タグ:イスラームの工芸(エブル・テズヒーブ・金彩・装丁) ( 22 ) タグの人気記事

ハート型は相性がいい*エブル

エブル(マーブリング) 
 水の上の引きのアートであるエブル。落とした絵具が浮く。
その浮いている絵具上にピンを差し込み引いていけば円形の絵具は引っ張られていく。
 そこから連想される形はハート型。


薄めの色で地模様を入れた
意図的に濃いピンク系の色を落とし、その次に別の色を加える。今回は金を加えた。
そこにそっとピンをさして引いていくと円はこわれ、中央部の絵具が引きづられていく。
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こうしてハートのような形ができていく。
ただし、これは決してトルコ伝統のものではなく、自分の感覚でつくって見たかったという思いで試してみた。

上にくっきりとしたハートを並べてポップな紙の出来上がり!

う~ん、これにはどんな言葉を入れようか?
可愛らしくて、この紙に合う言葉を探したい。



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by miriyun | 2017-01-30 03:02 | Comments(4)

地味にエブル

水に浮くアート 
 エブル・・・水に浮くアート、マーブリングともいう。

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 エブル作品としてはこれでは成り立たない。よく見ないとうっすらと白やグレーが文様をつくっていることがわからないほどの地模様で、めりはりがなさすぎる。

 でも、この上に文字を載せたいから地味な下地が好きだ。
そこに湧き上がってくるような文様を置いてみた。
この上に、人に贈れるような言葉を載せてみたい。
    そんなふうに文字とデザインをイメージングすることが好き!


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基本はまだまだできないけど・・・、
  ちょっとエブルに参加できているだけでも充実感がある。

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by miriyun | 2016-01-26 06:51 | Comments(4)

春の歌*チューリップに寄せて

1.エブル
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 トルコの水の上のアート、エブルを少々習っている。

手首もかたくてセンスがないのに、チューリップをやらせていただいた。

二度と同じものができないエブル。
絵具を落とすのもドキドキ
金属のピンで落とした絵具の間を分け入っていくのも戻ることが出来ないワンチャンスのアート。

きちんとしたデザイン構想などないまま進んでいく。

出来たのは恐る恐るやっているのがもろに伝わってしまうチューリップだ。


◆傍にそえたのは芽の出てきたチューリップ。
このような葉は、絵としては寂しいものであるから、エブルとしては普通はだれも作らない。

でも自分としては誰もが描くチューリップだけよりも、
オリジナル感が出たので、実は好き。

エブルももっときちんと基礎からやって技術を高めたうえで、
いろいろな植物を自由デザインでできたら楽しいだろうな思う。

でも、まずは基礎、何事も基礎からだ思う。


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 書道ロビー展に出すころになるとチューリップが目に入りだす。

春はこれでしょうという単純な発想から、
エブルの上に書くというふだんなら避けることを、
     季節感の一致ということだけで書き始めてしまった。





2.春の歌*チューリップに寄せて

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ディーワーニー書体

4月初めの書道ロビー展に既出だが、意味はこちら↓

~~~~~~~~~~~~
(右側の5行) 
すべての季節は美しい

けれど最も美しいのは春
さわやかな大気、 素晴らしい季節

春のそよ風、その中に芳香があり、
春の花々、その中に香水がある

(左側の4行)
春の梢、
  そよぐ緑
美しい季節
  美しい季節
~~~~~~~~~~~~~

もともと歌なのでたくさん韻を踏んでいる。
韻を踏んでいるところを意識して並べてみた。

今回は紙に合わせてしまったので、
    小さくまとめ入れてしまった感がある。
もう少し大きい紙でのびのびと書いてみたいものだと思った。

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by miriyun | 2015-05-08 03:01 | Comments(4)

市販品マーブリングの可能性と限界

1. 市販品のマーブリングでどこまでできるのか? 
 エブル(トルコ風マーブリング)に興味があり、しかしトルコまで行って習うことが出来ないので、画材店にある市販品でどこまでエブルっぽくできるのか試してみた。
 
 今、市販品は2種類ほどあるようで、以前はただの水でやっていたが、今は溶液なども売られている。トルコの胆汁を使ったものではないが、溶液が専門にあるというだけで以前のマーブリングよりはましな気がする。

 溶液をバットに入れて、絵具を落としていくのは変わらない。

付属の絵具を混ぜて混色をつくることもできるとあるので、できるだけ同系色で落ち着いた色合いにしたかった。
 グリーンを基調色とした実験開始。
ほんと!
  みどりワールドで他の色は使ってません。
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絵具を輪のように落としてみたが、エブルのように小さくはまとまらないぐんぐん大きくなる。


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小さいハートをつくろうとしたが、大きいパッドに6個の巨大ハートになってしまった。
可愛くない!


