カテゴリ:サウジアラビア( 3 )

サウジアラビアの小麦生産

1.不毛の地の小麦自給作戦
 ルブアルハリを擁するサウジアラビアは、まさしく不毛の地である。

その中にあって、かってこの国の王は、国民の食べる小麦がすべて国内で作れるように小麦自給作戦を行なった。

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 広い砂漠に巨大なスプリンクラーで水をまく。センターピボットの円形の畑が数限りなく展開した。


2.小麦の輸出国

 小麦の生産は順調に伸び、自給率100パーセントを超え、ついには小麦輸出国となった。
◆砂漠の国が小麦を輸出する!◆・・・・世界に驚きをもたらした。

このセンターピボットによる小麦生産は、無限の食糧生産を約束するかに見えた。

◆地下水脈の枯渇・・・小麦生産はどうする!? 

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↑ サウジアラビアの上空から、散在するセンターピボットを撮影
 一般の農地と異なり、砂漠のセンターピボットは水を散布しなくなったら見る見るうちに緑はなくなり、砂漠にうっすらと溶け込むようになり、そして・・・消えていく。
 
 ◆地下水のくみ上げ過剰による地下水脈の枯渇が深刻な問題となって浮上した。
サウジ政府に大きな決断をせまった。
 政府は、食糧生産が盛んになるもとになった、政府による高額な小麦の買い入れ金額を段階的に減らし、さらに輸出はゼロにまでもっていった。
 そして、今後はここまで見事に達成した食糧自給率100%さえも思い切り見直しされた。その結果、今後段階的に、
 自国民のための小麦の生産を段階的に取りやめる!!

 つまり、それほど地下水脈の枯渇問題のほうが厳しい状態であり、小麦は、石油を売った余剰金で他国から買えばすむと判断したのであった。

 ◆短期間の間に、小麦の生産を意図的にこれほど大きく変化させた国があっただろうか・・・・。                                                                                                                                                                     
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by miriyun | 2009-02-20 01:28 | サウジアラビア | Comments(0)

紅海沿いのキング・アブドッラー・エコノミック・シティ

 サウジアラビアのアブドッラー国王は6箇所の経済都市建設によって経済の多角化を目指している。
 構想はダイナミックなもので2010年までに(エッ!?すぐじゃない?あと3年しかない)、世界で10番目に競争力のある経済を目指そうとしている。
  ’10年までに世界10番ということでその名を――
10×10(テン・バイ・テン)プロジェクトという。
                 (サウジアラビア大使館第77回建国記念日資料より引用)

 産油国の何十年も前からの懸念と若年層の失業などの問題を抱えたサウジアラビアがアブドッラー国王の下で、6箇所の大規模経済都市建設が進められている具体的なプロジェクトである。

 中でも2008年に第1区画の完成を予定しているのが、
 『キング・アブドッラー・エコノミック・シティ』 建設である。世界最大級とうたいあげる総合経済特区である。
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  ↑その計画のイメージ画。
 紅海の中ほどに面したラービグにつくられつつある。 インド洋とスエズ運河、地中海を結ぶ好立地に巨大タンカーのための港湾施設を建設するとともに、物流の拠点とする。また、最新の機械による近代的工場(IT,医療、軽工業他)によるサウジアラビアの工業都市として、さらに金融地区も世界の金融の重要拠点になるようにとの計画である。

  上の図の左端の印象的なつくりのビル群を見てみよう。
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うう~ん!
 これはドバイを意識しているだろうな~というのが正直な感想。
ドバイ効果は、湾岸諸国・諸都市に近代化・多角化・攻めの経済戦略の影響を与えている。

 このキング・アブドッラー・エコノミック・シティは2005年の正式スタート以来、ドバイのように猛然とプロジェクトが進行している。
 
*投資額、270億アメリカ・ドル、それって小さい国の国家予算をはるかに超えている。
そのお金は民間投資なのだが、それをおもに出しているのが、U.A.E.(・・・ここのところ世界経済の投資や合併とか言う話にはこの国が顔を出している)、 なお、都市づくり予定図を見て、ドバイのイメージに似ていると思ったのだが、調べてみてわかった。この図をおこしたのはプロジェクトそのものを引き受けたUAEのエマール社だったのだ。
 
 *また、日本が関係しているのはPETROラービグ・プロジェクトといい、投資額100億アメリカ・ドルで、住友化学・サウジアラムコ合弁事業で石油精製・石油化学製品製造施設の建設を行なう。日本も大いにかかわっている大プロジェクトなのである。
(*在サウジ大経済班のPDFを参考とした。)

 これらによって、キング・アブドッラー・エコノミック・シティは新規雇用数100万人、居住人口200万人を予定しているというからすごい。ニュータウンどころではない。大都市を突然紅海沿岸に出現させてしまおうという計画で、しかも実現は迫ってきている。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

ある心配が頭をよぎっている。

 サウジの大繁栄の横で出稼ぎに行くイエメンの話を以前にした.
ラービグがこのような一大物流拠点になるということは、歴史上ずっとインド航路とエジプト・地中海への物流の要であったイエメンのアデン港の先行きはどうなるのだろう。
 アフリカとのつながりがあり、小さな商売については続くだろうが大型船はラービグに行ってしまうかもしれない・・・。

 一方の繁栄の陰には暗い影がさすところも出てきてしまう。それも知っていなければならないだろう。
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by miriyun | 2007-09-22 12:01 | サウジアラビア | Comments(4)

羊の丸焼き…カプサ

 ラマダンも明けたので、焼き色から美味しそうなお肉を紹介。
カプサとはアラブの代表的な料理で、お祝い事などには欠かせない。
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                      ↑カプサ

 カプサは1.5mくらいの大皿にサフランとだしでいためたライスをいっぱいに盛り付け、その上に羊の丸焼きをそのままのせるという豪快な料理だ。ただし、今ではこれほど豪快に丸焼きのをのせた豪快なカプサは、サウジアラビアでさえ、ほとんど見られなくなってきている。 

 おおざっぱなようだが、じっくりと焼かれた肉は身ばなれもよく、骨からの味もしみこんで実に美味しい。サウジアラビアなどでは結婚式や祝のパーティでよく出される。
 何しろ見た目にも豪快、その周りに車座に座り、右手で肉とライスをにぎって口にポンと入れるサフランライスとの相性もよい。

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by miriyun | 2006-10-25 22:52 | サウジアラビア | Comments(6)