<   2010年 08月 ( 23 )   > この月の画像一覧

パピルスの花(8)

 輝いていたよ!    

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エジプト古代王朝において、
  知恵をつぎにつたえ、栄光を記した植物

   輝くばかりの業績をもつ植物・・・・その名はパピルス!

そして、一つの植物を使いこなす人というものに
も感心してしまう。

パピルスは神聖な王国の象徴として絵にあらわされている。形は扇形で先端にプチプチと何かがあるようにえがかれたり、あるいはそれを省略して扇形の弧のところに太い線を入れることでこの植物の花の咲く様子をあらわした。
カヤツリグサ系なので先端にちいさく咲くはなである。


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by miriyun | 2010-08-31 07:08 | Comments(2)

虹の話(2)・・・二重の虹

  1. 二重の虹 
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                             ↑ 見やすくするため、若干コントラストを強くしています。
これを撮ったのは随分前のことであるが、覚えているのは夕方、雨ガザ~と降って、突然やんだ時に見られたものである。

 虹そのものはいつでも見れば嬉しく感じる。しかし、このとき、より印象的だったのは東の空の高いところを頂点として大きく弧を描く虹だったことだ。だから、コンパクトデジカメの画角には到底入らないので一部を撮影した。そしてもう一つ印象的だったのはいつも見える虹のほかにもう一つ外側に二重になっていたことだ。
二重の虹は内側の光が強いほうを主虹といい、外側の光が薄いほうを副虹という。

 自分ではわ~っと思ったが、虹をよく見る人にはおなじみの光景らしい。
虹は主に雨上がりに出現する。こういうときの水滴はとても大きくて直径0.05~0.5mmくらいあるという。これほど大きい水滴になると、光は水滴の中にはいったあと、屈折してでてくる。これが虹を作る。
虹は空中に漂う水滴に太陽光に光があたり、その内部で屈折と反射をすることで生ずる光の技である。

一般に虹は太陽を背にして反対側の空を見る。

どの高さに見えるかは対日点によって異なる。
対日点というのは、かみ砕いて言うならば、太陽が見る人の頭(正確には目の位置)を通って台地に差し込む日の光の方向を0度として、そこから上に向かうごとに5度、10度というように数えていく。こうしたときに対日点42度のところに主虹が見えて、51度の所に副虹が見える。そして、水滴の中を一回だけ反射してでてきた光は42度のところに集中して私たちの目に強く写る。
 一方、水滴の中を2回反射した光は、対日点に対して51度のところに光を集中させる。


2.色に注目  

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主虹は内側から紫・黄色・橙・赤というような並びになっている。
だが、副虹をどうか。
    なんと、副虹はその色の向きが逆になっているのだった。

3.虹の幅と光の強さも異なる       
副虹は水滴の中を2回屈折してきた光が集まってできる。
屈折するほど光は弱くなるので虹は弱くなり、私たちは探しにくくなる。
幅が広いこともその屈折の関係らしい。

4.水滴の中で3回以上屈折することもある      
その場合は、90度をこして太陽のある方向になってしまう。彗星の発見者であるハレーによると反射回数3回の副虹の現れるのは太陽を取り囲むように40.20’であるという。
                                       (*「空の色と光」斉藤文一著を参考とした)

 これは実に探しにくい。主虹がある方向と全く逆になるのだからそもそも見ていない方角だ。
それに3回も反射しているから光が弱い上に太陽の光が強すぎるので見えにくい。
だからもしかしてあるのかもしれないが見えにくいことは確かなのだ。

 しかし、知ってさえいれば条件次第で虹の出現する方向と真逆のところで虹を見ることがあるかもしれない。

◆身近な虹一つでも写真で確認するといろいろな疑問が現れ、調べていくと真実につながっていく。
また遥かに昔から天文学者や数学者はそういったものに注目して計算もしていたということに気づかされて驚いたりする。

 久しぶりに自然に思い切り注目できた!

