写真でイスラーム  

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2009年 07月 12日

出合った人、遮られた報道

出合った人、遮られた報道_c0067690_202841.jpg

 あるモスクで写真を撮っていた時のこと、
「見学ですか?」ときいてくる人あり。
「ぼくたちも初めてきました。ムスリマですか?」「いいえ、見学です」
日本語流暢、しかし顔は日本人でないような・・・かといってアラブ人のようでもない。
カリグラフィーを指して読めるかときかれるので「読むことはできる。意味は調べないとわからない」と、答えた。

 ぼくらはウ*人です。留学して今は仕事をしているとのこと・・・・ウ*(以下、*Uとあらわす)ということに興味を持って話し始めた。

① 陽気でおしゃべりなAさん、留学後就職。親は*Uに住んでいる。
彼は、日本語・公用語・*U語で書いてみてくれた。彼の書く*U語は、全くのアラビア語に見えた。

② *Uの様子。
言語 *U語、小学校から漢字。*年前から締め付け厳しい。
  大学では*U語を使っての授業がない。先生と生徒両方とも*U人であっても、*U語をつかえない。
学校内では公用語で話すこと。モスクは老人ばかり、大学生がいくと処罰される。*Uのニュースは入ってこない。国家によって規制されている。国費留学生なんてとんでもない。ほとんどいない。
ぼくも最初のうちは家で用意してもらった。
出合った人、遮られた報道_c0067690_954882.jpg

 帰らない理由は何か?
 就職でも差別が激しい。収入のこともあるが、差別を考えても日本のほうがいい。久しぶりに*U語を書く。地名の表示などは*U文字・公用語。*Uの環境はこれからどんどんきびしくなる。
 前に、国でよく日本のことを非難するがC国の教科書だって違っている。国の教科書は自分のところはすべて正しいという書き方だが、全然違う。チベットのことが一番そういえる。

③ トルコも*Uもアルタイ系。ことばが通じる。関西弁と東北弁?のようなもの。もちろんウズベキスタン、カザフスタン、キルギスタンも通じる。
 彼は今 「一般の企業と違って常に最先端でなくてはならない。ほんとはコミュニケーションを取れるような仕事をしたいと思っている。」
④ 物静かなBくん・・・留学生。
 ある専門家への道を目指してがんばっているとのこと。

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 かなり前に一度会ったきりで名前もすでにわからない。
だが・・・、話は印象に残った。

 もともとの歴史上の土地に次々とこの国の主要なる民族が移り住み、資源開発や各種事業での独占状態と少数民族の言語や文化へのじわりとした影響は、各種報道からもかろうじて察することができる。 

 昨今のニュースも、表れた数字も映像も撮影やインタビューも認められたところだけのものであり、日本の報道関係者も一人捕らえられてしまった。

★ ここだけでなく、パレスチナ自治区でもそうだが、
世界の報道機関がまともには入れなかったり、一部の認められたものしか撮影できないということは、
民主化とは程遠いものが、その中にあるのだということである。

 同じ民族であるトルコのエルドアン首相は、アジアの西の端から、遥か東のこの地の非民主的対応に抗議している。(・・・クルド人にとっては??と思うだろうが)                 
                      (*素人の書くものでも、人や関係機関に迷惑をかけてはいけない。
                       小心者なのでいろいろと伏字のままで、あとは読者にお察しいただければと思う。)


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by miriyun | 2009-07-12 10:35 | Comments(14)
Commented by lunta at 2009-07-12 15:39 x
U地域のこと、とても気になっています。
状況はチベットと同じ、というよりも既に地下資源がガンガン採掘されているだけにもっと深刻。さらに国際的に認知されたリーダーがいないだけに外国で注目を浴びづらいので大変だろう、とはダライ・ラマのお言葉。
C国はいつになったら大人の対応が出来るようになるのだろうか。
トルコの首相の発言については「よく言った」と思ってましたが、おっしゃるとおり、あの国も問題を抱えていましたね。
Commented by miriyun at 2009-07-13 00:06
luntaさん、国際的に認知されたリーダー・・そういえばそうですね。スポークスマンがいないと伝わってくるものが少なくて、なかなか外から見ていただけでは実態にせまれないですね。
 開かれた国であって欲しいと思うのですが、
経済的には発展してもまだ唇寒しの感が否めません。
Commented by じん at 2009-07-13 11:00 x
初めまして。ウィグルに興味のあるものです。ウズベク語はローマ字表記同じ語族のウィグル語はアラビア文字表記です。ペルシア語ウルドウー語もアラビア語てはありませんが、表記はアラビア文字のように。
Commented by asiax at 2009-07-14 05:36
一番上の画像は帽子でしょうか。とてもきれいですね。
中央アジアの言葉がトルコ語と似ているというのは聞いたことありましたが、本当にそうなのですね。
チベットのときより更に情報が限られ、今回の事件も何が起きているのかがほとんど分からくて、でもこちらの記事を読んで、状況が少し垣間見えたように思います。
Commented by ぺいとん at 2009-07-14 18:13 x
わたくしもasiaxさんの帽子に一票!東南アジアでムスリムが被っているソンコックみたいですもの♪ 

