写真でイスラーム  

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カテゴリ:動植物( 19 )


2017年 11月 04日

野生のカモシカに出会う

1.美ヶ原の野生のシカ
  高原には今、困るほど増えている動物がいる。それは鹿。
奈良の鹿とは違って、完全な野生だから昼間にのこのこ人間のいるところへはやってこないが、
おびただしい数の野生のシカがいることは確かなようだ。
 夜間に宿のミニツアーで、牧場の方へ行くと、暗闇の中に光るのはシカの目。動物の目は夜光る。その目を頼りに、ミニライトをかざすと・・・。

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こうしてシカの位置がわかるわけだ。
実際、その日は少なかったとはいえ、それでも何頭かのシカが牧場の本来なら高原の牛たちが食べる草木のところに来ているのを確認できた。

 動物にとっては生きるためのあたりまえのことなのだが、高原の花も含めて片っ端から食べつくすので、各地の高原でニッコウキスゲの花が壊滅状態になったりしている。この花がおいしいらしい。

 
2.野生のカモシカ発見!

正確には、宿の主人があそこにカモシカが!!
と動いている送迎バスで見つけて教えてくれた。


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なかなか見つけられず、方向を教えてもらって、望遠レンズで探してようやく分かった。

低山地から亜高山帯にかけてブナやミズナラの落葉広葉樹林や混交林などに生息するということなので、まさしくそういう場所と言える。

広葉草本、木の葉、芽、樹皮、果実などを食べるが、とくにササはよく食べるもののようで、このカモシカもササのところにいたので食べているところだったのかもしれない。
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長野県の県獣であり、中央アルプスの2400m以上のハイマツのある岩石地帯に生息するとされていたが、
このカモシカを見たのは2000mのところだった。気候と餌でも違いがあるのだろう。
ヤギよりも少し大きいが、馬や牛の洋には大きくない。
脚はインパラのように細くもなく、長くもないので、やはりカモシカのような足という褒め方は正しくないようだ。

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スキンもうまく動かなくなってしまいました。
そのため、一時、別のスキンに変更しています。

                                                                                                                   
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by miriyun | 2017-11-04 21:55 | 動植物 | Comments(2)
2017年 03月 11日

天女の横に

1.天女&トンビ  
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 鎌倉、明月院の屋根の上に何かが突然飛んできた。
なんと、横笛をふく天女の横に降り立つと、掴んで運んできたパンをついばみはじめた。


2.トンビ 

 鎌倉や三浦半島を歩くと、上空に大きな鳥が舞っているのが見える。
上昇気流を利用して輪を描くように滑空している。
それは大鷲とか鷹とかではなく、ほぼ鳶(トビまたはトンビ)。
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 本来、トンビは、動物の死骸も食べるところが鷹などとは異なる。やカエル、トカゲ、ネズミ、ヘビ、魚などの小動物も捕食する。目がいいのでかなり高い位置から餌を見つけると急降下してくる。鷹の直滑降とは違うが、それでもかなりのスピードなので、気づかないうちに迫ってくくる。

 全長は60~65cmほどで、カラスより一回り大きい。翼を広げるとは150~160cmほどになる。
トンビは雑食なので、都市部では生ごみも含めて何でも食べる。エサとして小動物を襲うよりも人間がもっている弁当や軽食を狙う方がずっと楽に食物を得られることを学習してしまっている。
 カラスと同じ餌を狙うようになったため、カラスと争うことも多い。魚を狙ってカモメといることもある。
 
 観光地各地に次のような注意書きがある。
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 これは長谷寺で見かけたものだ。実際そういう目にあったことはないが、本当は気楽に源氏山公園でシートを広げて家族で花見をしたり、由比ガ浜の海岸でお弁当を広げるなどが好きなのだが、今はかなり屋外での食事はトンビがじゃまをするかもしれない。

 小鳥と違って大きいので突然手に持っている食べ物をさらったりする時に近すぎて鋭い嘴によって怪我をさせられてしまうこともあると聞きおよぶ。大きな翼で頬を怪我したという声もある。

 なんといっても猛禽類であるし、カラスより大きいし、食べ物を見えるように持っている時は注意した方がいい。

 上空に舞っていたら、すごい視力で見られているかもしれない。


                           


by miriyun | 2017-03-11 12:19 | 動植物 | Comments(6)
2016年 06月 14日

ウチワサボテンの葉

1.サボテンの葉が柔らかい!!  
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庭の片隅に放置されていたプラ鉢植えのウチワサボテンを地植えにして育ててみようとした。
干からびかけていたウチワサボテンだったが、
春になったらこんな葉が出てきた。

