<   2011年 12月 ( 19 )   > この月の画像一覧

オリックスの朝駆け

地響きを立てて疾走する
 日の出前のまだ薄暗い時にアル・マハの前の砂漠で、雲間にようやく出そうな日を写すためにカメラの設定を変えた。暗い空はl暗いままにとれるようにして太陽をとることに備えたのだ。

c0067690_304376.jpg

 その途端にどこからか突然ドコドコドコッと低音の地響きがしてきた。何が起きたのか驚いて振り返るまでもなく動物が脇を走り抜けていく。空ばかり見ていたので一瞬何が起きたのかわからなかった。
c0067690_31115.jpg

さらにそれを追う一頭が駈けていく。

 とっさにカメラを向けたが、今、日の出向けの設定をしたばかりだから暗いところは暗くしか映らない。
これは無理と思いつつ、シャッターを切った。あとで調整したら画質は荒れるが様子を見ることはできた。 アラビアン・オリックスが疾走し、砂煙をあげている。

◆ 驚いたのにはわけがある。
 そもそもオリックスといったら座っていることが多い。朝・夕に草木の葉を食べるとき以外は座っている。後はゆっくりとたたずんでいる姿が見られるだけなのだ。だから、走っているオリックスを見たのはこの日の出のときだけだったのだ。
 アラビアン・オリックスはオリックスの中では小さめの方だがそれでも全力疾走するオリックスは人間にとっても危険に見える。
 
c0067690_253579.jpg

ようやく雲の間から太陽が顔を出し始めたとき、遥か地平の向こうまで駈けて行ったのでどういう結果になったのかは見ることができなかったが、ようやくその方面から駈けることをやめたオリックスが戻ってきた。
c0067690_254827.jpg

・・・ところで、オリックス君、君は「千と千尋」に出演していなかったかい??・・・
      

砂漠の環境とオリックスの朝駆け
c0067690_254495.jpg

 太陽が出ると気温は急激に上がってくる。オリックスは木陰があるほうへと移動していった。
 
 思いがけず、オリックスの朝駆けを見ることになったが、これはリーダーの地位やテリトリーを巡ってのオス同士の争いだったのだろうか。
 この時間は争っていた2頭の他にもあちらこちらにぱらぱらとオリックスが動いているのを確認できた。
~~~~~~~~~~~~~~~
◆砂漠は特殊な環境である。 
生存環境の厳しいところではケンカも楽じゃないのだ。
50℃に軽くこえる極度に暑くなる厳しい環境の中では、食べるにしても、争うにしても、この朝の時間こそがオリックスにとっての大事な時間なのだと感じさせられた。 

                                               人気ブログランキングへ
                      
                                                       一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
by miriyun | 2011-12-31 03:35 | 自然(砂漠・ラクダ・蜃気楼) | Comments(2)

砂漠のホテルのメニュー・・アル・マハ・デザート・リゾート(19)

 アル・マハは砂漠の中にあって、どこにも店はないから三食とも同じディワーンというレストランである。
夕食のメニューはどうなっているのだろうか。

メニューへの配慮
 スターター(前菜にあたる)・メイン・デザートの3つをそれぞれの好みでそれぞれ一つをメニューからえらび、付け合せやソースも選んでいく。知らない名前が多いので聞きながらチョイスすることが多かった。
 いわゆるフレンチ風なのであるが、日本で使っている食材と違って世界各地のモノの名前が飛び出してくる。 野菜は砂漠で若干作っているが、基本はすべて輸入の国である。

メニューの一番下に何やら記号があった。
c0067690_11585931.jpg

よくよく見ると何が含まれているのかを一つ一つ心配して聞かなくとも一目でポーク入りとか、アルコール入りはどれかとかわかるようになっている。
 エミレーツ航空の食事の宗教やアレルギー・成人病系の食対策で選べる幅の広さに驚いたものだが、ここもメニューの中に国際的ホテルだけにこうした気遣いを入れていた。
 
