<   2013年 01月 ( 10 )   > この月の画像一覧

本田孝一氏作品*今度はクリスティ ーズで(1)

1.クリスティーズ(Christie's)とは 
 世界的競売オークションの世界でサザビーズとともに覇を競うオークションの殿堂がクリスティーズだ。

 クリスティーズは1766年に美術商のジェームズ・クリスティーによってロンドンに設立され、すぐに第一級のオークションハウスとして名声を得ている。
 サザビーズよりもさらに市場占有率も高く、収益から見ても世界でもっとも規模の大きく活発なオークションハウスである。競売場はニューヨーク・パリ・シンガポール他世界各地に展開しており、2007年にはドバイにも進出して、湾岸産油国での注目を集めている。

 クリスティーズはパブロ・ピカソ、レンブラント、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ゴッホ、ナポレオン ボナパルト、マリリン・モンローほか、歴史上の人物に関連した芸術品や個人の財産を競売にかけている。
 最近では、イギリスの上院議員であり作家であったジェフリー・アーチャー氏が所有財産を自分の小説にも登場させているクリスティーズでチャリティー競売にかけている。
また、日本の物では運慶作の木造大仏如来が落札されるなど話題性のあるオークションでもある。



2.本田孝一氏『青の砂漠』がクリスティーズで落札!!      
 近年の本田孝一氏のアラビア書道作品はその多くがマレーシアのイスラムアート美術館におさめられている。
 それらの作品群の中から1点、代表作『青の砂漠』が、2012年ドバイでのオークションに出品された。
~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆
◆オークション名:Modern & Contemporary Arab & Iranian Art&Turkish Art (近現代、アラブのイランとトルコアート)PartII
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          ↑ (1クリックすると、大きい画像で見ることができます)

Fuad Kouichi Honda
Fuad Kouichi Honda (Japanese, B. 1946)
Surah Luqman (31:1-34)
signed and dated 'K.F.Honda 1999' (lower left)
acrylic, paper collage, Indian ink and silver paint on paper
89 x 63¾in. (226 x 162cm.)
Executed in 1999

本田孝一
ルクマーン章1-34節
署名と日付 K.F.Honda 1999(左下)
アクリル絵の具、紙のコラージュ 墨とシルバーペイント
226 X 162cm
制作 1999年
~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆~~~~~☆
◆落札された後の収益の寄付
マレーシアのイスラムアート美術館が出品したもので、イギリスのチャールズ皇太子の伝統芸能学校に寄贈されることが決まっていた。

◆カタログでは35000-45000ドルで、そこから競売になるのだが、56250ドルで落札された。


3.現代アラビア書道の評価の行方
① オークション
 日本の古代の仏像や浮世絵・障壁画などの古典類はよくオークションにかけられるが、現代・近代ものではなかなか評価されにくいものだが、アラビア書道のアートで、本田作品はサザビーズに続き、クリスティーズでも高い評価を受けた。

イギリスの作家が好きだった自分にとって、クリスティーズやサザビーズという言葉だけで紳士たちが集まり、手慣れたスタッフと場に馴染んだ顧客の空間に迷い込んだような憧憬を感ずる。


② 現代アラビア書道の評価
 しかし、アラブ世界におけるこのような作品の評価はまだ始まったばかりであって、昔からのテズヒーブで周囲を囲った小さな作品群から、ほとんど抽象画のような文字作品、そしてデザインは大胆で文字は伝統書法の本田流などの作品が様々な絵画と一緒に出品され、評価対象の作品の動向を見ているようにも感ずる。
 そして、もちろん収集家次第であり、本田作品も一定の評価を二つの世界を席巻するオークションハウスで得たことになる。

 だが、青の砂漠に関してまじかに見てきたうちの一人としておもうのは、まだまだ書の世界の評価は発展途上であり、十分にこの書を世界が評価しきれていないように思う。
 

4.『青の砂漠』*私感*
  『青の砂漠』の砂丘を見ていただきたい。
この砂丘の連なり・・・。
一つ一つの砂丘のうねりごとにそこにあった書体でのコーランの文言が華麗にデザインされている。

 ◆書はオリジナルデザインができるまでが最も時間をかける。
おおよそのデザインができてからも筆の太さと空間の開け方などで修正を重ねる。
それぞれの砂丘自体が作品になるほどに詰める。
さらにそれらが集まったときの文字のバランスを見て、また砂丘であるからその砂丘としてのうねり感や調和も要する。

 ◆そして、色の問題もある。
色はくせものだ。
どんなに素晴らしい書もたくさんの色を使えば過剰な色に翻弄されて書が溺れてしまう。

 だから、あまり多くの色を使わずに作成すれば間違いないというのが自分なりに分かってきたことだ。
ところが、本田作品の中でも砂漠作品は色をたくさん使っている。
   
 この作品はいったいどの色をどのように使っているのだろう。自分の知っている色を脳裏に描きながら、この作品をじっと見続けたことがある。一言でいえば青系ということで『青の砂漠』なのではあるが、じっと見るとそこには多彩な色の世界がある。

 ・作品の色味に近い色 
 ライラック・ブルーバイオレット・コバルトブルーウルトラマリン・プルシァンブルー・  ターコイズブルー・
 キプロスかナイトブルー、ブリリアントブルー、 ブライトアクアグリーン、ライトグリーンオキサイト・・・などを想像するが、
   フ~ッ、限界だ、砂漠の中にまだまだ色が隠れていそうだ。
              空の部分など全く分からない。

 こんなにたくさんの色を使いながら『青の砂漠』はできている。

◆使われた色の数々が何層もの砂のうねりを表しつつ調和する。
その中に右上のバスマラから始まる章句がそこに在る。

  砂丘のとがった形にあわせた重厚感のあるスルス書体
     砂には重さだけでなく軽やかさもあると感じさせてしまうナスタアリーク書体
        砂の質感を体現しているジャリーディーワーニ書体、