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by miriyun | 2010-08-30 00:52 | Comments(6)

ベイブリッジ越えのカモメ

 青空のベイブリッジ 
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横浜ベイブリッジとカモメはよく似合う。


飛び越えるわ!くぐるわ! 空高く舞うわ

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障害物は意識しているのか、クイッと頭を持ち上げ、飛び越えた。

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一気に障害物であるベイブリッジをくぐる。大空よりも狭いところを通るためか、心もち緊張感がある。船から真横の目線で見る。


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空を高く高く飛んでいる。
  いつもは港から波間をちょこっと飛ぶだけの姿を見てきたので、こんな姿が珍しく感じてしまう。

       ベイブリッジが小さく見え、
               そのぶん空は大きく広がる・・・


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by miriyun | 2010-08-28 12:12 | Comments(0)

カモメの顔・・・カモメ飛ぶ街

 真夏の海とかもめ   
港に行って、船に乗ってみた。今年の夏のたった2時間弱のリゾートタイム。

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ロイヤル・ウィングというレストラン船なのだが、もちろんレストランではなくて景色が目的。5時とはいえ、真夏でまだ4~5人しかサンデッキには上ってこない。何しろ日差しが強烈!

日陰じゃないから日射しだけは自分で対策を練らなければならない。ただ、夕景を期待しての乗船なので暑いのはガマンガマン。動き始めれば風は心地よい。

意外なものから・・・
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この前衛的な絵のようなのは、実はくらげ。何真に無数に漂うクラゲを見ると、食糧難になったら、このクラゲなんとしても食べる努力もしなくてはいけない。水族館のクラゲは幻想的できれいだが海で見るクラゲは無気味だった。

◆カモメがぐいぐいと力強く飛んでいた。
船が空きなのか船のそばに獲物がいるのか結構カモメは船の周りを飛ぶ。
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下からの姿はよく見える。港からは見られない姿が見られるのが楽しい。
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しかしこれくらい近くで撮れたのはこれだけだった。

 飛ぶ鳥、
     走る乗り物
         そのほかスピード感があるもの
これらは自分の眼ではなかな捉えられない。(ボクサーなどスポーツ選手は動体視力がすごくいいので見えているかもしれないが・・。)

船から見ていた飛び回るカモメ
    ・・・・ただのカモメとしか捉えていなかったがこうして写真で撮ってみるといろいろな特徴を捉えられる。

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結構怖い顔に見える。光彩が黄色い薄い色なので目がきつく見える。しかも目の周りは赤いので歌舞伎のくまどりをイメージする。くちばしがまた目立つ。長めのくちばしの色も黄色・赤・黒の三色が強い。
中型カモメの中でも顔が特徴のウミネコだった。

  多くのカモメが秋までは涼しい北海道などに移動しているのにウミネコはこの地にとどまって動かない。
だから夏に見る港のカモメの多くはウミネコということになる。撮った写真を確認したらやはり全てウミネコだった。
 ユリカモメなどより大きいので力強さが印象的であった。


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by miriyun | 2010-08-27 23:24 | Comments(6)

アラビア語のロゴマーク

 アラビア語のロゴを読もう 
◆久しぶりにロゴマークが目に付いたのでクイズ形式で・・・初心者向けなので、文字になれている方はデザインを楽しんでいただこう。

*次のロゴはそれぞれ何とかいてあるだろう。
A:
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B:
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◆ヒント
1つ目のヒント・・・対象ヒント

 A・Bとも国名。


2つ目のヒント・・・文字ヒント

  アラビア語なのでいずれも右から読むが、最後の文字などは上にのせることもある。
  Aは、変形クーフィー体。文字に付随する点は3つある。
  Bは典型的なクーフィー体。右の縦棒がアリフ、次はラーム・アリフ

3つ目のヒント・・・歴史・地理ヒント

  Aの国の木は、パルテノン神殿等の天井・エジプト王朝の太陽の船・ヒジャーズ鉄道の枕木にまで使われ、現在は消滅しかねない危機に面している。
  Bの国は精悍で魅力的な王と世界一美しく聡明な王妃がいるといわれる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
答え
A   レバノン
 لبنان 
   
正式にはアル=ジュムフーリーヤ・ッ=ルブナーニーヤだが、通称はルブナーンでありそのままこのロゴもルブナーンとしている。前の記事のジェイタのポストカードに載っていたもの。最後のヌーンが真ん中に乗せられて、ほぼ、左右対称に書いているのが面白い。
 各地に使われた木はレバノン杉。

