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蝋の話(1)王家の封蝋

1.蜜蝋とは・・
 ろうそくは世界中誰でも知っているものだが、最初に使われたのは蜜蝋(みつろう)、ハチの巣の枠組みを作っているのは働きバチの蝋分泌腺から分泌される蝋成分であり、それを煮溶かせば蜜蝋となる。
 世界で最初のろうそくは蜜蝋であったが、何しろハチのつくるものであるから手に入れにくいものであった。
 融点は摂氏62ないし65度なので、純粋な蜜蝋は溶けやすい。

2.シーリングワックスとしての使われ方
今、CS 銀河チャンネルで放映されている「オスマン帝国外伝」の中から例を見てみよう。

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第一宰相の机に置かれているものに注目した。
この左端のろうそく。物流の拠点を抑えていたオスマン帝国であるので、インドを中心として蜜蝋の産地からの流入はゆたかにあっただろう。したがって、中世宮殿生活の必需品であるろうそくは当然蜜蝋と考えられる。

ドラマの中では、これらの道具の扱いは描かれていないので、この辺は推測を交えて。
ろうそくの裏に隠れている銅の壺とおそらくは長い柄の金属スプーン。
更にその手前の箱には何やら赤いものが置かれている。蜜蝋をスティック状に固めたシーリングワックスである。形ははっきりしないが、脇に蜜蝋を削るための道具が置かれている。

そのスプーンに蜜蝋でつくったシーリングワックスを削りいれ、それをろうそくの火であぶる。

ここからは「オスマン外伝」の中の画像を引用。
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削った蝋に火がつき、とろとろに溶けてくる。

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それを、印よりもやや大きいくらいに手紙の上にこぼす。

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蜜蝋がやわらかいうちに、刻印を押し当て手紙の中での自分の身分と名前の証明とする。

そして、他人に開けて見られないための封蝋としても使われ、羊皮紙や紙を丸めてひもで結び、その上に封蝋として同じように印を押した。
 当時の手紙は王や貴族が自分の家令を用いて、相手まで手紙を届ける仕組みだが、途中で開けられたらすぐにわかるように封蝋をしたのだ。

 以前に古代文字のところで紹介した
粘土の封筒 
印章の使い方
に記したが、メソポタミア文明において、楔形文字の印章を粘土板の手紙に押して壊さないと見られないように工夫したのと同じしくみである。

 素材が粘土板から紙や羊皮紙になり、
  粘土の上に刻印する代わりに溶かした蜜蝋の上に刻印することにしたのだった。

それにしても、今歴史物を扱うチャンネルが増えて、「オスマン外伝」「クイーン・メアリ」「ヴィクトリア」など、その中に出てくる日常生活で使われていたものがとても興味深い。
   
                                          
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by miriyun | 2017-08-12 10:36 | Comments(2)

『オスマン外伝』とハレムのしくみ 

1.トプカプの至宝


オスマンの力とトプカプ宮殿の宝物を解説する動画があった。
リンクはこちら↓
トルコ・トプカプ宮殿 至宝が語るスルタンとハレムの真実



2.異民族・異教徒への考え方とハレム
上にリンクした動画の中でも鈴木教授がハレムについて説明しておられた。

 その内容と、今回放映される『オスマン外伝』の中のハレムについて一致する内容を見ていきたい。
 『オスマン外伝』には、異国から連れてこられたアレクサンドラがスルタンのハレムに入れられるくだりがあった。スルタンは近隣の姫君を正式な花嫁にせず、異教徒の奴隷を改宗させ、宮殿で教育し、その中から側室を選んでいったのか、鈴木教授によると、初期のころのスルタンは異国の王家との婚姻をしていた。ところが9代セリム1世までにオスマン帝国は近隣をおさめ世界最強の帝国となっていった。そのため結婚に釣り合う王家がなかったということだ。また臣下の息女を娶ればその臣下の一族が外戚となって権力をもったり、政治をゆがめたりするのは日本も諸外国も枚挙にいとまがないほどである。

 それを避けて、何のつながりも力関係も生み出さない奴隷をハレムに入れてそこから気に入ったものを徐々に力のある側室としていった。

 *江戸時代の大奥もハレムに似た仕組みだが、大きく異なるのはその人選であり、やはり、実権があるのは皇室からの降嫁、公家の姫、大名の息女、大名の養女といった権威あるものが力を持った。側室として権力を持ったものの中には商人の娘などもいたが、一応、名のある武家の養女扱いとして大奥に入ったのである。

