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清水の舞台の木組み

懸造りの木組み

新緑の中、クチナシ香る古都を歩いた。

清水の舞台はおおよそ100畳の広さで、そこは400枚余りの檜(ひのき)の板でつくられている。
耐水性から考えると、檜を使うのは当然のことだ。
それでも木であるから雨水がたまれば傷みやすくなる。だから、清水の舞台はわずかに傾斜があり、水が床板にたまらず流れ落ちるつくりになっているのだという。

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              (携帯カメラからなので軽い画像だが、実際は重厚感がすごい)

 清水の舞台を下からみる。
音羽山の崖の凹凸に沿って18本の欅(けやき)の柱が長さを変えてたてられ、その間にはやはり欅の分厚い板の貫(ぬき)が縦横にがっちりと組まれ、格子状の景観をつくっていた。急峻な崖にあっても耐震性の強い構造であり、これを懸造りという。

ここも火災にあって、江戸初期の1633年に再建されているのだが、金属である釘を使わない木組みで、383年たっている。それなのにこの存在感。こここそが宮大工の力を素人でも直に感じ取れる場所だった。

この柱に組まれたすべての貫の先端に何やらアクセントがある。気になる存在だったが、よく見ると木材の先端に可愛い斜めの屋根状のいたがあり、これが一番傷みやすい木材の端を腐食から守ることになっていた。

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この崖下もがっちりと石垣で支えられており、建築場所の下地もしっかりとつくられている。

建築用に欅は大木になるのでいいだろうが、伐採してから大きく右に左に反っていくので、何年も寝かせなければ使えない大工泣かせの建材だという。だが、深い経験と将来を見越した見識で使われればこんなに見事な耐久性のある建築になる。

 柱は直径2mを超えるというが、そのような木材があるのだろうか。今使われているのが樹齢400年。よく樹齢と同じかそれ以上に木材は生きるというが、いつか建て替える時にはそれなりの木材がないと建て替えることが出来ない。だから木造の大建築を抱える寺社は、その木材の植林や木材確保を常に考えておく必要があるわけだ。

 奥が深いぞ、伝統建築!
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by miriyun | 2016-07-10 10:12 | Comments(2)

水の妖精…イワタバコ(4)

1.星型に    
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成長すると、うなだれていた茎は、きりっと自立し、星(ファイブポイントスター)型の花を正面に向ける。

満開までのややうなだれているところから、すくっと自立するまでが好きでたまらない。
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その時期を逃すと、今度は花が反り返り、華やかだけど、イワタバコの風情ではなくなってくる。

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庭のイワタバコを鑑賞していたら、白だとばかり思っていたのが、ほんのり紫を帯びているのがあった。
また、その白の脇に一株だけ色違いがあることに気付いた。
 ほとんど岸壁に自生するのは紫ばかりなのだが、園芸種はピンクなどの色が異なるのが売られているらしい。自分の家にあったのに全く知らなかった・・・。


2.水の妖精 
 イワタバコの大きな葉が雨に濡れて花が咲くと、それが一番美しい。
水にぬれた妖精のようだ。
 
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そのピンクの一株の中でも、この一輪だけ、花弁が6枚に分かれているシックスポイントスターだった。他は5ポイントなのに不思議!
ますます、妖精かと思ってしまった。

バレエやフィギュアスケートの衣装の動きを連想させられるつややかさだった。

 雨の日は雨なりの楽しみかたがある。

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by miriyun | 2016-06-06 07:02 | Comments(2)

雨粒が似合う…イワタバコ(3)

濡れそぼる

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雨粒はイワタバコの花に輝きをもたらす。


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 雨にぬれると葉はより一層濃い緑になりながら艶も増す。
花も水滴によって生き生きと輝く。
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by miriyun | 2016-05-30 03:53 | Comments(2)

群生…イワタバコ(2)

1.イワタバコとは
 
 本州から九州、沖縄・台湾に分布する湿った岩壁に自生する多年草。

 イワタバコ科で、タバコとはかかわりがないが、葉の形が似ているということで岩に映えるタバコというような意味での名前であるが、タバコの葉と異なって有害物質はない。それどころか、イワタバコの若葉は食用にもできる。
 
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       ↑ 長谷寺の池の脇、お地蔵さんの足元に

 さらに、イワタバコは岩萵苣(イワヂシャ)と呼ぶ生薬でもある。を葉及び全草を煎じたりして、主に胃の不調に使うようだ。(・・・チシャってなんだろうと調べたらロメインレタスなどの葉を食べる野菜を言うようだ。)

 