 新芽だ。葉にあたる鱗片状の、いや、恐竜の頭のイガイガのようにも見えるが、これがサボテンの葉か~と、早速触ってみる。やわらかい、色は緑から赤へのグラデーションですべすべお肌の赤ちゃんのようなツヤがある。

 全体像はこちら
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ウチワサボテンのうちわ状の平たい部分は茎にあたる。
上の小さな芽はこの茎から出た葉である。

こうした棘になりきっていない葉が存在することから、ウチワサボテンがかなり原始的な形質を持ったサボテンであることがわかる。

 2.葉とトゲのあいだがら

では、この柔らかなツヤツヤの葉はツンとした針のような棘にどうやってなるのか。
似ても似つかぬ形状に疑問を抱く。
調べてみると、それぞれの葉や棘が生えている白っぽいところが刺座(しざ)といい、長いトゲの他に極小のトゲも生えていて、ここがサボテンのカンジンカナメであるところらしい。

 3.トゲには大きいトゲと芒棘がある 

このあとせっかく生えた葉は成長するにつれて落ちてしまう。
その脱落箇所から上の写真のような針のようなトゲが現れる。トゲは最初に脱落した葉の腋芽から発達した短枝にあたる。
また、長いトゲだけでなく非常に微細な刺を多数発生させるがこれを「芒刺(ぼうし)」といい、この刺には逆刺が付いており、釣り針と同様に刺さると取れにくいのでサボテンは大きいトゲはもちろん、見えにくいほど小さいトゲも注意を要する。

なお、刺座に密生した芒刺は短枝から出た葉が変形したものである。


 4.サボテンの枝葉の進化

最初の写真に載せた若い芽、
そこに葉としての姿を僅かに残すウチワサボテン。
   
進化の過程で乾燥地に適するように、茎も枝葉も劇的に変えてきたサボテンの姿に改めてけなげさを感じる。
また、実が熟すとそこから種が拡散するという増え方だけでなく、茎を一枚切り取って地面に挿すだけで増えていくという逞しさにも圧倒されている。


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by miriyun | 2016-06-14 07:04 | 動植物 | Comments(4)
2013年 08月 11日

横浜の港で跳ねるもの

パシャッ、ポチャッ    

港も静かなときに歩くと意外な音が聞こえてくる。

大桟橋へ行こうと象の鼻パークを歩いていた。
静かな夕刻。
  何気なく客船日本丸を遠くから眺めていたらパシャッという音、岸壁に近くなるとポチャッという水音がはっきりとところどころでしてくる。よく見ると海の上に何かがはねているようだ。
 飛ぶ魚としてはもちろんトビウオが脳裏に浮かぶわけだが、そんな細長いトビウオとは明らかに違う。
重量も重そうで大きい魚だと感ずる。
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遠くの方だが、少なくとも40~50cmはあろうという魚が大きく飛びあがった。
その時にとんだ高さと飛距離は跳びあがった場所の波紋で分かる。
1m前後の高さ、飛距離にして1m以上、ここからまた、着水まで浮いているのだからなかなかの飛び具合だ。


中には、こんなのも・・・。
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これこれ君は、跳ねるときに身体の重心がずれたか、軸を均一に保つのは大事だよね。

 もぐっていて突然跳ねるので、カメラを向けてもどこで跳ね上がるか予測がつかない。
あてづっぽうで向きを決めて、あとは運任せ。
 パシャット音がしたらシャッターを切ってみる。
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こんな泡だけ写っていたりもした。

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一回跳ねた近くにいるだろうからとその辺にレンズを向けていたら、ずっと奥で跳ねたり・・・


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これは重量感がわかる感じ。

背が青黒く老腹部が体側は銀色で細い縦しまが数本入っている。

2.ボラとは? 
帰宅後調べたら、謎の横浜港の魚がweb上で質問や答えが飛び交っていた。

 「ボラ」という魚だという。

ボラは、海水魚であるが、幼魚のころは淡水域に遡上することもあるため河口付近にもいる。水の汚染にも強いので都市部の港湾にも群れで住む。
 食べるのは泥の中の微生物や藻類なので、汚い海に住むボラはくさくて食べられず、冬、外洋に出て回遊している時のボラは鯛だと言って食べさせてもわからないほどの味だともいう。

