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2008年 12月 24日
◆マダバのモザイク地図 ![]() ↑ヤシの木に囲まれた中央の町はエリコ(IEPIXW)である。 旧約聖書の中でメデバと表された土地、それがマダバであり、ナバテア王国盛んな頃はその版図に入っていた。しかし、A.D.106にローマ帝国の支配下に変わり、そのご東ローマ帝国が7世紀まで支配した。7世紀からはウマイヤ朝に属す。 マダバは746年の大地震に見舞われ、再建不可能ということで廃墟になった。1100年を経て1880年にアラブ人キリスト教徒が移り住み、古代の廃墟の上に現在のマダバの町が築こうとした人々は町の各所からモザイクを発見した。1896年には明らかに地図の形をしてローマの文字で地名が書かれたパレスチナ・ヨルダンの地図が出土した。 町の人々はこれらのモザイクを大切に保管し、現在はこの町の重要な観光資源となっている。 マダバは死海の近くの町であり、アギオス・ゲオルギオス聖堂(英語:セント・ジョージ教会)というギリシア正教の教会の床にこの聖地を中心とした地図があらわされていた。破損部分も多く全貌はわからないがナイル川まで書かれている実に大がかりな古代地図であった。 ![]() ![]() 教会ならではの聖人像もあるが世界の人々が訪れるのは世界最古の聖地の地図がモザイクであらわされたものが現在も尚、ここの教会の床として存在するからである。 ◆エルサレム 2000年前のエルサレムはローマ帝国に支配されていた。その支配に対してユダヤ人はA.D.60年に大反乱を起こす。時の皇帝は暴君として知られるネロ。エルサレムは70年に陥落、ユダヤの神殿も破壊された。73年にマサダも陥落した。しかしまだエルサレムに残るユダヤ人が132年ローマに対して反乱を起こした。ローマ皇帝ハドリアヌスはこれを鎮圧、すべてのユダヤ人を追放した。ハドリアヌス(Publius Aelius Traianus Hadrianus)はエルサレムをローマ風の町に再建した。名をアエリア・キャピトリーナと名づけた。 ![]() そのエルサレムの町の6世紀後半の姿がこれである。 まず方位を確認しよう。この地図は北は左である。つまり上下が東・西、左右が北・南である。 ハドリアヌス帝によってローマ風の町として再建されたということは列柱通りが必ずあるということだ。この地図の南北(つまり横)に列柱通りがつき抜けている様子が白の柱型に組んだモザイクで表されている。周りは城壁によって囲まれている。左の一本の柱がくっきりと立つ門があり、ここは現在でも「柱の門」(バーブ・アル・アムド)と呼ばれている。そして北向きのこの門はダマスコ門としてより知られている。 通りの中央に面してドーム屋根を下にして描かれた建物は聖墳墓教会である。 なお、このモザイク地図と現在のエルサレムの地図とはまず町の大きさが異なる。現在は城壁がこの地図よりずっと大きく広い面積を取り囲んでいる。それは中世の十字軍来襲からの攻防を経て、16世紀になってからはオスマン朝のスレイマン大帝によって城壁が作り直されたからである。 なんとも絵地図というものはいつの時代、どこの国からでもわかりやすい。無味乾燥な地図記号よりもずっとその町の様子が浮かび上がってくる感じである。 それとともにこの地域の歴史の深さを思いおこさせるものである。 ⇒ ⇒応援クリックお願いします。
by miriyun
| 2008-12-24 06:41
| ヨルダン
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Comments(6)
モザイクの絵地図、すごいですね。
地名がギリシャ語表記になっているのでよくわかりました。ヨルダンにもギリシャ正教会が残っているのですね。 下の記事にペラの遺跡の写真もありましたが、北ギリシャにもいらしたのですか?博物館のモザイクも圧巻ですよね。 私はギリシャ滞在中にモザイクを短期間ですが習っていたので、どの記事も興味深く拝見しました。
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初めてモザイクの素晴らしさに出会ったのは、ベネツィアのサンマルコ寺院でした。あれもイスラムの影響ですね。
実際は、芸術というより、必需品として広まったのですね。こんな風に地図も残っていくのですから。 聖墳墓教会、いつか行ってみたいところです。
スキンを変えられたんですね。イメージがガラッと変わりましたね。向こうに見えるのは、セント・ポールかな?
で、モザイク!私はトルコの地でしかモザイクは見たことがないんですけど、あの緻密な美しさに惚れ惚れです。この地図も素晴らしい~。モザイクを見ていると、古代の人々の思いがぎゅーっと詰め込まれている感じがします。たぶん、名もない人達の作品なんでしょうけど、立派な芸術品ですよね。 ↓のクジャクも躍動感があって、どうして石やガラスの破片で、あんなにも柔らかい動きが表現できるんでしょう。
さらささん、モザイクを習っていらしたのですか。そういえばさらささんはギリシアのエキスパート、古代のを見ているとギリシア語必要ですね~。学ぶ時間もないのですが必要性はすごく実感しています。
ペラ遺跡是非行きたいところのひとつです。いつかとおもいつつ、なかなか機会がないですね。モザイクは実際に床にするには途方もない作業になり、やはり権力者の力しだいとも感じています。
yumiyaneさん、モザイクの歴史は長いですね。
古代から現代のモザイクまで材料や方法を変えながらずっとつながっている技術で、ヨーロッパでもたくさんのモザイクがあると思います。 そして、エルサレム、地図を見るだけでもその地への人々の思いを考えてしまいます。
yokocanさん、いやはや、おもいきりイメージチェンジとかおもいつつ、周りの色や模様が写真のイメージをジャマするので元に戻してしまいました。やはりシンプルなのがあっているみたいです。
フレスコ画が出てくると、さすがのローマ帝国も手間のかかるモザイクから移っていくのですが、結果的にはやはりモザイクのほうがローマの栄光を語り続けると思います。 |
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