写真でイスラーム  

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2009年 04月 22日

死海(2)

1.エステな死海・幻想の死海       
 死海には、たくさんの川から流れ込んだミネラル成分がいっぱいである。そのため、死海の泥パックがかなり以前から行なわれている。
死海(2)_c0067690_652210.jpg

 いまや湖岸の高級ホテルのエステルームで行なわれている。
しかし、別にぷかぷか気分を味わったその場で自分たちでパックすれば同じだ。
 この若夫婦も楽しげにおしゃべりしながらパックを楽しんでいた。
 
死海(2)_c0067690_6521545.jpg

                                          ↑ ヨルダン大使館観光局のカレンダーより引用
 浮く場所は比較的泥のところで、このような結晶は見られないが、湖岸にはこのようなところがある。白の結晶は時間によって幻想的に変化するはずである。カメラマン的にはそそられる対象であり、いつか浮くためではなく撮るためにおもむいてみたい場所でもある。

2.死海の水位低下の意味するもの       
 先日、新聞で死海の水位が低下し、湖の面積が7割にまでなっていると書かれていた。
死海(2)_c0067690_6523146.jpg

                          ( ↑ 2009.04.14読売新聞夕刊より)
 その文は浮こうとしてお尻がついてしまわなければいいが・・・というしめくくりになっていた。

◆ まあ、そこまでは深さがあるのでならないが湖岸のホテルによっては今後の行方次第で死活問題にもなる。

◆ そしてもっと問題なのはこの水の減少の原点は何かということだ。
 そこには当然ヨルダン川の使い方、取水をしている側の使い方、取水制限されている側の悲哀がある。
 力がある側が考えなければならないのは何か?
 弱いものにはやらないという姿勢ではなく、いかに人間として共存し、川そのものを大切にしていくかを民族を超えて話し合う時期に来ている。
     
◆またこの問題の奥には、世界的に水不足になってきている現実が見え隠れしている。
                                                   
                                       
                                                    
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by miriyun | 2009-04-22 07:15 | ヨルダン | Comments(10)
Commented by i0812n at 2009-04-22 21:32
こんばんは。死海ですか、初めて聞いた名前です。それでもミネラル成分が一杯、それはまた良いのではないでしょうか。

それでもやはり、記事に書いてあるような問題点も発生するわけですね。関心を持ちます、あとブログランキングのボタンを押させてもらいますね。
Commented by miriyun at 2009-04-22 22:42
i0812nさん、死海には回り銃の殻の水が入り込んでいるので、周囲の環境が如実に水位に影響してしまいます。
 住んでいる人にとってはたいへんな問題です。
Commented by kenmorehills at 2009-04-23 06:28 x
一度は死海に言ってみたいと思っています。死海はイスラエルとばかり思っていましたが、ヨルダン側もあるのですね。
Commented by Drimba at 2009-04-23 17:16 x
wowww
Commented by photoscene at 2009-04-23 18:49
すごいなぁ、塩の結晶写真、まるで雪原のようですね!
ヨルダン川の使い方=敵に塩をおくる、な考え方ができれば、などと思ってしまいました。
Commented by asiax at 2009-04-23 21:18
水不足の問題はこのようなところにも現れているのですね。
生活を優先するか、環境を優先するか、観光資源を優先するか、難しいですね。
Commented by miriyun at 2009-04-24 04:12
kenmorehillsさん、是非体験してみてください。
 死海は大地溝帯の一部をなし、南北に細長い湖です。ヨルダン川の西にはイスラエル、次にパレスチナ自治区が連なり、死海の西はまたイスラエルになっています。
 それに対してヨルダン川と死海の東側はヨルダンになっています。
Commented by miriyun at 2009-04-24 04:14
Drimbaさん、驚きのコメント、ありがとうございます。

Commented by miriyun at 2009-04-24 04:21
photosceneさん、水というのは人が生きるうえでの必須のものなので、これをどう扱うかは日本の歴史の中でもとくにエゴがむき出しになる場面です。現代の水争い、あるいは構造的差別もエゴだらけです。
 photosceneさんのおっしゃるように、「塩を贈る」的に水を分かちていったなら、世界的な理解が進むんですけどね~。
Commented by miriyun at 2009-04-24 04:30
asiaxさん、水の利権は生殺与奪の権利です。
死海の面積が縮小しているのも、水が足りなくなりつつある世界中で現れてくることの一つの現象ですが、そこに政治的意図が大きく関わっているので容易ならざることになっているんだと思います。


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