B ヨルダン
 الأردن
正式名はアル=マムラカ・アル=ウルドゥニーヤ・アル=ハーシミーヤだが、通称はアル=ウルドゥン。
観光局のカレンダーに載っていたロゴである。この形の文字はモスクなどではよく使われている。
アブドッラー王とラニア妃の発言には聞くべきものがある。

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by miriyun | 2010-08-27 01:13 | Comments(2)

幻想・・・ジェイタ洞窟

 ジェイタの地下洞窟 
      

 岩が溶けるのはペトラにも見られるが、やはりその現象がもっと大きいのは鍾乳洞。
レバノンのジェイタの洞窟だ。ここはベイルートから20kmなのだが、公共の乗り物も途中までしか行っていないので不便だ。また、各国の旅行ツアーもここを組見入れるところが少ないマイナーな所である。
 
 ベイルートから乗り合いバスを探し出して、ナハル・カルブまでは行くことができた。しかし、そこからはバスもなく地図を見るとまだかなり距離はあり、歩くと60~70分はかかりそうだと判断してタクシーで行った。そのくらい不便なので、あんがい外国人は少なくて地元の家族連れの割合が高いところだった。

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               ↑ 岩のカーテン

石も薄ければ光を通す。光を通しながら柔らかく連なる石はほんとうにカーテンのようだ。

◆ナハル・カルブの上流に位置するジェイタ洞窟は2つの洞窟からなっているようだ。特に長いほうは6230m(古い歩き方では623mとなっていたが・・)の洞窟が続く。
石灰岩が水の作用で様々な形の岩を出現させていた。石筍・石のカーテン・奇岩があり、釣り下がっている岩としては世界最大級の鍾乳石の一つがある。 洞窟は水位まで天井から108mの高さの巨大なホールになっている。

 ここでは入場料が結構高いうえにカメラ・ビデオ関係はすべて入口で預けることになっている点が、難点で、
そのため仕方なく購入したポストカードでの紹介となる。
そのポストカードの写真画質があまりよくないのだが、これを参考に想像力を広げてみていただければと思っている。


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 船に乗って地下の湖となっているところを進む。想像していたよりもずっと整備されていて淡いグリーンやブルーでライトアップされているので、非常に幻想的である。

 湖面はペパーミントグリーンのように澄んだ色のところに入っていく。おそらく水の透明度が非常に高く少しのライトで最大限の効果が生まれているのだろう。

 小船は音もなく滑るように進み、それとともに上から垂れ下がる巨大なツララのような石が白く浮かび上がり、濃い緑(ビリジアン)の湖面に浮いて見える。

また青いライトの光を受けているのか、真っ白な石に青い蛍のように輝くところが見られた。
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垂れ下がる鍾乳石は満開の藤の花のようにまっすぐに湖面に向かう姿がぎっしりとある。


◆船から下りて、高さ108mといわれる地下にできた自然の大ホールにはかんたんな手すりがついた遊歩道ができていて、そこを歩きながら壮大な洞窟を鑑賞する。
何よりもそのスケールと、ここを見やすいように環境整備がよく行なわれていることに感心した。

 あとはカメラだけの問題だが、まず、ストロボを光らせたらこの幻想的な雰囲気は台無しになる。自分としてはせめてストロボ無し撮影を認めてもらえればもっと多くの人がここのことを知り、またそのすばらしさも世界に広がっていくと思うのだが、やや保守的なところであった。ただし、そうは思っていても、実際はこういうところでストロボが自動作動してしまうカメラを使う人がでてきてしまうことが考えられるから仕方ないとおもいつつ、やはり残念に思っている自分がいる。

 それからここの涼しさ、空気もさっぱりひやっとして、水は澄み、静かな世界・・・・真夏の中東でこれほど気持ちのよい涼しさを味わえるところは少ないだろう。
 中東では交通が整備されていなくて行きにくいところも多いが、もう少し整備されればずっと親しまれるところが増えることだろう。


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by miriyun | 2010-08-25 04:25 | Comments(8)

