![]() 窓の中央には明るいターコイズブルーのガラスが星のごとく組み込まれている。そこから入る日ざしは壁をなんともいえない色に染めていく。 ![]() 下から見上げれば、柱や壁のそこここに光の粒が散らばり始めている。 ![]() この窓からの光がパーツごとにコロコロとキャンディーのような姿で拡散していくのだった。 ![]() その光をテラス席からとらえてみた。 ドームに壁にカリグラフィーやタイル・金彩あらゆる装飾の技を駆使しながらも、さらに太陽の光によって透明感のある色彩が彩りを添えていく。 そんな光と時のなす技をとらえてみた。 時は夕刻、よき日のよき光を讃えて・・・。 ポチッと応援よろしくおねがいします
日本の中で見られるイスラーム工芸はなんといっても東京ジャーミィ。何度訪れても新しい発見があるところがたまらない。
PC不調につき、整理中の写真が多いので、しばらくぶりに東京ジャーミィ特集を再開。 東京ジャーミィの工芸 ![]() 礼拝堂入口すぐの天井装飾がなんともまあ素晴らしい。どうしていままで気付かなかったのだろう。入って正面に見えるミフラーブやドームに圧倒されるので、すぐ上の天井に気付きにくいのかもしれない。 そうなのだ。イスラームの建築というのは壁だけ見慣れている日本人にとってまず天井に圧倒される。それに梁、窓、床、照明すべてにわたって装飾対象になるのだから、同じ広さの部屋を見ても見るべき対象が多すぎて時間が足りないことが多いのだ。 さて、この装飾天井、小さいがなかなか凝っている。 ぐうっとせまってみよう。 ![]() ここには、トルコに入ってきた多彩な文様の歴史が見える。雲文様は中国からの文様を自分の国のもののように完全に使いこなしている。そして、正面向きの得意の花模様の間に明らかにペルシアの香りのする花文様、これらの文様は東西に陶磁器やタイルなどにつかわれ、互いに影響しあってきた模様なのだ。これらをすべて組み入れ華麗に飾っていったのがトルコの特色だろう。 雲文様 これは確かに中国発祥の文様で、中国においても古代から、漢の時代、唐の時代、元の時代と様々な形の雲が描かれ続けてきた。 雲にはどのようなものがあるか、ちょっとイメージしてみよう。 *湧き出る雲、なびく雲、風雲急を告げるという語句を使いたくなる刻々と変化し天候を変化させていく雲、吉事をもたらす彩雲、空が遊んでいるかのようなウロコ雲など・・・、 雲が発生しやすく雨風・台風・吉兆などすべてをもたらす雲を日本を含めて東アジアではいやでも意識してしまう。だから、模様に描く人のイメージでいろいろな雲型が考案されたし、また、変化していく雲は左右の一方に厚みのある動きのある姿として表されることが多い。 ところが、同じ雲とはいえ、全体に降水量が少なめで大きな雲の形の変化を見せない中近東では、くもの形に変化も躍動感も必要なかったと見える。 ただ模様の間の空間を許せないデザイナーにとって、空間を程よく埋めるのに都合のよいものとしてつかわれたようだ。したがって、変化する、走る雲といった片方に重心のある雲は使われなくなり、下の東京ジャーミィのドーム下部に見える雲文様のように、すっかり左右対称のリボン模様になってしまったのである。 ![]() ↑ドームの窓の上の雲文様 しかも、ご丁寧にこの雲リボンにはところどころをさらにリボンで結わいている。とても動きのある雲のイメージではない。 トルコでいろいろ見比べてきたら、これまで見れなかったものを新鮮な気持ちで眺められた。 ポチッと応援よろしくおねがいします ![]() ミンバルは金曜日の集団礼拝の時に集団に対して説教する時に使う。ここの場合,入口にカーテンがかかっていてここからはいリます。階段の真上までは行かず、やや下のところで説教をする。神の高みにまでは、わが身を置かないという謙虚さを表すのだ。 ![]() ミンバルを横から見ると、大理石による高度で繊細な透かし彫りと金の飾りが周囲を明るくする。 ![]() 裏に回ってみた。ミンバルの中に、アラベスクの光が差し込んでいた。 興味をもったら一日一回ポチッとお願いします。
久しぶりの東京ジャーミー、大理石の造形を探してみよう。
