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2010年 11月 15日

世界一高価なめしべ

 サフランの真紅のめしべ 
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 花がさいた。黄色の部分と真紅の部分がある。真紅のほうが一見細長くて雄しべのように見えるがこれがめしべ。この真紅のめしべは3本に見えるが下部は一つになっていて途中から3本に分かれている。

 真紅のめしべを慎重に手で摘む。栽培は難しくはないが、花の時期をずらすことができないので長くても2週間のうちにいっせいに摘まなければならない。この時期寝る時間も最小限で交代制で誰も彼もを動員してひたすら収穫と乾燥を要するたいへんなスパイスなわけだ。
 乾燥するには、風通しのよい室内で陰干しにする。収率が低いため貴重で、1gあたり500~1,000円程度と最も高いスパイス(香辛料)となっている。最大の産出国はイランでホラサーン地方中心に世界の半分以上を産する。カシミール地方も名高い。1haあたり2~3kgしか採れない貴重なものだ。 
 
 
◆この乾燥させた真紅のめしべを香辛料や生薬として用いる。
 
 めしべは、独特な芳香と鮮やかな黄色の着色性が特徴である。昔から香料や染料として使われていた。原産地は小アジア。独特の香りと水にはいると鮮やかな黄色の色素を出す。南ヨーロッパ、南アジア北部、中央アジア、西アジア、北アフリカにかけて料理の色付けや風味付けのための香辛料として使用される。
ブイヤベースにパエリア、ミラノ風リゾット

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インドのサフランライス

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北アフリカのクスクス・・・砂漠の何もないところでなんともいえないおいしさだった。

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サウジのカプサの下にしかれるサフランライス

 こうした料理に使われる。ちょっと見た目にはサフランなのか、ターメリックなのかわからない。違いは独特な芳香があることだ。そういえば同じ黄色のライスもただなんとなくたべてしまっったときとなんとも爽やかな風味があっておいしいなと感じながら食べたことがあった。きっとその風味があったときがちゃんとした「サフランを使っていたときだったのだろうと思う。



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by miriyun | 2010-11-15 21:40 | Comments(10)
Commented by ぺいとん at 2010-11-15 22:08 x
花は可愛いし、ご飯はみんな美味しそうですし、至福の写真館という感じです。 
香辛料として買うよりも漢方薬局の方が安くて、そちらによく足を運びました。
Commented by madamkase at 2010-11-15 22:31 x
あざやかな薄紫の花びらとめしべの真紅、私は本物のサフランの花を見たことがないかもしれません。
トルコでもサフランボルと地名にさえ残っているのですから、昔はたくさん栽培されたのでしょうに・・・
オランダの公園で見たクロッカスの花と混同しそうです。
洋風料理がまったく出来ないために、興味が薄かったのかもしれません。
でもこの写真を拝見し、解説を読ませていただくと、いままで無関心に過ごしてきたことが
もったないやら無念やら。サフランを使って、海苔巻きなどに挑戦してみたいと思います。
Commented by petapeta_adeliae at 2010-11-15 23:05
20年以上サフランを常備しているのに、花を見たのは初めてです。
藤・赤・黄に長めなめしべがポイントの可憐な花だったのですね、
よく、どちらがサフランとターメリックかわかりますか?と
聞かれますが、違いをどう説明するかが難しい。
寝る前にmiriyunさんのお料理写真は美味しそう過ぎて罪ですよ。
Commented by yumiyane at 2010-11-16 00:31
サフランの花があまりに美しくて、そのめしべを食用に育てているところを見たいな、と思って調べましたが、九州の竹田では、野に咲いているのではなく、温室のようなところで大量に栽培されているんだそうです。
一面にこの紫色が咲いていたら美しいだろうに。インドに行けば見れるんでしょうか。
Commented by miriyun at 2010-11-16 02:57
ぺいとんさん、この真紅のめしべからこれほど鮮やかで元気な黄色が生まれてくるとは誰が想像したでしょう。
でも最初に試して使うようになった人はえらいですね~!何事も先駆者がいるのだとこのごろ思うことが多くなりました。
Commented by 霧のまち at 2010-11-16 09:21 x
サフランの花、美しいですね。 以前 スペインのコンスエグラにサフランの収穫時期に合わせたように行ったのですが、終わったあとだったか見られませんでした。 ほんの何日かで終わるようです。
サフランは球根を放っておいても花が咲くそうです。 知人に聞きましたが・・・栽培は特に難しくないそうですよ。
作ってみたいです。
Commented by miriyun at 2010-11-17 00:02
madamkaseさん、サフランボルには、サフランのお茶があるそうですね。
とても生産量が多いのかもしれません。
 クロッカスは花サフランといい、スパイスをとるのは薬用サフランです。
薬用サフランは写真の通りですが、花弁の色と真紅と黄色の組み合わせはとてもきれいです。
Commented by miriyun at 2010-11-17 00:03
アデリーさん、家にいつもサフランを常備されていらっしゃるとは驚きです。
花はやはり真紅のめしべがとても目立つものなので一回そうやって見ると忘れられなくなります。
 黄色の色素だけでは区別がつかないのですが、その芳香が決めてだったようですね。
芳香がすると食欲もまし、とてもおいしいものです。
Commented by miriyun at 2010-11-17 01:57
yumiyaneさん、貴重なめしべを取るためにたくさんのサフランを育てているところがありそうです。日本では竹田と聞いたことがあります。
 たくさんのめしべをどうやって採集するのか興味がありましたが、カシミールではこの薄紫の花をまとめて採集してからそのあとめしべだけを分離するやり方でした。
Commented by miriyun at 2010-11-17 06:41
霧のまちさん、サフランの咲く収穫時期は2週間と短くてしかも一斉だと聞いています。
その間はネコの手も借りたい忙しさだといわれていますね。
畑一面のサフラン、みたかったですね。


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