写真でイスラーム  

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2008年 07月 21日

葦ペンでヒエログリフ…パピルス(5)

 以前に川から採ってきた日本の葦が残っていた。もったいない精神で、ペンを作った。

 1、ヒエログリフ用の葦ペン
 今回作るのはパピルスに書くヒエログリフ用。アラビア書道用で試してみたら植物の繊維そのものであるパピルスはさすがに書きにくい。引っ掛かりがあるのと、筆の墨が十分に出にくい。
葦ペンでヒエログリフ…パピルス(5)_c0067690_1421467.jpg

 そこで筆先はまっすぐなカットで、真ん中の切込みをやや広めに入れて墨含みがよくなるようにした。

 古代エジプト型の葦ペンの出来上がり!

 2、ヒエログリフをパピルスに書いてみよう
葦ペンでヒエログリフ…パピルス(5)_c0067690_1431154.jpg

早速パピルスに書いてみた。
 繊細な線は出ないし、メリハリも何にもない。だが、パピルスの繊維で段差もあるパピルス紙の上で順調に書いて行くことができる。かなり、繊維が気になるパピルスだが、本当のパピルスはじっくりと石や貝で磨いているのでもっとキレイなはずだ。


 3、ヒエログリフの特色
 ヒエログリフは表音文字(音のみを表す。アルファベットにあたる)と表意文字(漢字の訓やトンパ文字など)の両方の文字がある。今回書くのは、このブログの題名。いずれも紀元前の古代にはない概念であったから、表意文字を探すのは無理だ。
 したがって、表音文字だけで書いてみよう。

葦ペンでヒエログリフ…パピルス(5)_c0067690_1411465.jpg

縦2行の題名である。
 これはこのように書いているときは左上から読む。
        *左列:「写真で」
            *右列:「イスラーム」

 縦書きでも横書きでも生物の頭が向いているほうから読むのだ。だからライオンや鷲やふくろうが右を向いていたら右から読む。

 ヒエログリフは縦書き・横書き・右から読み・左から読み自由自在な文字である。

 ただそのルールを知っていないとおかしなことになってしまう。長い壁画も、ここから先は右から読むとか、他は左から読むとか絵と文字で判断できるようになっている。
 極めて合理的な文字である。
                                                   
                                       
                                                    
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by miriyun | 2008-07-21 14:08 | Comments(6)
Commented by ぺいとん at 2008-07-21 15:20 x
わ~~♪すてきですね~~~♪♪ 
綺麗な額に入れて飾ってもいいですが夏らしく暖簾にしても風に揺れていいかな~、なんて☆
Commented by miriyun at 2008-07-21 17:10
ぺいとんさん、趣味の文字特集に、このように♪まで背負ってきてくださってありがとうございます。
 もうちょっと実用的なことがすきだったらいいのですけど、よく考えたら非実用的なことばかりすきなんです~。
Commented by Azuki at 2008-07-22 01:55 x
やっぱり上手ですねぇ。なんだか味があって飾りたいです^^
顔の向きで読み始めの方向が分かる、自由自在ってすごいと思いました~
Commented by miriyun at 2008-07-22 22:44
このヒエログリフとの出会いが文字へののめりこみの第一歩だったように思います。今でも、趣味としては好きです。ただ書道ではないんですよね。合理的表現だけに王国としての表現はいいのですが個人の芸術的表現は出せなかったようでそこがそれ以上の発展につながらなかった要因だろうと思います。
Commented by asiax at 2008-07-26 07:25
miriyun さんは知識が豊富なだけでなく、何でもつくってしまうのですね。しかも絵が上手。繊維が気になるということを感じさせないです。
私も飾りたいです。
Commented by miriyun at 2008-07-26 11:37
asiaxさん、見ることとつくることが好きですね。見ることで疑問が解決できて作るということで更に確認できるということがとても楽しいのです。昔だったら本の上で想像するしかできなかったことが、いまではその気持ちさえあれば何でもできるのがすごいことです。
 今という時代にこれだけは感謝しています。


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