![]() ↑ 礼拝堂の入口は東京ジャーミーの2階部分にある。したがって目の前の大通りからは、ここは見えない。そして、ここからはその大通りにある大木の緑だけが目に飛び込んでくる。ビルだらけの東京にあるというのにたいそう落ち着ける環境だ。柱もうっすらとグレーの縞が入った大理石ですっきりとしている。床も大理石を敷き詰めているので夏は涼しく感じる。大理石の透かし彫りも緑を背景にしてさわやかな印象を与える。 ![]() 礼拝堂入口で、もちろん、レリーフ・アラベスク・カリグラフィーなどあらゆる装飾が見られる。そして、一段高くなっている大理石の床その前にはキブラをあらわすへこみが入口の両側にある。 これは、集団礼拝などで礼拝堂に入れなかった人々が入口の外で祈る時に目安となるようにつくられているのだ。 ![]() ↑ 上を見上げれば白と黒の大理石でくっきりとアクセントとなる弧をえがいている。その間にトルコならではの美しい草木文様のタイルで装飾されているのが心憎いばかりである。 ![]() ↑ 礼拝堂の中で、出窓のところに一箇所だけだがこの大理石象嵌がはめ込んである。白い大理石に黒大理石・アンティーク・レッドとグリーン・オールドを組み込んだ象嵌である。大理石象嵌は広い部分に施すには大変な労力を必要としたものだろう。 興味をもったら一日一回ポチッとお願いします。 Tags:#東京ジャーミー(モスク)
![]() これは東京ジャーミーのクルアーン台である。上にはクルアーンが載っている。 クルアーンを載せるための台はもちろん優れた技術で作られている。このジャーミーの礼拝堂のクルアーン台を見てみよう。手前に見える小さな白い模様であるがこれはアッシリアの時代から行われていた象牙細工だ。大きな模様部分はエジプトが起源といわれ現在ダマスカスで名高いハータム・カーリー寄木細工・貝象嵌によって装飾されている。一見、木画のように見える部分もあり、正倉院の技法の多くが西から伝わったことを思いおこさせられる。 クルアーンを載せるともなれば職人も自分の技術を最大に生かしてつくっているにちがいない。アラベスクをくっきりつややかにあらわしている。クルアーンを置く側の周囲をぐるりとめぐらされた組紐連続文はとくに細かい。 このような書見台をラフレといい、オスマン朝時代は、黒檀・象牙・真珠貝を使った豪華な書見台がたくさん作られて、現在各博物館などで見ることができる。 また、イスラームにおける工芸はいざという時は移動に向いたつくりのものが多い。これも当然遊牧の民も困らない折りたためる工芸品なのだ。 ★なお、ものを見るのに最もわかりやすいのは別のつくりのものと比較してみることだ。 ![]() ↑これは、レバノン杉の森付近で杉の木を使った工芸品を売っている店で購入した。その時、「これはクルアーンを置く台か?」と聞くと、大げさに「クルアーンの台ではない、本の台だ、クルアーンのはこんなもんじゃない」と言って、大げさに手をふった。 つまり、外国人がクルアーンの台かと聞いた時、そうだといっておけばよく売れるだろうがそうは言わなかったのだ。クルアーンに対しての気持ちをかいま見る気がした。また、正しいことを言ってくれているから、その書見台を買ってきた。 実は、これだって手間がかかっている。木の葉模様に透かし彫りになっていて、側面はレリーフになっている。全体的にやすりが丁寧にかけてあって、触ると表面がなめらかだ。布なども引っかかることはない。本を載せれば読みやすく、クルアーンも実は載せてみることがある。折りたたみの仕組みも東京ジャーミーの仕組みと同じできちんとできているので、これはこれで気に入っている。 しかし、ジャーミー所有の最初の写真と並べると、どんなに一般の生活用品と違うかわかるだろう。 ジャーミーのクルアーン台をさわるわけにはいかないので、自分の書見台をたたんでみよう。 ↓ ![]() このように、パタンと簡単にたたんで移動するにはたいへん便利だ。こういうのを遊牧民的発想というのだ。日本では戦陣で大将が使う床机が折りたためるが、農耕民族であるがゆえに普段の生活用品をたたむという発想は少ないと思われる。 中東ランキングに参加中。イスラームの雰囲気感じたらポチッとお願いします ![]() 東京ジャーミーは白い壁に緑の絨毯でさわやかに美しいが、そこに更に彩りをあたえているのがステンドグラスだ。晴れている日は殊に美しい。 ![]() ↑ この赤と白の帯状のラインに沿って座ると、礼拝時にちょうどよい間隔になる。 有名なモスクの中には一人分ずつの礼拝絨毯の大きさに枠がある模様になっている場合もあるが、ここのラインはモスク全体の色バランスを程よくひきしめながら、祈りにちょうどよい空間を示唆している。↓ ![]() ![]() アラベスクというのは1つならまだしも、いくつか組み合わせると色の組み見合わせが想像以上に難しい。まったく同じ色ばかりでは単調になり、色を使いすぎると建物や作品としての調和が壊れてしまう。ここでは、石膏部分の基調色である紺で締めつつ明るい色調のガラスを共通にいくつかは使って調和させている。、 ![]() ↓ステンドグラスの窓と下のアラビア語のカリグラフィーとの対比で見てみよう。 ![]() 1.ベルト状カリグラフィーの下地の色と窓の枠の石膏部分の色が紺で揃えてある。 2.アラビア文字はモスクの壁面に最適なスルス体の格調高い書体である。 3.文字の一部にトルコブルーと深い赤の2色だけ色をつけてアクセントを与えている。 4.そして、その色は上のステンドグラスでも使って互いに調和しながら、引き立てあっている。格調高い文字ながらやわらかみとかろやかさも出しているのだ。 見るほどに新しいよさを発見できるジャーミーだ。 ⇒ ⇒応援クリックお願いします。 ![]() ![]() モスクでは女性の祈りの場を分けていることがある。東京ジャーミーも女性専用のらせん階段を上るとモスクの2階(建物全体としては3階にあたる)に礼拝場所がある。 ![]() 下と同じに絨毯を敷き詰めてある。透かし彫りのアラベスクのバルコニー状のせり出しがあり、ミフラーブもよく見えるし、祈るすべての人を見渡せる。それでいて少し後ろに座れば下から全く見られることはない。まあ、真摯に祈る男性たちも後ろを振り向いて見上げようなんてことはしない。なにしろ祈りにきたのだから・・・。 ![]() ここは確かに安心できる空間に違いない。日本人ムスリマ(女性のイスラム教徒)は一言も話さず、一身に祈り、黙したまま帰っていた。イラン人の母娘はビデオやカメラ持参で集団礼拝のときはもちろん熱心に祈っていたが、終われば階下の人々と同じに他の人の平安を祈り、挨拶を交わし、美しいモスクをビデオに撮る。見学に来ていた私にも気さくに話しかけてくる。イランのシラーズの人ということで、壁のカリグラフィーを見ながらしばし話しこんでしまった。 ![]() 女性の席を意識しているのだろうか。カリグラフィーの色合いやトルコらしいチューリップ風の植物文様がかわいらしい。ポストカードを差し上げるとメッカの図柄の壁掛けをいただいた。イランの女性たちはいつも人なつっこく親切だ。 ![]() 代々木上原の東京ジャーミー(モスク)を見学させてもらった。トルコの工芸技術を結集させたドーム・タイル・カリグラフィー・絨毯まで実に美しいモスクだった。 ![]() 躯体は日本の建設業者鹿島建設。大理石造りで、しかも大空間、併設のトルコ文化センターのほうは窓に多くすだれを利用して、暑い日本でありながらなかなか居心地がいい。そのうえ、床暖房は古河電工の施工による床冷暖房を採用している。メーカーHPの解説によると、「温水式ユカダン」というこの設備の特徴は夏は冷水をポリエチレン管に流して床を冷やし、冬は温水を流して床を暖めるしくみだという。 ↓メッカの方向をあらわすくぼみ ミフラーブمحراب ![]() 肝心の内装については、100名近くの技術者がトルコから来日して内装を行ったということで、一目でわかるトルコ風尖塔(ミナレット)・壮麗なドーム、ちりばめられたアラビア語カリグラフィーなどが調和していてなるほどと思わされた。 トルコ人のジャーミーの担当の方たちは親切で、いろいろな質問にお答えいただいたり、 ![]() のお茶までいただきゆったりとした気分でイスラム文化に浸ることができた。 日本とトルコの技術を合わせて建設され、日本に住むムスリム・ムスリマの拠り所として、また日本人のイスラム理解や交流の場として重要な役割を担っていることを実感してきた。 < 前のページ次のページ >
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