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串(エブル用の金属棒などないので、ほんとに串焼き用の竹串)で前後左右に線を入れてみる。
かなり大まかな文様らしきものになった。

これは最初の絵具の入れ方が違っていた。ばらばらに確か振り落とすのであったということで
陽気に入った絵具液を跳び散らす。
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さっきよりは、細かく色が重なりだしていい感じかも・・・。



2.市販品の限界 
 市販品には水を入れる容器さえあればお手軽に誰でもできる利点がある。偶然の面白い作品はたくさんできるので、水上の文様遊びをするには面白いし、以前よりきれいにできるようになってきている。

 だが、さすがに限界はあって、意図した文様をつくったり、具体的な形をつくることは出来なくはないが、大きさのコントロールなどが特に難しいと感じた。
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なかなか繊細
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また、調子に乗って周りにハート。細かく可愛くと念じてやったがやはり可愛くはならなかった。


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最後にこまかく層になったのを
      アート紙に写し取ったマーブリングはこんな感じだった。

せっかくのきれいな絵の具の層も、腕が悪いもので写す時にゆがんだり流れてしまったりで使い物にはならない。
 今度やるときには紙も選ばなくては・・・。


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by miriyun | 2014-07-25 10:08 | Comments(2)

エブル…顔料の引きの芸術

顔料の引きのライン 
イスラームの工芸は実に多様であるが、アラビア書道にかかわるものとしてはテズヒーブ・エブル・ー・金彩などがある。

中でも、エブルは他のアートと同じように顔料を使いながら筆やペンで描くのではなく、引きの芸術という一面がある。

もちろん、その前にバッタルという顔料を均一に散らすのがあり、実はこれが基本であり重要ということが難しく、馬の毛の筆先のついたバラの枝で出来た柄---これがトルコで使われるエブルの道具だが、手首をやわらかく使ってトントントンとリズミカルに均一に顔料絵の具を溶液上に散らすことの難しさよ。

とても緊張した手首はぎこちなく、大きな絵の具だまりを作ったり、手前の方には絵の具を落とせなかったり---。経験が多い人や手首の柔らかい人が綺麗に散らしているのを見て内心落ち込む。

バッタル手強しということで基本から学ぶ必要性を感じた。



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さて、今回作ったエブルだが、きれいな色の層になるはずがまだらだったり、最初の絵の具の散らばりが少なくて白い部分が目立ったりしているがちょっとだけ--。


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こちらは、自分のイメージを作品化したもの。
形も好きだが、顔料が引きに引かれて細くほそくなり消えていく。引きがつくるアートだ。

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by miriyun | 2014-03-20 07:02 | Comments(6)

弓矢と書とエブルのオクヤイ・・・・・・エブルの発達(3)

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トルコの書と工芸において欠かせないオクヤイという人物がいる。

 弓矢のオクヤイ
 彼の名は、ネズュメッティン・オクヤイ。
1883年に、イスタンブルのウシュクダルで生まれ、父はウシュクダルのイェニ・ジャーミーのイマームだった。
 コーランの暗誦や書に並々ならぬ力を発揮することになるのだが、かれは多趣味の人で弓術に大いなる関心をもち、オスマン朝の宮廷弓術家協会会長に手ほど気を受けるほどだった。そのため名前のうち、最も知られている「オクヤイ」の部分は、自ら選んだ名前だった。
 
 最初、トルコは自分で名前を選ぶことができるのかと驚いたのだが、これは1934年のトルコでは、1934年に導入された「創姓法」によって、国民全員が姓を持つことが義務付けられたからだった。

*実は、日本とトルコは、旧体制から新しい国づくりをしたときに似たようなことがたくさん出てくる。姓についても日本も法律を出していた。
 明治3年、明治政府が「平民苗字許可令」をだしだが、余計な税が課せられると平民は積極的でなかった。そこで、明治8年(1875年)には「平民苗字必称義務令」をだして、現在のように国民が、天皇家を除いてすべて姓を持つようになったのだ。


