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ヨーロッパ側からアジアを見れば


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 ヨーロッパ側からアジア側を眺めてみたら、
   東を目指したアレクサンダーの気持ちがわかるかもしれない。
      そんな気持ちで東を見たら、ほんとにアジアが手招きしているようだった。
 
   あのアジアのちょっと先で、古代文明は生まれ、
     アブラハムが生まれ、イエスが生まれ、ムハンマドが生まれた
       もっと先ではゴーダマ・シッダールタも生まれた
  
 あのアジアに生まれ、
    アジアを別の目で見てみた2007年
        いろんな機会を与えてくれる大いなるものと
           人との出会いに感謝しつつ
                      今年もすぎてゆく・・・・

               (写真:イスタンブルのヨーロッパ側旧市街からアジア側を望む)
                                         
by miriyun | 2007-12-31 22:45 | 写真館 | Comments(8)

ゴロゴロナッツ&蜜ドップリスイーツ

トルコのお菓子の話はつきない。

 バザールに行くまでもなく、お菓子の店は目に入る。
こぎれいなお菓子屋さんには外からもよく見えるようお菓子が積み上げられている。
きれいに積み上げるというのは、トルコの商人にとって動かしがたい命題のようなものだ。

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 SAM(ほんとはひげつきS・・・シャム)の意味はわからないが、TATLISI は甘いとかデザートとかの意味、いわゆるスイーツだ。よ~~くご覧くだされ!蜜がドップリ滲みこんで重たげなその色。1kgで14YTLという値段。価格には驚かない。しかし、これを1kg単位で買う人がいることに驚く。
  SAMが何かわからないままに、「蜜ドップリスイーツ」と心の中で命名、


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 これは、石つぶてのような、しかしナッツの塊だ。ヘーゼルナッツの塊、ピスタチオの塊、ナッツ王国トルコらしい、確かにトルコらしい。これも重そうなお菓子だ。
 名前は「ATOM FISTIK CEZERYE」・・・1kgで23YTLとある。
中までずっしり重そう。砂糖でくっついているのかチョコレートでくっついているのか、何しろ大きな塊なのだった。

 命名、「ゴロゴロナッツ」!
しかしほんとの名前もすごく気になる。ATOMは原子、 FISTIKはピスタチオ、 CEZERYEはナンなの?
 眠れないほどではないが気になっている。
本屋街でトルコ語辞書を買ってくるべきだった。今すごく残念に思っている。

≪追記≫
トルコ~スパイシーライフ♪のyokocanさんから、お菓子の説明をいただきました。(嬉しいな♪)
*SAM TATLISI シャームのスイーツという名前でシリア・ダマスカス風スイーツという名前でした。
*もう1つの謎のゴロゴロナッツ
 cezeryeとは、地中海沿岸のメルシン地方のお菓子で、ニンジンのトロトロ砂糖煮をベースとしてナッツで固めたお菓子いうことです。気になっていたアトムも原子ではなく塊という意味があるということでこれもすっきりとわかりました。
 感謝しつつ追記します。
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by miriyun | 2007-12-30 16:38 | トルコ | Comments(6)

アラビア書道紹介TVが海外にオンエア

  12月初旬、イランのアルアラムTVの取材がアラビア書道教室に入った。例によってこまめに動いて2時間たっぷりとドアを開けるところから写したり、各自にインタビューしたりと忙しい。NHKを経験しているので、誰もがもうあまり構えることなく自然体でやっている。ましてや日本では放映されないと聞いているので気持ちはらくだ。
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 先生は必ずじっくりとインタビューがあるので忙しい。なぜか、アラビア語で答えている。イランのTVだが、アラブ向け放送なのでアラビア語なら字幕スーパーをつけずにそのまま流せるということだ。

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12月26日イランから放映されたという。(ALALAM.IRのHPはwww.ALALAM.IR )

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アナウンサーは日本でアラビア書道が行なわれていることを紹介。
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珍しく横浜駅の様子から入る。(首都東京はもちろんだが、地方都市の横浜でもアラビア書道が行なわれているとして中東で有名になったりして!?)
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                       ↑(2枚目からはALALAM.IR のTVより引用)
   どこかの国で日本人も見た人もいるかも・・・。前回のNHKの「おはよう日本」は同じ日に海外にも放映されていて、エジプトで見たというお声を読者からいただいている。