川が流れるペトラ・水が削り出すペトラ

以前から気になっていたことがある。
ペトラの水利施設が2000年前としては素晴らしく整っていたことは以前に書いた通りだ。岩山に保水のため池をつくっているし、またワディ・ムーサから水を引き入れる溝も穿っている。 その少ない水を大切に集め、たくわえ、街全体で使うしくみは一つの文化圏が成熟していた証しだ。
 一方で、シークが形成されるには長い年月をかけてアメリカのグランドキャニオンと同じように削られてできた谷だということは知識としてはわかる。だが、雨が当然降るのだろうが、どの程度の雨がふり、結果的にどのような様子になるのか実感がつかめないでいた。

 しかし、先日のTV『世界遺産ペトラ』の中に探していたものが見つかった。雨の風景である。


 エル・カズネの前に小川が流れていた!! 
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1839年にデヴィッド・ロバーツが描いた絵には、エルカズネの前に小川が流れていた様子が描かれていた。
 干からびた赤い土と、観光用に座ったラクダのいる位置に川があったいう。想像もしていなかった場所である。ところが、このTV局の撮影が行なわれている時に雨が降り出し、その水は一気に下におリ小川となって流れ出したのだ。
 乾燥地では山に木がないため、降る⇒流れると一気に進む。砂漠の場合もこれにあたる。
日本の先入観が残っていて、いくら木がなくても、もう少し時間差が合ってチョロチョロと流れ出でた水がそのうち川にもなる。 そんなイメージを持っていたのだ。

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                            ↑ 雨が降る前の岩壁

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                            ↑ 雨が降った後すぐの岩壁

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             ↑ 見る見るうちに川が流れ出した。 (3点の小写真はTV世界遺産を撮影し引用)
 
雨が降ると一気に滝になる。3段にわたって続く滝となってエルカズネのすぐ近くに落ちる。ここでは雨が降ると直後に滝ができるという急展開になる。そしてそのまま川となり、ローマの列柱どおりのほうに向かって川ができてしまった。

☆なるほど!保水力のなさは想像以上だった!
確かにエル・カズネの前は170年前に描かれた絵の通り、川になった。ペトラ全体が雨が降った時だけ川になるワジだということになるわけだ。


岩を溶かしシークを削る水 
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ペトラに降る雨は思ったよりも多いらしい。岩穴に掘られた貯水池も、強い雨だとそこに貯水した上にあふれて滝のように落ちていく。雨はこのように岩を溶かしもともとの段になった文様を溶かし落とすように動いていく。
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石灰を多く含む岩なのでこのように岩がとろけるような現象となって現れる。


☆また、植物がわずかに生えているところは雨が降らない夏でも若干の水を含むのか。その近くに水の道があるはずのところだ。
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植物の近くにはこのような岩山をみいだす。雨が降ればここはもちろん滝のようになり岩盤に食い込み、更に長い年月をかけて下まで裂いてしまう。

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なお、雨の量がちょっと多いときには雨は周り中から集まり、このシークの幅いっぱいに川が出現し時には濁流が生ずる。向きはシークの入口からエルカズネに向かう流れである。
 毎年、降る雨は、人々の生活を支える生活水でもあり、シークを何万年にもわたって削り続ける水でもあり、時には人の命さえ奪う鉄砲水になる。

 ふだん見るシークには、深さと鋭さと静寂があるばかりであるが・・・。

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by miriyun | 2010-08-24 02:12 | Comments(0)

高橋大輔・・・振付決まった!

 ラテンでいくぞ!

 フィギュアスケート、高橋大輔選手の今期のプログラムが、北海道の合宿所で発表された。
小気味よい動きとラテンのリズムで絶賛された『eye』につづいて、今期もラテンで行うと言う。

 振付を誰にするか、コーチを誰にするかはどの選手も大きなことで、これがうまくいくかは選手にとって大きなかけになる。
 しかし、フリーについては全開のラ・ストラーダ(道)で、絶賛されたカメレンゴ氏である。モロゾフコーチがライバルである織田のコーチを引き受けたということで、高橋選手はコーチを変えたのだが、カメレンゴ氏にかえるについては、不安はなかったという。もともと彼に頼もうという気は何年か前からあったようだ。そして、ラ・ストラーダ(道)で、絶賛されたカメレンゴ氏である。次回作に当然期待は高まる。
 何の曲なのか、気になるところだが、これからのアイスショーで順次紹介されていくようだ。チケットはますます手に入りにくくなりそうだ。