 さて、オクヤイだが、彼の名は弓術が好きであったがために自ら考えた。
「オク」とは弓、「ヤイ」とは矢を意味する言葉であった。
 なるほど、だから、並みいるトルコの書家の中でも変わった名前なのだ。

自分も一時アラビア語で
قوس
と名乗れぬものかと考えていたことがあるので。この”オクヤイ”さんの名の付け方が納得できた。

 多彩なオクヤイ

 さて、このオクヤイ氏、才能あふれる人物で、書道の授業が臭に一回しか受けられないからと中等学校を退学してしまったのだが、次々と書の師に師事し早くから書道の印可を授かった。そして、宗教学で学位を得、そして、イマームを経てハティーブ(説教師)となり、その仕事を生涯続けた。
 バラの栽培ではいくつもの賞を取るほどの実績が残っている。さらに詩を得意とし、ユーモアにあふれる人物だった。

 この人物からいったいどのような芸術が生まれていったのだろうか?
 
 
 書・エブル・装丁において語り継がれるオクヤイ
 才能あふれるオクヤイは、書を究め、ジャりータアリークの名品も残している。イスラム芸術大鑑に一枚の作品でも載せられるということは書の世界では大変なことなのだが、彼の作品は書が4枚、彼の制作したエブルは6枚も載っている。それだけでも、書道学院や書道アカデミーで教鞭をとり、また多くの弟子を育て、書家としても工芸家としてもたいへんな人物であったことがわかる。

 ここでは、エブル特集としてみていく。
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バッタルエブルとオイルを使ったようだが、過多な使い方はせず、重いはずの文様が軽やかにさえ見えてしまう。

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たいへんおさえた色合いで島も二色しか使っていない。しかし、濃い色の散らし方などに色と形のバランスのよさが出ている。

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ハティーブ・エブルの発展型だが、色がいい。そして書を飾る装飾の紙として絶妙な装飾である。
書は、他の人物のものである。オクヤイは自分の書には他の工芸家の金彩やテズヒーブを使っているものが多かった。

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                ↑ エブルの写真は『イスラム書道芸術大鑑』IRCICA監修 本田孝一訳・解説 平凡社刊より引用、また、解説もこの書籍を参照している

 そして、絵の具を近くに丸く落としそれを一線につないでいくことで植物になる。
さらに冒頭の写真のように花の登場!
 花は現在のチューリップエブルのようにいくらでも派手に華やかにできるが、そうすると書と争ってしまう。自分でも持っているエブルで何度か書を書こうとしたのだが、どうもエブルが存在を誇示しすぎて書があわない。だから、書にあわすにはこのくらい抑えた表現がちょうどよいようだ。

 彼の書道及び紙と装丁の世界における貢献は大きい。そして彼を知るものは、さらに言う。 
彼は書を見ただけで書家や年代がわかるという鑑識眼があり、周辺の人物に多大な影響を与え、IRCICAがイスラム芸術大鑑を作ろうという流れになったという。


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by miriyun | 2010-01-10 15:05 | Comments(0)

エブルの色使い

 書を飾るエブル・・・エブルの発達(2)

エブルの色使いは、もちろんいくらでも多色使いにはできるのだが、多いほどそのバランスは難しくなり、また何に集中したらいいのかわからなくなる。
 やはり、基調となる色にややアクセントになる色が見え隠れする程度がいいように思う。

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 20世紀の大家の書を飾ったムスタファ・トゥズ・ギュンマンのエブルは色が3色使っただけであるのに色バランスがよい。
 グリーンの基調色で落ち着いたジルジットエブルをほどこしその上をSの字型に針を動かすことで向かい合わせの波のようになる。
 そこへオレンジ系のやや明るめの色がぽつぽつとまきちらされる。これによって書に華やぎが加わる。それでいて書より飛びぬけて目立ちバランスを崩すようなことはない。

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         ↑ エブルの写真は『イスラム書道芸術大鑑』IRCICA監修 本田孝一訳・解説 平凡社刊より引用