   そのジャリーディーワーニーの末尾で、
      装飾的に線が延びそして消えていく様は、風に吹かれた砂のよう・・・

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これだけ複雑なデザインとたくさんの色を使いながら  
      アラビア書道の 『 書 』たる存在感を示した作品
・・・そう思っている。


*だからこそ、同じ:Modern & Contemporary Arab & Iranian Art&Turkish Artに出品された作品群のうちで見ると、まだまだ評価されきれていないように感じたりもしたのだった。

今回のオークションはケンジントンではなくドバイを舞台とするものだった。帽子とステッキの人ではなく、アラブ服の人の方が多いのかもしれない。
本田作品の中でも代表作品であるこの作品は、どこの誰に落札されたのだろうか。落札した人は運がいい!
       遠目に見ての美しさを堪能し、
             近づいて砂漠のコーランの章句に浸る

                      こんなことのできる作品なのだから・・・。

 
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by miriyun | 2013-01-31 06:59 | Fuad Kouichi Honda | Comments(4)

ソチ閑話3題

                              *中ほどに追記あり

1、ソチへ
高橋大輔は今年の抱負をと求められて、アクリルボードに一言、ソチと大きく書いて名を入れた。
そう、2013年は世界選手権で国ごとに出場選手数を決める枠取りもかかるし、そのあとにはいよいよ新しいプログラムでそのまま2014年2月のオリンピックになだれ込むのだ。
選手にとって今年は2014年2月までつづく長く厳しい1年なのだ。

また、高橋がソチで引退と表明とニュースになったが、新聞やwebで若干表現が異なるのが気になった。一部の新聞は今の時点ではというところまで表現していたが、多くのメディアは引退!と決め切っていた。
動画でその場面を確認すると、
  今のところ、ソチで引退するという気持ちで----というニュアンスだった。

こういう問題は微妙。その時になって見なければわからない。現にバンクーバーのあとは日本での世界選手権までと思っていた高橋大輔がそのあと、幾多の傑作プロを振付師とともにつむぎだし、そして完成させていっている。バンクーバーで3位、世界選手権でチャンピオンになっても決してそれで満足していなかった高橋は3回転半ー2回転だった演技途中での見せ場を、昨年は3回転半ー3回転まで上げるとともにクワドを跳べるように着々とレベルアップをしていきとうとう、2008年のケガ前のレベルまで戻したうえ、スピンやステップがこれまで以上のレベルになっている。技術的にも芸術的にもかってないレベルにまで引き上げている。
  後輩たちの追い上げにも、もう必死でついていっていると率直な弁、そうやって率直に認めている時って、当然それで負けたではなく、闘志を燃やしているということであって頼もしくもある。


◆人生の深まりと苦難は演技の上での表現力をこれまでにないところまで高めた。高橋大輔の怪我との戦いを乗り越えて技術的に向上させるため目標を定めて頑張る姿、スケートを愛し、観客を巻き込むことを楽しむ姿は類まれなものだ。(プルシェンコもしかりだ。)
 体力的にも衰えどころか、プログラムの最後まで速さと力と情感を持続している。
 培った技術はどの一瞬を見ても美しい演技であるし・・・、これはフィギュアスケート界シングルの年齢を考えるうえで大きな変革に見える。

 だから、高橋大輔も実際に決めるのはソチが終わってからでいい。状況や人の気持ちなんてその時になってしまわなければわからないのだから。(鈴木明子も昨日発表の織田信成選手の引退表明だってその時にまだ燃える気持ちがあったらつづければいいと思う。)

◆だが、高橋の気持ちとしては、ソチをモチベーションとしてやっているので、そのためにはもうそこまでと区切りたいのだろう。
 チーム高橋の食事会の中で歌子先生が引退するとこんな緊張感はもう味わえない。いったん引退して戻ってくる人も多い・・・というと、
高橋は、「僕は戻んないよ、もどろうなんて思わないほど思いっきりやりたい」と、ソチへの思いを口にした。

 あぁ、こうした何気ないおしゃべりに中でチーム高橋の人たちは高橋の思いを感じあい、一つの方向へと力を合わせていくんだろうなと思った。

 2012年はほとんど休みがなかった。
 2013は尚更、大変だろうとは思う。 以前にもまして精進していたのであろうことは頬のこけぐあいからも心配される。
だが素晴らしいチームがついているのだから
ファンは高橋選手の、弱点をそのままにしない前向きな姿勢、
     守らず戦う姿勢を讃え
             ・・・・心から応援していきたい。




2、雑誌が届いた  
全日本で 高橋大輔が演技に入り込んでいてその眼差しの強さに圧倒されたが、GPFでもうこんな目をしていたのかと指摘されたかのような表紙に惹かれてしまった.

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それで思わず買ってしまった雑誌、インターナショナル フィギュアスケーティングが届いた。

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高橋大輔がファイナルの最終対決に勝利と書かれたページ冒頭に、奥に黒海と緑の街並が写っていた。これこそが温暖なソチのようすだった。ヤシの木もある街並なのだ。
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そして反対側には建設中の建物の背後に低い山、そしてその先にはそそり立つ雪をかぶった山が連なる。
こちらはそのままスキー会場になる山々が迫っている。

 このオリンピック開催地であるソチでよい演技と4回転の成功をして足跡を残したことは大きな自信になったであろう。

 2012年はソチで開かれるGPFを目標にやってきて、これまで以上に苦戦し、優勝なしで乗り込んできた。しかし、ついにGPFで優勝することでまた日本男子としての足跡を加えた。

≪追記≫
◆この外国の雑誌でどのように取り上げているのだろうか。(意訳です(^-^;) )
 高橋大輔はショートプログラムでリードした。彼のアップビートのロックンロールのパフォーマンスは群衆に火をつけた。日本のスーパースターは言った。「今シーズンの(ショート)競技で最初のクアドを着氷できたのはハイライトだった。しかし、私のケガの後、クワドの正確さは改善されたが、まだ信頼に足りない」と彼は説明した。