 ランビエール振付の難曲のクラシックもあるが、のりのよさからショートはシェイ・リーン・ボーン氏振り付けのマンボ・サンバなどをミックスしたラテン系を選んだ。


どこでどの曲を高橋風にしっかりとものにして発表されるにしろ、高橋大輔自身が、これらの曲がいずれもよいプログラムであるといっているので期待が高まる。
 バンクーバーオリンピックとトリノの世界選手権であれだけの表現ができることをみせた高橋であるから、振付のほうも飛びっきり難しいようだ。
 振付師は常に何人かの有力な選手に振付をしているようだが、同じ時期に同じように振付料を払ったとしても、同じだけの振付はできない。振付師にとっては素材が野草か、薔薇か、ランなのか見極めなければならない。あるいはライオンなのかガゼルなのか、はたまたウサギなのかを知って、その能力に応じた振付をするのだ。どんな素晴らしい振付もそれをこなす能力を持たなければ意味がない。


 今の高橋にはランビエールがそうした様にだまっていても振付師がやってくる。希望すれば相手もすぐに返事をしてくれる。高橋という世界的に認められた素材をつかって振付師のほうも自己表現が完成するのだ。だから、同じように振付を頼んでも決して同じようにはならないし、難易度については選手次第ということになる。高橋はもう4回転フリップかルッツで挑戦していくということなので、振付師にとっては自分でも作りはしても実現できなかったようなプログラムを高橋につくることができるのだ。
 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 エピソード集*長光コーチ
 
15歳で日本男子初めてジュニア世界1になった。若手の選手育成に定評のある長光歌子コーチが彼を初めて見出したときの印象。

 すごい子だ。スケートやジャンプが上手な子はたくさんいる。しかし、曲が体の中から聞こえてくるようなのは大輔がはじめてだったという。

 ごく若いころの映像を見ただけでは私などではそこまでわからないが、そのまだまだわからないようなころに見出していくのがコーチの慧眼というものなのだろう。
 長光コーチは才能を次々と引き出していき、関西大学に入ってからはコーチの家に泊めた。けんかはするけど基本はすごくやさしい。そういうコーチとやってきて2007年には世界選手権でとうとう銀メダルを手にした。

しかし、のちに高橋は行っているが、一つの大きな大会を終えるとドーンと落ち込んで立ち上がれない。
特にこの選手権でメダルを取ってから目標を見失いかけている。モチベーションが上らない。そういう状態に長光コーチは気づいていた。そうしたときにトリプルアクセルでおりたったときに靭帯を痛めた。右ひざの前十時靭帯の断裂。MRIで全く写らないほど・・・。


京都病院の原邦夫医師は靭帯をいためたスポーツ選手を数多く見てきたが、フィギュアスケート選手は初めて、彼の場合はやってみないとわからないということはあった。

 長光コーチはやらなければだめな手術であるなら一刻も早く手術して少しでもリハビリを早く始めたほうがいいと考えた。
 そして、さらに、「このシーズンは休めということだったのだ」と捉え、極めて前向きに考えていった。選手生命が~、とか、フィギュアの選手の身体にメスを入れることについてなど本人も日とも不安を持つ中、長光コーチは常にからっとして前向き姿勢だった。

