2008年 08月 31日
16世紀、オスマン帝国の支配下に入るが、イエメン人はオスマン帝国に対し抵抗。1世紀後にオスマン勢力を駆逐し、ザイド派勢力による支配となる。 ◆南北分断の始まり ザイド朝がイエメンを支配した後どうなったのか? イエメン南部地方を統治していたスルタンは1729年、イマーム・ザイディから独立を勝ち取り、以後、260年に及ぶ(・・ほぼ江戸幕府の統治時代と同じ長さである)南北分断の歴史が始まった。 ◆3C政策と3B政策に巻きこまれていくイエメン それから110年後の、1839年、古代からの交易の要衝であったアデンに大きな力が押し寄せる。 ※アデンとは アラビア半島の貿易の要衝。 ↑象の鼻と呼ばれる印象的な岬 街のそばの標高500mを越す山の上にはオスマントルコ時代の城がある。 海のシルクロードの西の果てとして東からの文物はここに集積され、そののちエジプトやトルコを経てヨーロッパへ入っていった。 ここをトルコとは違う国が狙った。イギリスである。イギリスはこのころからインドへの航路を確保し、この後の3C政策へとつながる政策としてアデンを占領した。最も重要な都市を押さえ、イギリス支配の港湾として大きくなっていった。 したがって、ここはイギリスの影響下での街づくりが行われてしまい、サナアやシバームのようなイエメンならではの建築は全く見当たらない。 それに対抗するオスマン・トルコは1848年には紅海に於ける権益確保のため北イエメンの支配を強め、1905年には南北イエメンの国境が画定した。これは、ドイツを中心とした3B政策とつながっていく。ほとんど知られていないが、ここイエメンにおいても3Cと3B政策とも表現される2つの大きな勢力による侵略がここイエメンにも影響していたのである。 なお、アデンにはアルチュール・ランボーが一時住んだ家があり、資料と共に残されている。ランボーは日本にも影響を与えた天才肌の詩人だ。かれが、ここに住み着いたのもイギリスとフランスがこの頃は協調関係にあったことで納得できる。 しかし、天才詩人ランボーはここで何をしていたのか、資料館もなにやら退廃的な感じのするものであった。左は世を皮肉っているような目のランボー、右はアラブ巻きをしているランボー。いずれもランボーの実際の姿であり、こことエチオピアをいききして、彼はエチオピアの皇帝に武器を売りつけようとしていた武器商人をやっていたということである。 これは彼の詩の心とは別の世界と捉えていたのだろうか・・・。 ◆南北に別れ、それぞれトルコとイギリスに支配されたイエメンはどうなっていくのだろうか? 一つの国が同じ民族同士で争う戦国時代があってもいつかはおさまる。 しかし、分断されたところが異なる国によって支配されたり、 利権を求める国が群がってきた場合、 元に戻るには幾多の試練が待ち受けている。 ⇒ ⇒応援クリックお願いします。
by miriyun
| 2008-08-31 13:33
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Comments(4)
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JOE
at 2008-09-01 20:55
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これは彼の詩の心とは別の世界と捉えていたのだろうか・・・。
Ikinuku Tameto Sinri Tuikyuuwa Kotonatte Iruno Deshouka. Kongetumo Yorosiku Onegai Itasimasu.
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miriyun at 2008-09-03 06:39
ジョーさん、詩人も芸術家も生きていくのは大変なのですが、武器を売り込む仕事がこの人に合っていたのかどうか?疑問ではありますね。
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at 2008-09-11 20:20
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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miriyun at 2008-09-12 00:52
鍵コメ様、いろいろな展示の形があっていいとおもいます。そして多くの方の意見も参考にされながら「また新たな道を模索していってくださいね。
遠いので見に行くことができないので残念ですが、ご出展の皆さんによろしく! |
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