 フリースケートにいかに備えているかを彼に尋ねると、高橋は地に足の着いた態度で答えた。「今日は今日、明日は明日、違う日だ。しかし、今、自分の頭のなかではいいイメージがある。」
 レオンカバッロのパリアッチ(道化師)の最初の音符から、高橋はコントロールしていた。フリースケートの技術的挑戦なしのあいだ(ステップ・スピンなどのことか)、力強い音楽の彼の解釈は実に魅惑的だった。

 高橋は日本人男子初のグランプリファイナルのタイトルを勝ち取った。

しかし、彼は満足していない(さらに、自分の改善すべき点などが続く・・・・)

◆これを読んでいて、やはり日本向けにも外国向けにも同じように自分を冷静に見つめ喜びに浸ってはいないで(勝ったときの一瞬は浸るが)次に向かって歩みだすのがわかる。
 なお、よい出来のSPの後のインタビューでの印象を、「地に足の着いた態度で~」と記者はわざわざ書いている。
 また、フリーについては「最初の音符からコントロールしていた」と書いた表現に、よくぞ高橋像をきちんと捉えてくれたものだと感じた。



3.ソチのアイスバーグ・スケーティング・パレス(Iceberg Skating Palace)

ソチのアイスバーグ・スケーティング・パレスを経験したことに対して高橋は天井が高くてよかった青いリンクだった。氷の感触は嫌いでないという。


 この点については荒川静香が言っていた。
高橋選手の言う「天井が高い」は、高橋大輔の演技スタイルの中でポーズを決めるにあたって天井が低い会場だと胸を張って上を見て、堂々と両手を広げると、観客のいない方を向かなければならない。だから、ソチのような天井も高く観客が上の方までいて大きな演技が映える会場が高橋大輔にとってのいい会場なのだと、オリンピックスケーターならではの解説があった。

 そういえば、さいたまアリーナのとんでもなく大きい会場で初登場の道化師はのびのびと滑って決めポーズもよかった。ソチも高い位置まで観客席があって照明も明るく、うわ~っという歓声とともに熱気は上に向かってエネルギー放出する感じがある。
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 さらに高橋は色についても言及していた。「アイスバーグ・スケーティング・パレスは青のイメージ」。あらかじめこうした様子を見たことで、青のイメージの会場に対して衣装をどうするか考えるもとになるというのだ。

 バンクーバーの会場をおもいだした。あの会場はフェンスに特徴があった。普通なら企業の宣伝ばかりの白いフェンスが黄緑と緑を中心としたうねる文様で覆われていた。
 そこに高橋のベルベット風の黒地に金のスパンコール・大きな赤の花のカットワークの「eye」の衣装は誰よりも映えていた。あの衣装は高橋のイメージでつくった衣装(もちろんデザイン画のかきおこしは衣装さんだろうが)だと宮本賢二さんが言っていた。「道」ではもとの衣装もよいが柔らかさが欲しいと高橋の要望でできた白黒チェックシャツに青と赤を使った衣装だった。

 だから、忙しい練習の合間で、高橋本人も衣装まで考えたり、チームにはかったりしていくのだろうと想像する楽しみも出てくる。
やはり、現地を見ての感じ方も音楽・衣装・髪型までのトータルデザインも高橋の感性の中で統合されていくのかもしれない。

あぁ、この12000人の観客を収容する青いリンクにどんな衣装でどんな音楽で高橋大輔は演ずるのだろうか。それが道化師でないのは残念な気がするが、毎年新しいプログラムに挑戦する高橋大輔はまた新しい曲を生かしたプログラムをひっさげて満員のこのリンクで大きく舞うのを今から楽しみでならない。
その思いをフランスのアルバンさんとともに解説していたアナウンサーはGPFで高橋の演技が終わったところで、このソチでのオリンピックが楽しみでカレンダーをガンガンめくってしまいたいと表現していたっけ---!
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by miriyun | 2013-01-29 22:48 | Comments(7)

アラブ・イスラーム学院とアラビア語オリンピック

1.アラブイスラーム学院にて
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この緑のラインの入った白い建物だが、敷地に合わせて微妙に変化しながら奥の方まで続いている。この幾何学文様がリズミカルに続きに、その奥には銀色の六本木ヒルズが見えている。
落差があり、また入り口からギザギザになった土地に合わせてうまく設計されている。
 入り口には模型もあるのでじっくりとみてみたら、入り口の幅は狭いが奥に行くほどに広くなる作りで其のどこの部分にも緑のラインが入っている。入り口のニッチ上のへこみと塔のような形のところと外壁に飛び出した小さなギザがアクセントになっているのがツボった。

 アラブイスラーム学院に於けるアラビア語オリンピックの第10回目が、
スピーチもさらに日本の各地広島や京都からもの学生さんも参加して盛大に行われた。
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 アラブ・イスラーム学院はサウジの国立大学の分校としての扱いなので学長さんをはじめ、先生方も文化的行事に大変熱心だ。訪れることのない人にとってもHPはどこかしらで見ているのではないだろうか。HPの充実度は当初より抜きんでていたので、ここの技術スタッフの力が高いなと感心して見ていた。おそらくアラビア語を学んだり、アラブに関係する人は少なからず参考にさせてもらっていることが多いのではないだろうか。

 アラビア語については、日本アラビア語協会を設立するということが発表されたというのでこれからがますます楽しみでもある。



2.アラビア書道 
 アラビア語オリンピックの10年をアラビア書道部門を中心に見つめてきた。

 競書大会は、作品を提出する大会が世界でいくつかがあるが、参加者が一堂に会して、決められた時間の中で衆目の下で行われる競書大会があって、しかも10年も続いているということに改めて驚いている。
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課題文:
قال رسول الله صلى الله عليه وسلم
إن الله يحب إذا عمل أحدكم عملا أن يتقنه
アッラーの使徒<彼の上にアッラーの祝福と平安のあらんことを>は言われた。
    アッラーはあなた方が何かの技に取り組む時、それに熟達することを願われる
    (終了したので、掲載)

