写真でイスラーム  

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2005年 12月 11日

イエメン家のつくり・・・自然のクーラー

 イエメンでは家は日干しレンガでできている。11月19日記載(日干しレンガの作り方)のように完全に手作りだ。このぶあつい日干しレンガで造ると家は夏の暑さを10度以上しのぐことができる。

 これだけでなく、乾燥地の知恵が他にも見られる。
それが下の写真だ。日干しレンガとしっくいでできた窓際に、素焼きのつぼを鎖をつけてつるす。つぼにはもちろん水を入れる。
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1.つぼの中の水は素焼きのつぼからしみ出してその後乾く。
   「乾く」・・・つまり『気化』することになる。
2.そのとき奪われた気化熱の作用でその周辺の空気が冷える。
3.そこへ窓からの風が入り、冷たくなった風は室内へ入り込む。

  (もちろん、寒い冬には黒く見える観音開きの木の扉を閉めるようになっている。)

 気化熱を利用した自然のクーラー・・・自然を生かす知恵は見事なものだった。


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# by miriyun | 2005-12-11 13:54 | イエメン | Comments(7)
2005年 12月 10日

シリアで驚く!・・・バラダ川の現状

 乾燥地帯は思っている以上に農業の上で豊かである。シリアは小麦・綿花・オリーブなどの畑が延々と続く。豊かな収穫・味のしっかりした野菜。ただし、それは水が得られたらという条件付である。前出のダマスカス郊外の村でも水利権のない村は苦しいと書いたが、歴史をさかのぼっても、水利権については常に問題になっていた。

 ダマスカスはどうか。アンチ・レバノン山脈の緩やかな斜面に立地する。その斜面のナバア・バラダおよびアイン・フィージーという泉からはじまるバラダ川がダマスカス市民のいのちの水であり、グーダと呼ばれるダマスカス周辺部のオアシスの灌漑用水にもなっている。ダマスカスでは冬の降水量は40㎜以上だが、それに山からの水が加わる。そういうわけでローマ時代から農業地帯として名高かったのだ。

 カシオン山からのダマスカスの様子を見てこれだけの人々を生かすだけのすごいオアシスだと感心していた。また、それを維持しているバラダ川というものに自分のイメージがつくられていたにちがいない。

 ダマスカスのメディナ(旧市街)をスーク・ハミーディーヤのある西から東に向かって歩くとウマイヤドモスクがある。また、平行して”まっすぐな道”から」シャルキ門に至る道を歩く――これが一般的な観光ルートだ。しかし、わたしは、ウマイヤドモスクから北に向かい、アマーラ門を出てバラダ川への道をたどってみた。
 
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これが、バラダか?・・・絶句

 たしかに、さすが大オアシスを形成しているバラダ川・・・夏なのに水がかれていないのは砂漠地方とは違う。が、この川の汚れようは何なのだろう。いや、汚しているわけでなくても、流れでなくなった時点で、日本の川とて汚れてよどんでいってしまう。
 夏でほとんど雨のない時期なので仕方のないことかとかんがえるようにしたが、まるで自分の町の現状を知ったようにショックだった。

 人口に対しての水の不足というものは恒常的な問題になっているのだろう。効果的な解決方法はあるのだろうか?
 最近になって、シリアJICAの広報誌を読んだら、やはりバラダ川と灌漑問題は大きな問題であって、日本からの支援で何らかの活動が行われていることを知って少しほっとした。


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# by miriyun | 2005-12-10 03:35 | シリア | Comments(0)
2005年 12月 09日

大シリア(シリア・ヨルダン・パレスチナ・レバノン)・・・・・・ワラカイナブとは

ワラクイナブとはどういう意味か。
 アラビア語でワラカは葉っぱのことをいう。
イナブとはブドウのことである。
『ブドウの葉っぱ』という意味のこの料理は、文字のごとくブドウの葉でご飯と肉・レーズン・木の実などを包んで蒸したものをいう。このように巻き込んで蒸したり煮込んだりするものをマハシーというので、正確には、マハシーワラクァイナブという。
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 これをトルコ語ではドルマといって、トルコの定番の料理だ。味わいがあるが、どちらかというと大人向けの味だ。

☆ブドウの葉を使うなんていうのは、それこそ中庭にぶどう棚があるような暮らしだからこその料理だろう。
 どこの国も、民族もそれぞれ目の前にあるものを上手に利用して料理するものだ。
 

# by miriyun | 2005-12-09 13:46 | 食べ物・飲み物 | Comments(0)
2005年 12月 08日

大シリア(シリア・レバノン・パレスチナ地方)料理・・・ホンモスとは?