「内政問題」、そういう言葉はいやです。。。
Commented by orientlibrary at 2009-07-15 12:40
私が会ったことのある人たちも、皆陽気で親しみやすく、ダンスが好きで、故郷の料理を美味しく作り、仲間を大事にする人たちでした。政治的なことは、日本でも話をするのをためらいます。話すことで、何かいい方向にいくのならいいのですが、、重いですね。このところの報道に、日本にいて、どんなに心を痛めているでしょう。
貧乏はいい、でも不平等は耐えられない、現地での取材として、今日の新聞にありました。
中央アジアは独立しているのに、、少なくとも互いを尊重した共存の方向をめざして欲しいと思うばかりです。
Commented by photoscene at 2009-07-15 12:58
公用語で話すことが義務付けられている、という現実。
これって、日本のような国土で育った人間には遠い世界のような現実ですよね・・・
しかし、実際には沖縄でも方言というより沖縄語に近い言語が存在し、それを学校で話すことは禁じられていた時代があったと日系移民の方から伺ったことがあります。
世界の地域では、国連レベルには発展しないけれど、確かに存在する現実がまだまだ続いていくのでしょう・・・か。
Commented by miriyun at 2009-07-17 01:57
じんさん、ようこそ。
 そうですね、アラビア文字が伝わると共に、点が増えたり形を変えたりして伝わった様子が興味深いと思っていました。
ただ、ここの場合もとおいだけに変わっているのではないか、気になっていました。
Commented by miriyun at 2009-07-17 02:02
asiaxさん、ありがとうございます。そうなんです。この民族の帽子です。
Aさんも言葉が通じることを利用してシルクロードやトルコまでをつなぐような仕事をしたいものだといっていました。
 トルコ民族が移動していったところにそのまま言葉が残っているというところhが歴史の重みでもありますね。
Commented by miriyun at 2009-07-17 10:05
ぺいとんさん、東南アジアの帽子はソンコックというのですね。
そういえばイスラム圏の布物ばかり気になっていましたが、帽子も結構多彩でおもしろそうです。
 内政・・・国際機関への拒否感が含まれていることばですね。
Commented by miriyun at 2009-07-17 10:11
orientさん、そうですね。異民族への尊重の気持ちが大事です。それがなくて、やるべきことはやっているといっても相手に通じるものはないです。
貧乏はいい、不平等は耐えられない・・・・その通りです。
不平等、差別、人間の尊厳を傷つけるものです。
そして、そういう場所はやっているほうがよくわかっているから報道を規制します。
Commented by miriyun at 2009-07-17 10:22
photosceneさん、戦争や植民地経営の中ではヨーロッパも日本も各地でそういったことをしていました。沖縄もおっしゃる通りだったと思います。だから、近年沖縄県民の言葉や歌を通して沖縄の文化の位置を確立しつつあることはいいことだと思います。
 沖縄県民が日本の中で活躍できるような状態、これが他でも出来る余地があるのではないでしょうか。
 
Commented by 谷間のゆり at 2012-07-07 22:45 x
見ざる、聞かざる、話さざる、の反対、見せない、聞かせない、話させない、の怖さは、戦前の統制を知っているものには判ります。
Commented by miriyun at 2012-07-08 05:38
谷間のゆりさん、見せない、聞かせない、話させない・・・そういえば日本もそうだったのですね。治安維持法の時代、真実を口にする野もはばかられる・・・もうそんな国にしたくないですよね。でも、原発関連ではそういうことがありそうです。



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