出世魚
ボラの名前は、生長とともに変わる出世魚であり、関東では、
オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トドと変わっていく(地方によって違うので、それもややこしい)。

海がきれいなころの日本ではおいしい大衆魚として食べられていたので、その名前が身近な言葉の語源になっていた。

「オボコ」は子供などの幼い様子
「イナ」は若い衆の月代の青々とした剃り跡をイナの青灰色でざらついた背中に見たてたことから、「いなせ」の語源
「トド」は、「これ以上大きくならない」ことから「結局」「行きつくところ」などを意味する「とどのつまり」の語源となった。

 また、ボラのメスの卵巣はカラスミであり、ギリシア・トルコなどではタラもサラダとして用いられる。

そのジャンプ力

海面上へのジャンプ力についてもWikiで言及されていた。
 
ジャンプし、時に体長の2-3倍ほどの高さまで跳びあがる。跳びあがる理由は周囲の物の動きや音に驚いたり、水中の酸素欠乏やジャンプの衝撃で寄生虫を落とすためなど諸説あるが、まだ解明には至っていない。その際、人に衝突することも見られ、成魚の場合には時に釣り人やサーファーなどを負傷させたりすることもある。(Wikipedia)


見てきたとおりの大きなジャンプをする習性があることもわかった。
日本全体で食べられていろんな語源になっていたのに、これまで知らなかった魚のことを、
港で見た光景が導き出してくれた。

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by miriyun | 2013-08-11 14:04 | 動植物 | Comments(4)
2011年 10月 23日

砂漠に咲くアカシア

 アカシアの花 in UAE      
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アカシアはネムノキ科で、世界に数百種以上あり、温帯から乾燥帯・熱帯までさまざまな種がある。ここではもっぱら砂漠地帯のアカシアについてとりあげる。
細かな葉が向い合わせに並んだごく小さな葉である。

日本でもアカシアという名はなじみがある。並木道にも蜂蜜にも歌詞にも登場してくるがそのほとんどはニセアカシア(ハリエンジュ科)である。日本への導入時にアカシアと呼んでしまったことに起因する。ニセアカシアは大きな葉を持ち、葉だけ見てもアカシアとは全く異なる。花はまるで白のフジの花をふっくらさせたような感じでいい香りもするし、歌や小説でムードのある花としてアカシアの名が間違ったまま使われてしまった経緯がある。

 砂漠地帯のアカシアは、ネムノキ科らしく葉を閉じ小さく閉じることができる。暑さが厳しく水も少ないところに生育する。花は白くて丸い。つぼみは緑の粒々がきゅっと固まったようで可愛らしい。

アカシアの葉
 朝、この葉は変化を見せる。
気温の高低差の激しい砂漠地帯で、しかも海が近いなど湿度の含まれる地域では案外空気中に水滴がある。気温が昼間の50度近い温度から急激に下がる。すると、朝霧が生じたり朝つゆが下りたりする。この朝露がこの地域では命を存続させる。 かってアラビアンオリックスのために世界遺産になっていたオマーンの保護区はその朝霧が発生しやすい場所であった。UAEもすっかり砂漠地帯ではありながら距離的には海から遠くはない。だから朝露はおりる。

 アカシアは日中しおれたように縮んでいる。日が落ちると急激に気温が下がり、朝、霧やつゆが発生し、そこから水分を得たアカシアは瑞々しく開く。根からだけでは十分でないアカシアは葉は露から貴重な水分を補っている。
 それを食べる動物たちも葉を食べながらわずかな水滴を吸収して命の糧としていくのだ。
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by miriyun | 2011-10-23 18:20 | 動植物 | Comments(4)
2011年 10月 15日

マルーラ・・・酔いどれアニマルパーティ!?

 マルーラというフルーツ    

 マルーラってご存知だろうか?
 いや~、実はアル・マハのお手本になったホテルが南アフリカにあると聞いていたので、それはどこか調べていた。そうしたら望めば見えてくるというのだろうか、BSでそのホテルが出てきた。その中で紹介されたフルーツが気になった。
  高さ12~13m位の高木。
  地面に杏くらいの実が落ちると発酵するので、象とかは大好きであるという。皮をむくとランブータンかマンゴスチンのようなやや透明がかった白い実が出てくる。水分が多そうでいかにもおいしそうだ。


それで調べたら、出てきた!出てきた!象だけでなかった!