スターター
c0067690_1232026.jpg

エビは野菜とレモンソースで食欲が出てくる。

c0067690_125497.jpg

レンティルのスープ、~添えという名前だが、確かにレンズマメはおいいしいが、スープというよりレンティル・シチューのように食べごたえがある。

c0067690_1242255.jpg

口直しの小さなシャーベットがでてきた。

メイン
c0067690_1232367.jpg

キングサーモンのステーキ
c0067690_1233739.jpg

ドラドのフィレット
 ドラドって、エル・ドラド(黄金)?ときくとそうだという。金色の南米の魚ドラドを細く切りワインで蒸し焼きにしているようだ。あとで調べたら大きくて怖そうな魚だった。

c0067690_1234068.jpg

アルゼンチンのリブ・アイ・ステーキ・・・柔らかくておいしい肉だった。海外では日本の牛のように程よく脂があって柔らかいといわれる。
 そういえば注文しなかったが、神戸牛のハンバーガーというメニューが昼食のメニューにあった。

デザート
c0067690_1245188.jpg

クレーム・ブリュレのレモン~
c0067690_1243969.jpg

自家製シャーベット
c0067690_12331614.jpg

アル・マハ特製ウンム・アリのサフランとナッツ
 まあ、確かにサフランはこうしたデザートによく使うものだろうがそれが主ではないはずで、この場合、わかりやすいのはピスタチオ入り~のバクラヴァ添えという感じだろうか。

◆食材がよくわからないものと、料理名がわからないものが混在していて初日に見たメニューは目がチカチカしそうだった。中でもスルタン・イブラヒムという料理は説明を聞いてもよくわからなかった。他に食べたいものがあったので避けてしまったが、こうしたものこそ注文してみればよかったのにと後になって思った・・。

 料理の仕方はそんなに凝ったものでもないし、飾り方も日本のシェフならもっと素敵に盛り付けるかもしれない。しかし、野菜の鮮度や味、そしてエビや肉の素材としてはとてもいいものを使っているので、十分満足できる食事だった。そこから考えると料理もそんなに凝る必要もないのかもしれない。
 
                                               人気ブログランキングへ
                      
                                                       一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
by miriyun | 2011-12-30 12:47 | Comments(2)

ジャスミンの花売り

ジャスミンとは・・ 
ジャスミン・・・これはアラビアジャスミン。インド原産でサンスクリット語ではマリカー、中国に伝わってマツリカ(茉莉花)となった。
モクセイ科のソケイ属(ヤスミヌム属)の植物でJasminum sambacをいう。
英語ではアラビアン・ジャスミンだが、アラビア語・ペルシア語ではヤスミーンياسمينという。
アラビア語ではフッルفلのほうが通りがいいかもしれない。トルコ語でもフルらしい。
c0067690_16274733.jpg

 ジャスモン酸メチルという香り成分を持つ。その香気成分を有機溶媒で抽出し香水原料に利用する。花の重量の1/100程度のワックス状の香料原料が採れる。
 アロマの原料となるジャスミン、このジャスミンの八重咲き種の花を中国ではお茶に入れてジャスミン茶としている。


c0067690_15472024.jpg

   こちらは蕾や花弁のほんのりピンクがきれいな羽衣ジャスミン 撮影地:日本

ジャスミン革命
 「アラブの春」の発端になったチュニジアの革命は、長期政権にあったベン・アリ大統領を追い出して民主化を行うというものだ。
 これを、なぜジャスミン革命というのか。

 そもそもこの花はチュニジアの国を象徴する花であるからだ。