*今回のはアラビア語放送なので見ている可能性はぐっと減るかもしれないが、東アジアでイスラーム文化に親しむ日本人がこんなにいるということは驚きをもって視聴されているのではないだろうか。

 今回の取材は国際ニュースの1コマとして、アラビア書道を日本でもやっているという取材だった。遠い国の人々が同じものを見て同じようにいいなあと思う。思うだけでなく書いてみている。・・・そういったところからお互いに認識できることが今の時代に必要だと思う。
  パリでお花を習っているフランス人がいて、盆栽が好きで毎日手入れを怠らないブラジル人がいて、狂言を学びにやってくる外国人もいる。それらの実例を聞いて私達はふと自分のところの文化の深さに思いあたる。そしてそれらの文化に共感する異国の人に親近感を抱く。
 
 だから、私達日本人がイスラームの文化に接していることもいろいろな国の人に知って欲しいと思うし、今回の放映はいい機会だったと感じている。

 更に深めて、イスラームの伝統文化を日本人がいかにそのよさを味わいつつ、日本人としての感性や自分らしい表現を織り込んでいるかというところまで知ってくれる―――そんな機会がいつかもてるといい。
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by miriyun | 2007-12-29 11:34 | アラビア書道 | Comments(6)

さみどりが呼ぶ…バクラヴァ

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 中東ではおなじみのお菓子、バクラヴァ
これまでも紹介してきたが、トルコのバクラヴァは如何に!

あふれんばかりのさみどりに圧倒される。ピスタチオの色はさわやかな緑でデザートのスゥトラッチに振り掛けるなど喜ばれるが、何といってもバクラバがいい。
 ピスタチオそのものをごっそり入れるお菓子もある。
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歯ごたえはすごいのでナッツを食べてるという気になるが、その分お菓子感は薄れる。
やはりこのようにピスタチオを細かにしてバクラヴァに入れるのが食べやすい。(シリアはここまで粉にせずナッツのざく切り程度で歯ごたえを残す。)

*もったいないような緑・・・

その緑に
   その自然に感謝しながら
      甘みに酔いしれながらいただく、
もちろんガラスの器のチャイをのみながら・・・
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by miriyun | 2007-12-28 12:23 | トルコ | Comments(6)

赤はなぜ盛り上がるのか?

1, タイルにおける赤はなぜ盛り上がっているのか?

簡単に言えば、赤は溶けにくいからだ。

赤が酸化鉄を含むからである。他の釉薬は銅が関係している。銅の融点は1084.4 ℃だが、ケイ素や石灰と混ざると融点が低いほうに合わさっていく。だから実際はずっと低い温度で青も緑も平坦になる。しかし、酸化鉄Fe2O3 はこのくらいの温度では全く溶けない。融点は1,538°C なのである。
したがって酸化鉄は均一な微粒子となるまで加工され、その後絵付けに用いられる。この粒子の大きさで赤の発色度合いが異なってくる。
 赤は溶けないので、その上に透明釉がかけてある。それが溶けて上から固めていると考えたらいいだろう。
〔参考〕以下のページを参考にした。
     Wikipedia 「酸化鉄」 「銅」
     「トルコ青とトマト赤」 寺井良平 寺井ガラス技術事務所

2,更に鮮やかに色と柄は進化していく
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緑と白・青・赤がそれぞれ鮮やかだ。
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青の発色が際立つ。五弁の花にうっすらと紫が匂いたつ。
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そして、6弁の花が咲き誇る植物の力を感じさせるタイル。

 この6弁の花以外にも、トプカプには何十枚かのタイルで1つのデザインを表した大作があるのだが、なにしろ色とデザインが込み合いすぎて、それが狭い部屋にこれでもかというくらいにぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、豪華というより、この部屋にはいたくないというのが感想だった。自分なりにきれいだなと思うこの小花模様までとしておきたい。

3,トルコタイルに流れているもの
  1514年のチャルディラーンの戦いでオスマン朝がサファビー朝に勝って以来、たくさんの植物文様056.gifも職人もペルシアからトルコへ流入した。
 そのペルシアの描画力と、中国の陶磁器の影響トルコのチューリップ力(チューリップデザインはトルコにとってひとつの力だと私は思うのであえてチューリップ力といわせていただく)があわさってトルコのタイルへとなっているのだと思う。 

