が時速140km位まで出して走る。(制限速度が140km/時だった) 自分がここで走ったら、どこまで見渡せるのだろうか。 同じ場所だが、すこし引いてみよう メトロ駅からこの道を横断する歩道橋が道を横切るように作られている。 いったい何車線分の道路を渡ることになるのか? インターでの分岐路が左に3車線。右に2車線見える。 さらに、一段下がったところに左に3車線、右に2車線ある。 なんと合わせると22車線分の道路を越えなければ道路の向こう側にはつけないのだ。 デイラ地区へ渡る橋 各地へわかれる橋であるが、これも数えてみると左右とも7車線、両方で14車線の橋である。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆ これらの大幹線をドバイの首長はまだ、車なんて少なくて砂漠から街を立ち上げるときに提唱したのだった。 当時なら2車線もあれば十分だったろうに、自分の考えた国の未来像を明確に意識して、とても必要そうにないこんな大動脈をつくったのだった。高層ビルなんてない砂漠ばかりのときに考えたからこそ、これほどの規模でやることができたのだ。 将来を見据えることのできるリーダー、日本にもほしい。
by miriyun
| 2011-06-14 03:50
| U.A.E.
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Comments(10)
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霧のまち
at 2011-06-14 10:54
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私もUAEを走っていて痛感しましたよ。
空いた土地が多くて 人口も少ないので 計画がうまく運んだことはありますが 街造りはまず道からですからね。 付け足しや 年度末の予算合わせ工事、そんなものばかりを見ているわが国には「計画」の二文字はありませんね・・・。 将来を見据えること 日本に一番欠けているのかも。 街造りも 政治的ビジョンも!! UAEの これらの工事や設計には 日本の技術やゼネコンの力が多く注ぎ込まれているはず。 何だか 苦笑ですね。
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petapeta_adeliae at 2011-06-14 12:12
これだけ広ければ交通事故も少なそうだし、苛々することもなく
気分よく運転できそうですね。 でも砂漠が少なくなれば、ラクダの需要が少なくなって そのうちテーマパークに行かないと見られなくなるのではと 母の行く末?!が心配です。
さすがmiriyunさん、ドバイもこうやって見ると面白いところがいっぱいですね。私なぞは「LAみたいでつまらん」なんて思ってしまったのですが。
それにしても22車線分も渡らなければならない横断歩道、これを渡るのにまた車が必要そう。
アメリカの田舎の6車線を羨ましいと思って居ましたが、12車線とは!
地面が広い所でこそ出来る道ですね。 後藤新平?だったかしら、昭和通りを作った時に喧々囂々の反対が有ったらしいですが、明治の人の方が、先を見ていましたね。
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miriyun at 2011-06-15 06:57
霧のまちさん、日本の明治には世の中全体の変わり目でそういった牽引力みたいなものもあったように思いますが、そのあとはその場その場を見て事後に対応するしかないようなのが続いています。
UAEはここぞというときに人材がそろい、また跡継ぎにも責任ある立場で何をするべきか教育していったようです。 体格のいい人があ多いアラブ湾岸人の中でドバイの首長たちは余分な贅肉がつく暇がなさそうです。
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miriyun at 2011-06-15 07:00
ソーニャさん、そうですね、車でこんなところを走っていくと、全体にゆとりがあって時速140kっも出しているとは思えない感じでした。実にスムーズな流れでした。
メトロができるまではここでさえ大渋滞だったというので、やはり、このはばでよかったのですねえ。
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miriyun at 2011-06-15 07:03
luntaさん、この横断歩道、あるいは陸橋といいますのは日本のように屋根なしではだめなんでしょうね。
炎天下を100m以上も延々とわたっていくのは、ドバイの夏にはありえないことで、完全に囲って空調をつけているというものです。
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miriyun at 2011-06-15 07:05
谷間のゆりさん、明治維新からの活躍した人は何しろ先を見ようとしましたね。凡人とは違うところを見ていた人がたくさんいたような・・・。
そういうひとって、実はどの国どの時代にもいるはずなんですが、それを生かせる時代背景かどうかということも関係ありそうです。
将来を見通すことのできるリーダー、今の政権では難しいですね。
日本でこういう大規模な建設の計画を立てたら、利権がどうのこうので、毎日叩かれると思います。 一企業の計画であったリニアモーターカーでさえ、どのルートを使うかで揉めて、なかなか決まらなかったです・・・ 強いリーダー、小泉元総理が挙げられることが多いですが、なかなかそういう人は出てきません。。。 海外から見ていると、日本の政治は妬みや僻み、そういう感情しか見えてこないです。正直なところ、そういう人にはついていけないし、興味も失ってしまいます。 本当に、こういう大きな幹線道路があったら、それも九州から北海道までつなぐような大規模な物、世の中が少し変わりそうですね。
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miriyun at 2011-06-17 00:03
Hiroeさん、国を牽引するリーダーというのは、目指すところを明確な理念を持って熱い魂と冷静な計画性と、さらに誠実な心が必要だと思います。国家の危機の時にはさらに何が何でも進んでいく牽引力も必要ですね。今の足を引っ張り合う姿は残念でなりません。国と国民にとって今何が重要で、だれが私を捨ててはたらいた人は結局誰なのか、のちの歴史が証明することになります。
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