 オスマン帝国は日本と違って、広大な領地、多民族、多宗教の国だ。ここでは改宗して、トルコの言葉をしっかりと学んでいけば異民族・異文化も受け入れるというある種のおおらかさもあったということだ。
 男の場合はどうか。
物語の中で、スレイマニエ1世の信頼を得たイブラヒム、彼も奴隷から這い上がり、鷹匠頭から内廷の小姓頭へ出世するが、そこには廷臣たちがあからさまな妬みや不満をもつ様子が描かれ、スルタンが代替わりしたばかりの不安定さがかいまみえる。  

 物語の初めから、衣装や美術品にくぎ付けになりながら、これからの波乱の展開が想像されて楽しみでならない。

                                   
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by miriyun | 2017-08-08 16:06 | Comments(4)

『オスマン帝国外伝』が日本初放映へ

1.『壮大なる世紀*Muhteşem Yüzyıl』
 5年ほど前に遡るが、このブログで『壮大なる世紀*スレイマンとヒュッレムをめぐる話』というテーマでこの大河ドラマを紹介した。
 
 オスマントルコの第10代スレイマン大帝の時代の皇妃になったヒュッレムをヒロインとした話で、時代は最もオスマントルコが繁栄した時代であり、舞台はイスタンブルに今も残るトプカプ宮殿であるのだから歴史好き・旅行好きな人にはもちろんだが、初めて接しても実に興味深い時代設定であると思う。
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 Muhteşem Yüzyıl、『壮大なる世紀』トルコ語版

           
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       『オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム』日本語字幕版

トルコにおける大河ドラマで、しかもトルコ史には必ず登場してくるスレイマン大帝と皇妃ヒュッレムをめぐる話なので、宮廷の権謀術策はもちろん、当時の文化も習慣も衣装もすべてを見られる絢爛たるドラマという意味でまさに大河ドラマであった。
 多くの国(80か国に上るらしい)で配信され、TV放映されたり、それがない国でもトルコ語や英語字幕でインターネット上での配信を見ることが出来た。
 日本では、中東ものを丁寧に描く篠原千絵が「夢の雫、黄金の鳥籠 」というコミックスとして書きはじめており現在は9巻まで出ていて、今月10日には第10巻が出る。もちろん、作者オリジナルな設定もあり、そっくり「壮大なる世紀」をなぞっているわけではないが、いずれも面白い。



2.いよいよ今日から日本へ
新聞にCSの銀河チャンネルで本日無料放送があり、第1話・第2話まで見ることが出来るというので、早速番組表を見たら、CSの305 チャンネル銀河で確かに無料視聴できるようになっていたので早速予約してみた。
 トルコ語の英語字幕版で語学力のたらないのを、時代背景や当時の文化背景だけを頼りに想像していたものが、日本語字幕になればずっと物語として肩の力を抜いて楽しめそうだ。明日からの本放送は有料放送になるようだが・・。⇒訂正 8月7日深夜0:00に第1話と8日深夜0:00に第2話まで無料放送なのでスカパーなどでチャンネル銀河に入っていなくても見ることが出来る。

チャンネル銀河のottomanHP

 なお題名は、トルコ語直訳の「壮大なる世紀」ではなく『オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム』となっていて、なんとなく日本ぽい題名だなあと思っている。2回目の放映が行われている『クイーンメアリ 愛と欲望の王宮』ととても似ている題名になってしまっているのがちょっと残念だ。

☆予告動画↓
https://youtu.be/tGAIytPN1k0


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スレイマン1世が座っている椅子、トプカプ宮殿に展示してあった象嵌細工ものだ(撮影にはレプリカだろうが)衣装の重厚さや、当時のオスマン帝国での習慣など興味は尽きない。

 第1話は父王セリム1世が崩御し、スレイマン1世が即位するというところから始まる。
久しぶりのワクワク感がある。

                                         
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by miriyun | 2017-08-06 05:33 | トルコ | Comments(11)

トルコの色

毛織物
色て国や地域で異なる。その色の成分も組み合わせも糸の素材もその地域ならではの味わいがある。
遠くから見てもあれはどこの国の~とかほぼイメージできたりする。

トルコの色はどの色?