 今回のアラビア書道の課題はエントリーした参加者に予め知らされたハディースをアラビア書道として書く。ホワイトボードには課題そのものは書かれていない。そう、課題は覚えていなければならないのだ。これまでよりもずっと難しく完全にその文言をまず覚えていなければならない。その上で選んだ書体で自分のデザインで書かなければならない。
 難しくなったためか提出されたのは十数枚で例年よりも参加者も若干少なくはなった。書体はナスヒー書体・ルクア書体・ディーワーニ書体の順に多かった。
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本田先生審査の様子。審査員は3名で厳正に審査。

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いつも入り口にタイピング・アラビア書道・スピーチの結果が発表される。

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3.おまけの食事ネタ 
◆審査中、地下ホールでは昼食タイム。ここで出される軽食というのは、実はしっかりアラブ料理で満足度が高い。
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アラビア書道は11:00-12:00だったので、ホッとしたところでの昼食。スピーチの人は緊張しながらもほどほどに食べて士気を高めたことだろう。


◆お疲れさまは、イタリアンのお店で京野菜!
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この日、参加者も関係者もけっこう疲れている。
夜は珍しいものをということで京野菜のピッツァを注文。
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果たして京野菜は何が・・・
九条ネギや大きなごぼうの輪切りがのっているピッツァ。もちろんネギが甘味が出て美味しいのは想定内。
しかし、赤い人参がとろけるようだったのと、ゴボウがピッツァのチーズの香りにも負けずにゴボウらしさを自己主張したのは想定外だった。
 ゴボウいいね~!

  ということで、2013年度、第10回目のオリンピックの日の夜はふけていった。帰りの電車の中は爆睡だった。

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by miriyun | 2013-01-27 13:11 | Comments(2)

第10回アラビア語オリンピックの開催

アラビア語オリンピック   
 冬に行われるアラビア語オリンピックが迫ってきた。いつもより少し早目だ。
         
        ~~~~記~~~~~
日時:2013年1月26日(土)
場所:アラブイスラーム学院
    東京都港区元麻布3-4-18
プログラム:
10:00~10:50 アラビア語タイピング競技
11:00~12:00 アラビア書道競技
12:00~13:00 休憩(軽食あり)
13:10~14:30 アラビア語スピーチ競技
14:30~15:00 講評・入賞者発表
(表彰式は2/9に卒業式とともに行われる)

アラビア書道については次の課題を行う。
競技内容:課題文を制限時間60分以内にA3サイズの紙に収まるように書く

課題文:学院にお問い合わせください。

参加ルール:事前申し込みを要す
 (1)参加書体は①ナスヒー書体、②ルクア書体、③ディーワーニー書体、④自由 書体(上記3書体以外、あるいはそれに属さない自由な書体)のうちの1または2書体
 (2)墨の色は黒のみとする
 (3)お手本、メモなどは見ないで書くこと。
 (4)作品には装飾符号を適宜加える
 (5)用紙はA3サイズとし、当日アラブ イスラーム学院で無償配布されるものを使用する。その他の道具類は持参すること
 (6)語彙の間違いやミススペリングのある作品は選考の対象とされないので注意すること
 (7)作品は厳正なる審査の上、各書体別に優秀作品が選考され、同学院内で展示の上、総合順位上位3名にメダルが授与されます。また、全作品の中の最優秀者には本田孝一賞が贈呈される。

*見学は自由となっている。   
  
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by miriyun | 2013-01-20 15:48 | Comments(0)

nippon.comにアラビア書道家本田孝一

nippon.comというサイト  
 ニッポン ドット コム(nippon.com)というサイトがある。
このサイトが目指すのは、これまで不足とされてきた日本という国をきちんと知ってもらおうというものだ。
①Web上には次のように記載されている。
「民間の立場から日本の等身大の実情を世界各国の人々に知ってもらうとともに、日本文化に内在する普遍性を通じて世界のために貢献できるようにしていくことです。その底流にあるのは、人間の正直さや正義に裏打ちされた「多様性」と、困難な時代に向き合う粘り強い精神だと考えています。」(nippon.comより引用)

 何らかの公共団体・企業・個人の立場でそれぞれ日本を紹介するものは発信しているだろう。日々、こまめな発信はWeb上の新聞がある。細かい報道は知ることができても、どこまで掘り込んでいるかというと微妙なところもある。機敏な発信を使命とするもので速報性はいいが日がたつと消えていってしまうニュースだ。それぞれの団体や企業もWebsiteで訴えているものはあるが、あくまでも政府や団体・企業としての立場と利益との兼ね合いの中の発言であるから公に世界に訴えるものとはなりにくい。個人ブログは自由で多彩な発信であるので、ときおりきらりと輝くものもあるが、個人としてなので対象への迫り方に限界がある。
 そうした中で、nippon.comというサイトが立ち上がったのだ。

② このサイトは、じっくりと本質に迫る取材と撮影・そして記事を練り上げWebにオリジナルな発表をしていく。それはできそうでいてなかなかできていないことだった。
  
③ このサイトのもう一つの特色は、『多言語発信』であるということだ。
   現在・・・・日本語、英語、中国語、フランス語、スペイン語の5カ国語で発信。
         近く、ロシア語、アラビア語(すでに一部掲載)を加える予定。
   *国連公用語6カ国語+日本語の7カ国語で、世界の60億を超える人々にインターネットを通じて発信していく計画だという。


「文字の美しさを極限まで追求した芸術です」アラビア書道家・本田孝一 
その nippon.comから、本田孝一(Fuad Kouichi Honda)氏のもとに取材があったのは、ちょうど10月の砂漠の薔薇展のときであった。 さらっと通り過ぎるのではなくて真髄を見極めようとする取材には好感が持てたが、ほんとにじっくりと練られたようで、取材から長めの時を経て次の記事がアップされてきた。
 

nippon.comに掲載されたアラビア書道家本田孝一

 まず、nippon.comページをあけて、トップの写真を見ると、そこにはまだ見たことのない新作が登場してくる。うわぉ、どっしりしたジャリーディーワーニー書体の文字が丸く、巨大星雲のように浮いていた。
 新作が出るたびにこれになんという名前が与えられていくのか、とても楽しみになる。