2.寺とイワタバコ
岩場ににょきっと緑の葉をつけ、5月末になると小さな蕾が茎を伸ばしながら大きくなる。
小さいが、毎年見るのが楽しみになる可愛い花でもある。

イワタバコの生育条件にピッタリなのは山の水がしみだしてくるような崖なのだ。
 
 鎌倉は三面が山に囲まれていて守りにかたいと、武士の時代に言われていた。寺はその山を擁して建つものが多く、そうすると、山の水がしみだしてくる崖を持つことになる。
 そのため、東慶寺・長谷寺など多くの岩壁を持つ寺はイワタバコの生育条件にあてはまるようになった。


3.緑の壁になる
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                    ↑
 長谷寺では寺の本堂に行く坂の途中の岩壁沿いにのびのびと葉をのばし『緑の壁』のようになる。
その緑の壁の間から紫の小さな花がこぼれるように咲いていた。
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by miriyun | 2016-05-29 22:42 | Comments(4)

星の花…イワタバコ(1)

うつむく小さな花よ 
 父が遺した植物たちは、あまりに手入れを知らなさすぎる家族の元で、水不足だったり日照の過不足だったりで、冬の間にだいぶ枯れてしまった。これ以上からすに忍びなく、春になってようやく花芽を持った植物は「ご自由にお持ちください」の札を出して、ご近所の方にもらっていただいた。


 ただ、父が大好きだったイワタバコはほとんどを手元に残した。ずっと昔から庭にも生えていて、いつも溶岩に移し替えたりして丹精していたイワタバコ。 
 これだけは枯らすことのないよう、たとえ夜になって帰宅しても水を切らさないようにした。

 
 ようやくその時期になって咲いた小さな小さな星形の花、
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この花は、最初葉の生え際に小さな花芽を持って、茎がしだいに伸びてくるのだけれど、他の花のように最初から太陽には向かっていかない。
岩場に張り付くような植物だから、最初は花もうつむいたままで花の形も見えにくい。

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それがだんだんと持ち上がってきて、

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背筋を伸ばすように立ち上がる時が来る。


 
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庭の溶岩の山にも、鉢植えのも全部が一斉に開き始めた。       

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  白い花も朝日にてらされている。

 あぁ、今年も咲いてくれた・・・・
     星くずのような花を、ほっとしながらみている。


 『星の王子さま』のお話の中で、

王子さまが手入れをしたバラは特別、
    絆ができた唯一のバラって言っていたのがわかるような気がしてきた。


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by miriyun | 2016-05-28 13:54 | Comments(2)

てっせんの白雪姫

    

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濃い紫は凛々しい。

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こちらは真っ白。白雪姫と命名されたてっせん
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by miriyun | 2016-05-16 07:12 | Comments(0)

フジの花ソフトクリーム最高!

1.紫の花がたなびく
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大藤や大長藤は、花房の一つ一つで鑑賞すると、まばらで寂しいのだが、全体像で見るとすごいなあと思う。
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風になびいて、衣擦れの音ならぬ花房ずれの音が心地よい。

2.暑さ・日射しの中でシャッキリ! 
しかし、5月の紫外線の中での長時間歩きはこたえる。

そんなときにフジの花ソフトクリーム
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足利フラワーパークで、強烈な日差しの中を歩くと
これが最高、並んででも買ってよかったと思えたし、じつはもう一度並んででももう一度と思ってしまった。
ソフトクリームといっても暑さでだらっと融けてしまうゆるさはなく、結構シャッキリとしていて身体が程よく冷える。

 食べ物飲み物というのは、周りの環境でおいしさが変わる。
暑さと外歩きの紫外線疲れした中では、これは絶品のシャッキリ甘すぎずでもしっかりとおいしさがあり・・・、
紫の花と共に思い出す一品となった。
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by miriyun | 2016-05-12 06:27 | Comments(8)

花にミツバチ・クマバチ

1.フジの花絶景で喜ぶもの 

 フジの花が満開で喜ぶのは人間だけではない。こんなのがそこここに飛んでは花房に張り付くことを繰り返している。

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 黒と黄色の丸っこい蜂は飛ぶ音が大きくて、「ぶ~ん!」と空気を震わせる音がちょっと怖い気がしたが、そのまま観察を続けた。
 人間がずっとレンズを向けていることなど、全くお構いなしにフジの花のふっくらした花弁に張り付いてはしばらくじっとして、また次の花へと移っていく。それを飽きることなく繰り返すハチだった。


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白藤についているのは小さいミツバチ。
美味しい藤の花ハチミツ貯蔵のために大忙しに働いている。