*(注)・・・英語サイトwiki/Floral_emblemでは、ジャスミンであるとされている。日本語のサイトでは国花一覧表でアカシアになっていた。しかし、チュニジアの国花はジャスミンと書いたサイトも多く見つかる。実は国花は正式に決めていない国も多いし、変更することもままある。結論はわからないが、ジャスミンもアカシアもチュニジアに多く、いずれもこの国を表す植物であることだけは確かだ。

 開花時期になると、街を歩くと馥郁たるジャスミンの香りに包まれる美しい街であると、アラビア書道の師からいつもお話を聞いて想像していたものだった。  


 赤い糸で束ね、花を売る    

c0067690_15242496.jpg

 チュニスはフランス文化の雰囲気のあるおしゃれな街だが、そこでチュニジアのエンジのフェルト帽をかぶった少年は花を売っていた。

c0067690_15271114.jpg

かごに毛糸で編んだドイリーを上と下から渡してつないである。
このかごの淵の二重になったヘリに華を差し込んでいる。
これは一つの花ではない。たくさんのつぼみを寄せて糸でくくったものなのだ。

c0067690_15244558.jpg

 作っているところを見せてもらった。
色は真っ白なつぼみとピンクがかったつぼみである。白い方がアラビア・ジャスミンと呼ばれるものだろう。ピンクの方は日本にある羽衣ジャスミンと似た色合いである。
 赤い糸で20くらいはありそうなつぼみのもとの部分に真っ赤になるほど糸を巻いていく。芯には藁のようなものがあるので葦か麦わらのようだ。そして、売られているのを一つ買ってみたら最後につぼみのまわりに一周赤い糸がかけてある。これはすぐに全部開いてしまわないようにするためだろう。こうして手間をかけて作られたつぼみ束をたくさんかごに刺せば販売準備完了だ。

 少年はかごを持って少年が道行く人や商店主に売るのだ。
チュニジア人なら誰でも親しみ、特に男性が耳にひょいと粋にさす習慣があると以前にも述べた。
c0067690_15515484.jpg

 買った時につぼみで小さくても次第に花は開いてかなり大きなものになる。それでも堂々とつけていると様になって、かっこいいくらいだ。
この粋な国民性をチュニジーは誇りにしているだろう。


◆ また、血を流さずに行った革命も香り高い花に模しているのかもしれない。
 10月の選挙結果についてはデモも起きて緊迫しそうな気配でもあった。しかしその後、第2党となった世俗、中道左派「共和国評議会(CPR)」の党首を務めた人権活動家、モンセフ・マルズーキ氏12月13日に暫定大統領に就任した。かれは、就任演説では、「全てのチュニジア国民のために尽くす」としてCPR党首を辞任したと表明した。党首を辞任、そしてすべての国民のため・・・そういう人権活動家であればこその暫定大統領だろう。
 大統領より実質的に権限が強くなるとされる首相には第1党のアンナハダのジェバリ幹事長が就任。23日にはジェバリ首相の新内閣が議会で承認され発足した。
比較的他のアラブよりも穏健に進んでいるのようだ。
      まずまず今のところは、この香り高い名前を維持しているといってよいだろう。


                                       人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-27 16:20 | チュニジア | Comments(10)

海面に見る光の三原色

海面に見る光の三原色
c0067690_7411037.jpg

 まずは海面をじっくりご覧ください。

★この上のグリーンの光の写真、色が不思議というコメントをいただいた。菱餅のように緑・黄色・赤に三分割されたような色は確かに実際に地上にある光景との違和感がある。

 撮影した多くの写真には三色旗が縦になったような光の帯がたくさん並んでいる。

c0067690_7403685.jpg

左:観覧車は緑、他には赤っぽいライトを少し使ったビルがあるくらい。黄色はどこから来るのか。
じつはこれ、光の三原色を見ながら比べるとわかりやすい。海水面で光は長く伸び乱反射もする。
緑の観覧車の緑明けがある半分は完全に緑に、観覧車の緑と建物の赤が混ざったところは黄色に染まっているのだ。これが絵の具での三原色で考えるなら赤と緑を混ぜると濁って茶色のような色になってしまうのだが、光はなんてきれいに黄色になるのだろう。

右:うす紫の観覧車、赤い建物のライト