 氏は、アラビア書道について、1000年の歴史、黄金比率、音のない音楽というキーとなる言葉で表現している。また、このような伝統の文字に日本でただ一人挑んでいった過程が書かれている。

 
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                                ↑ 2009 『青の方舟』 A Blue Ark
 青の方舟や赤の砂漠もある。

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 先日、クリスティーズで評価されたばかりの青の砂漠も掲載されている。
そして砂漠の色についてもここでのインタビューで言及している。

それを読んで、今更ながら思った。
    
 砂漠で暮らしたことのある人だけが、
      実際の漆黒の闇と満天の星の夜と、
           ひそかに変わっていく砂漠の色の世界を語れるのだ

             そして、そのあらわそうにも言葉にも表しきれない砂漠の世界を、
              1000年の伝統の文字と重ね合わせたのが、
              『赤の砂漠』であり、『青の砂漠』であったのかと・・・。
 
◆多言語サイトということで、早速アラビア語版がでた。
               ↓
こちらは、アラビア語版

 たくさん取材しているので、日本語版とはまた記事が少し違うところもある。そのまま読んでみるのはちょっときつい。google翻訳に任せてみて比較するのが簡単だ。 

 日本の中での異文化理解が、英語で紹介されることはよくあるが、今回は英語でなくアラビア語で紹介されることに意義がある。
 本田孝一氏という書道家の中東とのかかわりと正統派の書を学び師範となって独自の作品群を発表していること。その軌跡がこの言語で掲載されることで、これまで接する機会のなかった国にも知られてくる。
 また、日本という国には、アラビア書道という文化を通して中東を理解し身近に感じている人たちがいることが、アラビア語を公用語とする24か国に伝わる可能性があるのだ。



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by miriyun | 2013-01-19 11:23 | Fuad Kouichi Honda | Comments(2)

振付師宮本賢二のダンス&SOIの高橋大輔

フィギュアを見続けて 
フィギュアはずっと見てきているが、深くファンになったのは高橋大輔を見るようになってからだ。いろいろな選手が気になってきてもちろん素敵な演技をする人はプロ・アマを問わず応援している。
 荒川さんの年を経るごとに魅力が増す演技も、真央ちゃんの『鐘』を滑りこなした力も安藤選手の情感も大好きだし、鈴木明子選手についてはすごいファンでもある。最近ではスルツカヤさんはやはり魅力的だなあと思ったりしている。男子の世界ではカート・ブラウニングの世界にはまりこんでしまうし、現役では町田君や佐々木君の伸びも楽しい。今季の無良くんの男っぽい演技とショーグンのラストポーズがいい。
 とまあ、言い出せばきりなく、どんどんはまってしまうと、ほんとのライフワークができなくなってしまう。

 だから、世界に紹介したい人物像として高橋選手を取り上げて以来、高橋以外書かないようにしてきた。それでも次々と感動の名作が生まれてしまうのであれよあれよという間に私のこだわりのラクダシリーズよりも書いていることに気付いた。なんとまあ、はまってしまったことよ、しかしそれでも書ききれてはいない。

 何しろまだ26歳だというのに、一般の世界ではまだ仕事の上でひよっこだろう年で世界の頂点を目指している人は簡単には表わし切れない。そしてたった2週間見ない間にも進化していたりする。そして、音楽も振り付けも追いかけるのではなく、自分のものとして身にまとってしまう。見ているだけで一つのドラマを見ているかのような作品なんてそうあるものではないし、一気に観客が立ち上がりたくなるような演技を何度もする選手なんてそんなにいるものではない。だから高橋大輔ファンはやめられない。

 素晴らしい選手がたくさんいることは承知の上で、やはり魂を揺さぶられる唯一の選手として、これからも高橋大輔に絞って書いていきたい。

 ただ、ここのところ彼を知れば知るほど彼とかかわるコリオグラファー、振付師の魅力にも気づかされる。

 彼の振り付けにはシングルの先生もいるが、アイスダンス系の先生が多い。パスクァーレ・カメレンゴ、宮本賢二、シェイリーン・ボーン、おっと、忘れてはいけない!ニコライ・モロゾフももちろんアイスダンス選手だった。
 


1.選手時代の宮本賢二のタンゴ


 
いや~、かっこいいですよね。日本には日常的にダンスの下地がないため、アイスダンスの世界ではほんとに指導者もいなければ練習場所もない。そんな中でフリーに残れればいいなという状態で出てきたころの宮本組。
 賢二先生キレがあってかっこいい。
残念ながら全日本で優勝してさあこれからというときにパートナーが引退してしまい、代わりのパートナーがいないため仕方なしに引退してしまったということだ。
 パートナーがいる競技の場合、こういう危機があるのがこわい。さぞ無念だったことだろう。(最近では高橋成美・マーヴィン・トラン組がパートナーを解消した。これも双方ともに相方を探さなければ世界選手権メダリストでありながら競技に出れなくなってしまうのだ。)
 

◆振付師*宮本賢二の才能
 失意と無念な気持ちの中で振付に生きがいを見出し、日本の選手を育成していくことに生きがいを見つけた宮本賢二先生は日本の有数の振付師として多くの選手の振り付けを次々とこなしている。
それぞれの選手の個性と力を読み取り、それを生かしていくプログラムがとてもいい。
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日本の選手のほとんどに振り付けしていると言っても良い。
月に一度くらいしか家に帰れず、全国を飛び歩いて振り付けしている。高橋のeyeのあと、世界的にも注目されオファーがあったが、それを断って日本選手育成のため国内で振り付けてきた。
 現在の日本のフィギュアスケート界の隆盛に間違いなく大きく貢献している振付師と言える。

2012年になってようやく、世界でも振り付けようかと思った矢先に飛び込んできたビックな依頼がプルシェンコだったというからすごい。
また、荒川静香曰く、「こんなにたくさん振り付けているのに似たものにならないのがすごい」。
選手の個性把握力が半端でないのだ。

