写真でイスラーム  

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2010年 03月 29日

モザイク国旗

モザイクの国旗表現
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 ローマ帝国からのモザイクをずっと見てきたためか、現代の建築の中でもモザイクに敏感になる。
このサウジアラビア国旗をあらわしたモザイク(大使館外壁)。
 遠くからなので、どのタイプのモザイクかはわからないが、光が乱反射していたので平面でないことはわかった。

 上には、「アッラーの上に神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒なり」
とアラビア文字で表され、その下に剣が描かれる。
サウジアラビアの国旗は緑地に白でアラビア文字と剣が描かれている。このモザイクは深い緑なのだけれど金をちりばめることで明るさも出して美しい。
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 文字も金モザイクであらわしているので、夜でも目に付く。
 手前には8ポイントスターの噴水が置かれ、床の大理石とともにイスラームの雰囲気が出ている。


◆エジプト大使館には古代エジプトらしいスフィンクス調の彫像やパピルスが飾られたりしている。それぞれのお国らしさが何処かしらに現されているのだろう。

◆世界各地におかれた日本大使館は日本人作家の書や絵画、工芸品などでいかに日本や相手国との友好をあらわしているのだろう。
ふとそんなことが気になった。

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by miriyun | 2010-03-29 23:15 | Comments(4)
2010年 03月 28日

野生の麦から始まる石臼

 マトマタで、ベルベルの女性が日常的に使っている石臼を見てきた。
このような石臼は人類の歴史に大きく関わってきた小さな日用品である。

1.草を栽培・・・農耕の始まり
 人類が農耕を始めたのは、おそらく1万年前だろうと言われている。野生の動物を狩り、自然の植物を採取する生活のなかで、効率よく食物を手に入れるために、工夫をしていく。その中で、採取した種がおちれば家の前で生えると言うこと、動物はすぐに食べずに飼っていれば次第に増えていくといううことを知っていった。
 
 こうして、栽培・・・農耕も始まっていく。その農耕の始まりは、中東の広大な肥沃なイラク・シリア・ヨルダン・トルコ・イランのあたりである。とくに知られているのはチグリス・ユーフラテスの肥沃な三日月地帯であろう。

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                                     ↑ ヨルダン 野生の麦

もともと穀物もただの草の実である。
ほんのわずかな収穫としかならなくとも、遠くまで行かなくとも年に一回確実な収穫を期待して農耕をするようになる。
 しかし、ここで穀物のつくりだが、脱穀したあと、米ならば衝けば外皮ははがれ、そのまま炊く、ゆでる、焼くなどして食べることができる。しかし、麦は外皮が食い込んでいてきれいにg剥せないばかりか、中もかたいので粉に引く必要があった。

2.石皿
 そうした時に現れてくるのが、石皿であった。下の石の中央をややへこませてあり、その中でやや小さめな石で穀物やどんぐりなど硬いものを押しつぶして、粉にしてパンのように焼く。これが基本形であった。

 そして、使いやすい石を横に転がして使うようになると形はまるでくらのようなかたちになり、それをサドルカーンと言った。
 さらに人類は、水を引いて大々的に灌漑し、麦も粒の大きくたくさんの粒がなるものを選別していき、大家族や大村落が食べていくことができるようになる。 何千年かを、人類は石皿やサドルカーンで麦を挽いてきたが、大量の小麦を手でついてというのは大変な労力をともなう。

3.回転式の石臼


                                                    ↑ トルコの畑
B.C.600頃に回転式の碾き臼が登場し始めた。
 下の臼の上に上の臼がぴたりと載せられ、上の石についた木製の取っ手を回しながら、中央の穴に麦を落とすと臼と臼の間で麦が挽かれて粉になり石と石の間から出てくるしくみになった。
 ローマはもちろん回転式石臼を多用し、パン屋などには巨大で斜めのカーブがある石の上にさらにトンガリ帽子のように突き出した形の上臼を載せ、効率よく粉を挽いた。このような大がかりな石臼はパン屋に3~5器くらいは備わっていたという。

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  ローマ時代の遺跡に残る、中央に向かって斜めに傾いた石は上記の形の小型版のように見える。(↑ ジェラッシュ)

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  中世においても粉引きは回転式である。(↑ ケラック城内 ヨルダン)
現代の石臼の内側には目立てと呼ばれるきざみが入っている。ローマ時代の葉石の自然の荒さを使ったものときざみがあるものがあるようだ。

