写真でイスラーム  

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2011年 04月 16日

幻日

 なんだか変だ?!      

幻日_c0067690_18313199.jpg

なんだか、空気感がおかしい・・・。
そう感ずるとき、空に何かがおきていることがある。

アルアインの砂漠にて、空を見つめるとそこには光るものが。一瞬太陽かと思う。
幻日_c0067690_18323867.jpg

だが太陽はこれの左側にあるから違う。さらにじっと見ると色がまるで 虹のようになっている。
色の並びは太陽に近い方が赤く、遠い方が青から白になっている。


幻日_c0067690_18314319.jpg

暗くなってくるに従って、そこの明るさが何やら違和感があって、頭の中で虹ではない、明らかに虹とは異なる・・。ではなんなのか?

 幻日とは・・・
幻日_c0067690_18464396.jpg

 左が太陽。右の明るいところがその謎の明るいところであった。

これは、幻日(げんじつ)という。
幻日とは、太陽と同じ高度の太陽から離れた位置に光が見える大気光学現象のことである。
太陽の高度が低めの時に現れる現象で、特色は太陽とほぼ同じ地平線上に左右に現れるのだが、空の条件により、このように一方だけ現れることも多く、時には本体の太陽が雲に隠れて、幻日だけが見えることもある。

 幻日は、他の国ではその太陽との関係から、モック・サン(Mock Sun 偽の太陽と呼ばれたり、サン・ドッグ(Sun Dog 太陽に付きまとう犬と呼ばれている。
 風がなく、空中にたくさんの薄い板状の氷がたくさん浮いているときに光の屈折によって起こりやすい現象である。氷晶の屈折率は光の波長によって異なる。したがって幻日も虹のように色に分かれて見えるわけなのだ。
 幻日の明るさは、かすかなわからないほどのほわっとした光であることもあれば太陽と同じくらいに大きく光ることもあるという。


幻日_c0067690_18464026.jpg

                               ↑ *Wikipediaのフリーの写真を見てみよう。
 やはり、太陽の右側、同じ高度に幻日が見えている。そして、その上にもかすかに光があるのが見て取れる。

 それと比べてみたい写真がある。
幻日_c0067690_18464519.jpg

大きな砂丘の上に見えた幻日になり始めたころの写真がある。
太陽の右側にもやもやと明るいものがあり、目がおかしいのかと目をこすった記憶がある。だが、この奇妙な光も含めて幻日の現れ方の一つだなのだった。(撮影地:UAE アルアインの砂漠)

 太陽はいろいろなマジックを見せてくれる。
        壮大な自然背景の中で光の実験を見せてくれているかのようだった。

                                                                                                                                                                                                           
                                       
                                                    
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by miriyun | 2011-04-16 19:12 | Comments(8)
Commented by 霧のまち at 2011-04-17 10:50 x
幻日 聞いたことはありますが、こう言うことだったんですね。
自然の現象は 不思議で面白いものですね。
オーロラも 虹も 日食も 逃げ水も・・・。
科学的に見れば 理に叶ったものでしょうけど たまにした見えないものって 驚異だったり不可解だったりですね。
古代の人々はさぞ恐れたのでしょう。
Commented by miriyun at 2011-04-17 12:04
霧のまちさん、光の屈折を基にした現象はたくさんあっておもしろいですね~。車になど乗っているとよく見かけるのが逃げ水ですが、これがあんがい写真に撮る機会がないです。
物理の世界は難しいので、ここでは気楽に珍しいな~と写真として楽しんでいただけたらと思います。
Commented by ぺいとん at 2011-04-18 08:39 x
熱い砂漠の上で冷たく薄い氷が空に沢山浮いていて、そこに太陽が…本当にマジックですね。 
このときマジシャンから見るとどういう光景なのでしょう。 
空から、口を開けている人を眺めるのも楽しいでしょうね~。
Commented by 谷間のゆり at 2011-04-18 11:44 x
天然現象は時に見事な景色を見せてくれますね。
私は、東京で雲と雲にまたがった短いけれど太い虹の欠片を見た事があります。小川に掛かった橋のようでした。
理屈ではありえないといわれましたが、現実でした。
Commented by miriyun at 2011-04-19 06:11
ぺいとんさん、その視点すごいです。
地上の人は私も含めてポカンと口をあけて眺めていたのかもしれません。
そうなってしまう不思議感がありました。
Commented by miriyun at 2011-04-19 06:13
谷間のゆりさん、雲と雲にまたがった虹、イラストに表せそうなロマンのある虹ですね。
気象や空の状況でいろいろな現象が望めそうで、空を見るのが楽しみです。
Commented by yumiyane at 2011-04-19 16:52
私のブログでリンクしている、イギリスウェールズに住むお友達の、そのまたお友達のブログに、その方が撮られた太陽の写真があるのです。どうやったらこうなるんだろう?と不思議に思って見ましたが、miriyunさんの説明でなんとなく分かりました。↓のアドレスにありますので、行って見てください。
http://lindanorris.wordpress.com/2011/02/07/sundog-millionaire-sorry-simon/
Commented by miriyun at 2011-04-22 16:50
yumiyaneさん、行って見ました。
クッキリとした幻日でした~!(^_^)
同じ現象が自然条件の異なるところでおきて
いるのが面白いですね。


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