4、優れたタイルと大雑把な仕事
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 小さなたった一つだけのニッチをハレムの中で見た。落ち着いた色合いだが、狭い中に植物の枝葉、ヒヤシンス・チューリップの華麗な表現が見られる。
 しかし、部屋の主の突然の注文だったのだろうか。ニッチの中は、上のほうに突然模様合わせをしていないタイルを適当に切ってつなげている。

 トプカプではなぜかこのような大雑把な仕事があって驚かされる。だから、せっかくの芸術品がきれいに見えないことさえある。また、目地の処理があまりきれいでないこと、タイルがそろっていないことなども目に付く008.gif
 しかし、ここがハレムであることがそれに対する答えかもしれない。
タイルを制作する仕事は工房で職人がじっくりと手ぬきのいない仕事をする。だが、ハレムの部屋に事前に何度も入れるわけはない。おおよその大きさをききそれにあわせて作る。するとどこかでタイルはぴったりと収まらなくなりその分は切らざるを得なくなる。

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 前出の緑の部屋の4隅の曲線ペンダンディフの見事な職人技に対して同じ部屋の下部の違和感。それは何だろう。葉模様のタイルで全部飾るはずのところに花瓶をと突然いわれて無理に押し込んだのではないだろうか。
 
 ★こういう模様を入れたいという気持ちと抜かりない仕事とどちらを優先するかということになるのだが、トルコ宮廷ではどちらかというと完璧な仕事よりも好みのものを入れることのほうが優先されたのかもしれない。

 そうとでも考えないと、トプカプの優れたタイルがハレムの中でかなり粗雑な入れ込み方をしていることの説明がつかないのである。
・・・*・・・*・・・*・・・*
 優れた技術とやっつけ仕事が同居している不思議な空間、ハレムのタイルのお話はこれにておしまい!
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by miriyun | 2007-12-27 11:19 | トルコ | Comments(0)

盛り上がる赤色

16世紀から17世紀にかけて、赤い絵付けが盛んに行なわれた。もとは中国の赤絵付けにあったが、その後日本では酒井田柿右衛門の朱色がかった赤の発色に成功し、トルコではイズニックの珊瑚赤・トマト赤の発色を成功させることになった。
 珊瑚赤もトマト赤も赤の発色の原理は同じようで、特に区別されていないようだ。
しかし、ココでは朱に近い色・やや暗い色は珊瑚色として表現していくこととする。
☆珊瑚赤
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 細かい線で描かれ着色されている。青いカーネーションと珊瑚赤のアイリスと周辺部の花々をすっきりとまとめている。
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 やや太めの筆でエイヤッと描かれている。素朴なのに美しいのはタイルの質がほかとは異なるかもしれない。
 トプカプのタイルには石英の含有量の多い石を使っているものもあり、高価ではあるが、発色がよく長持ちするという。

◇ さて、ここまで青・緑・赤のタイルの色を見てきたが、赤だけの特色がある。それは、そう意識して見たり、触ったりしないと気づかないことが多い。

 それは絵付けをしたところのうち、赤だけが盛り上がっているという点だ。
そのままではわかりにくいので、斜め撮りにしてみた。

すると、

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 珊瑚赤だけが浮かび上がって見える。珊瑚赤があるところだけふくらみ、その上に透明釉がかかって固まっているので等高線のようなわっかが浮いて見える。
 これによって、青や緑は平らになっているのに、赤色だけ盛り上がっていることがはっきりと確認できる。                          ポチッと応援よろしくおねがいします
by miriyun | 2007-12-26 18:03 | トルコ | Comments(6)

緑のタイル部屋を埋める

青色だけでで飽き足らなくなれば、次にめざすは緑。

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 ↑四角い部屋の4つのカドを曲面で飾る。

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↑天井近くにある深緑と周辺部の明るい緑
 ここは見事な職人技。これだけの曲面に細かなカリグラフィーや円形カリグラフィーをと
狂いなくはめ込んでいる。

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  そして、木の葉の緑はこれも明るい緑。下部は粗雑。これについては後日言及の予定。


 この部屋は緑が基調色で作られている。その他の色ももちろん使っているのだが、使用割合がとても高いのでイメージとして緑の部屋に見える。ここにあったステンドグラスのワンポイント彩色も緑彩色だった。

 イズニックタイルでは、緑の濃淡まで表現するようになった。

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by miriyun | 2007-12-25 23:18 | トルコ | Comments(5)

