2010年 08月 17日
孔雀は言わずと知れたインドの国鳥。世界の中で国の花を定めている国は多いが鳥はあまり多くはない。日本はキジで深緑の首から胸、紅の顔など鮮やかさがあるが尾羽根は茶色系である。しかし、派手なことで定評のある絢爛たる色彩の孔雀もキジ目キジ科であった。その中のクジャク族ということになる。 日本の国鳥とインドの国鳥は遠い親戚だったのだ。 1.気品ある白クジャク ![]() 木陰で白いクジャクに突然出会うと神秘的なまでに気高い。ウェディングドレスのロングトレーンを引いたような姿にうたれる。やさしげな羽毛が美しい。 ![]() あまり日なたで見ると、白はやはり汚れとかめだってしまうかもしれないが・・。 (このクジャクがマクジャクかインドクジャクかは不明。ただ色だけで分けてみた) 2.マクジャクの翠 ![]() マレーシアなどの東南アジアから中国などにいるマクジャクという。 首の周りがメタリック・グリーンと青を重ねた文様になっている。頭の上も茶色がかっていて、インドのとは異なる。 3.インドクジャクの瑠璃 それに対して頭から首まで瑠璃色をしているのがインドクジャクである。 ![]() 先日行った徳恩寺さんで飼っていたのも、首の色からするとインドクジャクだろう。細かな網越しなのであまりくっきりは撮れないが、美しい瑠璃とオレンジの羽根はよくわかった。 縁の下の力持ち・・・・茶褐色の尾羽 ![]() 見ているうちに、羽根を浮かせ始めたので、これは羽根の全開を見られるかとワクワクする。予測した通り全開した。尾羽の上の上尾筒(じょうびとう)とい飾り羽を期待するのだが、残念ながら茶褐色の尾羽を丸く立ち上げたがその上の上尾筒は繁殖期が過ぎて脱落して短いのが7本しか残っていなかった。そしてクジャク小屋にはきれいな飾り羽根が何本も落ちていた。 しかし、茶褐色の尾羽がこんなにしっかり立ち上がるから上尾筒が広がっていたのだということがわかった。 ![]() ↑インド ウダイプールのシティパレスの象嵌細工の壁 インドでは皇帝やマハラジャはクジャクの優雅さ・豪華さを愛し、こぞってこのクジャク門や扉・壁などの装飾に使っている。 ![]() ↑ サナアのタージホテル内の壁面 インドの国鳥であるから、いたるところに使われ、タージグループのホテルにもよく飾られている。 ![]() このクジャク、インドでは王の権威として飼われていたので今でも宮殿や離宮に住み着いている。 こうしたところではクジャクが特有の猫のような高い声で鳴くことがある。優雅な姿からは想像できないような甲高い声だが、姿がよいからみんな声は気にしないのかもしれない。 それにしてもインドクジャクの瑠璃色は、あらわしようがないほどつややかな色で素晴らしい。 ⇒ ⇒応援クリックお願いします。 ![]()
by miriyun
| 2010-08-17 18:02
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Comments(4)
鳥の中でも美しさを競うとしたら王者ですね。
インドでも孔雀明王として、信仰の対象になっていますね。 毒蛇やいろんなもの食べても死なないから、解毒の力を持っているかららしいです。 先日のお寺にもあったそうですが、そこは密教系のお寺だったのでしょうか。
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大分前に雨の日の閉園間際の動物園に行った時、人影が少なかったからでしょうか、孔雀が近付いてきたので、拍手をして見たのです。以前聞いた事が逢ったので。
草したら尾羽を広げてくれました。 英国の戴冠式には、孔雀の羽の色を使うと、エリザベス女王の時に学びました。
yumiyaneさん、すごいです!徳恩寺さんは真言密教でした。
孔雀明王からすぐに思いつかれるなんて、読みが的をびしっと射ています。 孔雀はクルド人の間でも神格ですし、やはりとくべつなそんざいなのですね。
谷間のゆりさん、拍手ですか~!!
ありがとうございます。こんど孔雀の前に行ったら、拍手してみます。 幼稚園で飼っていたので子どものころはいつも見ていたのですが、最近では羽根を広げたのを見たことがなくて残念に思っていたところでした。 戴冠式で使う色ですか、さもあらんと思います。 |
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