 ◆目立てとは、
すりきるために付けられたきざみ。一番見やすいのはすり鉢の目立てである。
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                                              ↑ 日本のすり鉢の目立て

  目立てが全体にくまなく入ったすり鉢にゴマなど、かたいものをいれてすりこ木でまわすように擂(す)る。
これもまた、臼の一種と考えられる。よく似たものに薬を扱う時の乳鉢がある。

 また、大きさは小さいが、回転式石臼に原理が似ているものが案外身近にある。
4.金属のペッパーミルのしくみ
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 これはトルコ産のペッパーミル。固い黒胡椒の粒を入れて、粉に挽くものだ。
上の開閉四季のところを空けて胡椒の粒を入れる。
そして、レバーを回転させる。
すると胡椒の粉が下の段にたまるようになっている。

はたして、このペッパーミルの上の段はどんなしくみになっているのだろうか。
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上の段を裏から見ると、外枠と中央の金属の間にわずかにすきまが入っているのが見られる。このすきまに上からつぎつぎと挽きこまれてくようになっているようだ。


5.人力から動力へ
 ほかのものと同様、時代の流れとともに、人力でレバーをまわすことから、動物に挽かせる。
水車・風車・蒸気・電力と変化していった。私たちが、今見る水車は風車は観光用に作っていたのではなく、灌漑用又は粉挽き用、あるいは両方の用途から成り立っていた、生活に不可欠な大切な道具であった。

 今、すべて電動で小麦粉は作られ、袋詰めで売っている。パンを手作りする人はいても小麦粉をつくる人はまずいないだろう。
 自分も小麦から作られるパンやケーキやお菓子・てんぷらにお好み焼き、そしてうどん・パスタに至るまでたくさんの小麦製品について考えることはあっても、その前については考えることがなかった。
  マトマタの(今はきっと袋入りの小麦粉を買っているだろうことも思いつつも)石臼を見たことは、私を原点に戻らせてくれた。そうすると、また、ローマ遺跡にゴロット転がっている石も重要な意味を持ちはじめたのだ。  
 穀物を挽く、粉砕することが人類にとって如何に大事なことであったかを改めて感じつつ・・・。


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by miriyun | 2010-03-28 06:17 | Comments(4)
2010年 03月 27日

石臼の話・・・マトマタ(5)

マトマタの石臼

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マトマタでは、現代においても石臼で麦をすりつぶす。周辺が白くなっているのは製粉された粉である。
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その中心に麦を押し込めて、石と土台の石の間ですりつぶされるのである。
 まわすしくみと取っ手のある様子は日本でもそば粉や小麦粉をひく臼と作りは同じだ。

木材で取っ手が作られているので回しやすいとはいえ、石であるからかなり重い。
それをマトマタの女性達はじっくりと回しながら麦を製粉する。
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穴居住宅の壁に使いやすいように穴を開けたかまどで、パンを焼くのだった。

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by miriyun | 2010-03-27 01:32 | チュニジア | Comments(0)
2010年 03月 26日

穴居住宅の人・・・マトマタ(4)

マトマタに住む人 
 ベルベル人は先住民族であり、12世紀におわれて山岳部、そしてこのマトマタにも住み着くようになった。山岳部よりは水の便もよく農耕地もある。山の斜面に村落は存在し、夏は涼しく冬は暖かい。

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マトマタ、穴居住宅に住む一家のお母さん、働き者で明るい。

 背後には穴居住宅の削ったあとがくっきりとしている。
上から裾までの長衣は文様があったり、無地だったりする。
マトマタならではなのはその長衣の上に縞の布地でゆったりとした貫頭衣のようにしている点だろう。
スカーフは頭全体にふわりと巻いたり、このお母さんのように働きやすいようにきっちりと頭頂部で結んだりしている。

他の穴居住宅の女性達もこの姿なので、このあたりいったいの民族衣装といえよう。

しっかりものお母さんは4人もの子どもたちをテキパキと指示しながら働いていた。

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by miriyun | 2010-03-26 04:11 | Comments(6)
2010年 03月 25日

山の斜面の穴居住宅・・・マトマタ(3)