どの動物も好きなマルーラ
木に登る動物はいいが、登れない動物はどうするのか。
   象が収穫作業をする。
      ・・・・けっこう荒っぽいが大量に収穫できる。

 そうするとどの動物もよってきて一斉に食べる。
  他の動物がいるにもかかわらず食べ続ける。
BSでは地面に落ちると発酵すると言っていたが、象が収穫してすぐに食べて、ヘロヘロっとなっているので、もう実が木の上で熟しているときにすでに軽い発酵現象がおきているのだ。
 なにしろ、ひたすら食べ続ける。サルは皮をむき、象は丸呑みする。小動物はアルコールが回るのが早いのか、落ちた実の中で泳いでいる。

 これは紹介しなくてはと思うほど・・・おかしい。
何しろ見て!!



 もう、とくにダチョウの歩きっぷりがおかしくて!
サルは人間に似すぎていて、最後に出てくる翌朝のしぐさ!

なお、このマルーラの実からつくるお酒は南アフリカ共和国やナミビアではおなじみでお酒を造るし、
リキュールとしても「アマルーラ」という名で売られている。

象のそばによると大トラならぬ大トラ巨象に寄りかかられそうで怖い。
いや~、仕事のことも忘れて笑えた~!    オススメです!    


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by miriyun | 2011-10-15 22:09 | 動植物 | Comments(14)
2011年 10月 09日

乾燥帯の植物*葉の変形

葉の変形 
乾燥帯の植物は、葉が変形していくものが多い。
 これまで、紹介してきたのは葉や花がトゲになっていった植物が多かった。特にサボテンは完全に葉をトゲに変形して水分の蒸発を防ぐ構造となり、茎の部分に大量の水分を蓄えるものが多い。

☆一方、葉の厚みを厚くしていった植物もある。
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乾燥帯でこの色と葉の厚みは何やらほっとする。
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白い綿をつけたかのような厚みのある葉。白で太陽光を反射しているのだろう。

上二つは冬のアブダビ、UAEの海沿いはものすごく湿度がある。つまり乾燥帯で水を保全する力がある植物は熱さを乗り越えて増えていくこともできるのだ。

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砂に負けそうになりながらなんとか茎を伸ばしている。
こちらは夏のドバイの内陸部であるので、さすがにやっと生きている感じだ。
こうした植物たちは、砂砂漠ではなくて、若干の水が得やすいところに生える。条件が合えば群生もする。


◆注) この国の緑があるところは、このような野草の近くまで黒いホースがきていて、そのおこぼれを根が拾っている可能性があるので、ほんとうにここで自生できているのか怪しいところも若干ある。 

           今夜は十三夜、でも雲が出ていたのでどうかな~

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by miriyun | 2011-10-09 17:50 | 動植物 | Comments(2)
2011年 09月 17日

「世界の群れ」作戦成功す…アラビアン・オリックス物語(3)

王家の保護  
アブダビのシェイク・ザーイド・ビン・スルタン・ナヒヤーンは、現在当たり前に言われている持続可能な開発の概念を提唱した人物で、水資源管理システムのプロジェクトを1946年に発動し、国土の緑化プロジェクトを始めた。詳しくはまた別の機会にしようと思うが、野生動物に関する考え方だけは今書いておこう。彼は生物多様性を保持するために狩猟を非合法化した。アブダビの地名の由来であるガゼルはもちろん、アラビアン・オリックスをはじめ絶滅危惧種から鳥たちまで彼の保護区で保護された。
 
 また、シェイク・ザーイドと常に共同歩調を取ったドバイのシェイク・ラシード・ビン・サイード・アル・マクトゥームは1960年にはドバイ初の保全プログラムを開始した。

 このようにシェイク・ザーイドやシェイク・ラシードのように将来を考え野生動物を保護している王家が規模こそ違うだろうがいくつか存在したのは確かだ。また、動物園の中にはオリックスを飼育しているところもあった。

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ワールド・ハード(世界の群れ)計画・・・オリックス作戦 
1960年までは各地に野生のアラビアン・オリックスがシナイ半島からイラクまでで数百頭となった。この広い地域で数百頭ということはもう、絶滅の時期が目前まで迫っていた。