個性といえば、高橋大輔。
 年間何十もの振付をしている中で、高橋大輔のはとくに秀逸だ。
バチェラレット
  Love Letter
 オリンピックシーズン最高のショート eye
彼だけが表せる世界---- crisis(滑りの美しさを国内の各先生方が絶賛)
    スウェットに
ブエノスアイレスの春

 高橋大輔も宮本先生には安心して振り付けを頼めるのではないだろうか。力も魅力もよ~くわかっていらっしゃる振付をするのだ。もちろん、高橋の望むところの、人にはできないような高度さも含みながら・・・。


2.高橋大輔のタンゴ ・・・・スターズ・オン・アイスでのみやソラ
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動画お借りします。


ショー用のリンクは狭いので、迫力が出にくいのだが、今回は気迫がこもってビシビシとした空気感を感じた。
直前まで解説をしていて、羽生くんの演技をバックステージでなくもろにまじかで見て、道化師ほどではないがプチ燃えたか?
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 キレがすごかった。
    表情もすごかった・・・

 ミヤケンさんも、深みがどんどん増してきているといっていた。思う存分、切れ味を出すことができる振り付けを与えると、そこからは、高橋大輔がその時その時の解釈と感情で滑っていく。

 この演目・・・春に見たときは男のかげりと哀愁が出ていた。
10月のカーニバルオンアイスでフルリンクで滑った時は都会的で粋で超スピードで回り、目線で観客を酔わせるほんとにかっこいいタンゴになっていた。
 そして、今回はダンスで空気を切り裂かんばかりのキレがあった。

競技はもちろん、EXであろうとショウであろうと、真剣、全力の高橋大輔、毎回変わっていくからほんとに見る方も真剣に見入ってしまう。

≪追記≫
スターズ・オン・アイスの東京公演も終了したが、東京公演ではショウであるのに4回転を入れたとのこと。
4回転を全日本フリーで2回入れてから自信を回復してこれからがスタートと言っていたが、
ほんとにすでにスタートしている!!

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by miriyun | 2013-01-16 07:03 | Comments(8)

キブラコンパスの使い方

1.キブラとは  
 メッカ(実際の発音はマッカの方が近いが、初めて見た人もわかりやすい方で解説)の方角のことをキブラという。
ムスリムは一日5回(シーア派は3回)、メッカに向かって祈るが、その時、必ずメッカの逢、マッカの中でもカーバの神殿に向かって祈ることになる。モスクには必ずキブラを示すミフラーブという壁のへこみがありそこに向かって祈るので方位を間違うことはない。場所によっては絨毯柄で一人一人の位置が明確にされているのできれいにそろって同じ方角を向いて祈る。
 その敬虔な気持ちが清々しく祈る立ち姿や向かづく姿に見られる。

 ではモスク以外ではどうするのか。ムスリムの来訪が多いホテルではキブラシールがホテルの天井や壁に貼ってあったり、チェストの引き出しをあけてみたら小さなキブラシールが引き出しの中に貼ってあったりして、旅行社が祈る方向に間違えることがないようになっている。一部にはさらーと用の一人絨毯まで用意してあるところもある。
 一般民家でも各家庭で、この辺ならキブラはこちらということを家をつくるときから意識して作っているものだ。だから、家の中で困る人はいない。

 だが、日本でムスリムが祈るとき、モスク以外ではそのような印はない。
      

2.正距方位図法があればなんとかなる!?
方位がわかるための地図に正距方位図法がある。
例えば東京中心の正距方位図法は地図帳に必ずあるはずだ(あれ?最近のにはないらしい)。
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 東京(赤マーク)からメッカ(緑マーク)を見れば方位は分度器を当てて北から見て60~70°西にメッカはあると読み取ることができる。簡単に言えば、おおよそ西北西の向きだ。
 だから、祈りの方向は正距方位図法の地図があれば困らない。

しかし、世界中を渡り歩くビジネスマンや旅行者であったらどうするのか。全ての国のこの図法の地図を揃えることはできない。
 そう、この図法の難点は中心にした都市からだけしか正しい方位は得られないことだった。



3.キブラを表す道具
どこの国にいてもおおよその祈りの方向を知ることができるものがつくられた。
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特色
① アラビア数字で目盛が入っている。
その目盛の数は40である(60ではない)

② 中央にアラビア語で名前があった
 カーフの次の丸い文字派なんだと疑ったが、意味からするとアインと書いているようだ。
جهة الكعبة
  カーバへの方角という意味が書かれている。だからキブラを表すということだ。」

③ 普通の磁針・赤の透明矢印・金の矢印の3種類の指針がある

  そう、これがキブラ・コンパスと言われるものだ。

4.キブラコンパスの使い方 
このコンパスは、もちろん、メッカの方向に磁力があって磁針が引っ張られて動くわけではない。
磁針は北と南をさすのはどこでも一緒だ。
 ではただのコンパスとどこが違うのか。

◆まず数字がたくさん振ってある。いわゆる現代数字とアラビア数字が書かれていてアラブ人に便利なようにできている。数字は360°を40分割して0~39までの40の範囲に分割されている。360°の40分割しているので行く角9°分の領域がそれぞれある。

そして磁針の他にケースに透明な赤の矢印があり、文字盤の方には金色の矢印がある。そう、この金色の矢印がメッカをさすための矢印だ。(コンパスによってデザインは異なり、メッカを表す指針のところにモスクの絵を入れてあるものもある。

あとは、世界各地がメッカから見てどういう位置にあるかで0~39の40か所のどこにあたるかが同梱の豆本に載っているので自分のいる場所をその豆本で見て、ナンバーを知る。
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例えば東京は「 7 」である。
 だから、透明の赤の矢印を7に合わせる。
    