 これも絵の具であれば濃くて濁った赤紫になってしまうが、光であるために澄んだピンクになったのだ。
したがって、この並びでの観覧車が一色に染まったときに撮影すると、このような光の三原則に元ずく三色旗のような光の帯が見られるのである。

 また、本テーマと関係ないが、海面で光のかげがどう見えるかが右の写真から見える。
建物のすぐ下の海面は波がない。そこでは建物の上の赤いライトがそれぞれの位置で縦の柱のような模様に見える。それが手前の方になるとわずかながらさざ波が立っており、そこではタテの筋ではなく一つの色の塊になっている。

 ◆専門的なことはわからないので、見たままをまとめてみよう。
1.光は長く長く伸びて写る。月や太陽も川などでは長い光が写る
2.海面が静かならくっきりとその光源の幅で伸びる。波があると細かな幅はわからないほど混ざってくる。
3.色が2色ある場合は光の三原色に基づいて、混ざるほど明るく澄んだ色になっていく。もっと混ざると白色になっていく。

 ★いずれにしろ、光のもたらすイリュージョンと思えば、それだけでも楽しめる美しさであった。

                                         人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-26 07:44 | Comments(6)

SP世界最高得点*高橋大輔&2011日本選手権結果

フィギュアスケート全日本選手権で勝つということは・・
 全日本選手権は、これらの日本の選手が世界選手権や四大陸選手権に出場権がかかってくる試合である。国際大会ではないので、普通なら実力のある選手にとっては国際大会より楽なはずなのだが、どっこい日本は選手がハイレベルでひしめき合っているために出場枠(日本は実績があるから3名分ある)に入るのがむずかしい。
 昨年、怪我から不調であった高橋選手は、思いもよらないSP4位となり、その時、この不出来では3位までに入ることができなくて、それでももし現世界チャンピオンという実績から推薦されてもとても出る気にはなれないと考えていたという。しかし、久々に燃えた高橋選手は、FPで燃えるような演技をして会場中を高橋オーラにして、見事3位に入り、世界選手権出場枠を撮ったのはまだ記憶に新しい。
 力のある鈴木選手はこの3枠に入れず泣いた。

 2011年12月23日、大阪なみはやドームで行われた日本選手権。男女とも3枠を目指して熾烈な戦いが始まった。 
 だいたい、日本の選手の層の厚さはどうだ。
TV局は男子24名はいるはずの選手の一部しかうつさないが、その一部を見ても、これからの日本を担うかもしれない宇野選手、キレのある面白い忍者演技が楽しかった佐々木選手、そしてもちろん丁寧な演技で表情もピ来ている町田選手とか素晴らしい選手がたくさん、ひしめき合っている。織田選手は残念ながらケガで欠場しているので、普通なら4強ならぬ3強ですんなりと言いたいところだが・・・。

高橋大輔ショートで4-3連続ジャンプ
 高橋大輔はグランプリシリーズNHK杯で完璧とまで言われた演技を行った。出だしは3-3であったが、それで高得点が叩き出せるのであるからもう、ショートは4回転(クワド)はなしで戦ってもいいのではという考えも聞かれた。高橋自身もGPFでは4回転が失敗したこともあり、ほぼ3-3でいくようなことを言っていた。

 ところがいつものようにこのIn the Garden of Souls という曲の世界に入り込んだ顔になった高橋、なめらかに滑るうちに腕をぐっと背の方に持っていった、かとおもったらきれいな4回転、TVの前でわぁ~っと拍手、しかし終わってはいない。続きがあった、4回転に3回転を続けてコンビネーションに仕上げた。4回転だけがやっとだと思っていたのですごい。美しいジャンプが戻ってきた~!歌子先生も今日やるとは知らなかったそうだ。



 体力・気力を使う4-3をこなした後も美しい3A(トリプルアクセル)は健在だった。もう後は夢中で応援するばかり。いつも冷静でそれぞれの選手のここが回転不足とか、軸がずれたので、ダウングレードがあるかもと、技術面だけを冷製判断して解説している本田武史さんが、やると思わなかったようで何も言えないと興奮気味の口調で言っていた。