 1960年代、WWF(世界自然保護基金)や動物保護ロンドン協会・自然保護団体フローラ&ファウナ自然保護協会などが中心になってアラビアン・オリックス救助作戦が行われることになった。
 生き残りのオリックスがこの計画に沿って集められた。オマーンから3頭、ロンドン動物園から1頭、クウェートから1頭、サウジアラビアから4頭の計9頭を集め、アメリカに送られた。つまり、このプロジェクトのスタートは各国から集められた9頭から始まったのだった。ドバイものちにオリックスやその他の絶滅危惧種をアリゾナに送り出した。


 送り先はアリゾナのフェニックス。そこを選んだのは自然環境がアラビアの砂漠にとくに似ていることから選ばれた。絶滅に瀕している動物のための最初の国際的プロジェクトが始まったのだ。
 そこで集められたオリックスは繁殖に成功した。伝染病などによる全滅を心配して、サンディエゴ野生動物公園にも分けたり、同じ遺伝子が揃いすぎないよう、動物園や保護区同士で一部を入れ替えたりしながら個体数を増やしていった。
 
アラビアへの「再導入」作戦

実際の野生種絶滅よりも10年も早くスタートしたこのワールド・ハード作戦により、十分に数が増えてきたところで、本来の生息地アラビア半島に帰す作戦が少しずつ始まった。

① ヨルダン
 1978年にヨルダンに4頭導入されたのは群れが小さくて繁殖に至らなく、失敗したようだ。1987年に11頭導入されたオリックスはショーマリ自然保護区で200頭まで繁殖に成功し、2002年にはワディラムの特別な地域に野生として復帰させる作戦を行うまでになった。また。他のアラブ諸国への再導入にも力を貸している。

② オマーン
 1982年までに14頭を再導入したオマーンは、ジダッド・アル・ハラシース平原のなんと2万7500平方キロメートルをオリックスを保護し繁殖させるための地に選んだ。マスカットから飛行機で1時間のサラーラから車でさらに200㎞という奥地である。ここはArabian Oryx Sanctuaryと呼ばれ、世界遺産登録された。1994年のことである。ここで14頭だった導入個体は1996年で400頭まで順調に増えて、まさにOrixのSanctuaryとなった。

 !!普通はこれで話が終わるのだが、そうはいかなかった!!

このあと、首都から遠い果てにある世界遺産地区は密猟が激しくなり、政府の取り締まりは不十分なものであった。そのため1999年には85頭にまで激減した。2007年には追い打ちをかけるようにオマーン政府は保護区としての設定区域の90%削減を発表した。
 これによりオマーンの世界遺産Arabian Oryx Sanctuaryは世界遺産委員会によって、顕著で普遍的な価値が失われたことを理由に世界遺産登録から抹消された。世界遺産の登録が抹消されるのは歴史上初めてのことであった。

③ サウジアラビア
 199年に再導入された。
「国家自然保護・育成協会」の基本プロジェクトの一つであるアラビア・オリックスを自然に帰すプロジェクトにより、オリックスが元々生息していた地域に大きな自然保護区が設けられ、飼育小屋が多数建てられ、繁殖したのち自然保護区に放たれ、660頭を超えるにいたった。(参考:アラブ・イスラーム学院・アラビア村)
 生息地としてはウルク・バニ・マリッド保護地区、マハザット・アズ・サイド特別自然保護区がある。ただし、観光は許可されていない(参考:「恋するサウジ」郡司みさお著)

④ UAEドバイ
ドバイのシェイク・ラシードが送り出したアラビアン・オリックスを、35年後に彼の皇太子シェイク・ムハンマド・ビン・ラシード・アル・マクトゥームはドバイにオリックスを再導入した。

 その時、彼自ら砂漠の中で国内最大の地下水供給地のひとつでもあり、砂丘が広がる景観のよい地域を見つけ土地を手に入れ、野生動物保護活動のできる土地を選び出し、そこに導入したのだった。
 
 単なる経営でない。自分の父と、アブダビのシェイク・ザーイドの多様な生物を環境保護をしたうえで残していこうという理念のもと、自ら足を運び、陣頭指揮をして作り上げた場所で、現在アラビアン・オリックスは順調に増えて200頭にもなり、平和なたたずまいを見せている。
 その場所は彼が考えた野生動物保全のための地区であり、かつきちんと管理し、そのための費用もねん出できるアル・マハという場所をつくった。


アラビアン・オリックス絶滅の危機を乗り越えて
2011年6月16日、IUCN (国際自然保護連合)は絶滅危惧種のレッドリスト最新版を発表した。
レッドリストは、大まかにいうと、次のような分類になっている。