 こちらはバッタルエブルが基本だが、そこに油を含んだ粒上の部分を含む。色合いとしては難しいが内側のテズヒーブをここのエブルの一色の水色を使うことで安定した。

◆ 作品を装飾する人は、多数のエブル・金彩・テズヒーブ(ミニアチュール的装飾)を使い分けながら、その書を最高の状態で飾らなければならない。難しい仕事である。であるから、これらの書の作品をコレクションしたスルタンたちは自分のコレクションを作る行程で過去の大家の作品に新たに装飾を加えたり、時には装飾を変えたりすることもでてくるのだった。


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by miriyun | 2010-01-07 14:01 | Comments(2)

ハティーブのエブル・・・エブル発達(1)

どうもペルシア語のアブリからトルコのエブルになっていくらしいがその過程で形はどのように変化したのだろうか。

 1.バッタルエブルと墨流し(ハフィーフ・エブル)の使用法
 バラの枝に馬の尾の筆でインクを落としてマーブル(大理石)文様をつくる。ほとんどのエブルはこれから始まる基本のエブル。ただし、単純文様なので、主に書物の見返しやヘリのところに文様をつけることに用いられた。
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 その例だが、これはアラビア書道の教本の見返し部分である。現代のもの。
ここまでは、完全に本作りの脇役のさらにその他に入るようなものだった。前に紹介したペルシアの工芸の教本にあったのもこのバッタルエブルだった。

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 次にこれはペルシアの著名な書家イマードの作品の下地に使われたアブリであるが、これは全く墨流しといってよいものだ。ハフィーフ・エブルという書道用のエブルである。このくらいうっすらと入ったものは日本の和歌の下地にしたのと同じ情緒的な使い方で、こういう分野ではペルシアと日本の似た感覚が読みとることができる。


2.ハティーブのエブル Hatib Ebru 
 トルコでもこのバッタルエブルが長く使われたようだが、あまり装飾という分野には食い込めなかったようだ。



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ところが、18世紀、イスタンブルでこのようなエブルが登場するようになった。
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淡い単色のバッタルエブルを施し、次にに3色のインクを落とす。次に細い針を使って一部を広がせ、他方を引っ込ませることでハート型や葉のような可愛い文様を作り出す。
        
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 作成の舞台はここだ。アヤソフィア・モスク(博物館になったのは20世紀であり、このころはモスクだった)。
ここの説教師であったメフメット・エフェンディが作りだした。
 かれはアヤソフィアの説教師であった。説教師をハティーブという。
すなわち、ハティーブ・メフメット・エフェンディとなる。

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したがって、美しく書を飾るに最適なこの紙は認められ、ハティーブ・エブル、あるいはハティービーと呼ばれるようになった。
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                ↑ エブルの写真は『イスラム書道芸術大鑑』IRCICA監修 本田孝一訳・解説 平凡社刊より引用、また、解説もこの書籍を参照している
 
◆ ハティーブ・メフメット・エフェンディは探究心の強い人であったらしく、工夫に工夫を重ねた。まさか里芋汁は使わなかったのだろうが、遊牧民の流れから、動物性のものはもちろん、海の都イスタンブルを舞台としているので海の魚介や海藻類まで使ったことだろう。いろいろな工夫を重ね、文様をコントロールするための水溶液と絵の具について工夫し続けた。そして出来上がった文様は、今もなお、ハティーブエブルと称されている。

◆ 世に発明者の名がついたものはいろいろあるが紙の製法についてもそうであったことに驚く。また名がつくほどに、その時代にこの文様は貴重で、しばらこれを上回る技術の発明がなかったことを示している。
 彼は、1773年に没したが、作成した貴重なハティーブ・エブルは生きつづけ、彼よりも過去やその後の著名な書家たちのアラビア文字の周辺をこのように飾り続けて、現在に残ったのである。

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by miriyun | 2010-01-03 13:26 | Comments(0)

謎の墨流し実験

 墨流し実験 

いつも皆が寝静まってから、一人真夜中におせちとお雑煮の準備をしていることが年末の恒例だった。そんな中で、突然あれっと思ったことがある。それは料理の途中である材質が想像以上にドロッとしていたことだ。頭の中で料理以外の勘がピ~ンときて、捨てかけたそれをキッチンの隅に取っておいた。