マトマタ

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マトマタのような地下に穴を掘った住宅はちょっと見渡すだけでは見逃してしまう。
上の風景でもふつうなら白い建築物が一軒だけある・・・と考えるのがふつうだが、マトマタではちょっとがけが崩れたかのようにえぐれていたらそこは家があるのかもと考えてみた方がいい。

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穴の住宅だとよじ登らなくてはならないから生活には不自由この上ないと考えていた。しかし、異民族に追われた中世ならばともかく今は外敵はいないのだから、一方はひらいていて、壁を作ることで家との境としている。完全に上からのぞくことしかできないのはあったとしてもごく少ないはずだ。

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この家は中まで見させてもらったが住人はお父さんとお母さんに4人の子供と2匹の猫であった。
猫たちがのんびり寝ている隣にも岩場を削ったノミのあとがくっきりとしている。
 家族が増えたり、子ども達が大きくなったりすればノミででさらに部屋の数を増やせばいい。小さな部屋なら2週間もあれば出来るという。
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見送ってくれた出入り口から見ると穴居住宅のほかに敷地に当たる部分もかなり広くとっていた。


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by miriyun | 2010-03-25 19:23 | Comments(4)
2010年 03月 24日

枝垂桜の一枝に

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  ソメイヨシノのつぼみも一輪、二輪と咲きはじめたが、
その後の寒さで
山にサクラが満載になるのも
川沿いの蛇行するサクラ並木もまだまだ、

         それまでの間
   
           枝垂桜(しだれざくら)の小さな枝に風情を感じつつ・・・・・



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梅も桜も、その他の植栽にも枝垂れは多い。
同じく八重咲きの種もある。

      だが、八重の華やかさより枝垂れに日本の詩情を感じる。

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by miriyun | 2010-03-24 07:19 | Comments(6)
2010年 03月 21日

春は、苦味を盛れ

春は、苦味を盛れ
春の食卓での盛り付けには、苦味を盛れ・・・という。
初めて出てくる野草のたぐいはほろ苦い。
緑の美しい菜の花も苦味を味わう、ふきのとうもしかりである。 こうした春の苦味ものが一品加わるだけで季節の喜びが食卓に漂う。 


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   緑ではないがこんなものをほんとうに久方ぶりに作ってみた。さとう・みりん・しょうゆ・少しのだし汁で炒り煮した。春の苦味は炊き立てご飯を引き立てる。さっくりまぜておにぎりにしたら喜ばれた。
 見ただけでわかる方と、想像さえできない方にはっきりと分かれる食材だ。

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  下茹でしたばかりのときはほんのり明るい色合いでこの状態だとパスタにでも炒り卵にでも何でもよく合う。

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こんなにアクくが強くて大丈夫かと思うくらい色がでる。
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下ごしらえは根競べ。ハカマを取るのが案外時間がかかる。これはやはり幼子と一緒に楽しむのがよさそう。

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どうして突然つくったのか?それはこのツクシの群生に行きあたったから。
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植物は冬の間、溜めていた力を一気に土の上に這い上がらせる生命力をもつ。
     ・・・・苦いほどにたまった命の力を
             春の光がやさしくときほぐし、日の光に透けるほどにのびのびとさせる・・・

これが、春のほどよい苦味となるのだろう。
      めぐり来る春に、喜び満ちる。  

  ・・・・・・中東諸国も春の訪れを楽しんでいるころ、春を感じる食はなんなのだろうか。  

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by miriyun | 2010-03-21 23:14 | Comments(8)
2010年 03月 21日

第12回アラブ・チャリティー・バザーのお知らせ

 駐日アラブ大使夫人の会(SWAAJ)主催のアラブ・チャリティバザーまであと2週間となった。

★☆第12回アラブ・チャリティー・バザー☆★
 『The 12th Arab Charity Bazaar』
■主催: 駐日アラブ大使夫人の会 (SWAAJ)
■日時: 2010年4月4日 (日) 11:00-17:00
■会場: 赤坂アークヒルズ、カラヤン広場
■交通: 地下鉄南北線六本木一丁目駅 3番出口より徒歩1分
      地下鉄銀座線溜池山王駅 13番出口より徒歩1分
■入場: チケット制 (入場券¥1,000-/人)
■内容: 各国の飲食コーナー・手工芸品、ファッションコーナー、福引きなどが行なわれる。
      福引きの特賞は、往復航空券(エジプト航空、エミレーツ航空、カタール航空)。
■参加18ヶ国: アルジェリア、バーレーン、ジブチ、エジプト、イラク、ヨルダン、クウェート、レバノン、モーリタニア、モロッコ、オマーン、パレスチナ、サウジアラビア、スーダン、シリア、チュニジア、アラブ首長国連邦、イエメン

