2017年 09月 14日 ( 1 )

蝋の話 巻手紙への封蝋の様子

シーリングワックスの使い方
「オスマン帝国外伝」を見ていると、いやがおうにも興味深い範囲が目に飛び込んできてしまう。
前回、シーリングワックスをスプーンの上に削ってそれを温めて蝋を溶かす方法を見てきたが、今度は丸めた文書にひも結びをしてその上に蜜蝋を垂らす方法をやっていた。
c0067690_771267.jpg



 ≪ドラマ解説≫
パルガから連れ去られ、どれとされた少年イブラヒムが、マニサでスレイマン皇太子に信頼され、スレイマンがスルタンとして即位するとともに小姓頭に出世し、更に大宰相になったイブラヒム。

◆自室で手紙を書く。スルタン・スレイマン本人への手紙故に、筒状に巻いた後、ひもで結び、その上に蜜蝋のスティック状に固めた物をろうそくの火にかざす。
c0067690_764484.jpg


c0067690_764774.jpg

トロット溶けてきたところで巻物紐の上にぐるりと垂らし回す。
c0067690_765389.jpg

イブラヒム大宰相が封蝋している。
c0067690_77460.jpg


c0067690_77769.jpg

一瞬待って蝋の被膜ができてから印を押す。

こうして、差出人が封蝋すると、使者がこれをもっていく。それまでの間、この蝋は壊れないということが前提になっているので、あまりにも薄く蝋を塗るとすぐに壊れてしまうので、かなりしっかりと付けなければならない。


 オスマン帝国外伝では、手紙は円筒形で装飾のある金属製の手紙入れに入れて持たせた。それは戦争相手国と戦端を開くときでも、恋文でも同じである。

 現代でもシーリングワックスは売っているが、現代の束にして郵便物を扱う郵便システムでは相手が見る前にワックスが壊れてしまうだろうから、今のしくみでは使えないだろう。受取人がこの手紙を使者を通して受領すると、この封蝋をばらばらに壊して
蝋開封する。それまでは誰もその手紙を覗くことがはできないという仕組みであった。

 トルコにしろヨーロッパ各国にしろ、権力者の周囲には陰謀・詮索・秘密がいっぱいだった。そういう時代の長い期間にいろいろな思いを込めて、封蝋は行われ続けたのだった。

                                        
人気ブログランキング
by miriyun | 2017-09-14 07:09 | Comments(0)