 NHK杯で3-3で演技してもバンクーバーオリンピックの得点を越えて、最高点を獲得し、世界歴代3位という高得点だった。それを今度は4-3を成功させたのだ。どんな特点になるのだろうとアナウンサーも解説者ももちろん会場の人々も見守る。
 SP
1位 高橋 96.05・・・このうち、技術点がとうとう大台にのって、50.70という点数。
                    演技構成点が45.35点
       パトリック・チャンのもっていたショート最高得点を3点以上も越えた(国際大会ではないので記録更新とはならないが)。

2位に小塚 85.60・・・彼もよかった。
3位に町田 74.64・・・ここの所、急成長し表情や動きに訴えるものがある町田君に注目していたが3位につけた。 
4位に羽生・・・・・・TVでは3位と言っていたが、スピンの得点訂正があり若干下がったため、4位に修正された。
   

===日本選手権・過去====
◎2009年
1位 高橋大輔 261.13
2位 織田信成 244.30
3位 小塚崇彦 236.13
4位 町田樹 215.02
5位 南里康晴 201.01
6位 羽生結弦 195.22

◎2010年
1位 小塚崇彦 251.93
2位 織田信成 237.48
3位 高橋大輔 236.79
4位 羽生結弦 220.06

◎2011年(もうすぐわかる)

============

 今シーズンの高橋大輔・・・魅せてくれる。
これまでアーティストとしての面ばかり見てきたが、時々見せる不屈の魂もみてきた。(昨年の日本選手権、今でも時々見直している)。
世界選手権で靴のブレードが壊れる事故がた表情とさばさばとした話しっぷりに、期待感は持っていた。だが、早く取り戻し始めた技術、新しく取り入れた技術に、そして負けじ魂を出していく大ちゃんに、フィギュア史に残るアーティストであるばかりでなく、すごいアスリートなのだとあらためて感じている。

 今回も順位的には大丈夫だろうというところでとどまらずに自分の目指すところに向けてわざわざクワドを入れてくる。世界の名だたる指導者をしてアーティストと言わしめる繊細な表現者であり、ファイターである大ちゃんに今夜もまた、楽しませてもらおう!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪追記≫FPを終えて
高橋大輔は、最初の4回転で転びすぐに体制を整えられなかったのが、この後の流れにも影響した。最高の演技の時とは違う。身体のキレと流れるようなて指から肩・首までの動きに、わずかながらしっくりこないものを感じ不安感がよぎった。そしてそのあともジャンプミスがあり、疲れも見えた。

 ブルース、難しい曲だであることは最初から分かっていたが、今回怖い曲だ・・とおもった。曲にのって観衆をすぽりとブルースの世界に引き込んでしまった時の魅力は絶大だ。しかし、ひとたび曲との同調性が乱れると戻れない。映画音楽やクラシックのように勇壮・壮大なイメージの曲は、失敗した後でもその曲の力が選手を助けて後押ししてくれたり、がらりと気持ちをいれ変えてくれたりもする。

 ところがこのブルースは違う。
NHK杯での高橋の演技を、外国の解説者は、「シャープでけだるい、ブルースを表し切っている」と絶賛した。
ところが、曲想にのれば大絶賛で忘れられない名プログラムである反面、高橋自身が以前に行っていたように「曲が助けてくれない、自分の表現だけで表し切らなければならない」という厳しさという面もあるのだ。

 だから、ひとたび乱れが出ると「曲が助けてくれない」プログラムであることを痛感させられた。

◎日本選手権結果(2011年12月)
1位 高橋大輔 254・60
2位 小塚崇彦 250・97
3位 羽生結弦  241・91
4位 町田樹
 
 SPの突出した得点で、FPでジャンプを失敗するも逃げ切り、日本選手権のNo.1に返り咲いた。だが、高橋はこの結果には満足していない。疲れが出てしまって調整の失敗とも言っていた。つくづくフィギュアは繊細で大胆で調整の難しいスポーツだ。上位3名もどこかしらで失敗するなど残念なところがあったが、その中では、FPでは羽生が気迫で勝っていて、FP1位をとった。
 無理せずともSPは安全に滑ればいいところをあえて4-3を入れた高橋の判断が結果的には優勝に逃げ切った得点に結びついた。