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↑ホンモス
 ホブズといったら必ずホンモスだ。

 ヒヨコマメをゆでて、気長にすりつぶして、そこにレモン果汁・ゴマペースト・塩・などを入れてクリーミーな白いディップが出来上がる。これがホンモスでその上に必ずオリーブオイルをたっぷりとかけてだされる。

 これをつけてホブズを食べると、すっかりアラブの味が忘れられなくなる。肉料理とかはいろいろな国にそれぞれあるし、すごく印象にのこるというわけではないが、 このホンモスやババガヌージュ(ナスをすりつぶして、ゴマとともにペースト状にしたもの)は印象に残る。他の地域にないからか、ホブズでさっぱり食べるのに適しているせいだろうか。

 
 
 

# by miriyun | 2005-12-08 11:58 | 食べ物・飲み物 | Comments(4)
2005年 12月 07日

アラブのパン・・・ホブズの焼き方&ホブズの焼き釜

 アラブのパンをホブズという。
大きさも厚みも様々であるが、総じて小麦の原産地だけにホブズはおいしい。
レストランやホブズ屋は大きな釜の内側に張りつけ、短時間でさっと焼く。
 
 では、一般の家ではどうやって焼くのか? 
ずっと以前にアラビアのロレンスについての記述の中で、鍋を普通に焚き火にのせてはいけない。こうやってつかうんだと鉄鍋をひっくり返しに火にかける・・・と書かれているのを見てどんな鍋をどうやっておくのだろうと不思議に思ったものだった。

 アラビアでは、一般に次のようにホブズをつくる。)(写真はレバノンで撮影したもの)
①小麦粉に水と塩でこね、小さい円に整形する。
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②まわし、飛ばしながらぐんぐん延ばしていく。
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③ 充分大きな円形になったら、ホブズ専用クッションのような台にのせる。
 
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④ 鉄鍋をひっくり返した形の釜。
 釜の内側の火でアツアツに熱した鉄鍋の上に、クッションごと押し付けてホブズの生地を釜に乗せる。
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 そのままプレーンなホブズを焼く。床に座り込んでじっくりと腰をすえて充分足りるだけのホブズを焼いていく。 

 または、上の写真のようにバジルソースやザータル(ザータルというハーブにゴマ・塩・レモングラス)とオリーブオイルを塗る。
 
↓トマト味で仕上げた場合
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 ところで、ホブズの焼き釜・・・実物を見て、ようやくむかし見た本を納得できたのだった。
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12月10日・・・コメントしていただいたことについて、追記

写真を見つけた!大きすぎて扇形というか十~十二等分ぐらいしていそうなホブズ。
これは、民家のではなく、レバノンの中級ホテルの小さなレストランでだされた。
    ↓
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ナイフが22~23㎝、大皿の大きさとも比べるとホブズは35㎝前後、すると切る前の直径は70㎝ぐらいということになる。民家でも、前述の鉄鍋風の釜でこの大きさを作れそうだ。

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# by miriyun | 2005-12-07 23:30 | 食べ物・飲み物 | Comments(4)
2005年 12月 06日

パレスチナ料理その1・・・アーモンド入りピラフ

 パレスチナ料理の中でも米は使われる。インディカ米に肉、にんじんにアーモンド・松の実でいっぱいのピラフでカブサという。ローストされたアーモンドのかおりと歯ごたえがいい。
 地中海周辺のパレスチナ・レバノン・シリアのでは大シリア地方では、豊富なナッツをお菓子にもピラフにもたっぷりと使い、特色の一つになっている。
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 このカブサとホブズがあるとそれだけでも
食事はおいしい。更に日本より数段味のあ
る新鮮野菜でこれをくるめば、さっぱり感も
加わって、ますます食が進む。
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# by miriyun | 2005-12-06 23:14 | 食べ物・飲み物 | Comments(2)
2005年 12月 04日

宮殿とモスク至宝展・・・文字文様を読もう・『6つの名前』

 『宮殿とモスクの至宝展』も早くも最終日だ。
 いつか、書こうと思っていた6つの名前・・・これを宮殿とモスク展の素晴らしい展示にちなんで、またここの所こだわっている<東京ジャーミーのカリグラフィーを読もう>と関連付けてわかりやすい説明をめざす。

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      ↑白地多彩文字文タイル(1727年、トルコ)
       これは、宮殿とモスク展のカタログP.60より解説のため引用させていただく。

 このアラビア語カリグラフィーは6つの名をかいてあるということなので、どこがどうなっているのか、解き明かしていきたい。たいへん 複雑な入り組み方をしているので、日本人のイスラーム理解のためということで、聖なる名を色分け区分をして解説することとさせていただくので、ご理解のほどをお願いする。

 まず6つの名とは何か?、東京ジャーミー編でも書いたが、もう一度列挙し、あわせて色分け図解の中の番号を添える。
☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
   اَللهُ・・・・神 アッラー           ――図の1 ピンク
   محمد・・・預言者 ムハンマド    ――図の2 水色
   أَبُو بَكْرٍ・・・・第1代正統カリフ アブー・バクル   ――図の3 黄緑
   عُمَر・・・・第2代正統カリフ  ウマル       ――図の4 みかん色
   عُثْمَان・・・・第3代正統カリフ ウスマーン    ――図の5 緑  
   عَلِيّ・・・・第4代正統カリフ  アリー      ――図の6 オレンジ

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↑ここではまず、アッラーとムハンマドであるがモスクが好きな方は何度となく目にされるのでご存知の方も多いだろう。しかもこの名は特別なのであまり加工されていないのでわかりやすい。
 