===レッドリストによる保全状況の分類===
≪絶滅≫   絶滅(EX)
         野生絶滅(EW)  |--------1972年
≪絶滅危惧≫絶滅寸前(CR)・・(絶滅危惧IA類)
         絶滅危惧(EN)・・(絶滅危惧IB類)
         危急(VU)・・・・・・(絶滅危惧II類)―――2011年
≪低リスク≫ 保全対策依存(CD)
         準絶滅危惧(NT)
         軽度懸念(LC)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いったん、1972年に野生絶滅(EW)になったアラビアン・オリックス。
それが、現在はアラビア各地の生息地で個体数をふやし、少なくとも1000頭を超えると言われている。

 これにより、ICUNは前回の評価、絶滅危惧IB類(EN)から、絶滅危惧II類へとランクアップした。
レッドリストが始まって以来、 野生絶滅(EW)から3つ上のランクまで評価を回復したのは初めてのことであった。

 試行錯誤を繰り返しながらであるが、このように大成功をおさめたは、保護団体・各国政府・動物園が連携し、国際的プロジェクト、『世界の群れ(World Herd)』計画で、種の保存に取り組んだ成果だった。


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by miriyun | 2011-09-17 18:31 | 動植物 | Comments(2)
2011年 09月 16日

熱帯植物の驚異の生命力

残暑雑感   
 暑い、蒸している、日々げっそり疲れる。皆さんは大丈夫でしょうか?

 日本は学者さんたちが言うように亜熱帯化しているのだろうか。台風以上に歩みが遅いし、雷・竜巻多いし、酷暑は本当にきつい。


◆エンジェル・トランペット◆エピソード
 以前に紹介したエンジェル・トランペット・・・毒があるから、樹液に触れたり食べたりはしてはいけない毒のある草木。アメリカ原産でインドなどにも多い。
 園芸大好きな家で、6月にトランペットのような美しい花をたくさん咲かせた。このとき、写真を撮らせてもらった。かれこれ100近くの大きな花を咲かせた縦横3m、たかさ2.5mという大きな木である。
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この木を6月末にバッサリ切って切り株だけにした。根はかなり深そうなのでそのまま放置したという。

切り株だけになって2か月半
 その後ちらと見たときは根からひこばえが出始めて、「あれっ?根がまだ生きているね・・・」と思っていた。
それから2か月半暑い夏を経て、今どうなっているのか。
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                          ↑ 背景にプライベートな部分が入っているのでカットしてあります
 日々生長し、縦横3m高さ2m弱の木になっていた。しかもトランペット型の大きなつぼみをいくつもつけていた。
伐採されたのに2か月半で元の大きさの3分の2近くまで復活し、今年2度目の花を咲かせようとしているのだった。

毒のあるくらいの植物は強い・・・とプロケラという砂漠の植物のところで書いた。

熱帯植物はもっともっと強かった!!
     そして、こういった植物が元気いっぱいに成長するほど、日本は熱帯の暑さなのでは…と思わされた。



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by miriyun | 2011-09-16 23:20 | 動植物 | Comments(8)
2011年 09月 15日

月と秋草

月と秋草に寄せて      
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先日の十五夜、何年ぶりだろうか、すっきりと晴れて見やすかった満月。
いつも薄と団子を用意しても雨などで見えないことばかりだった。
今回は楽しんだ満月!、でもお団子わすれた~!

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パンパスグラス。中南米原産の2~3mにもなるコメ科の植物。薄の豪華版にも見えるので、これで薄の代用。

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フウセントウワタ・・・例の砂漠の強力な個性のカロトロピス・プロケラの親戚!


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あさ、鉄橋の下を歩いたらポトリ、ポトリと次々と花が落ちてきた。
ふと見上げれば、そこには繁茂するつる植物が目に入る。見かけなくなった雑草。河原からも除草剤で花芽も持てないほど弱らせられているこの草。なんと鉄橋下の人間の手の及ばぬところで花を満開にさせていた。
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クズの花。雑草だけれどとても美しい。それにクズの根から葛餅や葛湯をいただいているのだし、日本がまた飢えるときが来たらクズの根は貴重な食料になる。
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落ちてきたのはこんなにきれいな紫の花だった。

秋の草が目に入りだすと、日本を感ずる。
        ただし、気温はまだまだ秋には遠い。
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by miriyun | 2011-09-15 18:18 | 動植物 | Comments(2)