 あるいはSPで無理せず、FP中心の調整をすれば安定したかもしれない。しかし、それができないほど、実は羽入らの追い上げが厳しい。追われるものは常に厳しい。

 グランプリシリーズ・今大会・ISUの順位を参考に決められる出場権は以下のようになった。
     世界選手権の出場=高橋・小塚・羽生

■世界選手権2012(ニース3月開催)代表
<男子> 高橋大輔、小塚崇彦、羽生結弦
<女子> 浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子
<ペア> 高橋成美/マーヴィン・トラン組
<アイスダンス> キャシー・リード/クリス・リード組  

■四大陸選手権1012(コロラドスプリングス2月開催)代表
<男子> 高橋大輔、町田樹、無良崇人
<女子> 浅田真央、村上佳菜子、今井遥
<ペア> 高橋成美/マーヴィン・トラン組
<アイスダンス> キャシー・リード/クリス・リード組



 日本選手権は日本の中での立ち位置も決定してくるし、世界選手権等への選考も兼ねているので、独特の雰囲気があると言われている。上位はさすがに3強が圧倒した結果になり、4位以下を大きく突き放された感がある。町田はSP3位になったせいか失敗しないようにと動きが固かった。世界で戦うための4回転を得意技とする人もいる。多彩な才能があり、もし、他の国だったら代表になれるのではといつも家族間で話題に上る。エキシビジョンでは町田の演技はのびのびしていてとても楽しめるいい演技だった。
 他の国ならあなたもトップスケーターだよとうめく。
 
 レベルの高い日本フィギュア・・・それだけに競争を勝ち残るのはとても厳しい。しかし、前向きに見るならばこれだけ世界の20位までの世界スタンディングを持つ選手が日本にたくさんいるのだ。先輩であったり、同じ練習場にいたり、競技会でみたり・・・、他の国の選手がうらやみそうなくらいお手本にできる選手が目の前にいるのだ。こういうことを生かしてさらに自分を磨いていってほしい。

 最後にそのレベルを思いっきり引き上げ続けている高橋大輔選手、勝つことはうれしいが、それを目指しているのではなくてあくまでも自分の理想とする演技を目指していることがインタビューのたびに伝わってくる。そのため、こちらもその気になってしまい、うっかりNHK杯などでも順位も書かないままの記事だった。

 順位など超越した彼の求める演技を、いつか目にすることができるよう願ってやまない・・・。

                                         人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
  
by miriyun | 2011-12-24 12:56 | Comments(2)

アートリンク in 赤レンガ

 アートリンク in  横浜赤レンガ倉庫      
毎年、冬になると赤レンガ倉庫のイベント広場はオープンエアのアートリンクArt Rinkになる。
c0067690_10594370.jpg

赤レンガ倉庫の壁にアーティスト演出の光のアートが映し出される。今年は石井竜也の愛と平和を願うアート・インスタレーション「GROUND ANGEL」である。動き続ける光アートなのでとらえにくいが雰囲気はこんな感じ。
c0067690_10582952.jpg

屋外であるだけでも、ペアで滑りたくなる雰囲気があり、更に壁面の光アートとBGMでエキシビジョン会場のような雰囲気。
c0067690_10582098.jpg

足元の氷を見るとたくさんの人たちが楽しんだ靴の跡がガリガリに削れていた。

◆これを見ながらフィギュアの全日本選手権・・・世界選手権への選抜でもある、この大会のことが気になって仕方がなかった。
                                         人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-24 11:14 | Comments(2)

TOWERS Milight *みなとみらい全館点灯

 横浜*milightの光と色     
 横浜みなとみらいの全館点灯は、今年はなぜかクリスマスではなくて22日だった。以前は3日間でそれがイブの1日になり、今年は22日でと変動が激しい。いつもより人が少なく感じたのはきのせいだろうか。