SWAAJとは・・・
 1998年、駐日アラブ大使夫人の数人が集まり設立され、現在は20ヶ国。日本とアラブ諸国の友好と相互理解を目的とする夫人の会で、文化 社会 慈善面において活動をし、主に「アラブ・チャリティーバザー」などを主催し、アラブ諸国の工芸品や食べ物なの販売を行い、その収益をアラブと日本で特に支援を必要としている人たちを救う組織に寄付している。

◆ 尚、昨日記載したアラブ連盟22ヶ国のうちのコモロとリビアを除く20ヶ国がSWAAJに入っており、その中から毎回十数カ国から出品がある。

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by miriyun | 2010-03-21 04:04 | Comments(4)
2010年 03月 20日

クロマグロ騒動&アラブ連盟

1.クロマグロ・モナコ提案の否決
 カタール・ドーハで開催中のワシントン条約締約国会議の第1委員会は18日、大西洋・地中海クロマグロの国際取引を全面禁止する「付属書1」掲載を求める提案について採決し、否決された。米国やEUが支持を表明するなど劣勢が伝えられたが、反対を主張する日本は中東やアフリカの漁業国の支持を得て、土壇場で巻き返した。


2.食文化
 ◆国民があまり知らないことは、環境団体のアンフェアな叫びをそのまま鵜呑みにすることが多い。
とくにクジラについてなど、人間としての振る舞いにも疑問を感じるような人が、クジラだ、環境だとのたまうのはいかがかと思っていた。また、マグロを食す文化ではなく、たまにツナ缶で使用するくらいの国ならば、ちょっとかわいそうな種類の魚が絶滅しそうだといったなら、それはワシントン条約で守るべきだとなってしまう。
 しかし、その知らない国を非難しているのではない。日本だってどこの国だってそういうことは考えられるのだということを知ってほしい。

 例えば、ある国の人たちがイモムシを食べているとしよう。それが絶滅が心配されるからいっさいの採取も取引も禁止しようといったなら、食べている国以外は「禁止だ!」というか、「どっちでもいいよ」と棄権したりするだろう。
 これはあくまで極端な、「イモムシ」という例だが、これの代わりにそれぞれの国ならではの食用生物や国際的に今後大事だとされる生物名をいれて考えていけば、それについてどの範囲の国が理解してくれるか具体的に考えることができるだろう。

 ◆食というものは、各国民に深く根付いたもので、文化であり、歴史でもある。
人に言われたからといっておいそれと変えられるものでもない。こういうものにこそ、相互理解・異文化理解が必要だと思っている。
 
 じつは日本人は食文化においても芸術面・工芸面においても柔軟さを持っている。先日のモロヘイヤについても慣れれば違和感なく日本食にも取り入れている国民である。しかし、全世界がそういう食の考え方かというとそうではない。今だって、魚を生で食べること事態に嫌悪感を持つ人は多いし、どこの国も料理でもおいしく調理して食べてしまおうとか考えられない人はたくさんいる。ましてや毎日いろいろな多国籍名料理を作り続ける日本の一般の家庭料理は驚異的なものだと思う。
 柔軟に食べたり、異国の文化としての食を認められない人がいることは確かなのだ。
 
 食文化を理解しようとしない人たちが日本を悪玉と決め付けて話をしても聞く耳を持たないようなのが残念である。日本というもの、海洋国の魚やクジラ漁の文化というものをもっと積極的にアピールしていくべき時代なのかと思う。そして、もちろん、環境と持続できる資源確保は必要で、温暖化だけでリーダーシップをとろうとしても他の国は納得もしない。ほんとうに絶滅寸前で乱獲を止めなければならないのか、自主規制や輸出許可制のような規制を検討すべきなのかを科学的データにもとづいて行動すべきなのだ。


