2008年 06月 19日
メフメット2世は苦しい少年スルタン時代、不遇で荒れた時代、征服欲に燃えて躍進した時代とあり、19歳からは誰一人として逆らえないような力を持った。 驕慢で自己満足に陥ってしまいそうな年齢と権力であったが、彼がいつも冷静に学ぶ気持ちや、アレクサンドロスやカエサルなどの人物をめざしていたことは、自分なりの基準を持ち続けたということが言える。 歴史はローマ帝国史などを毎日、自分のためによませたというし、また彼のための教科書も作製されていた。 そしてその一部をじっと見ると・・・ 左上の円形の中にメフメット2世のトゥーラが入っている。これはメフメット2世のための数学の教科書であり、15世紀の工芸品としてもさすがにうつくしい。 また、権勢を極めたメフメット2世が常に学び続けたという点が、やはり違うんだなあと感じさせられた。 応援クリックお願いします。
by miriyun
| 2008-06-19 07:10
| イスラームの工芸
|
Comments(8)
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orientlibrary at 2008-06-19 08:56
少しずつ、でも確実に、オスマン朝の勉強をさせていただいています。お忙しいなか、こういうアウトプットを地道に続けていらっしゃるのは、本当に素晴らしい!
絵の右側の文様の形、よく見る気がするのですが、、これってオスマン独特のものなんでしょうか?何を表しているんでしょう?ご存知でしたらお教え頂けるとありがたいです。上の金色の太陽のような円形も気になります、、(お忙しいところすいません!いつても結構ですので、、!)
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ぺいとん
at 2008-06-19 23:12
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こんなに綺麗な教科書だったら私だってもっとお勉強したと思うのですが…
555年近い時を経てもこれほど美しく、また状態よく保存されていることも驚きです。
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miriyun at 2008-06-20 06:46
orientさん、ほんの少しずつしか進めないのですが、カメのごとく進んで生きたいと思っています。いろいろな工芸や建築も背景を知ってから見ると一味違って見えたりしますね。
上下にすぼんだ装飾の形はペルシアやトルコの本の装丁の中では良く見かけます。なんという名前だったかは覚えていないのでまた調べてからお知らせします。金は何を意味しているのか謎ですね・・・。う~~む!
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miriyun at 2008-06-20 06:49
ぺいとんさ~ん!教科書の年を数えていただいて、改めて私もすごいと思いました。
個人のための教科書、これ一つ作るのに、王様専用工房で集中して何人もの書家やテズヒーブ作家が書くのでしょうね
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at 2008-06-20 17:48
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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Azuki
at 2008-06-20 23:30
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なんだか宇宙が見えるような素敵な教科書。文字が読めるともっと感じ方も違って見えるのかもしれないですねぇ^^
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miriyun at 2008-06-21 17:14
鍵コメ様、ずっと気になっていたところの資料がたまりましたのでようやくメフメット2世にたどり着きました。気楽に楽しんでいただけるよう、目に見える地図や資料をできるだけ使っていきますね。
スルタンの名前についてありがとうございます。こういった名前や地名は、あまりこだわりなくわかりやすいのを使っていこうというスタンスなのですが、トゥーラなど地元の言葉とアラビア語とヨーロッパからの言葉とでかなり入れ混じっていると、自分でも言葉遣いが混ざっていることがあるのです。時々自分で納得するためにまとめてみたりしています。またいろいろ教えてくださいね
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miriyun at 2008-06-21 17:19
Azukiさん、教科書ですが、コーラン以外では15世紀を代表するような本です。やはり金と青が多いです。
こんなので勉強したら、とてもメモやアンダーラインなんてできないですね。 |
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