 節電の夏のはじまり、観覧車の光が消えた横浜は本当に寂しかった・・・。 まとまって夜景を楽しみそぞろに歩くには最高のところ。短くてもいいのでこれからも続くといい。

c0067690_23134097.jpg

クール・ブルー 撮影地:大桟橋

c0067690_10295487.jpg

青緑系グラデーションを映しながらパシフィック・ヴィーナスが出航:大桟橋・クジラの背中


c0067690_231142.jpg

ライト・グリーン:象の鼻パーク

c0067690_23135483.jpg

ロマンティック・ピンク:運河パーク


c0067690_2314143.jpg

スィート・バイオレッ・・・スミレの花のようなこの色が好き!:汽車道


c0067690_2314495.jpg

シルバータウン:運河パーク
    
 今宵だけのみなとみらい21でした。

◆う~ん、横浜みなとみらいの造形はほんとに美しい!ビルだけでなく防波堤に大桟橋に公園に・・・。
一つ一つがよく考えられたデザインである上に全体がゆったりとそぞろ歩きしながらそれぞれの場所からの景観を楽しむことができるよい作りになっている。
  
                                      人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-23 23:22 | Comments(4)

ハヤブサが鳥を食らう・・鷹狩(4)

  命あるものは命あるものを食らいて、また命を繫ぐ。

肉食獣と草食獣がいるように、鳥の世界にも肉食と草食がある。
その肉食獣にあたるのが猛禽類であるから、その狩の方法こそ異なるが、肉をあさりむしり取る様子も肉食獣によく似ている。

生きる糧     

 自分で狩をしてしまったハヤブサは地面に降り立つとすぐに食べてしまうのだが、そこにインストラクターが駆けつけ、食べている獲物ごと腕に載せ回収してきた。

 そのため生餌をいかに食べていくのか様子を見ることになった。
c0067690_674329.jpg

ほんの数分前までフードを被ってキュートな姿でおとなしくしていた感じとは変わっていた。
羽が空気を張らんで一回り大きくなったかのようだ。

c0067690_665591.jpg

小鳥をついばんでいく。ハヤブサは嘴は小さいので、脚で獲物を抑え肉を小さくむしり取りながら食していく。

c0067690_662059.jpg

肉をむしり千切れた瞬間、強い嘴で引っぱられていた肉片が跳ね上がった。

c0067690_636962.jpg

羽さえも食べているのに仰天。全部を食べたかは不明だが、見えている一枚の羽以外にも何枚かの羽が口の中にあった。

c0067690_6345498.jpg

その姿は、まさしく猛禽類、肉食獣の姿であり、強さを求めた権力者たちの象徴となった鳥の姿であった。


                                         人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-22 06:41 | Comments(2)

ハヤブサの速さ・・・鷹狩(3)

 世界一の速さ・・・ファルコン     

世界に分布するハヤブサ種類は多いが、Peregrine falcon 
アラブでの説明はすべて「ファルコン」なので細かな種別は聞いていない。
c0067690_13262392.jpg

ハヤブサは鷹よりも小さく大きいメスで全長49cmほどである。しかし翼を広げると115cmにもなる。
c0067690_13262559.jpg

この独特のカマのような形になると水平で時速100km弱で飛ぶ。
水平飛行ではもっと速い鳥が何種類もいるが、では獲物を追って直滑降するときはどうなのだろうか。

you tubeに次の実験が載っていた。



速さを目指すスカイダイバーチームがより早く降下するためにファルコンを使った実験を行ったという。12000フィートから落下し、このチームの速さを求めるダイバー自身は時速120kmで降下するという。
 世界一速いと言われてきたハヤブサ実験では、鉛を重しとして麺の布に生肉を挟み込んだ疑似餌を用意した。それを落下させ、ハヤブサに追わせてハヤブサにつけた速度計でその速さを測るというものだ。