3.今回の否決への道
◆現地での奮闘
 今回、効をそうしたのは、現地の大使館が会議のメンバーを招いて、データを踏まえて説得したことだ。又、マグロや寿司など食べたことのない国の人にも知っててもらう努力をした。初めて、クロマグロの寿司を食べたというアフリカの代表者が、「ツナはおいしいものなんだね」とインタビューに答えた映像が流れた。こうして『知る』こと、 それが大事だったのだ。
 根拠が薄いまま、そしてマグロ漁で生計を立てている地中海沿岸諸国の漁民のことも考えずにただ、商取引禁止のパンダやオオサンショウウオと一緒にしていいのかということなのだ。そして、そもそも、モナコ案はクロマグロの商取引禁止を地中海諸国にガマンをさせつつ、EU内だけは実は取引可能と言うものだったのだ。
 

◆ さて、否決に至るまでの様子。
かなり否決するには多数の国が日本側の意見になってくれなくてはだめなのに悲観的な様相を示していた。日本に同調していたのはオーストラリアなど2カ国ほど、あとの意見はEUやアメリカなどの商取引禁止へのモナコ案・あるいは一部修正のEU案への意見ばかりであった。
 
 そうした中で、18日、アラブ連盟が日本に同調し、モナコ案反対に回った。
日本側としてもある程度、アラブは否決側に回ってくれるのではと考えていたきらいがあるだが、アラブ連盟の17カ国もがはじめて大きく日本側の意見を表明したのは勢いをつけた。

 島国のアイスランドの無記名秘密投票にすべきだと言う案が検討され、また、リビアの意見と早急に委員会における決議をすべきだと言う考えに波ができ、一気に表決となり。

 商取引禁止案に反対  68カ国
           賛成  20カ国
           棄権  30ヶ国
と言う結果になったのだ。


4.アラブ連盟とは
◆アラブ連盟は、どういった国なのか?
下の国旗群を下に説明しよう。
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 これは、公式のものではないようで、勝手のアラブ・チャリティーバザーで使われていた。主催者SWAAJをあらわしているのかとも思っていたが、あらためてその国の分布を見ると、ぴったりとアラブ連盟22ヶ国が地図中にあらわされている。日本との友好をあらわす為につくられたものなので富士山と握手する手が描かれている。
アラブ連盟(Wikipedia)

 国名を入れてみたので、確認してみてほしい。アラブ連盟は大きく見たところの中東(実は中東と言う言葉には何通りかの解釈がある)諸国のうちのアラブの国からなる。
 この22カ国の海とのつながりを見てほしい。

 多少に関わらず、全ての国が海に面している。
内陸国の魚や海を理解しがたい状態にはない。多かれ少なかれ漁民がいて、輸出入がある。とくにチュニジアはマグロ漁が盛んに行なわれている。決して食が豊かとはいえないし、都市部では寿司文化も入りつつあるがふだんは生で食べる習慣もない。

 しかし、欧州諸国の漁師の生活も考えないいぽうてきな廃止論には賛同できないものがあったのだろう。そして、日本という国も普段国際会議でいろいろ対立することが多い先進国ではあるが、しかし、これらのアラブ諸国から見る日本は決して憎むべき存在とはなっていない。誠実・信用そういったものと、歴史上の友好関係から敵対することはまれである。

 それがアラブ連盟である。なかなかアラブ連盟について広報されることもないのでここに紹介しておく。

ただ、各国の思惑というのは、いろいろあって、一面的には語れないのでここで書いたのもその一部だと捉えてほしい。リビアが強くモナコ案などに反発し、採決も日本の思う方向に進んだ。これもリビア自身の漁業も関わるだろうが、最近のスイスとの揉め事が長く尾を引いているかも知れないと思える。(このほかにサメと中国、そして中国のアフリカへの影響、アジアの漁業の盛んな国々の思いなどが見えてきたが、それは各ニュースで取り上げているのでここでは取り上げない)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 クロマグロ問題一つにしても、いろいろな国の食生活に相互理解の柔軟性、国際関係・信用度、各国の思惑が見えてきた。これから、もっと国際感覚優れた意志の強い人材も必要になるし、地道な協力関係を築く人も必要になる。
 何よりも将来を見据えて、日本をどうして行こうというプランをきちっと世界にも向かって示すことができるリーダーが必要とされるだろうことを感じた。

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by miriyun | 2010-03-20 11:17 | Comments(0)
2010年 03月 18日