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次に透明な赤矢印の位置「 7 」に、磁針の北を表す塗りつぶし赤の針を合わせる。
7コマ目なので、9°×7=63°
これを中心に9度の幅があるので、63°±4.5°の範囲にメッカがあると言える。
つまり、北から西に向けて58.5°~67.5°の間にあるということができるのだった。


◆合わせ終わったら北を向いている磁針に対して金の矢印が西北西を向いていることがわかる。
この金の矢印の向いている方ががキブラ(メッカ カーバの神殿の方向)なのだ。

◆正距方位図法で確認しよう。
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上の写真の金の矢印と、図法の中の星印マッカ・・・いずれも北を表す線に対してほぼ同じような角度にある。つまり7というのは磁針に対してどのような位置に存在する都市なのかということを表すおおよその目安だったのだ。


5.インターネット・キブラ・コンパス
 もちろん、コンピュータの時代であるから、PCに精緻な計算をさせて方位を求めることもできる。
◆インターネット・キブラ・コンパス

 かって、ムハンマドが、メッカのカーバ神殿に向かっていのることを決めて以来、
祈りの方角を知る学問やはイスラームの世界では重要な学問につながっていったのだった。
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by miriyun | 2013-01-15 02:25 | Comments(0)

アラビア数字

アラビア数字と時計     
私たちが使っているアラビア数字を、アラビアではインド数字と表現する。
この中に、はっきりと数字のルーツが表されている。

数字そのものは文明の発達したところにはそれぞれ数字や文字が発明されている。
いや書く文字がないとこであってもインカのようにキープという縄の結び目で数を表す方法もあった。
 
だから数字そのものを探れば世界中に何十通りもの数字の世界が開けてくる。
だが、現在使われているアラビア数字(あるいはインド数字)はどこが違ったのか。
それは、十進法によるけたの違いで 10倍、10の二乗、10の三乗倍の数がいくつあるという風におく位置によって表す数字が異なるという画期的な仕組みだった。 
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ほんとのアラビア数字の腕時計だ。
私たちの使うアラビア数字はアラビアからさらにヨーロッパに伝わりその間に若干形を変えて言った数字である。インドからシルクロードや海を渡って各地域にわたるまでに少しずつ変形して今の形になった。
アラビア数字 ١٠ ٩ ٨ ٧ ٦ ٥ ٤ ٣ ٢ ١
               ⇒  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

だから、アラビアの数字の形さえ納得して覚えれば、仕組みは同じなので読み書きにも不自由はない。

c0067690_2193178.jpg

時計にはよくあるローマ数字による文字盤。ローマ字に数値が決められていてそれで数字を表す。
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ。Ⅶ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹと数字の12345678910を表す。
なお、ローマ数字は5と10の数に1を+ーしてあらわしているので、だんだん字数が増えて行くのが難点だ。
                    ⇒ローマ数字&モザイク石碑を読む

1-12までしかない時計の文字盤ならこうして生き残れたが、数学や科学の世界では生き残れない。
なお、ローマ数字の4はIIIIとも表すし、一般的なⅣもある。

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この時計、アラブで売られていたものだがよく見るとシチズンだ。
このように、純アラブ的に見えるものも外国製であることは多い。

さて、本来のテーマに戻ろう。
アラビア数字の時計は見た目にもすっきりしている。
インド生まれのこの数の表記法が画期的であることに気づいたアラブの数学者や天文学者、そして王たちはこの数字表記法を重んじた。
1000年もの長い間に1から0までの字体は少しずつ変化してきているが、それもわずかな変化なので元のインド数字へのつながりも見出せる。
この表記と0という考え方が優れていたからこそ、インド数字は現代にまで生き残ったのだった。そしてそこにはイスラーム地域の学問の隆盛と密接に関わっている。

インド数字の価値を認め、それを取り込んだからこそ、イスラームの数学はすすみ、
イスラームあってこそ、インド数字が世界に広まったのであるし、

そう思ってこの数字を見直してみると、実に感慨深い。


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by miriyun | 2013-01-09 07:06 | Comments(12)

飴細工&七草粥

日本伝統のあめ細工    

 お正月なので初もうでの先で飴細工をしていたと言って、娘が買ってきた。
だいぶ少なくなった飴細工の職人さん。滅多に見れなくなっただけに見つけると、小さな子供たちだけでなく大人の目も引き付ける。

 伝統の飴細工
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 今年の干支のヘビを注文してつくってもらい、それを食い入るように見てきたという。
練りに練ったまっ白な飴のかたまりを出してきて、割り箸に巻きつける。
そこからが腕の見せ所であれよあれよという間に形をつくったり、ひねったりしながら形をつくっていく。ハサミも大事な道具で要所要所でギザを入れて翼や尾をつくったりする。このヘビでも小さなはさみでチョキンと切り込みを入れて口にしていた。
 こうして干支のヘビは最後に目を筆で入れてもらって完成する。

 目の前で実際に形あるのができていく過程というのは実にドキドキ感があって、TVなどよりずっとワクワクするものだ。

 いつも写真の撮り初めは初日の出であったり、正月らしい草花であったりするが、なんと今年は飴で撮り初めとは・・・。せめてヘビのために背景にこだわって撮った。


七草粥

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 こどもたちが幼いころ年中行事は確かに大事にしてきたが、ここまで定着するとは思わなかった。
七草ももう大人になったらもういいだろうと思っていたりするのだが、必ず誰かが買ってくる七草。
セリ、ナズナ、ゴ(オ)ギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロなど、今の日本ではの山を歩いても見つかるものではない。
 だからセットになっているのが売られている。我が家でも別々に2パックも買ってきてしまっていた。仕方がない。慣習通り、6日の晩に軽く下ゆでしてと準備。7日朝に土鍋で炊いた。
 あっさりとうす塩のほんとにお中に優しいお粥だ。う~ん、これもなかなかいいものだ。
しかし、余ったお粥はどんどん水分を吸収していく。
 
 さて、どうしたものか・・・。

コンソメをほんの少しとチーズとトマトを入れてチンしてみた。
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すごく簡単なイタリアン雑炊になった。
    すごくおいしい!
         本来のおなかを休める健康志向からはずれるが余ったお粥の食べ方としては簡単な点がおすすめだ。
 イタリアンの決めてはやはりチーズとトマトだった!
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by miriyun | 2013-01-07 08:59 | Comments(4)

明けましておめでとうございます…アラビア書道でご挨拶

新年のご挨拶
 
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  クッル・アーミン・ワ・アントゥム・ビハイル
           皆様にとって良い年がずっと続きますように!
              