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絨毯のカラーも様々だが、ウールではこの色がトルコらしくて印象的だった。





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by miriyun | 2017-04-20 03:56 | Comments(4)

浸食

空から見る浸食    
 カッパドキアはエルジェス山などの火山性堆積物からなる台地が浸食したことによってじわじわと独特の景観ができていった。             
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大地は噴火と浸食と風化でそのすがたをかえていくものだが、ここではとくに浸食による大きな裂け目が中心に見える。
浸食に風化も重なり、まばらに奇岩が残っていく。石灰岩が多いので、カルスト地形じょうのところや白いところが多い。

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削られた谷部分に家が建てられ、乾燥に強い作物用の畑ができている。


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by miriyun | 2017-02-16 07:14 | Comments(2)

朝日に照らされる岩

バルーンからの景観
 
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熱気球はときどきバーナーを点火させてはグイグイ高度を上げていく。
地上から1000mほどまでいくのだが、その高度のおかげで遥か彼方まで岩のなす景観を見渡すことになる。

 朝日ががほんのりと白い岩を暖色に染めていた。



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by miriyun | 2017-01-30 19:30 | Comments(4)

空の向こうに日が昇る

日が昇る  
熱気球がただよう。

・・・静寂の空間のその向こうに赤らんでくる空。
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雲が山の端にかかっている。
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気球はゆっくりと回転しているので、人は長方形のカゴの中でどの向きになっていても
日の出を見ることが出来る。
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平地で日の出を撮影するのと違って、回転しているが故に画像の中での太陽の位置は一定していない。
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カッパドキア、
静寂の中の日の出でした----!

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by miriyun | 2017-01-27 09:34 | Comments(4)

無音の世界・・・熱気球

1.無音の世界
熱気球は予想以上に大きなバーナーのゴォーっというの音が大きい。
こればかりだったら、ヘリコプターのように音がずっとしているという乗り物となってしまう。

 だが、熱気球の場合、充分バルーンの中の空気が温まれば、バーナーは消してしまう。

そのあとどうなるのか・・・。

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・・・無音の世界が待っている・・・・。

しかもその頃には十分に高度を上げて、空に浮いている。
いつもは見上げる鳥たちだけの世界に同じようにゆったりと浮いているのだ。
目の前に広がる山の端や下界の光景を見ながらその無音に浸る。
たまに仲間同士話す人がいても、目の前に広がる鳥しか見られなかった光景にほとんどの人が見惚れて静かにこの場の空気に身を託す。
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あのオレンジ色のところから太陽がのぼろうとしている。


無音で漂うという感覚、
・・・これを知って、熱気球がとても好きになった。






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by miriyun | 2017-01-24 08:00 | Comments(2)

熱気球紀行(2)

1.気球の旅立ち 
気球に乗るには早朝の出発となる。気球を申し込むと時期にもよるが3~4時と言う早い時刻に送迎車が迎えに来る。カッパドキアはとんでもなく気球の数が多いところなので、暗い中、カッパドキアの小さな町の路地をたくさんの送迎車が行きかうことになる。いくつかのホテルで客をピックアップして、次に待機場所の小さな建屋に入る。するとそこには軽食とお茶が飲めるようになっていて、集められた観光客はいったんそこで小腹を満たす。また、申込者のチェックや代金の支払いが行われる。
 そのあと、順次申込んだ旅行社ごとに出発してまた車で気球の出発地へと移動する。

その頃には、次第に明るくなってくるが、日の出はもちろんまだだ。朝の気球は空の上で日の出を見られるように時間設定してあるのだ。

2.気球の仕組み 

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まだ地上近くにある気球を真上から見る。
オリーブやその他の樹木を均等に植えつけてあることや、カッパドキアの独特の地形がみてとれる。
乾燥した草地や畑のそばの空き地などから気球が次々と飛び立ち、次第に上空がにぎやかになる。

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熱気球に釣り下がるのは籐のバスケットを大きくしたようなもの。これはやはり軽くするため。上から見れば長方形の籠のような形で大きさは大小あるが、そこに12人ほどを載せる。もちろん右側と左側にはバランスがとれるように同じほどの人数を載せる。
 中央には気球の操縦士が立ち、熱気球のバーナーを操る。


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熱を帯びた空気がさめてくれば気球はもう上昇しないので、そこでまたしばしバーナーを点火すると、空気が温まり、また気球は上昇していくのだ。
 写真の左下の気球が赤く見えるのはバーナーを点火している状態だからだ。 

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by miriyun | 2017-01-23 12:30 | Comments(0)

空の旅*バルーン

1.高いところは・・・    
高いところは苦手、吊り橋も、ジェットコースターも大の苦手で乗らない。

ブルブル震えてしまう。
高い山もダメ、ただしこちらは高山病になりやすい体質のため・・・

でもなぜか空の旅は何でも好き!

こわさは感じない。

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こちらはトルコのカッパドキア

2.気球の最初は
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気球は巨大な袋。長々とのばされた気球に横からバーナーで熱風を吹き込むことから始まる。

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すると熱い空気のせいでその袋状のところが立ち上がっていき、バルーンらしくなってくる。
その間、まだ明けぬ暗いうちから待機している乗る予定の人たちはドキドキしながら待つことになる。

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バルーンは未明の大地に次々と立ち上がる。
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by miriyun | 2017-01-19 07:10 | Comments(2)