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2009年 10月 05日

ダレイウス1世はエジプトの王

 ダレイウス1世
  メディア王国を滅ぼしてアケメネス朝)を打ち立てたのはキュロス大王(キュロス2世)であり、その後さらに小アジアのリディア王国、メソポタミアの新バビロニア王国をも滅ぼした。その息子カンビュセス2世の代にはエジプトも併合してオリエントを統一していく。しかし、その後内乱やメディア人が力を握るなど不安定な時を経て、国としての力も弱まり、エジプトそのほかを失う。そこで正当な選択方法によって選ばれた人物に託して君主となす方法をとった。
 
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 そうして選ばれたのが、ダレイウス1世ということになっている。
そして、この王は各地を制圧し、アケメネス朝ペルシアを強大な国にしていった。

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                               ↑ テヘラン考古学博物館蔵 スーサの宮殿からの発掘
 さて、この王の彫像はペルセポリス等に数え切れぬほどあるのだが、その中で気になる彫像があった。
立像なのだが、上半身は壊れていて存在しない。しかし、これを見て重厚感といい、衣の彫りといい君主の像に違いないと感じるものだった。正面を向き左足を出した姿であり、左手に指揮杖をもつエジプトの王によくある姿である。
 長衣のドレープ部分には文字が刻まれている。長衣の右腕側のドレープには楔形文字が彫りこまれ、左腕側のドレープにはヒエログリフが彫り込まれている。
 これもまた、エジプトとメソポタミアの文明の折衷型というか、両文明の影響を顕著に表すものである。
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 帯にはさんだ短剣にはたいへん細かいメソポタミアらしい動物文様があり、それを帯紐には、カルトゥーシュ(エジプトの王名枠)まであったのだ。夢中で読んでみた。
 ダレイオスその人の名がここにあった。
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 その像の台座には、これまたエジプトの飾り文様がある。
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 さらにその台座の横を眺めれば、24もの民族がヒエログリフで表され、民族をあらわす人物像は両手を偉大なる王に向かってさしだしている。

 ペルシアを強大にしたダレイウス1世はエジプト王朝196代の王としても記録される王だったのだ。

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by miriyun | 2009-10-05 07:22 | イラン(ペルシア) | Comments(4)
Commented by ぺいとん at 2009-10-05 09:52 x
このドレープ、見事ですね!!! 
わたくしなどはツノツノ蛇君を探すので精一杯ですが^^; 

手先が器用であると同時に一文字一文字どれほど神経を尖らせて彫ったことかと思うと感無量です。
Commented by miriyun at 2009-10-06 07:07
ぺいとんさん、
この彫像は、衣服のドレープ、短剣、帯にとくに力が入っています。もちろん上半身があったらどんなに見事だったでしょう。
 それにしてもどの時代にも職人魂はあるようです!
Commented by えるだー at 2009-10-08 00:40 x
こんばんわ、えるだーです。
素適な彫像ですね、17,8年前にロンドンへ行った時、大英博物館で観たメソポタミア王国のレリーフを思い出しました。それはそれは、素晴らしいレリーフで、分捕ってきた、イギリス人の気持ちが分からない訳ではありませんが、ヒドイ事をしてと、内心憤慨しておりました。そのおかげで、自分も見る事ができたんですけどね。私は高校の時、世界史でロゼッタストーンのことを知り、生涯の内、絶対観に行くと何故かその時思ったんですよ。そして、それを、目の前にした時そっと手を触れ、感慨に耽ったんですけど、現実は現地の小学生たちが取り囲み、東洋人の私をなんだッて、言う顔で見上げているので、そそくさと離れたのが事実です。
これらを見ると、昔の人の方が現代の私たちより、優れているように見えてしまいます。
Commented by miriyun at 2009-10-08 22:51
えるだーさん、メソポタミア、とくにアッシリアあたりのレリーフは精巧そのもの、そしてリアルですごいです。
 ロゼッタストーン・・・私も高校時代からの想いが強かったです。このような歴史の至宝がぺたぺたさわれる状態で展示されエイ流転に驚かされました。
 それにしても、世界各地すごいものがたくさんあるものです。
 


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