 
2.ハチの種類
帰宅後、気になった黒と黄色のハチが危険な蜂でないか調べた。

◆肉食の蜂
 ハチは世界中に様々なハチがいて、100を超えた科があり、またどのハチに属するのか研究者の間でもまだ特定できないでいる種類もあるそうだ。
 ひとまず日本の蜂についてみて見るが、驚いたことに、ハチの多くが動物性、つまり肉食だということだった。小さな昆虫や毛虫・虫の死骸も含めてタンパク質を摂取しようとする代表が狩り蜂とまとめて言われる蜂たちで、代表的なのがスズメバチなのだ。最初から毒針で捕食する対象を弱らせて巣穴に運んでしまおうという攻撃性が備わっているから、人間に対しても最初から攻撃性を見せるのだ。


◆肉食ではない蜂
 肉食ではない,主に蜜や花粉を集めるハチはというと、ミツバチとクマバチだけらしい。
    
 色は真っ黒で胸のところだけ黄色い。その黄色部分にも身体や足にも細かい毛がついていて、毛むくじゃらな印象。攻撃性は感じられない。
 この色がやはり特徴だった。
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 調べた結果はクマバチ
音がまるでスズメバチのように大きな音を立てて飛ぶので、よくスズメバチではないかと恐れられるのだが、よほど危害を及ぼすことでもしない限り、人間にも動物にも無関心(針は持っているので、攻撃をしてはいけないのはミツバチと同じ)で、蜜をとる蜂だった。

 クマバチはクマンバチという言い方もされている(音が凄くて、もっさり黒いせいなのかと筆者は想像するのだが・・・)。音がスズメバチに似ているのは、強いスズメバチの羽音に似せて偽装しているという説もあるようだ。
 クマバチの体中についた毛はどういう意味か。蜜を花からいただいているうちに、花粉がハチの毛に自然につき、そのおかげでフジの受粉も完了することになる。つまり、毛は花粉がくっつきやすいという大事な役割を持っていた。(なお、肉食のハチにはこのような毛はついていない)


 今回フジの花とともに見たこのハチは一見恐ろしげに見えたが、
全く人間を意識しておらず花だけに集中していた。

 こんなに花がいっぱいの収穫最盛期!蜜集めに忙しいのは当然だったのだ。

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by miriyun | 2016-05-08 19:42 | Comments(6)

和を感ずるフジ

1.フジの花     
 マメ科の花では、なんといってもフジの花。
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5月らしく、白藤とかきつばたの緑が何とも日本的な美を醸し出す。。

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白でも、こんなに贅沢な枝ぶりにはただただ見入るしかない。


こちらは、花房が少なめだけれど・・・、
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もし、家にフジをのぞむ丸窓(四角でもよいが)があり、
その窓からこんなフジを見れたらどんなに詩的な気持ちになるだろうと思った一枚。


 桜の花見に来る外国人が増えているというが、
      どの花にも憩いと美を見いだし、
          愛でる気持ちがあるのが日本かなと思う。 
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by miriyun | 2016-05-05 09:59 | Comments(8)

花蘇芳

マメ科の季節・・・花蘇芳(はなずおう) 

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                 (撮影:鎌倉 妙法寺)
 中国原産で、樹高2mほど。北半球の温帯に分布する。江戸時代に日本に渡来したという花。
  春に新芽が出る前に、いきなり枝にびっしりと花がつく。レンギョウなどと同じような咲き方だが、花の色と形が可愛い。

*尚、奈良や平安時代から知られている蘇芳という色を染め出す染料(マレーシアのsapang)とは別物。木の色が似ているということで、この花蘇芳の花の色と染色された蘇芳(黒づんだ赤)とは全く異なる色である。

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2枚のやや色がうすめの花弁は蝶のように飛び立ちそう。  
濃い色のマメ科ならではのふっくらしたところも、好き。色も形もやさしげな大人向けピンクの花。

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 上の方に、小さなハート形の新芽がかすかに見える。花が散るとともに、この新芽が若葉になり、太陽にたくさんあたりながら養分を蓄える。
 そして、花の咲いた後に小刀の鞘状といわれるさやをたくさんつけることになるのだ。

 花蘇芳の花言葉は、「豊かな人生」、「高貴」など。


*地中海沿岸に多いセイヨウハナズオウという樹高10mもある木で、日本の低木のハナズオウとは余りにも樹高が違う。
写真がなかったのだが、ふと4月のカレンダーを切り落としたら、それがセイヨウハナズオウだったので、参考までに載せる。
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                   ↑ 生命保険会社の3.4月のカレンダーより引用

 イスカリオテのユダがこの木で首を吊ったという伝説がある。そのため花言葉は、不信仰、裏切りなど、よくない言葉で表されている。これらを一緒に花言葉として列記するととても矛盾したものになるので、別に考えた方がよさそうだ。
 それにしても、伝説によって地球がある限り、ずっと裏切りとか言われるセイヨウハナズオウにとっては迷惑な話だ。
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by miriyun | 2016-05-04 13:47 | Comments(2)