手術後、苦しいリハビリの日々。ひざのぐあいをみながら落ちた筋肉を取り戻す。
 あまりのリハビリの苦しさに失踪してしまった事もある。(このとき高橋は東京にいたらしいということを某TV番組で最近言っていた)、かれが帰ってきたとき、長光コーチは「ガンバレ」とは言わなかった。無理を言うことなく受け入れたのだ。「やめていいんだよ、あとは何とかするから」
  実は、このように落ち込みきってしまった人に「ガンバレ」は禁句だという。
高橋もここでがんばれといわれず、やめていいんだよといわれたことで素の自分に戻って自分を見直し、やはりスケートが好きだと感じ、もう一度立ち上がることになっていったという。
 同じ怪我をしないよう肉体改造に取り組む。また、体が固いこともわかり、股関節や足首など股関節の柔軟性を高めるメニューは5ヶ月以上続いた。担当医師は、「半年間、氷上でないところで地道な土台づくりをし、その土台を支えにしていってもらえれば治療した甲斐がある。」という。
 ケガをチャンスといいつつ不安をぬぐえない・・・
2009年4月、半年振りの氷の上で練習再開。思った以上に滑りやすい以前より肉体改造の成果でこおりをしっかりとらえることができるようになった。股関節の可動域が大きくなったのでステップもしやすくなった。
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 試合初めの固い握手も、試合後のキス&クライでコーチとともに座り、そこでの信頼し、安心している様子、また近眼で得点が見えないのに目を凝らしている大輔に点数を教えるのも歌子コーチだ。
 この信頼関係あればこそ、また、それぞれの専門の人材をあつめ、最初ばらばらだったチーム高橋をまとめていったこのコーチなくしては、高橋のここまでの成長はなかったかもしれない。


 エピソード*振付師と高橋   
 
◆カメレンゴ氏
昨年2009年の7月。カメレンゴ氏は不安を持ちながら高橋選手とデトロイトであった。
2008年のケガの前にすでに振付けられていた『道』。このときすでにカメレンゴ氏は高橋の振付の覚えの早さに驚いたというが、残念ながらこのプログラムは高橋のケガによって一度も日の目を見ていなかった。
いまは世界の共通の認識で名プログラムとされる『道』も、高橋の回復がおぼつかなければお蔵入りになってしまった可能性があるのだ。
 さて、このときイタリア人振付師パスカーレ・カメレンゴ氏は「彼がケガをする前の状態に戻っていてほしいと願っていたが、じっさい見るまではどういう状態かわからなかったのでとても気がかりで不安だったという。

 しかし、このデトロイトでカメレンゴ氏は高橋のすべりのよさにびっくりした。回復振りを確認したカメレンゴ氏はケガのため一度も披露できなかったフリーの演技に磨きをかけることにした。
 
 下半身の柔軟性が増した増した高橋にあわせて、プログラムは以前より難しい内容に変えた。ステップ・・・異なるターンやステップの種類を増やしスピードアップした。高得点になるれレベル4を獲得できる内容にしていった、スピンも柔軟性が増したことによりこれまでできなかった体制が取れるようになりより高度にした。ただ回っていたプログラム中ごろのスピン。時間的にも長くし、また泣くようなしぐさを入れて変化させていった。
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それらの成果が2010年の2月のオリンピック銅メダル・3月の世界選手権金メダルとなって現れたのだ。


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                                ↑写真は3枚ともいずれもTVを撮影して引用
これは『 道 』 の中のワンショット。
これだけでどの場面でのステップかわかる方もおられるのではないだろうか。
いくつかTVそのものから写真におさめてみたが、今それを取り出してみると、そのワンショットごとに音楽が聞こえて次の動きが見えてくる。それが、音と一体化してくる演技というものなのかもしれない。


 勇気を持って飛び、この間までライバルだった人物からも学ぶなど、自分の表現したいものを幅広く求める高橋、振付師は自分の振付を生かし表現していく人材を求め、その求めあいが、高橋のところで形を成している。
 日本人、いや欧米人以外が世界選手権男子で初めて最高峰にたった。その喜びと満足感で停滞することなく、次々と可能性を広げている。そんな存在がどれだけ人々に勇気を与えていることか。そういう人材、まれに見るアーティストをこれからも応援していきたい。

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by miriyun | 2010-08-22 15:37 | Comments(4)

真夏のペトラ

 ペトラと太陽   

 いつ何を見るのか。
 旅人は何度も行くことができないからこそ、1日の中でたくさんのものを見たいという場合と、せっかく行くのだから一番の見どころを心にしっかりと刻みたいという場合がある。
  