 そして何をしたのか?
ここのところ調べ続けていた墨流しだ。
この材質はもしかしたら、もしかするかも・・・
 気になっていたことは、墨流しで抽象表現はできても具象はできないということだ。絵の具が沈んでしまうこと、浮いたときには一瞬で拡散してしまうことで、エブルのチューリップのような絵にはならないということだった。

 この液ではどうなのかとっても気になった。とても実用化するとは考えてはいない。しかし、どのような絵の具ののりかたをするのかを試してみたっていいだろう。
 こんなに料理で頑張ったごほうびというものだ。
まだ、皆が寝ている早朝、洗面台にガラスの容器入りのその液を持っていって、墨流し用の絵の具をもってきた。

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  まずは、液の上にそっと絵の具を置いてみる。
全く広がらない!だから何滴も落としてみた。まずは絵の具は拡散もせずに浮いた。やりがいがあるかもしれない。

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針も何もないもので、不要になったペン先で色の上を引っ張ってみた。
引ける、引ける!
粘りが強すぎて、旨くはコントロールできないが少しは形になって茎が細く伸びた。


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青で、数字にしてみようと思って形をつくる。なんとか読めるだろうか。何しろ墨流しよりはずっとましだ。
青を伸ばすために溶液を動かしている間に緑は均衡が破れてきれいな形が一気に崩れてしまった。

 次に黄色を使ってトラと思ったが、黄色の絵の具は固まってしまっていて出てこなかった。
あきらめて赤を使う。なんとなくトラ風に見えなくもないか。
 そして黒で目を載せる。これはぽつんと浮いた状態・伸ばすと一気に崩れるので乗っている状態で写真を撮った。なんとか具象的にはなった。

 
さて、この溶液は何だろうか。

  実は・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ⇒里芋のゆで汁でした。
ドロッとした溶液に均一性がないこと及び濃すぎて思うように文様にすることができなかったことがもんだいてんとしてあり、きれいに文字や絵にすることはできなかった。つまり十分なコントロールはできなかったが、かといって全く絵にはならない墨流しよりは一歩前進したともいえる。
 つまり、均一で絵の具が浮いて、ほどほどに少し文様にできる動きをあらわすことができれば、それが海草であれ、ゼラチンであれかまわないわけだ。
 エブルを工夫したトルコ人はこうした過程を経て、最適な溶液を探したのだろうなと、昔に思いをはせた。

◇なんとも芸術的でない画像で失礼しました!


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by miriyun | 2009-12-31 23:31 | Comments(2)

墨流し(2)…文様はどこまでできるのか

 墨流しの同心円づくりと造形の限界
 アブリ・エブルを知るには、日本の墨流しを知ることが第一だろう。
 
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  そこで、墨流しでまずは同心円を作ってみた。ただの水に、墨とアブラを水面に交互につけていって何重もの同心円としていったら、ゆがんだ年輪のようになった。
 墨流しは、同心円をつくることはできるが、それから先は偶然性がなす文様の意外性を楽しむことになる。


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それでどこまで文様になるか、試してみた。その結果がこれなのだが、真ん中でゆらめかせて、かってに命名したのは墨流し版生命の木・・・・虫の顔のようでもある。いささか無理があるが、これで精一杯模様にしたもので、あとは幽玄のびというのか、ゆらゆらとゆらめきぶつかりへこみ、変化していくがあくまでも形亡き者としての広がりなのだ。


 絵の具でマーブリング文様はできるのか?

 お手軽マーブリング彩液を何年も前に購入してちょっと使ってみたが思うように使えなかった。ワークショップ体験の名残りのあるうちにジェルジットエブルや花を試してみたい。
 そう考えて、さっそくやってみた。(現在は、水をどろどろにするための液も市販品が出ているようだが、ここではただの水でどこまでできるのかという実験をする。)


実は墨は油の成分があるので比較的浮きやすい。だから墨流しは表面に浮いた墨の模様を写しとることができるのだ。
 ところが、絵の具はどうかというと、墨よりも薄く拡散と沈みが激しい。絵を水面に浮かすなどとんでもないのだった。
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 ワークショップのおかげで文様の描き出し方はわかったのでそうやって見たら以前にやったよりは文様らしくなった。だが花をつくりたいと思っても一瞬で絵の具は大きく広がっていってしまい描き出すことは全くできなかった。

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by miriyun | 2009-12-20 00:26 | Comments(4)