 皆様、新年明けましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくお願い致します。

 1月2日はアラビア書道で書初めをする習慣で、今年も干支を意識して書いてみました。
巳年ですが、ヘビというと強烈な印象のヘビしか思い浮かばず、
サハラ砂漠のツノクサリヘビをイメージして書きました。
そうするとその蛇に適した環境にしてあげなくてはと砂漠背景にしてみました。

 砂漠はどこと突っ込まれそうです。
真っ黒部分が砂漠でほんとは風紋もあります。が、太陽とその右に見える虹色の幻日を写すためにローアンダーにしたので砂漠は真っ黒に。真っ黒なだけにツノクサリヘビをめだたせるチャンスとばかりに彩色してちょっとかわいげのあるツノヘビになりました。  
 幻日とは光の屈折でおこる虹色をともなった太陽に見える光のことです。虹色の中に希望を見出します。


◆次にもっと砂漠らしい風紋そのものの写真に同じ書をのせてみました。
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地平線が大好きなので、砂漠と空の境界にアラビア文字を立たせてみました。
今年はジャリーディーワーニ書体で、ミームの文字の長く伸ばした先の延長線上にツノクサリヘビを這わせたものです。
 ヘビは再生の象徴とも言われます。
東日本大震災の被災地復興支援歌である『花は咲く』のメロディーを聞きながら2013という年号を書き加えていたら花が咲きました。
傷つきよわった日本の再生を願っての年賀状になりました・・・。


2013年を迎えて
 昨年はたくさんの方とブログを通してのお付き合いをいただきありがとうございました。
皆様に励まされ、お声をいただいての2012年という年・・・とても貴重な年だったと思います。また、それぞれの方の活発な創造力や行動力そして、文章などに刺激をいただいて、また自分でもすすんでいこうという気にさせられました。

 twitterやfacebookなどの交流方法があることは承知していながらも、せっかくの情報を得ても自分自身が即時対応ができない方なので躊躇しています。それでも少しずつ、生活の中に入ってきているので、時代の趨勢も感じてきています。

 アラビア書道と写真をライフワークとしてきて、このブログではたくさんの優れたもの・美しいもの、伝えなければならないことを発信させていただいてきました。大好きなものについて発信し、それについて反応していただけるのはとても嬉しいことです。
 また、新たな興味を以て見つめているものも増えました。もとより、イスラーム地域の書に工芸・踊りなどのアートを見ることが好きで見つめているうちに日本のアートに目が行くようになりました。そうしているうちにフィギュアスケートがスポーツ競技であり、またアートでもあることに気づいてしまったのです。自分でもここまでのめり込むとは思っていなかったので戸惑ってもいます。
 
 でもまあ、好きなものがたくさんあるのはなんて幸せなことだろうと思い直しました。
イスラームの文化と自然と歴史を語る文と、新しい分野で自由に書いている文のギャップに驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これも自分の一部だと思っています。
  どうか読者の皆様、お気に入りのところだけ読んで、あとは笑って通り過ぎてくださいますようお願いいたします。
 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヘビ考・・・若干、このブログで既出内容を含む

 はっきり言ってヘビは気持ち悪い。平気でヘビを触る人もいるが自分では苦手だ。
しかし、世界の中では案外ヘビは命の再生とかいう意味などで大事にされることが多い。神話の素材になっていることも多い。
◆ツノクサリヘビは、ファラオの時代からヒエログリフで『 F 』の音をあらわす文字として描かれてきた。
クフ王のQUFUのF音で使われているのであるし、角があるだけで名前がすぐにわかる蛇なのだ。
上で可愛げがあるように、カリグラフィータッチで書いてみたが、実際は毒がある怖いヘビなので安易に近づいてはいけない。⇒ツノクサリヘビの写真

◆古代エジプトでは、そのほかにもヘビの種類は何種類も書かれており、ファラオの上下エジプトを表す冠にもヘビの飾りをつける。
 ヘビは脱皮しながら大きくなっていくが、そうしたところが再生というイメージになったらしい。エジプトの王などは再生という言葉に飛びつくだろう。

◆また、日本でも家に住み着いたヘビを神様のようにして守ってもらおうという習慣もあったものです。十二支にヘビが入っていること自体爬虫類の中でも別格なのかなと思う。

◆「アスクレピオスの杖」
 ギリシャ神話においてもヘビは生命力の象徴でもあった。神様と人間の間に生まれた半神の医神 ( 医学の守護神 ) の持つ杖にはいつもヘビがグルグルに巻きついているという。
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 杖に1匹のヘビの巻きついた「アスクレピオスの杖」は欧米では医療・医学を象徴しているからこそし、世界保健機関や医師会など医療関係のマークにはヘビがつきものなのだ。

 ちょっとヘビの株が上がってきた!

◆「ヒュギエイアの杯」
 また、アスクレピオスにはヒュギエイアという娘がいる。彼女の杯に1匹のヘビの巻きついたモチーフは「ヒュギエイアの杯」と呼ばれ薬学の象徴とされる。
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 縦長の杯であることも多いが、このように広口の場合もある。
これはイスタンブルのアヤソフィアにある。大きな杯のまわりをヘビがぐるりと一周巻きつき、杯の中に向けて頭をもたげている。解説は一切書かれていなかったが、大理石製の巨大な「ヒュギエイアの杯」と考えられる。

 薬学とも関係あるとは・・・。


    ヘビ年にちなんで、皆様の家が守られ、
             ご家族の健康も守られますように!


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by miriyun | 2013-01-02 21:39 | Comments(28)