時間がない方は、下の小さい画像をどうぞ(上の動画より引用)
c0067690_14922100.jpg

 
 ハヤブサは翼をまっすぐに水平にひろげると110cmを超えるというのに、一気に急降下する時は身体を空気抵抗の少ない涙型にまとめ落下していく。その間目は獲物を見つめて揺らがない。獲物の落ちるのより早くなければとったことにはならないのだが、ぐんぐんと距離を縮めるとやや翼を広げ、最後に足で獲物を掴みこんだ。
 この実験によるハヤブサの最高値は時速385kmであったという。

*E5系「はやぶさ」は今年、東北新幹線で投入された流線型の新型新幹線である。この名前もまた超高速のハヤブサにちなんだ名前であった。実験によると垂直下降のハヤブサの時速は385kmで、なんとE5系最高実運転速度時速320kmよりも早いということになる。

 小さな体の生き物で高度と条件と精密な機械が揃わないとできない実験であり、様々な実験結果によりいろいろな数値が出ている。まだまだ鳥の速さを確定する技術は確定していないというが、疑似餌を掴む間での空気抵抗を極限まで減らした姿は感動ものである。

 何もない砂漠で、しかも目の良い砂漠の民には、きっと急降下の様子も見えているのだろう。急降下は、実にかっこよくて、アラブの王族や権力者たちのスポーツであり、今なお多くの人がファルコンを高値で取引している。
 ・・・インストラクターの言うことを聞かずに勝手に狩をしてのけたハヤブサのおかげで、その魅力の一端が伝わってきた鷹狩だった。


                                         人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-18 14:16 | Comments(6)

夜明けの鷹狩り(2)・・・ハヤブサの技

本気の鷹狩・・・ハヤブサ
c0067690_6164427.jpg

次のインストラクターが今度は鷹の細かな説明をしながら腕にのせた。
c0067690_6213282.jpg

フードをかぶった鷹のドアップ。!
インストラクターはフードの説明や、ICチップを近頃では埋め込んでいるというような話をしている。

c0067690_6215638.jpg

しかし、この鷹は気が荒いのか、腹ペコなのかフードがまだ外されていないのに早く飛ばせろと言わんばかりの動きを見せる。

c0067690_6285634.jpg

さてようやく飛び立たせて、鳥の餌をつけたロープを振り回して、この時の参加者に見せようとしたのだが、この鷹は一気に高く高く飛び立ちかなり遠くまで旋回した。

ハヤブサの技 
c0067690_6292822.jpg

かなり高い位置まで上がって飛んでいると思った瞬間、鷹は急降下した。遠いのと、背景にアカシアの木があるため、何が起きたのかとっさに判別できなかった。インストラクターが、駈けていって、鷹を連れ帰った。
 鷹は空に飛ぶ小鳥を見つけるや否や上空から高速でけり、墜落させ、それを更なるスピードで追い、大地に落ちる前に一気に鳥を捕まえ、すでに食べ始めていたのだった。
 デモンストレーション用の人間が用意した餌は気に入らなかったようだ。

 このような上空からけり落とすのはタカ目の中でもハヤブサの技である。
*アラブでは鷹狩というのは、このようにハヤブサを使う狩である。それでもハヤブサ狩りとは言わず、世界的に猛禽のタカ目を使った狩は鷹狩という。したがって、ここでもハヤブサの狩を鷹狩と表現している。



 下降してからは一瞬のことで全く見えなかった。
           その速さが「速い翼」という言葉となり、転じて和名のハヤブサと呼ばれるようになったという。
                                         人気ブログランキングへ
                 
                                                    一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                          
 
by miriyun | 2011-12-18 06:45 | Comments(6)