中東産野菜・・・モロヘイヤ

赤ひげのモロヘイヤ
案外安い値段で袋にいっぱいに入れられて売られている野菜がある。

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冬であっても思ったよりもみずみずしい姿である。なんだか細いものがひゅんひゅん飛び出している。
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実はこの赤いひげは葉の一部で、一枚一枚の葉のすべてに、この細いひげ(もちろん、植物学的にはそうはいわない)を見出すことができるのでモロヘイヤの見分けどころともいえる。

アラビア語教授が普及させたモロヘイヤ 
 実はこのモロヘイヤといっていまでは結構一般的にあるようになったこの野菜は、もとよりエジプトの生産であり、日本で食べられるものではなかった。しかし、飯森嘉助元アラビア語教授が広く紹介し、日本で普及させたものであった。
 ムルーヘイヤ(Mulukhiyya)といわれていたものをモロヘイヤとして紹介し、食べ方までサンプルを作って大勢の人に食べてもらおうとしたものだという。
 そのあたりの事情は次の飯森元教授のHPに記載されている。
モロヘイヤ事始   
本来、本にするつもりでまとめたということなのでHPとしても内容がわかりやすい。
筆者がアズハル大学留学中にモロヘイヤとの出合いがあり、それを普及しようとして長野佐久で栽培を始めたという。それが現在各地でつくられるようになっていった。

モロへイヤ料理 

◆パリパリ 
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単純料理として最たるものは天ぷらだと思う。緑の鮮やかさが生きる料理法であるし、味もおいしくいただける。

今でこそモロヘイヤはネット時代のおかげでちょっと調べれば1400種類ものレシピが見られる。ゆでてからチーズなどをかけて焼いたのもおいしい。

◆スルスル
しかし、本来はエジプトでほとんどがスープ・シチュー風に使われる。そして、前出のHPにはビタミンやミネラル豊富な優れた植物であることが記載されている。
 そして刻むほどにでてくるヌルヌル感が日本人がとろろを食べるがごとくスルスルと食べやすく夏ばてしている時でも食べやすい。やまかけとあわせるのももちろん合う。

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  モロヘイヤスープ。
モロヘイヤのぬるぬる・スルスル感を出すには硬い茎は取り除いてやわらかい葉の部分だけを使う。
これを細かく刻み、さらに粘りが出てくるまで包丁で叩く。これがモロヘイヤ料理の基本だ。
チキンスープに入れるだけでもここまでできる。

 チキンと玉ねぎをバターとともに炒め煮込んでからモロヘイヤを入れるとエジプト及びその周辺国でのモロヘイヤ・ベッダジャージとなる。肉はチキン又はウサギを使うというが、ウサギの方がだいぶ高いので、チキンがいいでしょうということだった。(ジアード・カラム、レバノン料理シェフの話・・・NHKアラビア語ラジオ講座2004年より引用)
ウサギが高いということはきっと美味しいに違いないと思う。
※話はそれるが、かって読んだ新田次郎のアメリカへの移民が苦労しながら身をたてていくという小説の中では、原野の鉄道敷設をしている中で捕まえたウサギを鍋に入れたら、臭くて食べられなくなり大顰蹙であったとされていてそれ以来ウサギは臭みが強いのかと思っていた。
それがこのモロヘイヤ料理の話で、ウサギは高級な肉らしいとわかった。地域やウサギの種類による違いなのだろうか。読者のみなさんの地域ではウサギはどうとらえられているのだろう。


◆ さてモロヘイヤスープの色は本当に濃い緑そのもので、初めて見たら食べてみることもせず気持ちがひいてしまうかもしれない。だから、今日本各地でつくられ、いつでもエジプトを味わうことができるのはやはり積極的な普及活動をされた飯森氏とその言葉を信じて見知らぬ土地の作物を植え付けしてみた勇気ある人がいたからだろう。何事もこのような、開拓者があってはじまるものだとつくづく思ったのだった。

食べてみると不思議にスルスルといけてしまう。とても食べやすい上に、案外日本の食事に会うので驚く。
エジプト野菜がこうして日本で当たり前に普及したことを喜んでいる。
しかも、アレンジ料理がたくさん出現している様子はいかにも日本人らしく、
                   新しい素材を柔軟に取り込んでいることに思わず口元がほころんだ。


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by miriyun | 2010-03-18 01:43 | Comments(6)