玉砂利で文様

トプカプの中も床は石ばかり、ほとんど大理石が多いけれど、このようにただの砂利で遊び心たっぷりの文様にしているところもある。
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 玉砂利を使って造形するところは少し日本と通ずるところがあるかも。それにしても石が多くて夏はいいけど冬は寒くなかったのだろうか?
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by miriyun | 2007-12-24 20:01 | トルコ | Comments(4)

トプカプに見る青のタイルと中国陶磁器

 トプカプには世界屈指の陶磁器コレクションがある。中国を筆頭に日本・トルコ・ヨーロッパの陶磁器まで12000点を数える。そのコレクションの一部が元の厨房を展示室として飾られている。
 イスラームの陶磁器は唐や元のあたりに中国から伝わった陶器から学び、イスラームで発展したものがまた中国につたわって、三彩ができるなど相互に影響しあったと考えられる。青磁や白磁なども確か展示はあったが、わからない分野なので撮影していない。
 わずかながらみてきた中国陶器は、次のようなものである。
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             ↑中国ならではの龍文様 16世紀
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 ↑15世紀
 なんともまあ。つぼ型はみなトルコに来て、頭に金属でふたがつけられている。
 水差しとして愛用されたのだろうが乾燥度が異なるためだろうか、中近東の水差しは同じような蓋つきであるのが普通だ。
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  皿を見ると文様は中国の花のようだが、トルコへの輸出を意識した模様の描き方にも感ずる。
 花々を一束にして雲形リボンで結ぶのは中国が考え出したのか、トルコから注文されたものか・・・。このあたりのはもう陶磁器が


 ★シルクロード上を伝わった中国の国名で最も影響が大きかったのが始皇帝の国、『  』でこの名から、インドもローマもシンに近い呼び名で伝え、トルコではチンという。これらが後に英語ではCHINA(チャイナ)と呼ばれるようになり、それは巡り巡って日本にもたどり着くことのなる。 

 そして、トルコではタイルのことをCini(ほんとはCのひげが生えた文字、チーニーという。つまり、これらの焼きものについては「中国の~」というほどに陶磁器・焼き物については中国からの影響が大きかったということだ。優れた陶磁器をたくさん所蔵したこの地で新たな焼き物への挑戦がはじまったのも不思議ではない。

 はじめはコバルトブルーで青をひたすら追求して言ったのだろう。
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 トルコ独特の色も入っているが、多用されている雲文様は中国からの文様である。

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金も使い始めている

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 こうしてコバルトブルーの細い線で描けるようになると、より美しい色を求めはじめる。その中でトルコブルーやグリーンがかったブルーが誕生してきたのだろう。
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by miriyun | 2007-12-23 15:12 | トルコ | Comments(4)

スルタンの書道道具

トプカプの銀器室には、スルタンが使っていた書道道具も展示されている。
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銀の花々に飾られた真紅のケースを開けると中にも銀の花。手前に葦ペン、奥には墨の壷が組み込まれている。
 装飾過剰とも思うが、考えてみれば、日本人も書道の箱に金蒔絵などで飾ったものだ。

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書記官がスルタン・アブドュルハミド2世に1899年に贈ったペンと銀のプレート・・・プレートに何と書いてあるのかが興味深いが展示位置が遠くてよくわからない。しかし、スルタン・アブドュルハミド2世は芸術に造形の深い人物であったから、彼にふさわしい文言を刻んであるにちがいない。

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 19世紀の書道ケース、やはりスルタンのだけあってたいへん手がこんでいる。
 ふたにピーコック(孔雀)の頭があり背後に開いた羽。あけるとふたの裏側にはばたく鳥の姿が現れる。
 手前に書道用ナイフ、その奥にハサミ、更に奥にペンがおかれている。
 墨つぼが左右にあわせて5つ。そのふたの取っ手に小さな鳥がついている。あるものは水平飛行の姿、あるものは木の枝に止まり、あるものははばたき飛び上がろうとする。それぞれ異なる姿で銀の鳥達はスルタンを楽しませる。
   
 全体像を見直してみれば、ぷっくりした孔雀のケースの下から鳥の爪がチョコンと飛び出しているのがなんともかわいい。
 遊び心のある工芸品だ。
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by miriyun | 2007-12-19 12:40 | トルコ | Comments(6)