 ペトラについて言うならば、朝がいい。人がほとんどいない。自分の足音や時おりやってくる馬車の音が深いシークの壁に響くだけで、シンとしている。(初めての方は左下のペトラ遺跡のタグをご覧ください)
 エル・カズネに出た後は、歩く道にも影があるということで歩きやすい。歩きやすい・涼しいということは落ち着いてしっかり見ることができ、心に受け止められるということなのだ。陰影があるので岩は印象的で写真好きな人の被写体としても適している。日のあたり方で多彩に変化していくペトラの岸壁。これこそがペトラの醍醐味だろう。それには朝でも夕でも日が傾いていたほうがよい。

では、真夏の昼間のペトラを中心に見るということはどんな感じなのか。
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 ロバに乗り、やや高めの位置から見渡す。
 昼近くになって遺跡にやってきた集団がエルカズネを過ぎて、これから遺跡の中心地に入っていく。影を見ると若干まだ斜めだが、あと少しすると真上からの太陽が容赦なく照りつけ、帽子のない人は顔を照らされ、だんだん下を見て歩くようになる。
 水分補給と、体力と相談しながら動かないと、このときは結構動いてしまうのだが、このあとの旅に影響してしまう。

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 さらに、正午を過ぎたころの遺跡の中の道。もう影はほとんどない。あまりにも日差しが強いので、その日陰のない道を地面から数十センチの低い位置から撮ってみた。したがって、右の影はほんのわずかな影で人が入れるような影ではない。
 上からの直射日光と、道(ローマ人が支配したので立派な敷石があるところが多い)からの照り返しとで、いる場所がない。


 こういう状況下では遺跡の全体を見渡して古代の人たちが生活した息吹を感じとったりするのがむずかしくなる。どこもかしこも強烈な日にじりじりと焼かれた遺跡はどこも同じように見えてきてしまう。実際に炎天下では同じ色にしか見えない。とてもペトラの微妙な色の美しさや自分の表現したいものを撮ろうなどとは思えなくなってしまう。
 こうしたときに一番涼しいのは岩を掘った岩穴に入ることだが、いつまでもいるわけにはいかず次の場所に行くためにまた歩いたり上ったりする。想像以上に広いところを動くことになるので、自分で気づかないうちに疲労していくことも多い。体力に不安がある人は早めにロバやラクダに乗るのもよい。外から入口までの馬と異なり、遺跡の中は専用に働く動物達がいて、個人で交渉して乗ることができる。

でも、時間を選べるならば少しでも早い時刻がベストだと思う。見るほうも余裕があり、見られるペトラのほうもその美しさを存分に見せてくれる。
 
~~~~~~~~~~~~~~
 以前ツアーだけで旅をしていたとき、なんとも残念に思っていたことがある。それは朝夕の一番いいときをとらえることができないということだった。移動につぐ移動で、夕焼けの時間はバスで猛スピードで走っていたり、食事前の貴重な時刻に旅行社ご指定の土産物の店に入れられたり、なんとももったいないと思っていた。
 
 最近ではツアーもよりよく見る方向性をとりだしたようで、中には遺跡近くのホテルに連泊、一日目と二日目の午前中だけに違うルートで入っていく・・・そういう工夫を凝らしたものもあるようだ。
 もちろん人によって目的が異なるし、たくさん見学地を見たい人もいる。しかし、一回の旅で一回だけでもいいから、時刻や太陽の位置や月の出などを意識して見つめることができれば、きっとずっと深く心に刻まれるだろうと思うのだった。

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by miriyun | 2010-08-21 12:05 | Comments(4)

色と造形

 これは何?  
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     深くえぐられた形

        赤みの混ざった奥行きのある色

              じっと見ると何か見えてくる
    
       
         ◇ いったいこれは何だろうか。


  
色と形の変化を追って 



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きみどりに注目!  自分としてはこの形はあまり好きではないのだが、このあとの変化の過程が面白いと思っている。
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真ん中のプチプチが成長してくる、薄緑、薄紫・・・
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真っ黒な実になってきた。それとともに枠が大きくなる。触れれば落ちそうなくらいゆったり広くなってくる。

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実が落ち、子孫繁栄の大仕事を終えた蓮・・・そのカラさえもアート。
 そして植物そのものが色と造詣のアーティストだ。


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by miriyun | 2010-08-19 23:49 | Comments(12)