 アラビア語のカリグラフィーの書体はスルス体であるが、ここからは大きく変形されてつなげられ絡まっているので、アラブ人や専門家の方ならすぐにわかるのだろうが私たちにはわかりにくい。
 文字3のアブーバクルはカーフがムハンマドの名の一部と共有されている。また、アブーバクルの最後の文字ラーもウマルの最後のラーの文字と共有状態になっている。
  
 文字6のアリーの名も入り組んでいる。あまりに入り組んで一枚の図に色分けできないので左側の一部を別図にし色分けをした。
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前出の文字6のアリー・文字4のウマル・文字5のウスマーンのはじめの文字はいずれも
アイン ع でありそれを共通文字として使用していることがわかる。
 
 ただし、文字5のところの点が問題だ。
アラビア語の文字には1つ点から3つ点まであるが、4つ点はない。これはどういうことか?

4つ点はありえないのだから、点を1つと3つに分解して読むに違いない。
          1つは ヌーン ن
          3つは サー  ث    の点であった。
そうやってこの5をウスマーンと読むことができる。こんな点の分解もわかってみるとおもしろい。

 何とか読んでみると、東京ジャーミーのドームのまわりの6つの名前と一致する。イスラームの歴史の中で重要な位置を占めてきた名として記憶しておきたい。


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# by miriyun | 2005-12-04 14:28 | カリグラフィーを読もう | Comments(6)
2005年 12月 03日

東京ジャーミー(10)・・・カリグラフィーから宗派を読む

  まず、東京ジャーミーからドームのパンダンティッフと呼ばれる位置の名前をご覧あれ。アヤ・ソフィアなどでもおなじみのアラビア語の名前カリグラフィーである。この名前を知っているだけでいろいろなイスラーム表記がわかってくる。
 
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ドームの周辺部にパンダンティッフが見える。アリーとウマルとあるが、他の部分をupすると次のようになる。トルコの得意とする草木文様が文字のまわりを飾り文字を引き立てている。
          アッラー  ↓              
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          ムハンマド ↓
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  モスクのドームは円形であるため、6つあるいは8つのデザインパターンとなることが多く、東京ジャーミーではその間に6人の聖なる名を表している。8つあるモスクについてはまたの機会に考えていくつもりだ。

 さて、その6つの名とは―――
اَللهُ・・・・神 アッラー   
محمد・・・・預言者 ムハンマド
أَبُو بَكْرٍ・・・・第1代正統カリフ アブー・バクル
عُمَر・・・・第2代正統カリフ  ウマル
عُثْمَان・・・・第3代正統カリフ ウスマーン
عَلِيّ・・・・第4代正統カリフ  アリー
である。
 さて、これらの名を使っていることでいかにイスラームにとってこれらの名前が大事かわかる。しかし、シーア派はアッラー・ムハンマドは別格として後継者として認めているのはこの中ではアリーだけである。するとこのジャーミーはシーア派でなくスンニー派だろうということが想像できるわけだ
 また、シリア編に書くつもりだが、シーア派はカルバラーの土で作った土器に額をつけて礼拝するなど、ちょっとした見分けどころがある。

 次回は、これと関係がある宮殿とモスク展の作品をよむ予定だ。

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# by miriyun | 2005-12-03 11:32 | カリグラフィーを読もう | Comments(2)
2005年 12月 01日

イエメン料理・・・石焼きサルタなど一挙公開&バナナの食べ方は?

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イエメン名物・・・石焼料理サルタという。皿ごと焼くアツアツ料理
サナアに近いほうのシバームのレンガ建築のレストランにて。(このシバームと西の世界遺産シバームは別、始めて旅行案内書を見ると迷うことがあるかも。)
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     ↑野菜の煮込み料理、さっぱり味
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↑魚(ジェシ)料理・・・アラブでは魚といったらただ焼く野が多い。この魚大きくて身が厚い。白 身の魚で食べでがある。2~3人で食べても食べきれない。少し食べかけてからの写真で失礼を。サナアのシェバニレストランにて。
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↑目玉焼きの煮込み料理とでもいうべきか?味はトマト味で食べやすい。
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↑肉の煮込み風
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   ↑インディカ米ライス・・・黒いのはシナモンの樹皮そのもの、薄い緑の木の実はカルダモンで香りをつけている。
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   ↑パンケーキ
*このほかに、フルーツはブドウ・メロン・バナナなどが出る。
 バナナは蜂蜜と一緒に供された。蜂蜜をつけながらバナナを食べなさいということだ。食べてみたら、そのまま・・バナナに蜂蜜の味だった。食べてみれば何の不思議はないというところで新しい食べ方一応納得であった。・・・あとはお好み次第

 ☆全体に香辛料は使っているものの味はソフトなので、これから旅をされる方はご心配なく。日本人の口には合いますよ。
 (ただし、高山病気味で疲れていたからだと思うが、やぎ肉だけはさっぱりとは言いがたくたべにくかった。)
 

# by miriyun | 2005-12-01 23:54 | 食べ物・飲み物 | Comments(2)